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【就活】部署による

 就活をしていて会社説明会などでよく聞く言葉が「部署による」です。 就活生の質問に対し、「部署による」と回答されてしまうのです。 就活生はほしい回答を得られず、「隠しているのではないか」と疑います。

 ではどんな質問が「部署による」と答えられてしまうのでしょうか。 

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著者:村田 泰基(むらた やすき)
 合同会社レセンザ代表社員。1989年生まれ。大阪大学法学部卒。2013卒として就活をし、某上場企業(メーカー事務系総合職)に入社。 その後ビジネスの面白さに目覚め、2019年に法人設立。自身の失敗経験、300冊以上のビジネス書、日経ビジネスを元に、7年間に渡り学生の就職活動を支援している。


 

定時退社

 「定時退社はできますか?」という質問に対し、「部署による」と回答されてしまうことが大半です。 これは質問が悪いというより、回答が悪いです。

 定時退社できるかどうかは、確かに部署によります。工場の生産管理や設計などでは定時退社はできないのが基本だったり、 経理や人事など時期によって定時退社できたり、できなかったりする部署もあります。 営業のように社員の自己判断で定時退社できる部署もあります。

 部単位でも事情が異なる上に、課長による場合も多いです。 設計部でも一課と二課では定時退社できるかどうかが違います。 課長が仕事をしろといえば、残業をせざるを得ません。

 銀行などでは支店によっても違います。夜8時に支店を閉めてしまうところもあれば、 夜中まで残業できる支店もあります。

 メーカーでも、東京の設計部は残業しまくっているのに、大阪の設計部は必ず定時退社しているというような場合もあります。

 ホワイト企業だと思われている会社でも、部署によっては深夜まで残業していたり、 部署によっては定時退社していたりしますし、ブラック企業だと思われている会社でも、 部署によっては残業が全くないところもあるのです。

 市役所や県庁はホワイトだと思っている就活生も多いですが、市役所や県庁によっても異なりますし、 やはり部署によっても違います。定時退社できるかどうかは仕事量によって違いますし、 知事や市長の交代、議員の交代でも変わってきます。

 総合職で働く以上、定時退社できるのは稀だと思っておくべきでしょう。

 

残業時間

 残業時間についての質問も、部署によると言われてしまいます。 そもそも仕事量の調節ができるのは工場の職人さんくらいです。もちろん調整するのは生産管理なのですが、 工場を管理する部署はあっても、管理する部署を管理する部署はありません。

 人事部や総務部から「残業時間を減らせ」と言われる程度で、仕事量が多い時にその仕事を他の部署が手伝ってくれるわけではありません。 やらなければならないことは、いつでも不定期にやってきます。 総合職の場合、毎日残業2時間などときれいに仕事量が決まっているのではないのです。

 部署によるどころか、上司によりますし、時期にもよりますし、お客さんの都合にもよりますし、 運悪く仕事が同じ時期に重なってしまえば一気に残業時間は増えます。 残業10時間の月もあれば、残業50時間の月もあるのです。

 あまりにも不確定な要素が多すぎて、来月の残業時間の予測もつきません。 「来週は暇になりそうだ」と思っていても、いざその週になったら意外と忙しくて帰れない・・・ なんてこともよくあるのです。

 そんなわけで「残業時間はどれくらいですか」と質問したところで「部署による」「人による」 「時期による」などと一般的な回答しか得られないのです。

 

休日出勤

 休日出勤についての質問も、部署によると回答されてしまいます。 休日出勤は社員の自己判断で行う部署もあれば、休日出勤をしても仕方がない部署もありますし、 休日出勤を命じられる部署もあります。

 部署の中でも、課によって休日出勤を命じられる課、休日出勤をさせない課もありますし、 支店によっては会社のビルが開いていない支店もありますし、 カードキーでビルに入れる支店もあります。

 サービス残業が当たり前の会社でない限り、休日出勤は会社の経費を増やします。 そのため会社として休日出勤を奨励している会社はあまりありません。 むしろ休日出勤はないほうがいいのです。

 それでも仕事量が多すぎる部署、納期が迫っているとき、 上司が休日出勤大好きな部署など、様々な要素があります。

 会社説明会で質問をしても「部署による」「人による」と答えられて終わりということが往々にしてあります。

 

有給休暇

 有給休暇が取れるかどうかの質問も、部署によると言われてしまいます。 部署によるというか、部長や課長の人柄によります。

 納期が迫っていて忙しい時に有給休暇はとれませんし、部長や課長が嫌味をいうような部署でもやはり、 有給休暇はとれません。部長や課長が嫌味をいうのを恐れて、委縮してしまうのです。

 忙しければ全く有給休暇が取れないというわけではありません。 わりと忙しい部署の人に電話をかけたら、別の人が出て「今日はお休みです」と言われることもあります。 忙しくない部署でも、上司によっては有給休暇をとらせてもらえません。

 上司の嫌味など気にせずに有給休暇を取る人もいますし、嫌味を言わない上司でも、 気を遣って有給休暇を取らない人もいます。 人にもよるということですね。

 仮に「有給とれるよ」と回答する社員がいても、全社的にそうなのか、 その人が単に有給をとりまくっているだけなのかは知る術がありません。

 

部署による

 就活で本当に知りたいことは部署によると回答されてしまいます。 しかし、本当に知りたいことは確かに部署によりますし、上司によりますし、人によります。 部署が同じでも残業や有給や休日出勤は人によって違うのです。

 会社は全員が同じ仕事を同じ量だけやっているわけではありません。 担当している仕事のお客さんが違うだけで、仕事量は大きく変わります。 自分でやる派の上司、やらせる派の上司にあたるかだけで大きく変わります。

 一概に「残業は多い」「定時退社はできない」などと言えるものではないのです。 しかし、そこで「部署による」とだけ答える社員はセンスが悪いです。

 部署によるとだけ答えると、「隠し事をしている」と捉えられても仕方がありません。 相手のほしい答えを回答していないのです。ブラック企業だと思われて志望者が減っても仕方がありません。

 就活生としても、部署によるという回答では満足できません。 そんなときは質問の仕方を変えてみましょう。

 「先月の残業時間はどれくらいでしたか?」のように、その社員がどれくらい残業したか、 有給休暇をとったか、休日出勤をしたか、定時退社しているかを聞くのです。 全社的な答えが期待できないなら、その人について聞けばよいのです。

 しかしやはりその人の回答の通りの生活ができるわけではありません。 結局はすべて部署によるためです。過信は禁物です。

 

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