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大学卒業後の人生に【絶望】しかない件

 華やかな大学生活。その魅力の本質は、何といっても「自由さ」にあります。 自分で講義を選び、登校時間もある程度自由。空きコマには友達とランチを楽しみ、サークル活動に熱中し、夜は門限など気にせず飲み会やカラオケ、時には思い付きで旅行に出かける――。 服装も自由そのもの。

 そんな、自由でのびのびとした日々。 しかし、大学を卒業すれば、その自由ともお別れです。



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社会人になることの現実──「大学卒業=ゴール」ではない理由

 大学入学当初、多くの方が「学士」や「修士」の学位を取得し、理想的なキャリアを築く未来を思い描いていたのではないでしょうか。 大企業に就職し、豊かな生活を手に入れる──そんな明るい未来を信じて。

 しかし、現実は思い描いたとおりにはいかないことも多く、学年が上がるごとに「卒業後の生活に対する不安」や「社会に出たくない」といった声を聞く機会も増えていきます。 なぜそのような気持ちになるのでしょうか?

 

理由1:自由だった学生生活とのギャップ

 大学生活は、自分の時間を比較的自由に使える貴重な時期です。 好きな講義を選び、友人と食事や旅行、時には深夜のカラオケに出かける──そんな経験は、社会人になると少しずつ難しくなります。

 就職後は、会社が決めた部署に配属され、業務内容も自分の希望通りとは限りません。 上司の指示に従う場面が多く、創意工夫が制限されることもあります。

 

理由2:時間の自由が制限される

 企業によっては出勤時間の調整に柔軟なところもありますが、実際には「早く来るのは自由、遅れるのはNG」というケースも少なくありません。 また、天候や体調不良での欠勤にも厳しい対応がなされる場合があります。

 一方で、定時退社は難しく、残業が日常化している職場も。 部署によっては月60時間以上の残業が発生することもあり、せっかくの給与が使える時間もないほど忙しい、という声もあります。

 私の経験では、「朝5時に起きて夜中の0時まで働く」のが常態化し、土曜日も出勤で、自由時間が日曜日だけになったことがあります。 しかし、疲れから日曜も何かをする気にはなれず、働くか、寝るかの2択でした。

 

理由3:飲み会文化の負担

 学生時代は、気の合う友人と楽しく過ごせた飲み会。しかし、社会人になると上司や先輩との付き合いで、気を遣う場面が多くなります。 特に、無理な飲酒や上下関係を強調する風土にストレスを感じる人もいるようです。

 実際、私は新卒で入社した会社で、週に2日のペースで飲み会がありました。 「酒を注いで回るだけの飲み会」を1年やり、何も楽しくなかった記憶があります。 「強制一気飲み」の果てに翌日遅刻し、「なぜか自分が怒られる」という経験もしました。

 

理由4:プライベートも仕事に左右される

 週末の予定も、ゴルフや社内イベントといった「業務外の業務」によって制限されることがあります。 自由な時間を楽しみにしていたはずの休日も、完全にリラックスできるとは限りません。

 私の配属された部署ではゴルフが強制でしたが、クラブセットの購入などでお金がかかります。 入社直後に6万円の出費をさせられ、さらに「先輩社員をゴルフ場に送迎しろ」と自家用車の購入も指示されました。 さすがに従いませんでしたが、このような要求をされるだけでストレスになりました。

 

社会に出る前に知っておきたいこと

 ここで挙げたのは、実際の体験に基づいた一例です。 もちろん、すべての企業がこのような環境というわけではありません。 しかし、理想と現実にギャップがあることを理解した上で、自分に合った働き方や企業を見極める視点を持つことが大切です。

 就職活動は「内定を取ること」が目的ではなく、「その先のキャリアをどう築くか」を考える第一歩です。 理想の未来を実現するためにも、社会の仕組みや自分の価値観を見つめ直す時間を、ぜひ今のうちに確保しておきましょう。

 

こうして私は退職した

 実はこの記事を書いている私は、すでに会社を退職しています。 その理由は、長時間残業に加え、客先トラブルが重なりに重なったためです。

 シェアが取れていない地域の営業を任され、キーマンを見極めて粘り強く接触し、ようやく結果が出始めた矢先のことでした。 ところが、設計部や生産管理部のミスが次々と発生し、なぜか私ひとりで客先への謝罪行脚をする羽目になったのです。

 ミスをした当人たちはどこか他人事のような様子で、必死で受注してきた私だけが頭を下げ続ける理不尽。 せっかく築いてきた信頼関係も一瞬で崩れ去りました。それ以降、同じことを繰り返さないために、私は設計や生産管理の業務にまで踏み込んでチェックするようになりました。

 いつの間にか、文系出身にもかかわらず図面が描けるようになり、現場で不足している資材の発注まで対応する日々。 もはや営業マンの範囲を超え、すべての業務を管理する「プロジェクト・プレイング・マネージャー」のようになっていたのです。 そして、その無理がたたって、私はうつ病を発症しました

 楽しかった大学時代には、こんな未来はまったく想像していませんでした。 ホワイト企業に入れば、労災もうつ病も無縁だと思っていたのです。

 何度でも言いますが、私が勤めていたのはプライム市場に上場している大手メーカー。 法律上は「ホワイト企業」と呼ばれる存在です。 それでも、今こうしてうつ病で「365連休中」の私が、現実にここにいるのです。

 

そして、もう一度「自由」へ

 長い闘病生活の中で、私はふたたび「自由」について考えるようになりました。 大学時代に感じていた、あの「朝起きてから寝るまで、すべて自分で決められる」生活。その素晴らしさと、責任の重さ。

 もちろん、働かないで生きていけるほど甘くはありません。 でも、自分の時間、自分の人生、自分の使い道を「他人に決められない生き方」こそが、ほんとうの意味での豊かさだと気づいたのです。

 それで私は、まず副業として始めていたライター業に本腰を入れることにしました。 最初は食べていけるレベルではありませんでしたが、毎日が「自分で選んだ仕事」だというだけで、心がずっと軽くなったのを覚えています。

 収入は減りましたが、ストレスも大幅に減りました。何より、「次の月曜に誰かの顔色をうかがう必要がない」ことが、こんなにも自由で、安心できることだったとは。 私は今、「責任」をとって「自由」を得る人生を選びました。楽じゃないです。でも、少なくとも大学卒業後のあの「偽りの安定」と比べれば、ずっと清々しく、健全な毎日です。

 もしあなたが、今の働き方に違和感を覚えているなら、一度立ち止まって考えてみてください。「この働き方は、自分の人生の目的に沿っているか?」と。

 自由は、与えられるものではありません。取り戻すものです。

会社で働きながら人生を模索する

 私がこんなにも人生を楽しめているのには、ある理由があります。それは、賃貸不動産という安定した収入源があるからです。

 「なーんだ、金持ちかよ!俺は貧乏人だから、一生働くしかないんだ……」

 いいえ、そんなことはありません。なぜなら、私も最初は貧乏人で、ゼロから大家さんになったからです。

 多くの新入社員は、初めての給料に舞い上がり、つい使いたくなってしまいます。 私の同期も、いきなり良いマンションに引っ越したり、300万円はする車を購入したりしていました。 でも、私はその分のお金をひたすら貯金に回していたのです。

 そして入社から3年後、貯めたお金と銀行融資を活用して一棟アパートを購入し、賃貸に出しました。

 親から相続した財産なんて、1円もありません。入社時点の貯金はたった5万円。まさにゼロからのスタートでした。 それでも3年で大家になることができたのは、「会社を辞めるためにどうすればいいか」を徹底的に研究したからです。

 ビジネス書は300冊以上読み漁り、賃貸経営のシミュレーションも何度も繰り返しました。 リスクを徹底的に洗い出した上で価格交渉に挑み、ようやく不動産オーナーになることができたのです。

 これは不動産に限った話ではないと思います。本気でやりたいことを研究すれば、きっと方法は見つかるのではないでしょうか。

 私は会社を辞める気満々なので、常に新規事業のことばかり考えています。 「これは儲かるんじゃないか?」「こうすればもっと良くなるんじゃないか?」と、アイデアを巡らせる日々です。

 そして、あるときふと、インスピレーションが降りてくるのです。「これだ!」と。

 現在は病気のため、体力が2時間程度しか持ちません。 なので、今すぐにビジネスを実行に移すのは難しいのですが、回復したらやるべきビジネスのアイデアは、すでに決まっています。(内緒ですが・笑)

 何も、「就職だけが人生」ではありません。会社で働きながら、自分のビジネスを模索するのも一つの選択肢です。 やってみると意外に楽しく、うまくいけば会社を引退し、「自由」を謳歌する人生だって実現できるのです。

 「大学卒業後の人生に希望がない」と嘆くのは、もう終わりにしませんか? 「社長になって金持ちになってやる!」くらいの勢いで、自分の「やりたいこと」を真剣に考えてみてはいかがでしょうか

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著者:村田 泰基(むらた やすき)
 合同会社レセンザ代表社員。大阪大学法学部卒。13卒として就活をし、某上場企業(メーカー事務系総合職)に入社。 その後ビジネスの面白さに目覚め、法人設立。会社経営者としての経験や建設業経理士2級の知識、自身の失敗経験、300冊以上のビジネス書・日経ビジネスを元に、12年間に渡り学生の就職活動を支援している。 →Xのアカウントページ




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