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「インターン意味ない説」が大嘘な理由|本選考に大きな影響

 「インターンは採用に関係ない」「意味ない」と耳にするかもしれません。ですが、それらは嘘ですので注意しましょう。 実は、どの企業のインターンシップも採用選考に直結します。その理由を、企業に勤めていた立場から解説します。

 

この記事の要点

  1. インターン意味ない説は大嘘!
  2. 現場で高評価なら、内定はほぼ確実!
  3. 現場で高評価を取るために意識すること


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「インターン意味ない説」は大嘘!

 「インターンは意味ない」と聞かされましたか? 会社という仕組み上たとえ「1dayインターン」であっても、意味のないインターンは存在しません。「無駄なことをするなら、その分仕事をしろ」というのが日本企業ですよね。 また「インターン意味ない説」が大嘘である根拠はそれだけではありません。

  1. すべてのインターンが採用に関係する
  2. 就活生の約40%がインターン先に就職を決めている
  3. その約80%が「インターンが採用選考に関係した」と回答
 

すべてのインターンが採用に関係する

 意味のないインターンはお金の無駄なので、やらない!

 実は、すべてのインターンが採用に関係します。 なぜなら、本当に「採用に関係ない」のであれば、会社はインターンを開催しないからです。

 会社内での人事部の立場は案外弱く、稼ぎ頭の営業部門や生産部門に「インターンをやらせてくれ」とお願いするには、 相応のメリットを提示できなければなりません。それは、各部署が「良い」と思ったインターン生を確実に採用することです。 それができないなら金ドブですから、インターンをやる同意など絶対に取れません。

 実際には多くの会社が「選考とは関係ありません」と言います。しかしそれは「就活の政府ルール」に配慮したタテマエであり、 裏で評価シートを書いていて、高評価の学生には「本選考を受けに来てくれ」と電話しています。 むしろ最近ではインターン参加者向けの優遇選考を堂々と実施する会社も増えてきました。

内定直結インターン!|優遇選考で早期内定

 

就活生の約40%がインターン先に就職を決めている

 インターン先の内定確率が高すぎる

 就活生の約40%が、インターン先の会社に就職を決めています。

21卒22卒23卒
インターン先に
入社する割合
39.5%36.9%41.4%
※就職みらい研究所「[PDF]就職白書2023

 就活生がインターンに参加するのは「4~5社程度」ですが、通常選考は競争倍率が低くても10倍、高いと300倍にもなります。 もし本当に「インターンの意味がない」とすれば、インターンに行った「4~5社から内定をもらう確率が40%」というのはありえない高さです。

 いったい何が起きているのかは、次の項目とあわせて見るとわかります。

 

その約80%が「インターンが採用選考に関係した」と回答

 インターン先に内定をもらった人は、インターンがきっかけ

 インターン先に就職を決めた就活生のうち、約80%が「インターンが採用選考に関係した」と回答しています。

21卒22卒23卒
採用選考に
関係したと思う割合
79.5%82.9%78.1%
※就職みらい研究所「[PDF]就職白書2023

 先述の通り、会社は「採用直結」を隠そうとしているにも関わらず、学生のほとんどが採用直結に気づいているというわけです。 具体的には「インターン中に内定の可能性を知らされた」「インターン中・後に採用選考に誘われた」「社員紹介された」などがありますが、 「普通に通常選考に混ぜておいて、人事・役員の間だけで内定が確定している」なんて会社もあります(私がいた会社です)。

 それくらい、インターンでの評価内定に直結するのです。

 

インターンに参加する意味

 インターンに参加する意味は、次の3つがあります。

 

1.大卒の仕事を理解する

 大卒の仕事を理解できる!

 インターンに参加することで、大卒総合職としての仕事の理解ができます。 これは「経営幹部候補」の職区分であり、自らがビジネスの主体となって「売れる仕組みをつくる」のが主な仕事です。

 マニュアルに従って機械的に働くアルバイトと違い、大卒総合職は「マニュアルをつくる側」です。 どうすれば顧客の心に響くのか、社会は何を必要としているのか、営業トークは何を言えば買ってもらえるのかなど、 会社の売上・利益に直結する仕事をします。

 …と言われても、なかなか想像がつかないと思います。 そこで実際にやってみましょうというのがインターンです。

 安心してください。本来なら経営の根幹に関わるものですから、インターンでは責任の重い仕事はやりません。 やらせてくれる会社もないわけではありませんが、基本的には「模擬営業」「模擬設計」のように、 社外には出ない形での内容が多く、楽しく参加できることがほとんどです。

事務系総合職とは?|仕事のキツさ・将来性・求められる力を解説!

 

2.志望動機に説得力を出す

 志望動機に「社風にあこがれた」と書ける!

 インターンには「志望動機に説得力を出す」という効果もあります。

 実は、本選考の志望動機で最も説得力があるのは「私は社風と一致した人間です」と述べることです。 ビジネス界では「パーパス経営」が重視されており、新卒採用でも「社風と一致した大学生」を優先するからです。 これについて詳しくは「【例文5選】就活の軸がない?この決め方で簡単作成!」の記事で解説しています。

 「社風」を志望動機にする際、「会社のホームページを読んだ」程度では説得力が出ませんよね。 一方でインターンに参加していれば、会社の雰囲気を肌で感じているわけですから、 堂々と「インターンで感じた貴社の社風は私にピッタリです」と言えます。

 このように本選考で「インターン参加経験」を活かすことができ、内定獲得で有利になります。

 

3.優遇選考に乗る

 優遇選考に招待される!

 インターンは優遇選考につながり、内定に直結します。 政府ルールがあるため、表向きは「採用選考に関係ない」と前置きされることも多いです。 しかし、タダでインターンをやる会社はありません

 なぜなら、会社はインターン開催にあたって「人件費」「設備代」などの経費が発生するからです。 本来なら本業に専念して利益を出している営業部員や設計部員を、インターン担当者として招集します。 そして会議室や工場設備を占領して、大学生のために使うわけです。

 そしてインターンを担当した社員は必ず人事に「あの学生良かったね」という話をします。 それを完全無視して採用活動をしたら「なんであの子を取らなかったんだ!」と文句がつきます。 「だったらもうインターンやらねえよ」とまで言われてしまうでしょう。

 どんな会社でも、インターンで活躍すれば「評価シート」を書かれて「加点」がつきます。 それが本選考に影響しないということは、会社の仕組み上ありえません。

 また表立ってインターン参加者向けの優遇選考を実施している会社もあり、 「一次面接が免除」「いきなり最終面接」など特典がついてくる他、 採用枠がフルで空いている状態で早期選考が受けられるのです。

 このように就活を楽にしたければ、インターンに参加しない理由はありません。

 

私が後悔していること

 インターンをナメると後悔する

 私はインターンに適当に参加したことを、今でも後悔しています。

 ここで、「大阪大学」という申し分ない学歴を引っ提げてインターンに参加し、 「阪大なら就活余裕っしょ!」とナメ腐っていたエリートの末路を紹介します。

 まあ私のことなんですが

 大学3年生になり、「そろそろインターンでもいくか」と1社だけホワイトそうな有名企業(大阪ガス)に応募しました。 そして1回だけの面接に通過し、インターンへの参加資格をゲットしたのです。このときはすでに「勝ち組」になった気分でした。

 「もう内定決まったようなもんやろ」と適当な態度で参加し、当然活躍することもなく、 周りの京大生に圧倒されながらなんとなく5日間を過ごし、インターンを終えました。

 その後の本選考は裏選考ルートに呼ばれることもなくそのまま落選。 大阪ガスだけでなく名だたる大企業の選考に落ちまくり、これまた適当に選んだ会社に内定をもらって就活を終えました。

 悲惨なのは入社してからでした。配属1週間で「あ、この会社、性格に合ってない」と気づきましたが後の祭り。 入社4年目にうつ病を発症し、休職と復職を繰り返してその2年後、「休職期間満了退職」となりました。

 皆さんには同じ経験をしてほしくありません。 そこで、どうすれば私と同じ道を歩まずに済むか解説します。

 

こんなインターン意味ない!

 これらをやってしまうと、インターンの意味がない

 「インターンは意味ない」と言う先輩方は、およそ以下の行動を取ってしまった人たちです。

 これは「参加さえすればいい」というものではなく、「毎日が面接」であることを意識して、 「主体性」や「理想の新人」をアピールしなければなりません。

 

1.ビジョンを意識しない

 ビジョンを意識しよう!

 「ビジョンを意識しないインターン」は意味がありません。 これでは優遇選考に乗ることはなく、低評価をつけられてそこでおしまいです。

 ビジョンとは、簡単に言えば「その会社が目指す理想」です。

 例えば自動車メーカーのスバルなら、「交通事故ゼロ」を目指している会社です。 インターンで「交通事故ゼロ」を目指す姿勢を取らなければ、社風に一致していない学生だと思われてしまいます。

 これを防止するためには、「理想を実現するためにビジネスをする」という姿勢を忘れないでください。 先ほども解説した通り、「パーパス経営」では「ビジョン」こそが最重要であり、その「ビジョンを目指す姿勢」のことを「社風」と言います。 あなたは「社風と一致した学生」になる必要があります。

 参加前には必ず会社のホームページを読み、特に「社長メッセージ」や「社員紹介」などで「何を目指している会社なのか」を研究してください。 それでもわからなければ、インターンの最初に行われる「質問タイム」で聞いてしまいましょう。

 

2.質問しない

 バンバン質問しよう!

 「質問をしないインターン」は意味がありません。 やる気がないと認定されて、さらに「報連相ができない」とまで思われてしまいます。

 実際に働いてみるとはいっても、大卒総合職としては初めての経験ですから、「わからないことだらけ」です。 その「わからないこと」をそのまま放置してしまう新人は、会社にとって厄介な新人です。

 入社後、新入社員が最も言われることは「報連相をしろ!」です。 報告・連絡・相談の略ですが、「現場の最前線で何が起きているのか」をすべて上司に把握させるため、 新人はありとあらゆることを報告しなければなりません。

 インターン中は必ず担当の社員がつきます。その社員は、インターン生を指導し、質問を受けることが仕事です。 「忙しそう」「ウザがられないかな」などの心配は無用です。その社員は、それが仕事なのです。

 特に「自分を良く見せよう」「自分一人でなんとかしよう」とする人も多いですが、 まだ入社すらしていないのですから、仕事はできなくて当たり前です。 それより、わからないことをわからないままにしておくほうが最悪です。

 遠慮して質問をしないと「やる気がない」「ビジネスに興味がない」と思われてしまいます。 「わからないこと」を放置する新人は職場でも厄介な存在です。 正直に「教えてください」と言えるのが、最高の若者です。

 そこで、明日配属されても平気なくらい、質問しまくってその仕事を極めようとしてください

 

3.発言しない

 間違っていても発言しまくろう!

 「自分の思い付きはくだらないかもしれない」と遠慮するのはやめましょう。 なにしろインターン生ですから、100点満点はありえません。別に0点でもいいのです。 ですが、発言をしないのはマイナスです

 例えば三井化学では、テニスが趣味な若手社員が「この素材、テニスのラケットに使えそうだな」 とふと思いついたのがきっかけで、同社の収益を支えるヒット商品になりました。

 USJでジェットコースターが後ろ向きに走ったのも、ある役員が寝ているときにそんな夢を見たからです。

 ビジネスチャンスはいろんなところに隠れており、せっかく湧いてきたアイデアを、 自分ひとりで「くだらない」と決めつけてしまうのは非常にもったいないことです。

 会社も新卒採用では、活発な若者を求めています。 間違いを恐れず、くだらないことでもビジョンのために頑張る社員がほしいのです。

 その証拠としても「発言」は重要です。

 会話に入りにくいときは、他の人がしゃべっている間に手を挙げて、 次の発言権を確保するのが良いでしょう。 「めっちゃ手を挙げるキャラ」としてグループでキャラ付けができたらこっちのものです。

著者:村田 泰基(むらた やすき)
 合同会社レセンザ代表社員。1989年生まれ。大阪大学法学部卒。2013卒として就活をし、某上場企業(メーカー事務系総合職)に入社。 その後ビジネスの面白さに目覚め、2019年に法人設立。会社経営者としての経験や建設業経理士2級の知識、自身の失敗経験、300冊以上のビジネス書・日経ビジネスを元に、11年間に渡り学生の就職活動を支援している。 →Xのアカウントページ




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