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【公務員】大阪府職員の年収と昇給

 高い高いと言われる公務員年収ですが、実態はどうでしょうか。 大阪府職員年収昇給昇進を例に、公務員の年収を調査しました。

 大阪府は財政赤字が続き、維新の会が政権をとってからというもの、給料カット、給料削減が続きました。 すでに大阪府職員の年収は、大企業の平均的な年収を下回っています。 それでは大阪府職員の年収を詳しく見ていきましょう。



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著者:村田 泰基(むらた やすき)
 合同会社レセンザ代表社員。1989年生まれ。大阪大学法学部卒。2013卒として就活をし、某上場企業(メーカー事務系総合職)に入社。 その後ビジネスの面白さに目覚め、2019年に法人設立。自身の失敗経験、300冊以上のビジネス書、日経ビジネスを元に、7年間に渡り学生の就職活動を支援している。


 

大阪府職員の年収目安

 大阪府職員平均年収は、659万円です。 これは基本給と諸手当(残業代、地域手当、住居手当など)を含めた年収であり、 新卒から部長まで全てを平均した年収です。

 まず、大阪府の初任給を例に、計算式を示します。

 大卒初任給は、基本給が「199,400円(地域手当含む)」とされています。 大阪府のボーナスは「勤勉手当」「期末手当」という名前ですが、合計で月給の4.1倍分もらえます。 つまり、1年間で「199,400円×(12ヶ月+4.1ヶ月)」の給与がもらえることになります。

 そこに「住居手当」の最大である「27,000円×12ヶ月」を加算します。 すると、大卒1年目の年収は353万円となります。

 同様に役職を考慮して大阪府職員年齢別年収一覧を作成しました。 ※大阪府の職員の給与に関する条例を元に作成しています。

年齢役職年収
23主事3,534,340
29副主査4,271,559
35主査4,836,508
41課長補佐6,327,690
47参事8,344,770
50課長9,401,172
52次長11,453,318
56部長12,726,136

※基本給+地域手当+住居手当+管理職手当にボーナスを加えた年収です。 残業代は算入していません(後述)。

 大阪府の役職・役付は大きく分けて8段階です。「主事」は会社で言う「平社員」に相当します。 「副主査」は「主任」、「主査」は「係長」です。 大阪府の場合、およそ6年スパンで昇進します。

 参事になると年収800万円に到達します。 大企業だと40代で年収1000万円に到達しますし、会社によっては30代中盤で年収1000万円を超えることと比べると、 大阪府職員はそれほど給料が高いというわけではありません。

 中小企業に比べると参事の給料は良く見えます。 しかし、「大阪府職員の年収が高い」とまでは言えません。 47歳で参事になれる人はほんの一握りだからです

 

公務員は出世競争が厳しい

 公務員は出世競争が厳しいです。47歳で参事に昇進できる人はほとんどいません。

 会社と違って公務員の世界では、課長は1つの課に1人だけです。 参事になれる人数も決まっています。出世争いに勝てた人だけが昇進できるのです。

 大阪府職員の場合、課長補佐まではスムーズに6年ごとに昇進します。 出世競争が厳しくなるのは課長補佐になってからです。 まず、参事争いで1位になれないと、47歳で参事にはなれません。

 参事争いで1位になれなかった人も、最終的には50代で参事に昇進することができます。 しかし、50代で参事になった人は、もうそれ以上昇進しません。

 課長の席は、47歳で参事になった人たちで争います。 課長争いに負けた人も50代後半で課長になることができますが、 次長に昇進することはありません。

 つまり、大阪府職員のほとんどが50代になるまで課長補佐として年収600~700万円台で過ごし、 最後に参事になり、年収800万円を経験して公務員人生を終えるのです

 私企業ではだいたいの社員が30代後半~40代で課長になり、年収800~900万円をもらうのに対し、 大阪府職員の場合は年収800万円をもらえるのは公務員生活の最後だけという厳しい事情があります。

 

公務員は残業代がもらえない!?

 公務員残業代もらえないことが非常に多いです。

 大阪府職員の年齢別年収一覧でも、残業代を含めていません。 これは、公務員は残業代をもらえないことが多いためです。

 法律や条例に従うならば、残業をしたらその分残業代が支払われなければなりません。 しかし公務員の給料は県議会や府議会などで組まれる「予算」から支払われます。

 残業代を払えるほどの十分な予算がない限り、残業代を払おうにもお金がないのです。

 さて、どうでしょう。今どき「残業代もしっかり予算に組み込もう」と言ってくれる優しい議会はあるでしょうか? 大阪府議会でも、大阪市議会でも、県議会でも国会でも「公務員の給料を減らせ!」と厳しいことを言っています。

 残業代がまともに予算に組み込まれるわけがありませんね

 議会では「残業は悪だ!定時で帰れるように管理職がしっかり指導しろ! 残業代は予算に組み込まない!」と言われるわけです。 するとなんとか多めに予算を取り、節約して、浮いた分を残業代にあてるしかありません。

 公務員の世界では、予算をいくら取ってこれるかで残業代が変わります。 がっつり予算がつく部署なら残業代もある程度はつくのですが、 小さな部署、お金を使わない部署、田舎の出先機関はあまり予算がつきませんので、 節約で浮かせられるお金もなく、残業代は出ません。

 予算はなくても仕事はたくさんあるわけです。何しろ公務員を削減しているわけですから、 昔は2人でやっていた仕事も1人でやらなければなりません。 1人あたりの仕事量は増え続けているのです。

 「残業をしても、残業代が払えない・・・そうだ!残業していないことにしよう!

 そんなわけで、公務員は部署によってはサービス残業が異常に多い世界なのです。

 

昇給も昇進も所属する部署次第!?

 公務員昇給は、順調にいけば毎年6000~7000円です。 しかし実はこれも、予算次第なのです。

 昇給は「予算の範囲内で」行うことが条例に明記されています。 つまり、予算がない部署では昇給ができないのです。

 「予算がつかない」ことの問題点は、残業代や昇給だけではありません。 なんと予算がつかないと、昇進もできないのです

 昇給は人事考課に連動して行われます。昇給ができないということはつまり、、 人事考課で高い評価をつけることができないということなのです。

 そうです。予算のない部署に異動になると、残業代はつかないわ昇給はしないわ、 評価も低いために昇進もしないという三重苦なのです。 そのため、公務員は小規模な出先機関に飛ばされることを嫌がります。

 いったん小さな部署に配属されてしまうと、出世競争から外れてしまうことになるのです。 これが、僻地に転勤になることを「飛ばされる」と表現する理由です。

 そのため実は、「47歳で参事になれるかどうか」はもっと早くにわかってしまうのです。

 ヒラである主事の間に良い仕事ぶりをすれば、予算のつく部署に異動させてもらえます。 高い評価を得てどんどん昇給し、副主査、主査、課長補佐と順調に昇進していきます。 そして47歳になるころ、高い評価ばかり得ている人が、最初に参事に昇進するのです。

 予算のつく部署ばかりに行っている人が、その世代の出世頭というわけです。

 誰が出世するのかはかなり早い段階でわかってしまいます。 もし自分以外の人が出世頭で、自分はそうでないとわかったとき、 そのまま仕事を頑張り続ける事ができるでしょうか。

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