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就活に「ボランティア経験」は意味なし!東京五輪ボランティアには行くな

 就活の自己PRのために「ボランティア経験」をつくろうと何かのボランティア活動に参加したり、 「ボランティアをやっていないから不安だ」と思う就活生も多くいるようです。 結論から言うと、就活にボランティア経験はネタとして弱く、不要です。

 特に「就活のため」にボランティア活動をするのは全く意味がないのでやめましょう 

 

就活に「ボランティア経験」は不要!

 ボランティアの勧誘では「就活に有利」「自己PRのネタに」などと言われるようです。 私はボランティアそれ自体はいいことだと思います。ですが、「就活のため」という意味ではなんの役にも立ちません。 「就活」という弱みにつけこんだ悪質な勧誘だとまで思います。

 

ビジネスはボランティアではない

 自己PRで「ボランティア活動をやりました」と言う人はたくさんいます。 私が2013卒で就活をした当時も、「ボランティア経験」のある人がうじゃうじゃいました。 しかし、内定式のころには彼らは全員いなくなっていました。

 ビジネスはボランティアではないことを忘れてしまっていたのでしょう。 ビジネスは「対価をもらえるほどの価値」を生み出しますが、 ボランティアは「ビジネスも政治も解決できないことをタダ働きでやる」ものです。

 「会社は利益を追求するものだ。ボランティアは利益を生まないから意味がない」というのもありますが、 ボランティアが悪いわけではありません。ですが、ビジネスとボランティアでは目的が違うのです。

 ビジネスとボランティアの違いは、「お金を払ってでも享受したい価値を提供しているかどうか」です。 ビジネスでお金をもらうということは、それだけ「責任」が生じます。その価格の分以上の価値を提供しなければなりません。 ボランティアにはそのような「高い価値を生み出す責任」はありません。

 もちろんボランティアは「ビジネスも政治も解決できないこと」をやるわけですから、社会的にプラスですし、 それ自体はいいことです。ですが、ビジネスではない以上、会社で働くこととは何の関係もないのが現実です。

 ボランティアを自己PRに使うことは、やり方次第では可能です。 ですが、なんの考えもなしに「学生時代はボランティアを頑張りました」というだけでは、 会社で役立つ経験でない以上、意味がありません。

 

会社はボランティア活動を評価しない

 会社によっては「ボランティア休暇」を制度化したり、「CSR(企業の社会的責任)」としてボランティア活動を行っているとアピールする場合があります。 ですが、会社がボランティア活動をやりたがっているわけではないことを解説します。

 まず、「ボランティア休暇」は「休暇」であることに注目してください。 会社が本当にボランティア活動がしたいと思っているなら、休暇ではなく業務の一環として行われるはずです。 休暇ということは給料を支払わないわけですから、会社とボランティアは関係がないと言っている証拠です。

 ボランティア休暇は「有給休暇を取りやすくする」「地域社会とのつながりを見出して社員の幸福度を上げる」 という目的でつくられます。会社でボランティア活動が役立つのではなく、 「気分転換にボランティアでもしてこい」といっているわけです。

 当然、ボランティア活動は人事査定にも関係がなく、出世や昇給にもつながりません。

 そして、CSRとして「ボランティア活動をやっています」とアピールする会社も多いです。 ところがこれは会社が使命感をもってやっているわけではなく、 「CSRってやつが流行っている。なんかボランティアをやればいいらしい。じゃ、ウチもやろう」みたいなノリです。

 本来、CSRは「ビジネスを通じて社会的責任を果たす」ところに本質があります。 「この会社は使命感をもってビジネスをしています」と説明するのがCSRなのですが、 「社会的責任」という言葉だけが日本に輸入されて、「社会的?ボランティアのことか!」と勘違いしたまま導入された経緯があります。

 「どうやらCSRはボランティアじゃないらしい」と気づいてからも、一度始めた「伝統」はなかなか廃止できるものではありません。 そのまま社員全員参加の強制ボランティアだけが続き、休日がつぶされる一方で人事査定には関係がないのですから、 「スポーツ大会」や「社員旅行」などの「社内イベント」に過ぎません。

 

「就活の自己PRのため」にやる活動は意味なし!

 就活では「自己PRのため」とボランティア活動をしてみたり、資格を取ってみたり、 アルバイトをしてみたり、「サークルリーダー」をやってみたりと迷走する人たちがいます。 ですが、「自己PRのため」の活動には意味がありません

 

自己PRは「就職活動の軸」と関係がなければ不合格

 会社は採用選考において、学生の「将来性」をみて採否を決めます。 この将来性をどうやって評価するかというと、就職活動の軸とそれに対する取り組み姿勢です。

 就職活動の軸は就活用語で「将来の夢」あるいは「真の願望」です。 例えば「交通事故をゼロにしたい」「家から出たくない」「何もしたくない」といった夢や願望です。 これを「この会社のビジネスで夢を実現したい」と熱く語る学生が「将来性が高い」と判定されて合格します。

 あなたの「将来の夢」や「真の願望」にかかわる活動ならともかく、 それらと関係のない話を自己PRで話すと、面接官はあなたの将来性を判定できません。 それどころか、「『将来の夢』のために何も頑張っていない人」として、将来性が低いと判定されるでしょう。

 そのボランティア活動は、あなたの「将来の夢」を実現する上で必要不可欠な活動でしょうか。 もしそうでないなら、ボランティア活動をしても自己PRには使えません

 ボランティアに限らず、資格の勉強も、アルバイトも、サークルリーダーも同じです。 「就職活動の軸」に関係がなければ、エントリーシートになんの説得力も生まれず、 会社は「将来性の低い学生」と判定せざるを得ません。

 「将来の夢のため」にする活動こそ意味があるのであって、「就活のため」にする活動は何の意味も持たず、 それどころか選考で落とされてしまう原因にすらなります。

 「就職活動の軸」については、内定は「就職活動の軸」で決まるの記事で詳しく解説しています。 これを考えずに就活をすると、間違いなく失敗します。ボランティア活動に手を出す前に、「就職活動の軸」をよく考えておきましょう。

 

「就職活動の軸」と関連付けられる活動ならOK

 もちろんボランティア活動も、「就職活動の軸」と関連付けられるなら自己PRとして使えます。

 例えばゴミ拾いのボランティアをしたのであれば、 ボランティア活動とビジネスを関連付けて「掃除ロボットで街をきれいにしたい」と言えば電機メーカー向けの自己PRになります。

 通学路で子供の横断を見守るボランティアをしたのであれば、 自動車メーカーと関連付けて「交通事故をゼロにしたい」と言えば自己PRとして使えます。

 この意味では、自ら「やりたい」と思った活動なら、 その根底に自らの「生き様」や「真の願望」があるはずです。 会社は採用選考でそこが知りたいのであって、そのためにした活動がなんだったかは問いません。

 その活動で「将来の夢」への本気度や、その活動で得られた「学び」「成長」を問うのです。 これが「自己PRはナンパでもいい」と言われる所以です。何も「ボランティアが有利」だとか、 「サークルは不利」といったことはないのです。

 逆に言えば、「就活のため」に行った活動は「将来の夢」や「真の願望」と関係がありませんから、 自己PRとして使ってはいけません。なので、「就活のため」であれば何もする必要はありません。

 

東京オリンピックのボランティアに行ってはいけない!

 MY就活ネットは東京オリンピックボランティア「学徒出陣」に反対します。

 東京オリンピックボランティアはあまりに条件が厳しく、報酬もないのに「責任」を求められるトンデモボランティアです。 英語や手話ができる人で、要人の接遇をしたり、記者の取材のサポート、動画編集といった業務を「無償で」行います。 本来はどれも報酬を支払うべきもので、ボランティアで行うものではありません。

 東京オリンピック委員会の募集サイトには「東京2020大会を成功させたいという熱意」のように「やりがい」がアピールされていますが、 「やりがい搾取」「ブラック」と批判を受けても仕方がありません。

 さて、募集人数は8万人ですが、「お弁当」と「都内の交通費」くらいしかもらえないわけですから、 そんなに参加人数が集まるとは思えません。 そこで容易に予想されるのが「学徒出陣」です。

 

悪しき慣行「若いんだからやれ」に応じてはいけない

 日本社会は「若いんだからやれ」という謎理論がまかり通ってしまう社会です。 マラソン大会に出ろ、ゴルフをやれ、キャバクラに行けなど、年下に言うことを聞かせるための常套句として使われます。

 自分がやりたくないことを若者に押し付ける言葉としても使われ、 そして少なからず、ご老人には「自分はもう年を取ったからいいんだ。若者がやれ」という意識があります。

 特に年配の方々は「学生は暇」だと思っています。 確かに学生はサラリーマンに比べて、時間の都合を自分で決められる自由度があります。 ですが、学生は暇ではありません。その時間は学問のための時間だからです。

 基本的に年を取ったサラリーマンは言うことを聞きません。 なので、ボランティア活動はいつも学生に押し付けられてきました。 彼らは「学校の言うことを聞かざるを得ない」という弱みにつけこんでくるのです。

 私も中学生のときに、山火事の後始末を「ボランティア活動」として強いられました。 なぜ他人の私有地を中学生が後片付けをさせられるのでしょうか。 それは持ち主がお金を払いたがらず、無償ならばと大人もやりたがらず、しかし学校を通じて命令すれば中学生は言うことを聞くからです。

 東京オリンピックボランティアでも同様の「学徒出陣」が行われるのではないかと私は危惧しています。

 「大人は言うことを聞かない。だから言うことを聞く学生にやらせよう!」などという安易な発想で、 「やりたくもないことに従事させる」のは戦前の徴用工、徴兵と変わりがありません。 こんな前時代的なやり方がいまだにまかり通っているのは、時代遅れと言わざるを得ません。

 おそらく「就活に有利」「英語力を試せる」「自己PRに!」 などと大学生に向けて猛プッシュしてくるでしょう。ですが、これまで解説した通り、 「就職活動の軸」と関係がないのであれば、会社には全く評価されないので行く意味はありません。

 

無賃労働に応じてはいけない

 東京オリンピックは、費用をかけない「スモールオリンピック」であるとアピールして誘致しました。 結局会場設営費がとんでもなく膨らみ、近年のオリンピックと比べてもダントツの費用がかかっています。

 そういえば電通子会社のペーパーカンパニーが国から莫大なコンサル料を得て、 「国際オリンピック委員会のエライ人に贈賄した」とフランスで報道されていた件はどうなったんでしょうね? 急にパタっと報道が止まりましたね。不思議ですね。

 あまりにも工費が膨らんだために、会場スタッフに給料が払えなくなってしまいました。 さてどうする!

 「やりがいをアピールしてボランティア募集すればいいじゃんw

 本当にやりたいのであればともかく、そうでないならこんなものに応じてはいけません。

 「ワークライフバランス」や「働き方改革」の本質は、「労働の対価」がしっかり払われていないところと、 「働きすぎ」を是正して「生産性を高める」ところにあります。 国の政策として働き方改革を掲げているのに、無賃労働をさせるのは逆行しています

 無料でやらせるということは、「お金を払う価値がない」と言われているも同義です。 しかし、実際にやる「英語での対応」や「要人の接遇」は、「責任のない無価値な仕事」なのでしょうか。 いいえ、しっかり責任を求められます。

 責任を求められるのに無賃労働です。ブラック極まりないですね。

 

就活で狙う業界によっては東京オリンピックボランティアもアリ?

 東京オリンピックボランティアの経験を就活に活かせるとしたら、旅行代理店小売業でしょう。

 「英語力や外国人の接遇を鍛えるために東京オリンピックボランティアに参加しました」 「おもてなしを学ぶために東京オリンピックボランティアに参加しました」と言えば、説得力があります。 これらの業界では自己PRとして有効に使うことができるでしょう。

 ですが、ほかの業界、特にメーカーや商社ではこの経験が何の役にたつかさっぱり説明ができません。 もし自己PRとして使える「良い言い方」があれば、教えてください。