リアルタイム閲覧者数:7人

 

「内部留保」は「会社が貯め込んでいるお金」じゃない!

 「会社が内部留保を貯め込みすぎている」と話題になり、いまや常識のように語られています。 これを言い出したのは立憲民主党などの野党政治家で、「国会議員がそう言うなら」とわりと信じられがちです。 ですが、「内部留保」は「会社が貯め込んでいるお金」ではありません

 ちょっと簿記を勉強すればわかることなのですが、不勉強な国会議員がいることも残念ですが、 それに騙されてしまうサラリーマンが多いのも残念です。 有価証券報告書を使って、内部留保をわかりやすく説明します。



 

内部留保とは?

 内部留保とは、歴史上今まで出してきた利益の累計額です。 これは貸借対照表の「利益剰余金」という項目の数値を指し、例えばトヨタ自動車の利益剰余金(2018年度)は19.5兆円ですから、 「トヨタ自動車には約20兆円の内部留保がある」ということができます。

トヨタ自動車貸借対照表の簡略版 ※2018年度のトヨタ自動車「貸借対照表」の簡略版

 上の表の「純資産の部」の「利益剰余金」がいわゆる「内部留保」に該当します。 この「約20兆円」という数字を見て、国会議員は「トヨタはお金を20兆円も貯め込んでいる!」と言うわけです。 しかし、先ほど述べた通り、これは大きな勘違いです。

 

内部留保は使っても帳簿上は減らない

 内部留保(利益剰余金)を家計に例えると、毎年増えた「資産」を足し算していったものに過ぎません。

 毎年100万円を貯金すると、10年後には1000万円になっています。 もし3年目で300万円のクルマを買うと、10年後は700万円しかもっていませんよね。

 ですが、貸借対照表ではクルマも「資産」として扱われます。 300万円という現金は、300万円のクルマに変わっただけで、「資産は減っていない」ことになります。 つまり10年後は、700万円のお金と300万円のクルマを足した1000万円が「利益剰余金」として扱われます。

家計の貸借対照表 ※家計の「貸借対照表」

 貸借対照表の仕組み上、「資産」から「負債」を引いた残りが「純資産」となり、 その純資産のうち資本金を除いた分が「利益剰余金」となるため、 稼いだお金を使ったかどうかに関係なく、資産が増えて負債が減っていれば利益剰余金が増える仕組みになっているのです。

 さらにここで、頭金500万円と借金2500万円で、家を買ったとしましょう。 感覚的には現金200万円と借金2500万円が残るので、「資産はマイナス2300万円だ」という気がしますよね。 ですが、貸借対照表では「家」も資産に計上されます。

家計の貸借対照表 ※家計の「貸借対照表」

 現金は200万円しか残っていないどころか2500万円の借金を背負っているのに、 貸借対照表では1000万円の内部留保があることになるのです。 内部留保は「今まで貯金した累計額」であり、「今持っているお金の額」とは関係がないのです。

 会社の「内部留保」でもこれと同じことが起きています。

 

内部留保は資産の出所を示しているだけ

 そもそも「貸借対照表」とはなんだという話をします。

 貸借対照表は、「資産」と「負債+純資産」がイコールになるように作られている表です。 先ほどは「資産から負債を引いた残りが純資産だ」という説明をしましたが、別の見方もできます。

 それは「負債と純資産は、資産の出所を表している」という見方です。

家計の貸借対照表 ※家計の「貸借対照表」

 この表では、資産は「現金200万円」「クルマ300万円」「家3000万円」です。 この資産はどこから出てきたのかというと、「借金2500万円」と「今まで貯金してきた1000万円」ですよね。

 貸借対照表は、「資産を『借金』と『利益』のどちらで買ったのか」ということを、 株主に説明するための資料であり、内部留保は「借金をせずに資産を増やした」という「資産の出所」に過ぎないのです。

 つまり内部留保は「会社が貯め込んでいるお金」ではないのです。

 

じゃあ「会社が貯め込んでいるお金」はどこ?

 「利益剰余金」が「内部留保」と呼ばれていますが、内部留保は「今貯め込んでいるお金」ではないことを説明してきました。 それでは、「会社が貯め込んでいるお金」はいったい何なのでしょうか。

 「会社が貯め込んでいるお金」も貸借対照表に表れています。 それは、「現金及び現金同等物」という項目です。

トヨタ自動車貸借対照表の資産の部 ※2018年度のトヨタ自動車「貸借対照表」の資産の部

 この表によれば、トヨタ自動車の「現金及び現金同等物」は3兆円です。 これは「現金」「銀行預金」「小切手」など即座に現金として使えるものの合計額ですが、 これが「会社が今持っているお金」です。

 しかし、「貯め込んでいる」とは言っても、「今持っているお金」にもちゃんと使い道があります。

 家計で例えれば、家賃やクレジットカードの支払いが20万円あれば、 銀行口座に最低20万円は置いておかなければなりませんよね。 会社もこれと同じで、「取っておかなければならないお金」があります。

 例えば来月の給料の支払い、下請け企業への支払い、銀行への借金の返済、 これから払う税金・・・ これら「1年以内に払わなければならないお金」を「流動負債」と言います。

 「現金及び現金同等物」から「流動負債」を全額支払ってなお、余るお金こそが「『本当の』会社が貯め込んでいるお金」です。

 

会社はお金を貯め込んでいない

 さて、トヨタ自動車は3兆円の現金を持っていますが、支払いを控えている「取っておかなければならないお金」はどれくらいあるでしょうか。 これは貸借対照表の「負債の部」の「流動負債」の額が、それにあたります。

トヨタ自動車貸借対照表の負債の部 ※2018年度のトヨタ自動車「貸借対照表」の負債の部

 この表によれば、トヨタ自動車はなんと17兆円もの支払いを控えているのに、3兆円しか現金を持っていません。 ぜんぜん足りていませんよね。この流動負債は、来月の売り上げ、再来月の売り上げを当てにして支払うしかありません。 トヨタ自動車はまったくお金を貯め込んでいないのです。

 実は、「来月の借金を来月の売り上げで支払う」という自転車操業のようなことは、 トヨタに限らずどんな会社でも行われています。

 というのも、ビジネスでは「お金」はお金を生み出す装置であり、特に上場企業では株主のために、 どんどん資産を増やしていかなければなりません。「現金のままおいておく」だけではお金はまったく増えません。 そのため、材料や工場設備、土地、建物など、「お金」は「もうかるもの」に換え続けなければならないのです。

 もし「お金」が少しでも残っていたら、すべて「もうかるもの」に買い替える。 これを極限まで突き進めるのが企業の責務であり、支払いがショートしないようにギリギリのラインを上手に見極めるのが経理部の仕事です。

 むしろ「本当に」お金を貯め込んでいる会社があれば、株主が許さないでしょう。 「余ってるお金を使えばもっと儲かるのになぜ貯め込んでいるんだ!」と。

 

「内部留保」と「給料」も関係がない

 「内部留保を給料に回さない残念企業」といった批判がありますが、これも盛大な勘違いです。 というのも、内部留保と給料は関係がないからです。

 社員の昇給は決算を締めたあとの4月に行われますが、この決算の結果によって昇給額を決めます。 つまり、昇給は「儲かった年」ではなく、「儲かった次の年」に行われるのです。

 ボーナスも同じで、夏のボーナスは前年度の下期の業績に応じて支払われ、 冬のボーナスだけが今年度の業績(上期)に応じて支払われます。 つまり、今年儲かったからといって、「今年」増える出費は冬のボーナスだけで、昇給や夏のボーナスは来年度の話なのです。

 内部留保は「歴史上今まで出してきた利益の累計額」であり、「稼いだお金を使ったかどうかには関係ない」と解説してきました。 仮に昇給やボーナスの増額をしても、翌年もっと儲かれば内部留保はさらに増えます。 赤字にならない限り、いくら給料を支払っても内部留保は「累計額」なので増え続けるものなのです

 つまり、「内部留保が増えたから給料は増えていない」というのは盛大な勘違いで、 そもそも内部留保を見ても給料とは関係がないため、給料が変わったかどうかはわからないのです。

 会社が給料を増やしているかどうかというのは、実は貸借対照表や損益計算書を見てもわかりません。 会社には人件費の移り変わりを開示する義務がなく、むしろプライバシーの問題にもなりますので「平均年収」しか公表しません。

 そもそもわからないものを、「内部留保」というそれっぽい項目に無理やりこじつけて難癖をつけているだけで、 内部留保を給料に使ったかどうかは、会社の経理部以外にはわかりません。

 

「内部留保」と「設備投資」も関係がない

 国会議員やマスコミの中には「内部留保を設備投資に回せ!」といかにもカッコいいことを言っている人たちがいます。 しかし残念ながらこれも盛大な勘違いです。

 先ほども解説した通り、設備投資や研究開発はそもそも企業の責務として行っていることです。 「稼いだお金」を翌年度、設備投資や研究開発に回しても、「稼いだお金の累計額」である「内部留保」は減りません。

 前掲の「家計の貸借対照表」でいう「家」を買っても「内部留保」が減らなかったのと同じことです。 「稼いだお金」を何に使っても「内部留保」とは関係がないのです。

 

「内部留保」は国会議員の恥ずかしい勘違い

 国会議員が「内部留保」と呼ぶ「利益剰余金」は、「会社が貯め込んでいるお金」ではなく、 「『借金ではない資産』をお金で評価したもの」です。

 「内部留保に課税する」というのは、「30年間100万円ずつ貯金してマイホームを買った人」に、 「3000万円に課税する!」と言っているのと同じです。 「内部留保を解放させる」というのは、「せっかく買ったマイホームを奪う」のと同じです。

 こんなトンデモナイ話があるでしょうか?

 しかし実際、立憲民主党の枝野代表をはじめ、野党議員はこんなメチャクチャなことを国会で堂々と言ってのけるわけです。 こんな「極悪非道の資産の没収」がしたいわけではなく、たぶん「盛大な勘違い」をしているだけでしょう。

 経済を語るなら、貸借対照表くらい読めてほしいですね…

 

今から最短で内定をもらうには?

 

志望企業の合格エントリーシートを見る(その1)

 エントリーシートは、何を書いたら正解かわからない、「『わからないこと』がわからない」状態だと思います。 私もそうでした。自分では完璧だと思っていたエントリーシートも、他の人のエントリーシートと比べたらボロボロだったのです。 そこで、志望企業で実際に内定をとったエントリーシートを参考にしたいですよね。

 「Unistyle」では、一流企業からベンチャー企業まで、内定したエントリーシートを無料ダウンロードできます。

 「Unistyle」では、三菱商事や三井物産、三菱東京UFJ銀行、トヨタ自動車、三菱地所、新日鐵住金、東京ガス、 マッキンゼー、P&Gなど、様々な超一流企業をはじめ、1万7000通を超えるエントリーシートが収録されています。 あなたの志望企業の合格エントリーシートも必ず見つかるサイトと言っていいでしょう

 商社や自動車メーカーをはじめとした企業研究同業他社比較、また「就職活動の軸」別のおすすめ業界、 志望動機の書き方まで非常に詳細に書かれた限定記事をすべて無料で読むことができます。

 また会員限定の特別イベントが多数開催され、過去には伊藤忠商事、日本政策投資銀行、日本ロレアル、キーエンス、日本たばこ産業(JT)、トヨタ自動車、旭硝子、デンソー、 三菱東京UFJ銀行、大日本印刷などのイベントが行われています。

 ぜひ自分のエントリーシートの見直しのために、または作成の参考のために手に入れておきたいですね。

 

志望企業の合格エントリーシートを見る(その2)

 「ワンキャリア」では50,000件を超える合格エントリーシート・就活体験談が掲載されており、 全日本空輸(ANA)、伊藤忠商事、花王、日本航空(JAL)、味の素、アサヒビール、オリエンタルランド等日本の一流企業に加え、 ゴールドマンサックス、ボストンコンサルティング、モルガン・スタンレーなどの外資系一流企業も多数そろっています。

 エントリーシートだけでなくインターンシップやその選考、WEBテスト、グループディスカッションの攻略情報、 さらに志望動機の書き方や業界研究を読むことができ、従来では手に入らなかった情報が満載です。

 「ワンランク上のキャリアを目指す」というキャッチフレーズの通り、業界をリードする大手企業の資料が多く、 また総合商社、JR東海、電通、キーエンス、日本郵船、三菱地所といった一流企業の出展する限定イベントも開催されます。

 「ワンキャリア」は月間60万人の就活生が利用しています。また内定後も謝礼付きのインタビュー等が行われ、 就活体験を翌年の就活生のために役立てることもできます。先輩の「知」を継承し、 あなたが発展させた「知」を後輩に継承する好循環を生み出しましょう。

 

2018年9月でも間に合う!内定直結の合同説明会

 すぐ内定がほしい。それは、就活生なら誰もが願うことだと思います。

 2019年卒では8月1日の時点で就活生の88%が内定を持っています。「まだ内定がない」と焦る気持ちが強いと思います。 そんな中、まどろっこしくてめんどくさい従来型の就活をしていては余計にストレスが溜まってしまいます。

 余計なステップを究極的に省いたのが、内定直結型の就活イベントで、採用選考をその場で始めることが前提の合同説明会です。 あらかたの企業が採用選考を終えたあとでも頻繁に開催されており、採用権限をもった部長・役員クラスが現れ、 その場で面接が始まったり、その場で即日内定がもらえたりするイベントがあります。

 それが「MeetsCompany 」です。 年間10万人が利用しているほどで、MeetsCompanyで内定を確保するのはもはや常識になりつつあります。

 2019年卒の募集が始まっています。MeetsCompanyは参加者内定率96%を誇っており、 全国で開催されているので地方の学生でも行きやすいイベントです。 最短1日で内定を取れますので、就活を終わらせることができます。

 

多忙の中、どっしり「スカウト」を待つ

 従来型の就活では内定までの道のりがとても長くてめんどうですよね。説明会を受けて、エントリーシートを提出して、グループディスカッションを受けて… そんな手順をすっ飛ばして自分に合った会社が、向こうからアプローチしてくれる就活サイトがあります。

 それは「キミスカ 」 です。

 キミスカでは自分から会社を探さなくても、SNSのようにプロフィールを書くだけで、 会社の人事が「こんな優秀な学生がほしかった!」とスカウトを、時にはいきなり最終面接の案内を送ってくれます。

 他社のインターンやES、GD、一次~最終面接など、従来は落ちると無駄になっていた頑張りを「スカウトされる材料」にできるのです。 スカウトがたくさん来れば、いちいちプレエントリーしたり、エントリーシートを書く手間が省けるので時間短縮になりますね。

 すでに2019年卒の就活生も約7万人が利用しているほどで、スカウトがどんどん来ます。 また、実際の採用選考で行われる「適性検査」も体験できるので、ぜひやっておきたいですね。




×

17,000通を超える合格ESが無料で見れるサイト!