ブラック企業の休憩時間|休憩に当たらない!
休憩がない会社はブラック企業です。 なぜなら休憩時間は法律の定めがあり、電話番などをさせて自由を奪うと「休憩ではない」と判定されるほど、完全自由でなければならないルールだからです。
そもそもブラック企業に休憩時間はあるのでしょうか。 普通、会社の休憩時間は昼の12時~13時など、45分~60分程度あるのが通常です。
しかしブラック企業の休憩時間は違います。 名前だけ休憩時間であっても、その休憩時間は休憩できず、仕事をしなければなりません。 休憩時間なしと同じことです。もちろん、休憩時間なしは労働基準法違反であり、ブラック企業です。
しかしブラック企業は労働基準法違反でも気にしません。社員が勝手に働いている設定にしたり、そもそも仕事をしていないことにしたり、「知らなかった」と言い張ることで労働基準法違反を隠しています。
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会社の休憩時間
完全自由の45分間がなければ違法!
会社の休憩時間は、労働基準法で定められています。 6時間を超えて働かせる場合は45分、8時間を超えて働かせる場合は60分の休憩時間を与えなければならないと規定されています。 多くの会社では8時間労働ですから、残業をしない場合であっても最低45分間の休憩時間は必要になります。
会社の休憩時間は就業規則で定められており、12時~13時の1時間だったり、12時30分~13時20分の50分間だったり様々です。 しかし45分間を下回ってはいけません。これはパートやアルバイトでも同じです。6時間を超えて働く場合、 休憩時間は45分以上必要です。
ブラック企業では休憩時間は45分間もありません。 昼食を取れればいい方で、12時になっても仕事を続け、休憩時間が終わるまで結局仕事を続けているのです。 昼食をとったとしても、休憩時間が終わる前にまた仕事を再開します。
休憩時間に働いてもなぜか時間外労働とせず、残業代も請求しません。 これは実はホワイト企業と呼ばれる会社でもそうであり、 休憩時間に働いた分はすべて会社に対するサービスです。
会社の休憩時間は、法律上はそうなっていません。
会社の休憩時間は、完全に自由でなければなりません。 会社からの指示はなく、帰宅してしまってもいいくらい自由である必要があります。 会社からの指示が何かあった時点で、それは休憩時間ではありません。
例えば昼食時に電話番をさせられた場合、電話番を任されているので帰宅できません。 たとえ電話がかかってこなかったとしても、完全な自由ではなかったことは明白です。 この場合、休憩時間に電話番をさせられた人は休憩なしです。
つまり、休憩時間に電話番をさせた場合は別で休憩時間を与えなければならないのです。
しかし実際には休憩時間に電話番をさせられている人たちがいます。 たいてい若手社員が交代でオフィスに残り、弁当を食べながら電話を待ちます。 彼らは休憩時間であるにも関わらず、会社の指示で仕事をしていますが、残業代は支払われません。
こういうことはブラック企業に限らず、どこの会社でもあることです。 あらゆる企業が堂々と労働基準法を犯しています。
休憩時間の過ごし方
仕事や電話番をさせてはいけない!
休憩時間の過ごし方は原則として完全自由ですから、ゲームで遊んでいても、 外でキャッチボールをしていても、デスクで寝ていてもいいのです。 何かを会社から強制された時点でそれは休憩時間ではなく、仕事です。
ブラック企業の休憩時間の過ごし方はどんなものでしょうか。 昼の12時に午前の業務が終わり、休憩時間が始まる・・・のは普通の会社での話です。 ブラック企業では12時に昼休みは始まりません。
12時になるころに上司から「昼の13時から打ち合わせをしよう。資料まとめといて。」などと言われます。 打ち合わせの資料を13時までに準備しなくてはなりません。さて、休憩している時間はあるでしょうか。
仕方がないので休憩時間をつぶして打ち合わせの資料を作成します。そして13時に打ち合わせを始めるために、 会議室の準備をしなくてはなりません。テーブルやイスを並べ、会議室をセットします。 これらをすべて休憩時間に行います。
そして13時になったらすぐに打ち合わせが開始されます。このとき、この社員は少しも休憩時間がありません。
このようにブラック企業ではどうしても昼休みに仕事をせざるを得ない状況で、 新しい仕事が舞い込んできます。このためいくら仕事が早くても、休憩時間に休憩を取ることなどできないのです。
そしてこれは、ブラック企業に限った話ではありません。 就活生に大人気の銀行などでも、上司によっては 「昼飯食ってる暇があるなら仕事しろ」というなど、白昼堂々と労働基準法違反を宣言します。
ブラック企業の休憩時間の過ごし方は、仕事です。
一方でホワイト企業の場合、休憩時間の過ごし方は様々です。 同僚や同期と昼食を取ったり、銀行へ行ったり、コンビニへ行ったり、 または仮眠を取ったり、体操をしたりと自由です。
もちろんやることがないので仕事をする人もいます。勝手に仕事をしているだけで、 会社から指示があって仕事をしているわけではありません。
6時間以上のワンオペは違法
ワンオペは休憩時間がないので違法!
牛丼店などで話題のワンオペとは、店に店員が1人しかおらず、 その時間帯はすべて1人で働かなければならない状態を指す言葉です。
さて、6時間以上連続で1人だけで勤務している場合、いつ休憩を取るのでしょうか。 休憩は完全自由である必要があります。誰かが来店したら対応しなければならないような状態では、 それは休憩ではなく「手待時間」と呼ばれ、勤務時間に含まれます。
ということは、休憩時間に店を閉店しない限り、休憩時間なしということになります。 この状態で6時間を超えて連続で働いている場合、休憩時間がありませんので、 確実に労働基準法違反です。
コンビニのアルバイトでもよくあることですが、客が来てない間は休憩時間だなどと言い、 「休憩時間」を設定しないことがほとんどです。しかし客が来ていない間も、 客を待たなければならないということは仕事中であり、休憩時間ではないのです。
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著者:村田 泰基(むらた やすき)
合同会社レセンザ代表社員。1989年生まれ。大阪大学法学部卒。2013卒として就活をし、某上場企業(メーカー事務系総合職)に入社。
その後ビジネスの面白さに目覚め、2019年に法人設立。会社経営者としての経験や建設業経理士2級の知識、自身の失敗経験、300冊以上のビジネス書・日経ビジネスを元に、11年間に渡り学生の就職活動を支援している。
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