【公務員=ホワイト】はウソ!キツすぎる実態を解説
「公務員がホワイトすぎる」という声もあります。しかし実際には「嘘」と言わざるを得ません。 国家公務員から市役所に至るまで、定時で帰れない・深夜でも電話対応がある・残業代の予算がないから「残業していないことにする」ということが横行しているからです。
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国家公務員は超ブラック
国家公務員の特に総合職(国1)は超ブラックです。 人間らしい生活はできません。
国会がある時期は0時越えが当たり前です。 深夜2時でも当然のように国会議員から電話がかかってきて、資料の作成を求められます。 早朝の5時から資料の内容を大臣に説明し、答弁に立ってもらいます。
寝る時間、ないですよね。
残業時間は月に300時間になる場合もあり、それはタクシーチケットだとか、終電だとかそういうレベルではありません。 そもそも家に帰れず、睡眠をとる時間もないためそのまま徹夜、徹夜明けで仕事をするのです。 また省庁には「仮眠室」があり、帰宅しないことが前提な建物になっています。
ですが、「下手に寝ると余計疲れる」からと仮眠室はあまり使わないそうです。 また夜9時で帰れる時期を「暇な時期」と仰っていたのも印象的です。
帰れない原因が「行政としての仕事」ではなく不勉強な国会議員の質問や大臣の答弁のためなんですから、 心労は計り知れません。
一方で国家公務員一般職はもっと早く帰れるとのこと。 その代わり昇進や昇給はあまり望めません。
もちろん、総合職より早く帰れるからといって、定時で帰れるというわけではありません。 「まったり」ではないことは明白ですね。
教師は休みがない!
高校教師は土日がありません。平日、帰れるのは19時から。 自分の仕事があっても生徒からの質問等があればその分帰るのが遅くなります。 また部活の顧問を担当するので土日は部活に出なければなりません。
生徒から質問が来るのは偏差値の高い高校だけだろう・・・なんていうのも思い込みです。 ある先輩は総合高校で教師をしていますが、総合高校はそれほど勉強に力を入れていないだろうと思いきや、 生徒からの質問はけっこうあるそうです。
それもそのはず。真面目に勉強していい成績を取らないと、推薦がもらえないのです。 高校の推薦をもらって大学や専門学校へ進学することを考えている生徒は多いです。 そういう生徒を支援するのも教師の仕事です。
また、部活の手当は数千円で、事実上の休日出勤ですが休出ほどの手当ではありません。 旧友と飲みに行くことすらままなりません。 かなり生徒のために時間を使い、自分の時間などほとんどないわけです。
それでも生徒にナメられたり、PTAと戦わなければならなかったりと、 高校は苦労の絶えない職場です。
市役所はまったりじゃないの?
市役所はまったりホワイトだとよく言われます。ですが、現実は違います。
市役所であろうが仕事は無限にあります。 なぜなら、公務員の仕事は「民間がやらないことすべて」だからです。 儲からないことは民間はやりません。ですが、誰かがやらなければなりません。それが公務員の仕事です。
人並みの責任感がある人物であれば、仕事は終わりません。 私の友人でも定時に帰っている人はいませんし、部署によっては深夜の呼び出しもあります。
ではなぜ「ホワイト」のイメージがついてしまったのでしょうか。
それは、一部の「働かない人」が目立つからです。
どんな組織にも一定数、「働かない人」がいます。 会社にも「何も読まずにハンコを押すだけ」で、仕事が残っていても定時でさっさと帰ってしまう人がいます。 市役所は良くも悪くも注目されますから、「働かない人」の姿がよく目立つだけなのです。
実際は「働かない人」の分を負担させられている職員がいます。 ろくな引継ぎもなく、前の担当者に激怒している関係者に謝罪行脚するところから仕事が始まります。
全く仕事をしない上司もいれば、毎日、上から嫌味を言われながら残業、休日出勤する下っ端もいます。 精神衛生上よろしくないのではとも思いますが、彼は自分の仕事にやりがいを感じているようでよかったと思います。
市役所には十分に人を雇うほどの予算がありません。 ここが重要です。人が雇えない。ならばどうするか? 今いる職員に仕事をたくさんやらせればいいのです。
人は足りず、予算もつかず、それでも仕事は多いです。 また市民から後ろ指をさされて「税金泥棒」などと言われるのです。 なかなか辛く苦しい環境であると思います。
残業ないんでしょ?
実は公務員は残業の嵐です。しかし予算がなければ残業代を払うこともできません。 それでも仕事はたくさんあります。じゃあどうしましょうか?
そうだ!働いてないことにしよう!
これがまかり通っているのが日本の公務員です。ちなみに公務員に労基法は適用されません。 つまり、いくら働かせようが合法で、現状はそうなっているのです。
私の友人で高校教師になった人がいますが、やはり残業代はもらっていません。 国民に叩かれ過ぎて予算が削られ、住宅手当も満足に出ず、公務員宿舎も廃止され、 残業代もない上に休日出勤し、家賃もほとんど自分で支払っています。
公務員に残業がないという勝手なイメージは、残業代を払わないために公務員がついた嘘をみんなが信じているだけです。 残業どころか休日出勤も深夜労働もよくある話です。 予算委員会があるころのお役所って実は真夜中でも電気がついているんですよ・・・
まったり高給なんて夢ももろく崩れ去りますね。
では定時で帰っているのは誰か?
たしかに市役所や県庁で、定時にあがって帰宅する人たちもいます。 さて、それは誰でしょうか。
それはパートのおばちゃんや、外注業者の職員です。役所の窓口は非常勤、すなわちパートタイマーであり、 正規の公務員ではありません。パートは時給で働いていますので、 勤怠管理はしっかりしなければなりません。残業代を支払う予算もないので、さっさと帰ってもらいます。
同様に窓口業務などを外注している場合もあります。 外注の場合、委託料は定時で帰宅した場合の分しか業者にお金は支払われません。 残業をするとそれだけ業者が損をするだけです。定時で帰らせる必要がありますね。
市役所レベルでは、仕事をしない上司もいるようです。 しかし、それはまったりが許されているわけではなく、役所の中では嫌われています。 皆に嫌われていても生き残れるというのは一見よさそうにみえますが、そうでもありません。
役所で働く公務員は、国のため、地域のために働いています。 利益のためでもなく、自分の生活のためでもなく、目的を持って働くのは難しいものです。 頑張ったらボーナスが上がるという世界ではないのです。
大卒正規職員になってからはなかなか忙しく、また選挙会場の見張り番など、 とても退屈な仕事もある上に、災害(台風など)が起こると土日であろうがお盆であろうが呼び出されます。
また公務員宿舎が叩かれて廃止され、住宅手当も十分に出ないため、 残業なしの私と残業ありの公務員で給与の手取りはほとんど変わりません。 さらに共済年金制度が厚生年金制度と統合されるということで、 老後の保障の面でもメリットが薄くなります。
住民のために身を粉にして働ける十分な気持ちを持っていない限り、 公務員になることは避けたほうが良いでしょう。