【会話文付き】グループディスカッションのコツ|初めてでも安心!
グループディスカッションの評価基準・流れ・進め方を会話文付きで解説しますので、初めての方でも安心です。
この記事の要点
- 「個人の知性」は評価の対象外!
- 開始前に雑談をしよう!「コミュニケーション能力」の加点がつく!
- 他人の意見を否定せず、理由を付けて賛成しよう!「協調性」の加点がつく!
- 真っ先に発言しよう!「積極性」の加点がつく!
- 「時間がない」を理由に次のフェーズに進めよう!「リーダーシップ」の加点がつく!
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評価基準を知ろう!
まずはグループディスカッションの評価基準を知りましょう。評価されるのは、次の5点です。
リーダーシップ | みんなのやりたくないことを率先して引き受ける。「役割を決めている時間がもったいない」「時間がないから次の議論に移ろう」など、反対意見が出ることを恐れないのがコツ。理想の上司を演じよう。 |
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協調性 | 他人の意見を否定しない。終わった議論を蒸し返さない。反対意見には理由を付けて賛成するのがコツ。 |
積極性 | 間違っていても的外れでも、意見を出すのが重要。 |
コミュニケーション能力 | 開始前に世間話をする。たとえ年上相手でも、タメ口で話すのがコツ。知識マウントは絶対に取らない。 |
時間を守る | 時間までに結論が出せなければ、全員不合格。完璧でなくても結論を出そう。 |
一方で、個人の知性は評価の対象外です。「素晴らしい案を出す」「じっくり考えて正解を出す」のは評価されません。 よって、反対意見が出たり間違いを指摘されたとき、「自分が無能だと思われてしまう!」などと焦らなくてOKです。 むしろ自分の正しさをアピールしたら、場の雰囲気を悪くするので減点になります。
流れと進め方
まずはグループディスカッションの流れを確認し、それに沿ってどう進めていけばいいかを解説します。 GDはどんなテーマでも、次の流れで行います。
- テーマが発表される
- 自己紹介をする
- 役割を決める
- 結論の出し方を決める
- 参考になりそうな案を出す
- 結論を発表する
テーマが発表される
テーマは、すべて正解が出ないものなので安心!
グループディスカッションのテーマは、「数を推測する系統」と「何かを選ぶ系統」のどちらかが出ます。例えば以下のようなものです。
- 「全国に信号機は何台あるか?」
- 「全国にピザ屋は何軒あるか?」
- 「全国のマンホールの数はいくつか?」
- 「1年間にペットボトルは何本消費されるか?」
- 「未来か過去にタイムトラベルできるとしたらどっちにいくか?」
- 「配布した物語に載っている人物を、『良い人』から順番に並べよ」
- 「東京と大阪、住むならどちらか?」
- 「豊かな人生とは何か?」
- 「何のために働くのか?」
- 「無人島へ行くとしたら何を持って行くか?」
- 「1億円あったら何に使うか?」
特に「数を答える」系統のものが人気で、これをフェルミ推定と言います。 その他のテーマを見ても、正確な答えは出ない・人によって考えが異なるのが基本です。 ですから、正解が出ること自体は問題ではありません。
テーマが発表されたら、いよいよディスカッションが始まります。
自己紹介する
誰よりも先に自己紹介して、次の人に回す!
開始と同時に、自己紹介を始めましょう。 以下の例文のように、誰よりも早く自己紹介を始めることで、場の支配権があなたのものになります。 内容はなんでもいいですが、「所属・氏名・趣味」くらいで良いでしょう。
「まずは自己紹介からしよう!私は〇〇大学の〇〇です。趣味はテニスです。今日はよろしくお願いします。では時計回りで!」
自己紹介を「誰かが始める」のを待ってはいけません。 リーダーシップをアピールするためには、誰かが言い出す前に自分が最初に発言するのがコツです。
→面接の自己紹介は何を言えばいい?|例文を読んで参考にしよう!
役割を決める
時間を理由に、役割を決めないことを宣言しよう!
自己紹介が一周したら、次は役割決めです。ですが、MY就活ネットでは役割を決めないことをおすすめします。 というのも、どう考えても「司会」が高評価なため不公平感が出たり、争いになったりするからです。 争いになっては全員不合格ですから、次のように発言しましょう。
「自己紹介は一周したね。次は役割だけど、時間がもったいないから役割は決めないで行こう!」
GDでは「時間がないから」がとても便利な言葉です。 時間切れになってはいけませんから、説得力をもってみんなを導くことができます。 そこで、「役割なし」で決まった場合でも時間管理をしましょう。
もし役割を決めることになってしまった場合は、無理に「司会」に立候補せずに「時計係」を選びましょう。 なぜなら、時間を理由に次のフェーズに進めさせることができるからです。
結論の出し方を決める
結論の出し方も案を出しつつ、みんなに意見を聞く!
役割決めが終わったら、結論の出し方を決めます。 しかし、ここからは自分1人で決めてしまってはいけません。最初に案を出し、他のみんながどう考えるかを聞きましょう。
テーマが「全国の信号機の数」の場合、同じくらいの数がありそうなものと比較して計算するのがおすすめです。
「『信号機と同じくらいの数がありそうなもの』とか『参考になりそうな数値』を比較して割り算とかして決めようか。みんなはどう考える?」
テーマが「タイムマシンで過去と未来のどちらに行くか」の場合なら、少数派に「条件付きで」納得してもらうというやり方がよいでしょう。
A「もし時間までに決まらなそうだったら、少数派に納得してもらうってことでどうかな?」
B「でも多数決はダメって言われたよね。」
A「そう、だから例えば『未来派』が多数のときは、『過去派』に『未来に行ったら〇〇はしない』っていう条件をつけてもらって、『未来』で決定しよう。」
この時、異なる意見が出たら「確かにそれは説得力があるね!」と褒めて賛成しましょう。 どうせ正解など出ないのですから、自分の案のほうが良いと思っても、理由をつけて相手に賛成すると協調性の加点がつきます。
参考になりそうな案を出す
自分の案は、間違っている方が協力している感を出せる!
決め方が決まったら、バンバン案を出しましょう。 「意見が思いつかない」とお悩みかもしれません。ですが、それは「正解を出そうとするから」です。 GDでは正解は出ません。間違っていても良いので、何か言い出しましょう。
先ほどの信号機の例でいえば、何か数値を出しましょう。
A「全国にコンビニが6万軒あるらしいんだけど、『信号機いくつに対してコンビニがいくつあるか』で計算できないかな?」
B「お、それいいね!うーん、交差点3つ行けばコンビニ1軒あるし、3対1って感じかな?」
C「地方だとそんなにないんじゃないかな?」
A「地方出身の人いる?信号機とコンビニの比率を聞きたい!」
D「私は〇〇県出身なんだけど、信号機5台でコンビニ1軒かな~」
A「じゃあ、大都市を3対1、地方を5対1で計算してみようか」
B「Cさん、経済学部って言ってたよね。計算が得意だと思うので、頼んだ!」
先ほどのタイムマシンの例でいえば、理由をつけてどちらがいいかを言いましょう。
A「俺は『過去』かな!『未来を知らない自分がつくった未来』は『未来を知った自分』には実現できないから!」
B「あ~、確かに。でも『過去』に影響を与えてしまったら、『今の自分』がなくなってしまうかも。」
C「『未来を見た』ことで『未来が変わってしまう』んじゃ、未来に行く意味がない気もする。」
A「Dさんは『今の自分』が変わるのと『未来が変わる』のどっちがヤバイと思う?」
・
・
・
B「そろそろ時間が迫ってる。『過去派』のみんなに条件をつけて『未来に行く』ってことで納得してほしい!」
A「そうだな。『見た未来を目指さないで、参考に留める』って条件で『未来派』に賛成するよ。」
このように、すべての意見を肯定して、全員をしゃべらせるように意見を聞きましょう。 真のリーダーとは、使えるものはすべて使うものです。発言ができていない人にも積極的に話を振って、 全員の力を引き出すようにしましょう。
この時も1人で解決してしまってはいけません。 時には「わざと間違える」「明らかにおかしな計算式を出してみる」などして、 突っ込まれて修正するという手順を踏むと「協力している感」を出すことができます。
結論を発表する
必ず結論を最初に言おう!
結論が出たら、面接官に結果を発表します。 おそらくやりたがる人がいないので、発表者として立候補しましょう。
信号機の数の場合
A「では結果発表!俺が発表するのでいい?」
・
・
・
A「信号機の数は、1万4000台と推測しました。」
A「考え方は、『信号機いくつに対してコンビニが1軒あるか』です。」
A「『大都市10』と『地方37』に分けて、大都市は3対1、地方は5対1として計算した結果、1万4000台になりました。発表は以上です。」
タイムマシンの場合
A「では結果発表!俺が発表するのでいい?」
・
・
・
A「結論は、『未来に行く』ことで決まりました。」
A「理由は、『過去に影響を与えると、今の自分がなくなってしまう』からです。」
A「ただし、『見た未来は実現できない』ため、『未来に行ってもそれを目指さず、参考に留める』ということを約束してもらいます。発表は以上です。」
このように、発表では必ず「『結論』 → 『理由/考え方』 → 『条件』」という順番を守ってください。 結論を最初に言うのは社会人のルールで、新入社員が怒られることNo.1です。 これさえ守れば、結論が間違っていても・考え方が雑でも大丈夫です。
→面接に受かるために必要なことの記事に戻る
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著者:村田 泰基(むらた やすき)
合同会社レセンザ代表社員。1989年生まれ。大阪大学法学部卒。2013卒として就活をし、某上場企業(メーカー事務系総合職)に入社。
その後ビジネスの面白さに目覚め、2019年に法人設立。会社経営者としての経験や建設業経理士2級の知識、自身の失敗経験、300冊以上のビジネス書・日経ビジネスを元に、11年間に渡り学生の就職活動を支援している。
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