【就活】やりがいとお金どっちが大事?|実体験を元に解説!
就活では「やりがい」と「お金」はどちらを重視すべきでしょうか。 給与の高さと安定には惹かれますが、40年間を捧げる仕事が「つまならいもの」で果たして耐えられるでしょうか。 この記事では、実際の体験談と最新データを元に、「やりがいを優先すべき理由」を詳しく解説しています。
目次
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結論:やりがいを優先すべき!
やりがいを優先しよう!
結論は、やりがいを優先すべきです。 このように言う根拠は、以下の3つです。
根拠1:筆者の実体験
やりがいを優先すべき根拠として、まずは筆者の私の実体験があります。 私は「給料は高いが、やりがいのない仕事」と「収入は不安定だが、やりがいのある仕事」の2つを経験しています。 その当時、私がどう感じていたかを解説します。
筆者の実体験1:給料は高いが、やりがいのない仕事
人生を「イヤなこと」のために費やすのは苦痛!
筆者の私は2013卒として就活をし、行政や法人向けの建設系メーカーに就職しました。 新人研修の後、希望通り、営業部に配属されました。
当時の私は「競争入札」というものをよくわかっておらず、 自社商品や技術によって顧客の問題解決を図る仕事だと思っていました。 顧客の困りごとを洗い出し、それを「自社技術で解決できる」ことを伝え、信頼を勝ち取って仕事を受注するものだと思っていました。
しかし、現実は違いました。
実際の営業部の仕事は、「顧客の予算当てゲーム」でした。 行政文書や物価資料を用いて材料や人件費を計算していき、 公に価格の出ていない部品について、一方的に質問して情報を聞き出すというものでした。
私は営業マンとして顧客になんら価値を渡さず、受け取るだけの仕事にやりがいのなさを感じていました。 少しでも顧客に有益な話ができるように、技術的な知識を得ようとすると、 上司に「業務所掌を逸脱するからやめろ」と怒られました。
その会社は給料が高めで、入社2年目で年収470万円、3年目で500万円を超えました。 年間休日は126日あり、残業はほぼなし、休日出勤も年に1回程度と、絵に描いたようなホワイト企業でした。
ですが、理想と現実のギャップに悩み、毎朝起きるのが辛く、電車に乗ると頭が重くなってきて、 会社にいる間はずっと「人生を無駄にしている」という脅迫観念が襲ってきます。 最終的にうつ病を発症するに至りました。
ここからわかることは、お金は「やりがいのない虚無感」を埋めてはくれないということです。
筆者の実体験2:収入は不安定だが、やりがいのある仕事
好きなことはいくらでもやれる!
私はその会社を退職して、 個人事業主として就活サイトの運営・貯金とローンで買ったアパートの賃貸・趣味のゲーム製作で暮らすようになりました。 アパート賃貸以外は収入が非常に不安定で、月収300万円のときもあれば、月10万円で細々と暮らすこともあります。
現在は「月10万円」の生活をしているわけですが、毎日を楽しく過ごせています。 なぜなら、好きなことしかやっていないからです。
「イヤな仕事を1日8時間やる」のは病んでしまったのに、「好きな仕事を1日16時間やる」のは平気です。 就活サイトの運営もゲーム製作も元は趣味ですから、「仕事をしている」という感覚はありません。
それどころかまた、もう一つ「やりたいこと」が増えて3ヶ月完全に引きこもりました。 それは、「イラスト製作」です。ゼロから練習してそれなりに描けるようになったのですが、 3ヶ月休みなしで1日16時間は描き続け、余った時間はイラスト講座で勉強していました。
ここからわかることは、やりがいのあることはいくらやっても苦にならないということです。
根拠2:新卒の約4割が「仕事内容」「キャリアパス」に不満を抱えている
「今の常識」は入社後にひっくり返る!
実は、就活を終えて社会に出た新卒のうち、約4割が転職を検討しているというデータがあります。
参照:元「キャリタス就活2023 学生モニター」入社1年目社員のキャリア満⾜度調査
後悔している新卒のうち、勤務先企業について「人間関係」「社風」「有給休暇」「勤務地」「残業時間」などはおおむね満足しているようです。 つまり「ホワイト企業に入社できている」ということです。 「給料」については多少の不満があるものの、群を抜いた不満が「仕事内容」と「キャリアパス」という結果でした。
入社後のギャップに悩まされたのは私だけでなく、新卒の約4割が同じ悩みを抱えているということになります。 結局のところ、仕事にやりがいが感じられなければ、たとえホワイト企業であっても転職を検討するというわけです。
根拠3:やりがいとお金はトレードオフではない
やりがいとお金は両取り可能!
実は、やりがいとお金はトレードオフの関係にありません。
「就活で後悔することランキング」の記事でも解説していますが、 新卒が就活を振り返って、最も後悔していることは「幅広く業界研究すべきだった」ことと「もっとたくさんの企業を受けるべきだった」ことです。 つまり、転職を検討している約4割の学生は、就職後に面白い会社を他に見つけてしまったというわけです。
実際、筆者の私もそうでした。 「やりがいのない虚無感」から逃れようと、ビジネス書を300冊読んだ時期があります。 その過程で化学メーカーや機械メーカーを知り、特に売上高数百億円から3000億円程の中堅企業に、面白い会社をたくさん見つけてしまいました。
今就活をやり直すとしたら、私は「オムロン」「ファナック」「ダイフク」「ディスコ」「アドバンテスト」「SCREEN」などを受けるでしょう。 これらの企業のビジネスにはとてもやりがいを感じます。
さて、ではこれらの企業の給料はどうでしょうか。
すべて年収1000万円は超えられます。特にファナック・ディスコ・アドバンテストは給料の高い会社として「ビジネス界では」有名です。 給料が高いのは銀行や総合商社だけではなく、このような「メーカー」の他にも「専門商社」や「準大手ゼネコン」も十分な待遇があります。 もし「平均年収」の数値を見てガッカリしているようなら、次の記事を参照してください。
→穴場!専門商社への就職|100社の業界研究・志望動機・平均年収
世の中に企業は無数にあり、学生に知名度の低いBtoB企業にこそ、世界を独占するような優良企業がたくさんあります。 「やりがい」か「お金」かで迷ってしまうのは、両取りできる会社があることを知らないためです。 無理もありません。BtoBの優良企業はビジネス誌でしか話題にならないからです。
メリット
仕事でお金よりやりがいを優先するメリットは、次の4点です。
1.志望動機の説得力を出しやすい
やりがいを優先するメリットの1つ目が、志望動機の説得力を出しやすいことです。 なぜなら、志望動機では最終的に「就職活動の軸」と「社風」の一致をアピールすることになるからです。
仮に「お金」だけで総合商社や外資系コンサルティング企業を志望したとしましょう。 いざ志望動機を書く際、「就職活動の軸」を捏造しなければならなくなります。 さらに説得力を持たせるため、「自己PR」まで捏造することになります。嘘は面接でバレやすいため、非常にリスキーです。
一方で「交通事故をなくすことにやりがいを感じる」ことを前提に企業を選ぶと、 志望動機はそのまま書けますよね。「自己PR」にも「やりがいを感じた活動」を書くだけで済みますし、 「就職活動の軸」が本心なのですから、何も困ることはありません。
このように「やりがい優先」で企業を選ぶと自己PRや志望動機で悩む必要がないのです。
2.人間関係の良い職場である可能性が高い
2つ目のメリットが、人間関係の良い職場である可能性が高いことです。
例えば「交通事故が嫌な人」が「走り屋のためのカー用品店」に就職するとどうなるでしょうか。 気が合わないですよね。週末に峠アタックに誘われたり、車の改造を勧められたりするでしょう。 たとえ給料が高くても、人間関係で悩むのは辛いですよね。
一方で「交通事故をなくしたい企業」に就職すると、危険な遊びには誘われないでしょう。 むしろ安全装備やおすすめの車載カメラなどの話をして、自分にとっても企業にとっても居心地のいい環境になるでしょう。
このように、やりがいを優先すると気の合う仲間が手に入るのです。
3.働く辛さが軽い
3つ目のメリットが、働く辛さが軽いことです。
前述の通り、筆者の私は現在1日16時間は働いていますが、何も辛さは感じません。 ですが、「やりがいのない仕事」についていたころは、1日8時間でもとても辛かったです。 このように「好きなことに取り組む」のと「嫌なことをやらされる」のでは辛さが格段に違います。
今後40年間働くかもしれない企業を選ぶのに、「嫌なことを我慢し続ける人生」を選んで大丈夫でしょうか。 私は大丈夫じゃありませんでした。
4.給料が上がる可能性がある
4つ目のメリットが、給料が上がる可能性があることです。
企業の給料は一定ではありません。活躍次第で昇給額が変化しますし、利益が増えればボーナスも増えます。 特にボーナスは本人の活躍によって大きく差がつきますので、 やりがいある仕事に熱心に取り組むことでボーナスが上がっていく可能性があります。
一方で嫌な仕事を我慢して取り組んでいるのは、態度に表れます。 おそらく、好きな仕事ほど熱心にはなれないでしょうし、それは昇給やボーナスに悪影響を及ぼします。 仮にベースとなる基本給が高かったとしても、それで頭打ちになるかもしれません。
このように「入社時点の給料の高低」は、入社後にひっくり返る可能性があるのです。
デメリット
一方のデメリットは、次の4点です。
1.入社後ギャップのリスクがある
デメリットの1つ目は、入社後ギャップのリスクがあることです。
企業のwebサイトや採用担当者の説明した内容とは異なり、自分の望んだ社風ではなかったという場合は往々にしてあります。 私の実体験でも「技術提案」という言葉に惹かれたものの、実態は「予算当てゲーム」であり、職場も「技術のことは勉強するな」という空気でした。
このような事態を防ぐためにはやはり、「企業説明会」「インターンシップ」「OB・OG訪問」などを通じて、 もっと社風を知ろうという努力が必要でした。時間も手間もかかりますが、その後の人生を後悔しないためには必要なことだと今では思います。
2.人間関係が悪い場合もある
デメリットの2つ目は、人間関係が悪い場合もあることです。
全体的に社風が気に入った場合でも、人間関係は部署によります。 私の場合、工場も現場も管理部門も居心地の良い雰囲気を感じました。 人事異動で新たに着任した部署も、とても楽しく過ごすことができました。
ですが、最初の部署だけが本当にだめでした。 オフィスにいるのが嫌でしょうがなかったのですが、定時を過ぎても飲み会がありますし、週末はゴルフを強要されます。 逃げ場がないというのは本当に辛かったです。
3.好きだったことを嫌いになる可能性がある
デメリットの3つ目は、好きだったことを嫌いになる可能性があることです。
私自身はもともと飲み会が好きだったのですが、入社して180度変わり、退職した今でもお酒も飲み会も嫌いなままです。 趣味を失うことに比べれば、健康な方向に変わったので幸いでした。
しかしこのように、「好きだったこと」が仕事を通じて嫌いになる可能性もあるということです。 新たな趣味を見つけられていたらよいのですが、社会に出てからでは時間もありませんし、難しくなります。
4.生活が苦しくては本末転倒
デメリットの4つ目は、生活が苦しくては本末転倒であることです。
やりがいを優先したとしても、お金がいらないわけではありません。 仕事自体に辛さは感じないかもしれませんが、お金がないと心の余裕がなくなってきます。 私はお金を使う趣味がないので困っていませんが、贅沢がしたいときに余裕がないのは困ります。
特に赤字企業などに入社してしまった場合、当初提示されていた給料より下がってしまう可能性もあります。 やりがいを優先しても、企業の経営状況や収入については調べておきたいところですね。
やりがいを優先した企業選び
ここまで解説した通り、「やりがいを優先しないと後悔する」「やりがいもお金も両取りできる会社がある」ことがわかりました。 入社してすぐに転職を検討するような「就活の後悔」をしないために、「やりがいがあって給料も高い会社」を諦めずに探してみましょう。
そのためには、次の2つの手順を踏んでください。
1.自己分析をする
自己分析はすべての大前提!
まず、やりがいを具体的にビジネスにつなげるために、自己分析から始めましょう。 自己分析は「自分の価値感や経験などを前提に、将来のキャリアや人生の方向性を考えること」ですが、 ここでやりがいを深掘りしていきます。
私の場合、webサイトやゲームの制作が趣味でやりがいを感じますが、 ここで安直に「ホームページ制作会社」や「ゲーム会社」に就職すればいいというものではありません。 本質的に「何に」やりがいを感じているかを深掘りしましょう。
この2つの趣味に共通するのは、「自動化」です。 私はたくさんの処理を短いプログラムで一括処理するのが大好きで、それを考えている間は寝食も忘れます。 単純化や自動化のためなら、いくらやっても苦にならないというわけです。
すると、私の就活の軸は「単純化や自動化をビジネスにしている会社に入りたい」ということになります。
就活の軸・ES作成の支援アプリを使おう!
就活の軸・ES作成には、「【キャリアチケットスカウト】 」という就活アプリ(完全無料)を使うのがおすすめです。
このアプリでは5つの質問に、回答を選択するだけで自己分析が完了し、アプリ起動から「3分」で就活の軸を持つことができます。 またESの定番である「自己PR」「他己分析」「自分史」などもテンプレートに穴埋めするだけで作成でき、 説得力あるESがスマホ1つでできるようになっています。
加えて、作成した「就活の軸」「自己PR」を企業の人事が見て、特別選考にスカウトされる機能もあります。 もちろん辞退してもいいのですが、スカウトが来れば説得力あるESができた証拠になりますよね。 すでに書類選考突破の状態ですから、そのまま選考を受ければ早期内定を確保することも可能でしょう。
2.企業探しをする
就活の軸をもとに、仕事にやりがいのある企業を探そう!
次に、その「就活の軸」を前提に企業探しをします。
私の場合、「単純化や自動化」と言えば「IT業界」「機械メーカー」「電機メーカー」などが思い浮かびますね。 これらに属する企業を手当たり次第に調べていって、特に就活の軸に関連する会社を見つけるのです。
なかなか骨の折れる作業ですが、間違った会社に入社してうつ病になるのに比べたらマシです。 仕事をしながら転職活動をする姿を想像してみてください。今より忙しくて無茶ですよね。
安心してください。企業探しのやり方はいくつもあり、 業界に属する会社を売上高順に網羅する・企業のビジネスや強みを一覧にしている書籍がある・ 隠れ優良企業を厳選して紹介している記事があるなど、楽をする方法がたくさんあります。
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やりがいを優先しよう!
入社後に常識が変わることを覚えておこう!
就活中は、「お金を優先したい」「だから銀行か商社だ」と視野が狭くなりがちです。 ですがビジネス界についての常識は、入社後に大きく変化します。
常識はいったん置いて、ゼロベースで企業を見て回りましょう。 自己分析をしっかりすれば、やりがいを優先しても給料も十分出る会社が見つかるはずです。
また、ESや面接で「やりがい」に関する質問がされることがあります。 もちろんこの時も「就活の軸」を前提とした回答をする必要があるのですが、 MY就活ネットではこの回答の方法について解説記事を用意していますので、ぜひご覧ください。
このように、就活では悩みがつきませんよね。 そこで、次の記事で「就活あるあるな悩みと解消法」を多数紹介していますので、 いったんすべて悩みを書き出してすっきりするという方法を取りましょう。
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早期選考にまだ間に合う!
就活まだ何もしていない人が勝ち組になる方法!
「就活、まだ何もしていない」というその不安、実は正解です。 そして何より「選考がどんなものかわからない」のが最大の不安ではないでしょうか。
それを解決するには早期選考に行くのが一番です。「選考に慣れる」ことができる上に、 通常選考よりライバルが少なく受かりやすいため、「実はもう内定がある」という余裕を持つことすら可能なのです。
そんな早期選考に招待されるために「インターンシップに行く」のが通常なのですが、 まだ何もしていない人でも「インターンなし」で、今から同じ条件に立てる方法があります。 それが「「ジョブトラ」に参加する」という方法です。
ジョブトラは「合同説明会」に加えて「グループワーク」が実施されるのが特徴の就活イベントで、 事前準備なしで最大6社の早期選考が一度に受けられるというものです。 「エントリーシート・自己分析」は不要で、「学部3年生(修士1年生)」なら就活完全初心者でOKです。
もちろん学生は完全無料ですから、早期選考を受けて「まだ何もしていない」状態を解消し、 「選考には慣れている」あわよくば「実はもう内定がある」という状態に持って行ってしまいましょう。 イベントは「たった半日」です。通常選考で泥沼に浸かるくらいなら、ジョブトラへ行きましょう。
→「ジョブトラ」に参加する
志望企業の内定者はどう書いた?内定エントリーシートを見よう!(その1)
模範解答があれば憂いなし!
あなたのエントリーシートは100点満点ですか? …と言われても、わかりませんよね。自己採点するにしても、その基準となる模範解答がなければどうしようもありません。
もしこのまま提出して、果たして大丈夫でしょうか。
そこで先輩が実際に内定をとったエントリーシートを使いましょう。 それと比較して何が足りないのか、どう書けばいいのかがわかれば、自ずと完成度が高まっていきます。
「Unistyle」では、歴代就活生の合格エントリーシートを無料閲覧できます。
総合商社やインフラ企業、メーカー企業、外資系企業をはじめ、超一流企業からベンチャー企業まで71,000通を超えるエントリーシートが収録されています(2023年5月時点)。 あなたの志望企業の合格エントリーシートもほぼ見つかるサイトと言っていいでしょう。
また、合格ESだけでなく「企業研究」「同業他社比較」「就職活動の軸別のおすすめ業界」 「志望動機の書き方」など就活に役立つ限定記事もすべて無料で読むことができます。
ぜひ自分のエントリーシートの見直しのために、作成の参考のために手に入れておきたいですね。
著者:村田 泰基(むらた やすき)
合同会社レセンザ代表社員。1989年生まれ。大阪大学法学部卒。2013卒として就活をし、某上場企業(メーカー事務系総合職)に入社。
その後ビジネスの面白さに目覚め、2019年に法人設立。会社経営者としての経験や建設業経理士2級の知識、自身の失敗経験、300冊以上のビジネス書・日経ビジネスを元に、11年間に渡り学生の就職活動を支援している。
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