【みずほ銀行の就職】難易度や「面接」に役立つ選考対策!
会社名 | 就職難易度 |
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みずほ銀行 | 低い |
売上高 | |
6兆3799億円 | |
平均年収 | 年間休日 |
1072万円 | 120日以上 |
採用人数 | 初任給 |
605人程度 | 学部卒:280,000円 院卒:300,000円 |
※就職難易度は「採用倍率」「採用大学のランク」をもとに算出しており、データは就職四季報・リクナビのプレエントリー数を参照しています。
参照:みずほ銀行|募集要項(初任給・年間休日)
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選考フロー
選考開始 | 1月 |
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みずほ銀行の選考フローは次の通りで、1月開始です。
- キャリアラウンジ3回
- ES提出・WEBテスト
- 一次面接
- 最終面接
- 内々定
同社では、インターン参加者優遇の早期選考があります。 また、開始時期は変更の可能性もあります。早めにプレエントリーして案内を見逃さないよう注意しましょう。 →みずほ銀行の採用ページ
一方の「就活のやり方」全般については、「就職活動のやり方|失敗しないコツを実体験で解説!」を参照してください。
就職難易度
就職難易度 | 低い |
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みずほ銀行の就職難易度は低いです。 採用人数が多いため採用倍率は10倍程度と考えられ、学歴フィルターもありません。 採用大学は旧帝大から地方の私立大学まで多岐にわたり、誰でもチャンスがあります。
ただし、10年前と比べて近年採用人数は減少しており、 「東洋経済オンラインの就職人気ランキング」で7位につけるなど、未だ高い人気を誇ります。 ゆえに採用倍率は昔ほど低くないため注意しましょう。
みずほ銀行に必要なTOEICスコアは明示されていません。 しかし、大企業の海外展開のサポートという、現在同行が重視している仕事がありますので、 仕事上で英語を使う機会が増えています。
現時点で高いスコアが取れている必要はありませんが、英語の意欲を示すため受験をしておきましょう。 そして面接では「スコアの低さに驚き、現在勉強しなおしています」と答えられるようにするとよいでしょう。
また、MY就活ネットでは安易な銀行就職はおすすめしていません。 理由は次の記事で解説していますので、ぜひご覧ください。
早期選考・通常選考
インターン優遇 | あり |
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みずほ銀行の選考フローは、「インターンルート」と「通常ルート」の2通りがあります。
インターンルートでは、3日間のインターンシップに参加した人を対象にリクルーターがつき、 3回程度の面談で「就活の支援」をしてもらえます。志望動機の補強・実際の職場のイメージをつかむなど、会社理解に役立てましょう。 内容はほとんど逆質問ですので、質問を10個ほど用意しておきましょう。
その後、本選考に進みます。つまり、選考としての面接は2回です。3月中には内々定に至ります。
通常ルートは「キャリアラウンジ」という名前のリクルーター面接が3回程度実施され、 その後は本番の面接を2回行って内定へと至ります。こちらも「就活の支援」が受けられるもので、基本的には落ちないと考えられます。 ただし、インターンルートより後に実施されるため、採用枠がある程度埋まった状態での選考となります。
→リクルーター面接は選考関係ある!|逆質問リストと聞かれること
面接
面接回数 | 2回 |
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みずほ銀行の面接は、2回実施されます。 主な質問内容は次の通りです。
- 就職活動の軸
- これまでで自分の価値感に影響を与えた経験
- 学生時代に力を入れたこと
- なぜみずほ銀行なのか
- 志望職種がどんな業務か知っているか
- 他社の選考状況
同行では「就職活動の軸」に関する質問と、「メガバンクを選ぶ理由」や「みずほ銀行を選ぶ理由」の質問が多めです。
就活の軸に関しては、例えば「価値創造で社会貢献がしたい」という軸を設定した場合、 中学生や高校生のときに「その想いを抱くようになったターニングポイント」、ガクチカでは「その実現に向かって取り組んだ経験」などを用意し、 志望動機までつながる一貫性を持たせるように準備しましょう。
「銀行を選ぶ理由」「メガバンクを選ぶ理由」については、「メガバンクへの就職|どこがいい?4行の比較・就職難易度を解説」の記事で解説しています。 注意したいのはやはり「軸の実現」を前提として、それに合う理由を選ぶことです。
加えて「仕事理解」の質問もされます。 志望するコースに応じて「リクルーター面談」「キャリアラウンジ」を利用して、 「実際にここで働くことになった」と想定した質問をたくさんしておきましょう。
また面接中は「明るく大きな声で話すこと」を意識しましょう。会社は「元気のある新卒」を求めています。 「緊張して話せない」場合も、最初に「第一志望なので緊張しています」と告白しておけば好感度も上がります。 加えて「自分を良く見せようとしない」ことにも注意を払い、「理想の後輩」を演じ切りましょう。
エントリーシート
ES設問 | 2本 |
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みずほ銀行のエントリーシートは、次の2本の設問のみで、軽めです。
- 学生時代に力を入れたこと
- 志望動機
前述の通り、面接では詳しく深掘りされます。 ガクチカでは「直面した困難と乗り越えた方法」「今までにない挑戦」「リーダーシップ経験」「他者に協力を求めたエピソード」などを準備しておきましょう。 ガクチカの書き方については、次の関連記事で解説しています。
→【学生時代頑張ったこと】どんなネタでも人事の心を打つ書き方
志望動機については、次の項目で例文付きで解説します。 注意したいのは「金融業界を選ぶ理由」「メガバンクを選ぶ理由」「志望職種を選ぶ理由」などもそれぞれ準備が必要なことです。 ESでは問われないものの、面接では定番質問です。
→【例文】なぜこの会社を選んだのか|ES全体で説得力を出す方法
以上のように、ESや面接での回答はすべて「就職活動の軸」で統一することで、話に一貫性が生まれます。 MY就活ネットではこれを「ESのストーリー化」と呼んでいますが、 そのやり方は「【完全版】エントリーシートの書き方|165社の深掘り対策搭載!」の記事で詳しく解説しています。
志望動機
ポイント | 社風への共感 |
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みずほ銀行の志望動機について、例文と書き方を解説します。ここまでを踏まえた例文は次の通りです。
私が貴行を志望する理由は、「フェアでオープンな立場から、時代の先を読み、お客さま、経済・社会、そして社員の豊かな実りを実現する」という貴行の理念に共感したからです。 学生時代、私は災害復興ボランティアに参加し、被災地での支援活動を通じて、地域の再建に向けた人々の努力を支える重要性を実感しました。 この経験を通じて、経済面から地域社会の復興や発展に貢献する仕事に挑戦したいと考えるようになりました。
貴行が展開する幅広い金融サービスは、企業の成長支援や個人のお客様の生活向上に寄与しており、国内外を問わず経済の発展を支える基盤としての役割を担っている点に魅力を感じます。 また、デジタルトランスフォーメーションを推進し、新しい金融サービスを創造する姿勢にも共感しました。
私は、ボランティア活動で培った共感力や課題解決力を活かし、地域や企業の課題に向き合いながら、貴行を通じて多くの人々の暮らしや経済活動を支えたいと考えています。 貴行の一員として、社会に新たな価値を提供する金融サービスの実現に貢献したいです。
この志望動機は、みずほ銀行の経営理念と応募者のボランティア経験とを結びつけ、金融業務を通じた社会貢献への意欲を示したものです。 地域への共感や社会的意義への意識が強く、みずほ銀行の求める人材像に合致しています。
- 冒頭:経営理念への共感
みずほ銀行の理念である「フェアでオープンな立場から…」を引用し、その理念に対する共感を軸に志望理由が展開されています。単なる共感にとどまらず、地域支援の体験と接続しており、説得力のある出だしとなっています。 - 原体験:災害復興ボランティアからの気づき
志望理由の中核に、自らの災害復興ボランティア経験が据えられています。この体験が、経済面から地域を支える仕事への関心につながっているという論理展開は、志望動機の背景に深みを与えています。 - 企業理解:みずほ銀行の役割と特長の把握
金融サービスが企業や個人に果たす役割を理解し、それに対する関心が記されています。また、デジタルトランスフォーメーションへの言及もあり、みずほ銀行の現代的な取り組みを踏まえた上での志望であることが伝わります。 - 自己PRと貢献意欲の提示
共感力と課題解決力という自身の強みを明示し、それを銀行業務の中でどのように活かせるかを述べています。地域や企業の課題に取り組み、社会に新たな価値を提供したいというビジョンが明確で、前向きな姿勢が伝わります。
全体として、理念・体験・スキル・貢献意欲の4点がバランス良く構成されており、みずほ銀行の社会的使命や変革姿勢に共鳴した人物像が浮かび上がる志望動機です。 応募者の価値観と企業の方向性の一致が際立っています。
以上のように、志望動機は「就活の軸との一致」を結論に組み立てることが効果的です。 詳しい書き方については次の関連記事で解説していますので、ぜひご覧ください。
みずほ銀行の強み・特徴
強み | 事業性融資 |
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みずほ銀行の強み・特徴は、事業性融資に強いという点です。
同行は旧第一勧業銀行を母体としており、当時から大企業の顧客を多く抱えています。 この顧客基盤を活かしてシンジケートローンで国内10年連続1位、アジア市場でも1位を取っていて、 企業の大規模な資金調達に非常に積極的に取り組んでいます。
シンジケートローンとは、数億円では済まない大規模な資金需要に対し、 複数の金融機関があつまって共同して融資を行うことを意味します。
例えばトヨタ自動車やソフトバンクといった一流企業は何千億円、何兆円というお金を借りて事業を行います。 金額が莫大すぎて1行では対応しきれません。しかし、みずほ銀行は融資を断りません。 みずほ銀行が中心となってほかの銀行をつれてくるのです。
こうして銀行団を形成して協調融資することで、みずほ銀行はリスク分散ができ、他行は一流企業にお金を貸し出すことができ、 企業は莫大な資金を調達することができる「三方良し」のシステムなのです。
このシンジケートローンについて、成長著しいアジア市場で1位を取っているのは大きな強みです。 みずほ銀行の将来性にも期待できますね。
同行のもう1つの強みが、組織の若返りを図っているところにあります。
現在のみずほ銀行の頭取は55歳で就任しました。
一般的に日本企業は60歳を超えて社長に就任することが多く、 旧態依然とした金融業界でもその傾向は顕著でした。55歳というのは一般企業なら平の取締役に就任する年齢です。
また、「34歳の支店長」「35歳の支店長」でも話題になりました。 支店長は支店の規模にもよりますが、部長級~役員級のかなり上位の階級です。 一般企業では30代の中盤で課長になるだけで超エリートですから、34歳で支店長は極めて異例です。
というのも、みずほ銀行には「ジョブ公募制度」があり、課長や支店長などの役職に応募することができるためです。 一般的には上司の評価に従って、前例を見ながら任命するものですが、 みずほ銀行では「立候補」することで若くても抜擢される風土があるのです。
大企業向けに強い
大企業向けサービスが充実している!
みずほ銀行がここまで大企業向けに強い理由は、大企業向けサービスが手厚いことにあります。 同行には「コーポレートインベストメントバンキング」という部門があり、 大企業のグローバル展開に対して「融資」だけでなく「株式・債権」を通じた資金調達、M&Aや財務のアドバイスなど、様々なサービスを展開しています。
このようなサービスが大企業をひきつけ、それが本業の融資につながっているという側面があります。
この業務のことを「投資銀行」とも呼びますが、資金調達やM&Aは莫大な手数料が取れるため、 大企業向けのサービスを強化している同行は将来性が高いと言えます。
週休3~4日制の導入
みずほフィナンシャルグループ全体で、希望者を対象に、週休3~4日制を導入しています。
給料は週休3日で80%、週休4日で60%に減少しますが、これを副業や勉強などに充て、 本業に活かしてほしいという狙いです。(同行ではすでに副業を解禁しています)
銀行員は財務知識があるため、コンサルティング業を始める人もよく見られます。 もちろん自分で事業を始めても良いですし、副業を募集している会社で働いても良いわけです。
しかし、安易に飛びついてはいけません。
というのも、本業の給料が減ると「厚生年金」への掛け金が減ることになるからです。 つまり、週休3~4日制に応募するともらえる年金額が減るということです。
副業で事業を始めても、他の会社に雇われても、そちらで社会保険に加入することはまずありません。 稼いだお金を年金に上乗せということもできないのです。 「減る年金の分以上に稼げる」ことが、この制度を利用する基準になるでしょう。
一方で銀行の先行き不透明感が取り沙汰される中で、 銀行で働き続けられなくなった場合のB案を在籍中に準備できるというメリットがあり、 また外部の知見を持ち帰って業務に活かせば、出世の道もあるでしょう。
主要取引先
みずほ銀行の主要取引先は、国内の大企業が中心です。
歴史ある大企業ほど、古くからみずほ銀行との関係を築いており、法人としてはもちろん、その社員もみずほ銀行の個人顧客になります。 銀行は客層の良さが収益に直結しますが、同行は客層が非常に良いという特徴があります。 それゆえ大企業向けサービスを拡充できるのです。
そしてこれら大企業の社員を対象に資産運用の事業にも力を入れています。 貸付でも資産運用でも、取り扱う金額が多ければ多いほど利ザヤが稼げますから、 客層の良い同行は有利な立場にあると言えます。
競合他社
みずほ銀行の競合他社は、三菱UFJ銀行・三井住友銀行のメガバンクが挙げられます。 優良顧客である大企業はこの3行で取り合いになっており、基本的にはこの3行での争いになります。
中小企業の顧客も多く抱えてはいますが、やはり基本的には中小企業は地元の地銀を頼ることが多く、 また商工中金や日本政策金融公庫などの政府系金融機関も存在するため、過当競争に陥りがちです。 ゆえに、中小企業向けサービスは「ビジネスマッチング」などの一部に限定し、大企業とともに成長するのがよいでしょう。
また、メガバンク4行についての比較、業界の抱える問題、金融業界への志望動機などについて、次の関連記事にまとめました。 志望先を決定する際にぜひ、ご覧ください。
→メガバンクへの就職|どこがいい?4行の比較・就職難易度を解説!
弱み
弱み | 意思決定が遅い |
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みずほ銀行の弱みは、資金需要の低迷です。
金融業界には「預貸率」というキーワードがあります。これは「預かったお金をどれくらい貸し出しに回しているか」の指標ですが、 バブル崩壊以降、30年以上に渡って100%を切り、60%前後を低迷し続けています。 これはつまり、預かったお金を有効活用できていないということです。
高度成長を終えて資金需要が低下したことで、銀行からお金を借りる必要があまりないのです。 このままでは明るい未来を見通すことができません。
そして意思決定のスピードが遅いことも懸念事項です。
同行は第一勧業銀行、富士銀行、日本興業銀行の3行が合併してできた銀行ですが、 合併後20年に渡って古いシステムを使い続けていました。行内に3行分のシステムが併存していたというわけです。 システムの統合はすでに完了しましたが、古いシステムのプログラムを覚えている人などおらず、システム障害が頻発しています。
このせいで三菱UFJ銀行と三井住友銀行がATMを統一する合意をしたとき、みずほ銀行は乗り遅れてしまいました。
過去の遺産の整理には痛みが伴い、できれば「事なかれ」で手をつけたくないものです。 しかしそれが将来の大きな損失につながりかねないため、 数十年先の未来を見越した経営が必要です。
しかし同行では組織若返りが行われています。こういった弊害が取り除かれていくことを期待しましょう。