【キリンの就職】難易度|面接や志望動機に役立つ「強み」
会社名 | 就職難易度 |
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キリングループ | 極めて高い 5.0 / 5.0 |
売上高 | |
2兆3383億円 | |
平均年収 | 年間休日 |
957万円 | 123日 |
採用人数 | 初任給 |
事務系:60名程度 技術系:60名程度 | 学部卒:281,000円 院卒:299,500円 |
※就職難易度は「採用倍率」「採用大学のランク」をもとに算出しており、データは就職四季報・リクナビのプレエントリー数を参照しています。
参照:キリンホールディングス|募集要項(初任給・年間休日)
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選考フロー
キリングループの選考フローは以下の通りで、1月開始です。
- ES提出・WEBテスト
- 一次面接
- 二次面接
- リクルーター面接1~2回
- 最終面接
- 内々定
開始時期は変更の可能性もあります。早めにプレエントリーして案内を見逃さないよう注意しましょう。 →キリングループの採用ページ
一方の「就活のやり方」全般については、「就職活動のやり方|失敗しないコツを実体験で解説!」を参照してください。
就職難易度
就職難易度 | 極めて高い |
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キリングループの就職難易度は、極めて高いです。 採用倍率は文系約100倍・理系約15倍で、学歴フィルターは日東駒専以上です。 採用大学は旧帝大からMARCHクラスがボリュームゾーンですが、文系でも日本大・近畿大からの採用実績があります。
インターン優遇 | あり |
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インターン優遇の早期選考があります。夏期インターン直後、優秀者のみリクルーター面接に呼ばれます。 その後、面接2回を経由して9月~10月の間に内々定に至ります。同社は応募者が非常に多いため、 優遇選考を受ける意味でも、志望動機を補強する意味でもぜひインターンに参加しましょう。
TOEIC | 足切りなし |
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キリングループに必要なTOEICスコアは明示されていませんが、730点ほしいところです。 かなりグローバルな企業であり、仕事上で英語は必須になってくるためです。 意欲を示すため、スコアが取れなくても受験しておいて「英語力の低さを痛感したので現在勉強中です」と言えるようにしておきましょう。
面接
面接回数 | 3回 |
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キリングループの面接は、3回実施されます。質問内容は次の通りです。
- 強みについて
- 学生時代力を入れたこと
- (関連して)なぜそれに取り組もうと思ったか
- (関連して)リーダーシップ経験
- (関連して)直面した困難と乗り越えた方法
- キリンを志望する理由
- キリンで挑戦したい仕事
- 他社の選考状況
また、最終面接の前にリクルーター面接が1~2回実施されます。 二次面接合格後ですので、選考ではありません。「社風」に関する質問をして、志望動機を補強するのに役立てましょう。
→リクルーター面接は選考関係ある!|逆質問リストと聞かれること
また面接中は「明るく大きな声で話すこと」を意識しましょう。会社は「元気のある新卒」を求めています。 「緊張して話せない」場合も、最初に「第一志望なので緊張しています」と告白しておけば好感度も上がります。 加えて「自分を良く見せようとしない」ことにも注意を払い、「理想の後輩」を演じ切りましょう。
エントリーシート
ES設問 | 3本 |
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キリングループのエントリーシートは、次の3本の設問が課されます。
- 大学時代、本気になって取り組んだエピソード
- 上記取り組みで直面した困難と乗り越えるために考えて行動したこと
- 職種の志望理由とチャレンジしたいこと
志望動機の「社風への共感」に説得力を持たせるため、すべての回答を「就職活動の軸」で統一しましょう。 例えば「価値創造での社会貢献」を軸とする場合、次のような回答が考えられます。
就職活動の軸 | 価値創造での社会貢献 |
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ガクチカ | サークルでのゲーム制作の経験 |
直面した困難 | 意見対立が発生したが「アイデアを次々に出すことで『最適解の選択』へと視線誘導した」「データを元に説得しつつ、反対意見にも共感を示すことを心掛けた」など「創造力」「課題解決力」「理想の上司であること」などをアピールする。 |
職種の志望理由 | 顧客と接点を持つことができるため。 |
チャレンジ | 接点を活かし潜在ニーズを発掘し、「一番搾り」を超えるブームをつくりたい。 |
以上のように回答を統一しておくと、面接ので深掘り質問にも対応できるようになります。 これをMY就活ネットでは「ESのストーリー化」と呼んでいますが、詳しいやり方は次の関連記事で解説しています。
→【完全版】エントリーシートの書き方|165社の深掘り対策搭載!
志望動機
ポイント | 社風への共感 |
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キリングループの志望動機の例文と書き方を解説します。まず、例文は次の通りです。
私が貴社を志望する理由は、貴社の経営理念である「社会課題に向き合い、お客様を理解して、新しい価値を創造する」という考え方に深く共感したからです。
学生時代、私はゲーム制作プロジェクトに取り組み、プレイヤーのニーズを的確に捉えるためにユーザー調査やフィードバックを重視しました。 その結果、ゲームの完成度を高めると同時に、ユーザーに新しい体験を提供することができました。 この経験を通じて、課題解決と価値創造の重要性を実感しました。
貴社は、飲料や医薬品など幅広い分野で社会課題に取り組みながら、新しい価値を創出し続ける姿勢を貫かれています。 その中でも特に、環境問題への取り組みや健康志向の製品開発に強い感銘を受けました。
私の創造力や課題解決力を活かし、貴社の商品開発やマーケティングを通じて社会とともに成長する一助を担いたいと考えています。 そして、キリンの一員として、より良い未来の実現に貢献していきたいと思います。
この例文では「経営理念への共感」を結論とし、自身の「ゲーム制作の経験」で説得力を持たせています。 同社はマーケティングにより価値創造を行っている企業ですから、「創造力」「課題解決力」をガクチカでアピールしておくと、 志望動機の説得力につながります。
また、同社開催のインターンシップに参加し、「実際に肌で感じた社風」を取り入れると、より説得力が高まります。
このように志望動機には「就職活動の軸」「ガクチカ」と一連のストーリーとして書かなければなりません。 もしこれらのエピソードの準備がまだ済んでいない場合、まず自己分析から始めましょう。
また、次の関連記事では、文系向けに「メーカーの志望動機の書き方」を例文付きで解説しています。 食品メーカーでも使える内容ですので、ぜひ参考にしてください。
→【文系専用】メーカーの志望動機|必要な人材認定をもらうコツ
キリンの強み
強み | マーケティング |
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キリンの強みは、マーケティングによるブランド戦略に力を入れていることです。
同社はP&Gからマーケターをヘッドハンティングし、マーケティング人材の育成に注力しています。 かつて「ラガービール」の圧倒的なシェアにあぐらをかいている間に「アサヒスーパードライ」に市場を奪われた苦い経験から、 「新しい価値を創造する社風」に転換を果たしました。
「マーケティング部門」と「営業部門」を対等にする社内制度改革の効果が出ています。 顧客本位の「コンセプト作り」や「ブランド構築」が可能になったのです。
具体的には、第三のビール「本麒麟」が絶好調で、ライバルの「クリアアサヒプライムリッチ」にダブルスコアをつける勢いです。 またアルコール濃度が高く、安く酔えると評判の「ストロングシリーズ」も好調です。
このように、アンケートではわからない「顧客が真に求めていること」を探り、コンセプトをつくって提案するのが同社での仕事内容です。
主要取引先
キリンの主要取引先は、居酒屋などの飲食店とスーパーやコンビニなどの小売店です。 居酒屋にキリンビールの採用を促進するため営業をかけ、またスーパーやコンビニなどに対してもキリンビールを置いてもらえるよう営業します。この2つが同社の生命線です。
しかし、同社製品を取り扱ってもらえるかどうかは、「消費者にとって魅力的かどうか」です。 同社はビールには強いのですが、清涼飲料水はまだ「定番商品」に欠けます。 居酒屋・スーパーでアルコール飲料は置いてもらえるものの、ジュースはあまり見かけません。
今後は清涼飲料を強化し、消費者への露出を増やす必要があります。
競合他社
キリンの競合他社としては、アサヒビール、サントリー、サッポロビールといったビールメーカーがあります。
ビールではアサヒビールが強力なライバルとして存在感を誇ります。 永らくキリンビールは「ラガー」で圧倒的なシェアを誇り、不動の一位を築いていた時代がありました。 しかし、アサヒビールの「スーパードライ」戦略に手も足も出せず、大逆転劇を実現されてしまったという苦い歴史があります。
一方、「酒類・清涼飲料水」という視点ではサントリーがより強力なライバルです。 サントリーはマーケティングで先行する企業であり、そもそも「ビールではなくハイボールで乾杯」という空気を創り出すなど、 キリンの市場をひっくり返す実力を持っています。
特に清涼飲料水では圧倒的な差をつけられており、自動販売機設置台数ではコカ・コーラ約100万台、サントリー約50万台、キリン約14万台となっています。 今後はヒット商品を増やすため、「お客様の理解」と「ブランド戦略」によって他社を圧倒する必要があります。
弱み
弱み | ビール市場の低迷 |
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キリングループの弱みはビール市場の低迷です。
近年では「若者のビール離れ」が叫ばれ、サントリーが「ウイスキー」「ジン」を武器に市場をひっくり返すなど、 「パイを奪い合う」以前に「パイが縮小する」という事象に見舞われています。
特にビール・発泡酒・第三のビールは度重なる税制改正に遭っており、「どれか1つ」で強くても仕方のない側面があります。 ゆえに、ビール市場を拡大し、発泡酒や第三のビールでも商品の強化が必要です。
ただし、同社はすでにマーケティング戦略を進めており、また海外M&Aにてオセアニア地域への進出にも成功していますので、将来性は明るいといえます。