【就活】サントリーの就職難易度|強みや志望動機の書き方!
サントリーHDの就職難易度やエントリーシート・志望動機の書き方・面接などの選考情報に加え、同社の強みや特徴など企業研究に役立つ情報を解説しています。新卒採用に応募する際、ぜひ参考にしてください。まず、基本情報は以下の通りです。
会社名 | サントリーHD |
---|---|
就職難易度 | 非常に高い |
売上高 | 3兆2851億円 |
採用人数 | 事務系:40名程度 技術系:40名程度 |
初任給 | 学部卒:278,000円 院卒:294,800円 |
平均年収 | 1133万円 |
年間休日 | 121日 |
経営理念 | 「人と自然と響きあう」「水と生きるSUNTORY」 |
参照:サントリーホールディングス|有価証券報告書(売上高・平均年収)
参照:サントリーホールディングス|募集要項(初任給・年間休日)
目次
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就活情報・選考の流れ
サントリーの選考は、2月のES提出・WEBテストに始まり、面接が3回行われます。 リクルーター面接やインターンの優遇選考の制度はありませんが、会社理解を進めるうえでインターンは有効です。 特に「2月に募集開始」と少し早めですので、選考に乗り遅れないよう注意しましょう。
一方の「就活のやり方」全般については、「就職活動のやり方|失敗しないコツを実体験で解説!」を参照してください。
就職難易度
就職難易度は、非常に高い!
サントリーの就職難易度は、非常に高いです。 BtoC企業のため知名度があり人気が高く、安定性も高いため高学歴ハイスペックなライバルの応募が殺到します。 サントリーは理系も文系の採用人数は40人程度と多くはありません。
就職には高い学歴が求められ、総合職では東京大学や京都大学などの旧帝大卒の学生が多く、 こういった大学群の学生ですらインターンシップで活躍しなければ、なかなか選考本番にも進むことができません。
出世するならホールディングス採用!
サントリーホールディングスはホールディングスでの一括採用と、各事業会社ごとの採用があります。 サントリー食品インターナショナルでも事務系総合職の募集がありますが、 ホールディングス採用が全社の幹部候補で、事業会社採用はその会社の幹部候補です。
サントリーホールディングスでは部門別採用をしていて、事務系は「ビジネス部門(営業・マーケティング)」「財経部門(経理・人事・法務等)」から選び、 技術系は「生産研究部門」「情報システム部門」から選ぶことになります。
サントリーに必要なTOEICスコアは明示されていませんが、730点ほしいところです。 かなりグローバルな企業であり、仕事上で英語は必須になってくるためです。
ただし、スコアが絶対かというと、そうではありません。 というのも英語はいずれ身につくものであり、現時点でペラペラに話せる必要はなく、入社後でも鍛えられるためです。 一方で英語への意欲は示さなければなりませんので、少なくとも受験してESにスコアを書くくらいはしましょう。
面接
面接は、3回!
サントリーの面接は3回行われ、すべて個人面接で、二次面接まではオンラインで実施されます。 面接内容は「学生時代頑張ったこと」の深掘りがされ、いずれも次のような質問がされます。
- 自己紹介
- 学生時代力を入れたこと
- (関連して)課題をどう乗り越えたか
- (関連して)具体的にどう行動したか
- 周りからどんな人だと言われるか
ESに沿った内容で進められますが、すべての質問に対して就活の軸をベースにした「『将来の夢』実現ストーリー」を意識して答えましょう。 そのためにESを、提出済みであってもブラッシュアップし直すことが合格のコツです。
また面接中は「明るく大きな声で話すこと」を意識しましょう。会社は「元気のある新卒」を求めています。 「緊張して話せない」場合も、最初に「第一志望なので緊張しています」と告白しておけば好感度も上がります。 加えて「自分を良く見せようとしない」ことにも注意を払い、「理想の後輩」を演じ切りましょう。
「就職活動の軸」を意識して、「学生時代頑張ったこと」「なぜこの会社を選んだのか(志望動機)」といった通常の内容を復習し、 「入社後のキャリアプラン」も考えておきましょう。
二次面接では「メンター」と呼ばれる人事部員と選考外の面談をしたり、最終面接前には人事部総出でリラックスの時間をもうけてくれるなど、 面接はすべて和やかな雰囲気で行われます。
エントリーシート
「将来の夢」実現ストーリーをつくろう!
サントリーへのエントリーシートの書き方は、就職活動の軸を前提に「『将来の夢』実現ストーリー」をつくり、 同社の「経営理念・ビジョン・社風」と一致した志をアピールすることです。 最終的には「将来の夢を実現するために、貴社のビジネスに携わらなければならない」と結論付けます。
ESのお題は「入社してやってみたい仕事とその理由」「人生における『挑戦』または『創造』の経験」です。
実はESは、「『将来の夢』実現ストーリー」を書くものなのをご存知でしょうか。 ESはどの会社も以下の三部作構成になっています。
- (過去編):学生時代頑張ったこと:将来の夢に向かって今まで何をしてきたか
- (現在編):長所・短所:将来の夢の実現にあたって現状の自分を把握できているか
- (未来編):なぜこの会社を選んだのか・この会社に入って挑戦したいこと:何をして将来の夢の実現するか
ストーリーの作り方は【例文】エントリーシートの書き方|「おっ」と思わせる!で解説していますが、 ES本番を待つのではなく、インターンの段階でこれができていれば、かなり有利です。
同社の選考においても「就職活動の軸」を前提として、「過去編」「現在編」「未来編」の三部作構成でESを書き、 最終的には実現するには貴社のビジネスに携わるしかないという結論に持っていくのです。
ですから、採用ページのプロジェクトや社員紹介などを熟読し、 会社には何を目指す社風があるのかをじっくり研究し、志望動機に絡めていきましょう。
同社のESの場合、1つ目は「なぜこの会社を選んだのか」、2つ目は「人生における『挑戦』『創造』」と言葉を変えてはいますが、学生時代頑張ったことについて問われています。
また「なぜ食品業界なのか」「なぜサントリーなのか」ということを必ず問われますので、 経営理念やインターンシップ参加時に感じた社風などを交えて答えるのが理想です。
志望動機
ビジョンの一致をアピールしよう!
サントリーの志望動機の書き方は、会社の「経営理念・ビジョン・社風」と自分の「就職活動の軸」の一致をアピールし、 「将来の夢を実現するために、貴社のビジネスに携わらなければならない」と結論付けることです。
同社の経営理念は「人と自然と響きあう」「水と生きるSUNTORY」で、 ビジネスの目的は「新たな価値の創造に果敢に挑戦することで、豊かな生活の実現」をすることでした。 ここから導き出せる志望動機は以下の通りです。
- 高品質なものづくりがしたい
- 健康を増進する仕事がしたい
- 食を通じて豊かさと幸せを提供したい
- 世界に驚きと感動を与える仕事
- 嗜好品を通じて世界を明るくしたい
- 非常に幅広く事業を展開しており、技術の応用に積極的であること
- 女性と嗜好品の共存を実現したい
- グローバルな環境に魅力を感じた
- 様々な技術を結集して作られる製品にモノづくりの魅力
- 社会に新しい価値を提供したい
- 単なるモノではなく文化をつくりたい
志望動機では同業他社との比較検討が欠かせません。一般的には会社の強みで比較したくなるものです。 ですが、「事業ごとの売上高」や「事業内容」「海外売上比率」などで比較するのは得策ではありません。 というのも、同業他社はどこも同じ事業をやっていて、就活生の視点で比較するのは至難を極めるためです。
最適なのは「経営理念・ビジョン・社風」と「就職活動の軸」の一致具合をアピールする方法です。 経営理念や社風といったものはその会社に唯一無二のものであり、 会社の持つ「夢」とあなたの持つ「夢」が一致しているほど、志望動機として説得力のあるものは他にありません。
先にも少し触れましたが、エントリーシートは「将来の夢を実現するために、貴社のビジネスに携わらなければならない」 と述べる「『将来の夢』実現ストーリー」になるように構成されています。 このように、志望動機に書くことは最初から決まっているのです。
「就職活動の軸」が海外に関連するものであれば、「海外展開に積極的な社風」、 環境に関連するものであれば「環境問題に積極的」というように、会社の性格で一致したものを書きましょう。
ですから、ここにある志望動機もほんの一例にすぎません。 あなたの将来の夢と、会社の企業理念・ビジネスの目的を結びつけて考えて、志望動機をつくるのです。
そのためにはまず、自己分析をして、就職活動の軸を導き出さなければなりません。
また、次の関連記事では、文系向けに「メーカーの志望動機の書き方」を例文付きで解説しています。 食品メーカーでも使える内容ですので、ぜひ参考にしてください。
→【文系専用】メーカーの志望動機|必要な人材認定をもらうコツ
「Unistyle」という就活サイトでは、サントリーHDに実際に内定したエントリーシートを見ることができます。 本来こういった資料は、その企業に内定した先輩が身近にいないと見れなかったものです。 これが1社あたり何通・何十通も収録されていて、会員登録するだけで完全無料です。
サントリーの強み・特徴
日本屈指のマーケティング企業!
サントリーの強み・特徴は、マーケティングに強いことです。
マーケティングとは「消費者理解」を軸とした「売れる仕組みづくり」を言いますが、 簡単に言えば商品を「流行らせる」「流行るものをつくる」という方法論です。
例えば「乾杯はビール」がずっと常識だったのですが、「ハイボールで乾杯」という空気をつくりだしました。 アサヒやキリンがビールで争っている中、自社の得意商品であるウイスキーで勝負しようとしたのです。 その結果ハイボールは流行り、ウイスキー自体の売上も伸びています。
あまりに流行りすぎて「白州12年」「響17年」といった高級品は在庫が尽きて休売になるほどです。
そして現在では同社商品の「翠(SUI)」を使った「ジンのソーダ割り」の普及を目指し、飲食店と協力しています。
また清涼飲料水でも実質的にコカ・コーラと業界を二分して互角に争っています。 先ほども触れた「棚割り主幹」はスーパーの飲料水の棚の配置を任せてもらえることを言いますが、 棚割りはマーケティングでは重要項目です。
従来はコカ・コーラがこの地位を独占し、自社商品を目立つように配置することで売上を伸ばし、新商品を目立たせてきました。 一方のサントリーは「自社商品」よりも「スーパーの売上増」を追求したため、 スーパーからの評判が高まり「棚割り主幹」の地位をどんどん与えられています。
こうして「消費者理解」「商品開発」に始まり「スーパーの棚」まで考え抜いて、「定番品」をつくりだします。 定番品が多ければ多いほど飲食店での採用が増え、自動販売機も売れ、さらなる商品開発にも着手できるという、 儲かる好循環ができるというわけです。
MY就活ネットでは「マーケティング」を文系最高峰のスキルとして就活生のみなさんにおすすめしています。 サントリーではこれが習得できます。一生食っていけるスキルですから、ぜひマーケティングを志してください。
同じマーケティング企業として有名な会社には味の素や日清食品があります。 こちらもぜひ、併せて見てみてください。
ビジネスの目的を知ろう
同業他社とは経営理念で比較しよう!
受かるエントリーシートを書くには、「会社の経営理念と自分の将来の夢が一致している」と述べるのが最適です。 「自分の将来の夢」は「就職活動の軸」とも言いますが、つまりは両者の志が一致した、「仲間」に相応しい人材であることをアピールするのです。
そこでまず、会社の経営理念を調べ、どんなビジネスを展開していて、会社が持っている志を知るのが内定への第一歩となります。
サントリーのビジネスの目的は「新たな価値の創造に果敢に挑戦することで、豊かな生活の実現」です。 サントリーホールディングスという持株会社には、サントリー食品インターナショナル、サントリーフーズ、サントリービバレッジサービス、 サントリービール、サントリーワインインターナショナルなどの複数の事業会社があります。
主に飲料水・酒類の2つの分野で事業を行っています。「水とともに生きるSUNTORY」の通り、「水」が根幹にありますが、 「黒烏龍茶」や「伊右衛門 特茶」などの特定保健用食品(トクホ)の開発、「響JAPANESE HARMONY(ウイスキー)」や「ほろよい」の季節限定商品、 「ザ・プレミアム・モルツ」の新バージョンなど、新商品を毎年開発しています。
サントリーは人口減少による国内市場縮小を危惧し、海外企業のM&Aを活発に行い、 企業買収総額は約4000億円に上っています。「ボウモア」や「オランジーナ」もM&Aで手に入れたブランドですね。 また「ペプシコーラ」も米ペプシコ社から日本での製造販売権を取得しています。
こうすることで世界中にサントリー製品がいきわたるようになり、まさに「新たな価値の創造に果敢に挑戦することで、豊かな生活の実現」 を目的とした会社だと言えますね。
サントリーホールディングスは非上場企業です。子会社のサントリー食品インターナショナルのみ上場していますが、 サントリーホールディングス自体の株式は約90%を創業家である鳥井家の資産管理会社「寿不動産」が所有しています。 これだけの規模の企業で非上場は珍しいですが、「買収されるリスクがない」というメリットがあります。
一方でM&Aの資金調達を株式ではなく銀行借入で行っているため、負債が多く不安視する意見もあります。
清涼飲料水の分野ではもともとコカ・コーラが絶対王者だったのですが、 近年サントリーがその地位を脅かしています。
具体的にはスーパーの棚割り主幹を任せられることが増え、 新商品をスーパーで目立たせることができるようになってきたからです。
ビジネスモデル
ヒット商品が次のヒット商品を生む!
サントリーのビジネスモデルは定番商品の利益で次の定番商品を生むことです。 従来、プレミアムビール市場ではサッポロビールの「ヱビスビール」が人気でした。 しかし、ザ・プレミアム・モルツがモンドセレクション最高金賞を受賞して以来急速に成長し、 新商品を投入するなどしてヱビスビールを追い抜きました。
自社で有名ブランドをつくるだけでなく、M&Aでのブランド買収にも積極的で、 ウイスキーのボウモアや炭酸飲料のオランジーナなど世界的に売れているブランドも手中に収めています。 こうしてリピーターをつくり、反復継続して買ってもらえる環境をつくるのがサントリーの仕事です。
サントリーは居酒屋やスーパーに商品を納入することが1つの収益になります。 サントリー食品インターナショナルやサントリービールが製造した飲料水・酒類を、 サントリー酒類や、サントリービバレッジサービスなどの販売会社が小売店、飲食店に納品します。
しかし、居酒屋やスーパーでお酒を選ぶのは消費者ですので、消費者と直接接しての市場調査、 広告を通じての販売促進が必要です。こういった活動により「ザ・プレミアム・モルツ」や「金麦」といった商品をブランド化していき、 「ビールといえばプレモル!」「発泡酒といえば金麦!」といった空気をつくりだしていくのがサントリーのビジネスモデルです。
そして、酒類以上に好調なのが「BOSS」「オランジーナ」「伊右衛門」「ペプシコーラ」などのソフトドリンクです。 こちらはスーパーやコンビニなどでの小売り、自動販売機ビジネスが主力になってきますが、 自動販売機設置数がコカ・コーラ(96万台)に次いでサントリー(48万台)と、かなり強力です。
自動販売機ビジネスは非常によくできたビジネスで、自動販売機の費用はオーナーが負担するのでオーナーに少し報酬を払えば、 全国どこでも低リスクで飲料を販売できる理想的なものです。利益率も高く、コカ・コーラやサントリーは自動販売機で安定継続した収益を得ているのですが、
よくサントリーとキリンビバレッジが比較されますが、サントリーの強みはヒットブランドの多さと自動販売機台数です。 ブランドを確立し、海外有名ブランドを積極的に買収してきたサントリーはブランド力があり、 また自販機はサントリー48万台に対して、キリンは18万台です。ここで大きな差が表れていると考えられます。
プラスチック問題に強い課題意識
環境意識が高い!
サントリーでは2019年5月にプラスチック基本方針を策定しています。
2030年までに全ペットボトルをリサイクル素材、または植物由来素材に100%切り替えることを目標とし、 化石由来原料の新規使用ゼロを目指しています。すでにペットボトルキャップや一部商品に適用が始まっており、 化石由来原料の使用を削減しています。
またペットボトル自体の軽量化にも取り組んでいて、2リットル容器で国内最軽量クラスの29.8gを達成しています。
同社の経営理念にもあるように「人と自然と響きあう」にマッチした取り組みであり、 グループ全体として経営理念を遂行する強い意志の表れです。
環境問題に関心のある就活生にはおすすめの就職先です。
これらの取り組みについてはサントリーHPの品質への取り組み|容器包装の記事で確認できます。
社長が45歳定年制を提言
サントリーの社長が2021年の経済同友会夏季セミナーにて、「45歳定年制」の導入を提言しました。 これは昨今の不安定な経済環境を考慮した上で、「会社に頼らない姿勢」を促すためのもので、 「首切りではない」と翌日に釈明しています。もともと経営者層向けの講演ですから、サラリーマンへの配慮はしていなかったかもしれません。
確かに会社が傾いたり、企業買収で他社の傘下に入ったり、事業環境が大きく変わることは誰にも予想がつきません。 労働条件や待遇の変化、子育てや介護などライフスタイルの変化にあわせて、 会社を辞めても食っていけるように準備しておくのは、この先必要なことです。
そういう意味でもスキルを身につける、副業に取り組む、絶えず勉強するという姿勢は必要ですし、 同社でマーケティングを学ぶのも転職や起業に有利になります。
とはいえ「45歳」というと「管理職」と「名ばかり管理職」に別れて、後者の人件費が高くてお荷物になる年齢です。 さまざまな企業が早期退職制度などを通じて40~50代のリストラを進めている中での発言ですから、 「首切り」と捉えられても仕方がありません。
「いずれ独立する」という気概を持った方には良い環境だと思いますが、 サントリーでは60歳まで働けないかもしれないことを念頭に入れて、就活に臨みましょう。
主要取引先
サントリーの主要取引先は、居酒屋などの飲食店とスーパーやコンビニなどの小売店です。 居酒屋にサントリー製品の採用を促進するため営業をかけ、またスーパーやコンビニなどに対してもサントリー製品を置いてもらえるよう営業します。 この2つがサントリー製品の生命線です。
しかしサントリー製品を取り扱ってもらえるかどうかは消費者が買ってくれるかどうかにかかっています。 特に居酒屋では「とりあえず生」のようにビールがよく売れます。「お客さんがスーパードライじゃないといやだっていうんですよ」と居酒屋に言われてしまえば、 ザ・プレミアム・モルツを売ってもらうことはできません。スーパーやコンビニでも同じです。
ですから、主要取引先が居酒屋やコンビニだからといって、居酒屋やコンビニへメリットを与えるだけではいけません。 「ザ・プレミアム・モルツ」や「金麦」といったブランド戦略が重要になってきます。 つまり、店頭での販売促進や広告を通じて、消費者に「ビールといえばサントリー!」と思ってもらえる活動が必要なのです。
ですから、サントリーのビジネス部門に配属されると、飲食店や小売店への営業だけでなく、 「マーケティング」が重要な仕事になります。顧客情報を集めて新商品を提案したり、 商品の宣伝広告を行ったりなど、「どうすれば売れるか」を考える仕事ですね。
食品飲料事業の主要取引先は、小売店と自動販売機オーナーです。 小売店での販路拡大には酒類事業と同様、ブランド戦略・マーケティングが重要になってきます。 一方で利益率の高い自動販売機ビジネスでは、設置してくれるオーナーに対する営業が必要です。
どれくらいのメリットをオーナーに与えるかで自動販売機設置数を増やすことができますが、 メリットを与えすぎて利益率が低くなってしまっては元も子もありません。 そのため、オーナーが自発的に自動販売機を設置したいと思ってくれるようなブランド戦略が必要になってきます。
競合他社
サントリーの競合他社としては、アサヒビール、キリンビール、サッポロビールといったビールメーカーがあります。 サントリーは、アサヒやキリンの「生ビール」市場で勝負せず、サッポロビールと「プレミアムビール」市場で勝負しました。 結果、モンドセレクションの受賞や巧みな広告活動によるマーケティングでプレミアムビールNo.1の地位を築いています。
キリンビールとの明暗を分けたのは、「戦略」です。キリンビールが「ラガー」「一番搾り」「プレミアムキリンビール」など、 さまざまな市場でサントリーやアサヒ、サッポロすべてを相手にしていた一方で、 サントリーはプレミアムビールを選択し、集中しました。ここで勝敗がついたんですね。
ソフトドリンクの競合他社としては、アサヒ飲料、キリンビバレッジ、コカ・コーラ、ダイドードリンコなどの飲料メーカーがあります。 飲料メーカーは自動販売機設置数が勝敗を決するといってもいいほど、自動販売機ビジネスが儲かります。 コカ・コーラに次いで2位の設置数を誇るサントリーはソフトドリンクでも強力です。
酒類・ソフトドリンク両方でブランド戦略が重要ですが、サントリーは非常にブランド力を重視しており、 ブランド商品を絶えず入れ替えたり追加したりしてヒット商品を生み出し、 また有名ブランドを買収して自社ラインナップに加えるなどしています。
その結果、居酒屋やレストランでの採用が増え、自販機オーナーにとっても「売れる自販機」になるわけですから、 サントリーの自販機を導入したがります。こうしてサントリーは収益をあげ、ついには食品業界1位の地位をキリンから奪ったのです。
弱み
サントリーの弱みは酒類市場の低迷です。 会社での飲み会では「とりあえず生」文化が根強いですが、若者同士の飲み会ではビールを頼まないことも多く、 「若者のビール離れ」が叫ばれています。
これを単に若者のせいにしていては業績は低迷してしまいます。 そこで、サントリーは角ハイボールやチューハイ、ウイスキーに力を入れています。 「ストロングゼロ」や「ほろよい」は大人気で、角ハイボールはどこの居酒屋でも大々的に販売されていますね。
これがサントリーのマーケティングです。消費者がビール離れしているならば、 消費者が求めているものを研究し、それに力を入れるのです。
キリンの「ラガー」やアサヒの「スーパードライ」のように圧倒的シェアを誇ったことがないからビールにこだわる必要がなく、 身軽だというのはあるかもしれません。 しかし、「ビール離れ」という市場の流れに逆らわず、徹底して消費者の求めているものを研究するマーケティングこそ、 サントリー成功の秘訣だと思います。
また生ビールは酒税が高く、増税があるたびに「発泡酒」「第三のビール」というように低価格を追求しています。 しかし、ザ・プレミアム・モルツはもともと「高級なビール」という立ち位置ですので、 価格競争にはあまり関係がなく、高級感を追及すればいいという強みもあります。
→食品メーカーの就職は難しい?|44社の業界研究!
→MY企業研究に戻る
同業他社の企業研究を見る
- 日清食品の企業研究(売上高:6692億円、平均年収:790万円、年間休日:123日)
- サントリーHDの企業研究(売上高:3兆2851億円、平均年収:1133万円、年間休日:121日)
- JT(日本たばこ産業)の企業研究(売上高:2兆8410億円、平均年収:927万円、年間休日:120日以上)
- キリングループの企業研究(売上高:2兆1343億円、平均年収:957万円、年間休日:123日)
- 味の素の企業研究(売上高:1兆4392億円、平均年収:1072万円、年間休日:124日)
サントリーHDのような優良企業に内定をもらうには?
大企業を狙うならスカウト型!
大企業の半分以上がスカウト型を利用!
実は、大企業への就職を狙うならスカウト型を使うべき時代が来ています。 意外かもしれませんが、大企業ほどスカウト型での採用が増えており、 特に従業員5,000人以上の規模では、51.2%がその採用方法をとると回答しています(※データは[PDF]就職白書2024|就職みらい研究所)。
MY就活ネットのおすすめは「OfferBox」です。 なぜなら、就活生24万人(OfferBox 2024年卒利用実績データ)、企業17,000社以上と盛り上がりを見せており、大手は実績あるスカウトサイトを選ぶからです。
実際に私も体験してみましたが、適性検査と入力するプロフィールが書類選考以上の内容になっており、 企業が採用で重視する「人柄」「熱意」「将来性」をアピールできる仕組みになっています。 さらに企業が冷やかしの宣伝メールを送れない仕様で、本気のスカウトしか来ません。
もちろん学生は完全無料ですべての機能を使えます。 今すぐプロフィールを設定して、人事に見つけてもらう準備を始めましょう。
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自分にぴったりのインターンシップを見つけよう
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他にも企業ごとに「実際に内定を取ったエントリーシート」、一次面接・二次面接など「選考の体験談」が計52万件が読めるなど、 インターンから内定まで必要な情報がそろっています。大学生・院生なら完全無料どころか、内定後に選考体験談を投稿すると謝礼があるので、 就活を始めるならぜひ利用しておきたいですね。
早期選考にまだ間に合う!
就活まだ何もしていない人が勝ち組になる方法!
「就活、まだ何もしていない」というその不安、実は正解です。 そして何より「選考がどんなものかわからない」のが最大の不安ではないでしょうか。
それを解決するには早期選考に行くのが一番です。「選考に慣れる」ことができる上に、 通常選考よりライバルが少なく受かりやすいため、「実はもう内定がある」という余裕を持つことすら可能なのです。
そんな早期選考に招待されるために「インターンシップに行く」のが通常なのですが、 まだ何もしていない人でも「インターンなし」で、今から同じ条件に立てる方法があります。 それが「「ジョブトラ」に参加する」という方法です。
ジョブトラは「合同説明会」に加えて「グループワーク」が実施されるのが特徴の就活イベントで、 事前準備なしで最大6社の早期選考が一度に受けられるというものです。 「エントリーシート・自己分析」は不要で、「学部3年生(修士1年生)」なら就活完全初心者でOKです。
もちろん学生は完全無料ですから、早期選考を受けて「まだ何もしていない」状態を解消し、 「選考には慣れている」あわよくば「実はもう内定がある」という状態に持って行ってしまいましょう。 イベントは「たった半日」です。通常選考で泥沼に浸かるくらいなら、ジョブトラへ行きましょう。
→「ジョブトラ」に参加する
志望企業の内定者はどう書いた?内定エントリーシートを見よう!(その1)
模範解答があれば憂いなし!
あなたのエントリーシートは100点満点ですか? …と言われても、わかりませんよね。自己採点するにしても、その基準となる模範解答がなければどうしようもありません。
もしこのまま提出して、果たして大丈夫でしょうか。
そこで先輩が実際に内定をとったエントリーシートを使いましょう。 それと比較して何が足りないのか、どう書けばいいのかがわかれば、自ずと完成度が高まっていきます。
「Unistyle」では、歴代就活生の合格エントリーシートを無料閲覧できます。
総合商社やインフラ企業、メーカー企業、外資系企業をはじめ、超一流企業からベンチャー企業まで71,000通を超えるエントリーシートが収録されています(2023年5月時点)。 あなたの志望企業の合格エントリーシートもほぼ見つかるサイトと言っていいでしょう。
また、合格ESだけでなく「企業研究」「同業他社比較」「就職活動の軸別のおすすめ業界」 「志望動機の書き方」など就活に役立つ限定記事もすべて無料で読むことができます。
ぜひ自分のエントリーシートの見直しのために、作成の参考のために手に入れておきたいですね。
著者:村田 泰基(むらた やすき)
合同会社レセンザ代表社員。1989年生まれ。大阪大学法学部卒。2013卒として就活をし、某上場企業(メーカー事務系総合職)に入社。
その後ビジネスの面白さに目覚め、2019年に法人設立。会社経営者としての経験や建設業経理士2級の知識、自身の失敗経験、300冊以上のビジネス書・日経ビジネスを元に、11年間に渡り学生の就職活動を支援している。
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