【ES用】企業選びの軸とは?ランキングを元に例文付きで解説!
企業選びの軸には、「自分用」と「ES・面接用」があります。 この記事ではES・面接用に企業選びの軸を用意したい方のために、ランキングを元に例文付きで「どんな軸がいいか」を解説しています。
目次
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企業選びの軸とは?
簡単に言えば、将来の夢のこと!
企業選びの軸とは、仕事や企業を選択する際に「最重要視する条件」のことだと説明されることが多いです。 ですが、これではまだ不十分です。
企業選びの軸の本質は「あなたの価値観や経験に基づいた、人生の方向性」で、平易な言葉に言い換えると「将来の夢」のことです。 これは「就職活動の軸」と同義で、「何のために働くのか」という、就職活動の前提となる考えです。 企業選びの際は、この「人生の方向性」に合致した企業かどうかを判断し、選考に応募します。
例えば、以下のようなものを「企業選びの軸」と言います。
- 「交通事故ゼロ」を目指している人が多い会社
- 「街づくり」にやりがいを感じるため、「街づくり」ができる会社
- 「異性の心理を鷲掴みにすること」を極めたいので、「心理掴み人間」として成長できる会社
- 「家事をなくすこと」で社会貢献ができる会社
例えば「交通事故ゼロ」を目指す学生は、交通安全に関わる企業に応募すれば熱意を伝えられますし、 入社後ミスマッチに悩まされることもありませんよね。
企業選びの軸を問う理由
採用選考で企業選びの軸を問う理由は、次の3点です。
- 自社への熱意を確認するため:企業選びの軸が、自社を特定するような内容であれば、入社意欲を認められる
- 入社後ミスマッチを防止するため:新入社員の離職を防ぐため、正しく自社の社風を理解しているかを問う
- 今後の将来性を確認するため:企業選びの軸が自社ビジネスの延長上にあれば、入社後の活躍を期待できる
ゆえに、企業選びの軸では「その企業を特定するようなもの」「その企業のビジネスの延長上にあるもの」を選びましょう。 例えば「交通事故ゼロ」の例では自動車メーカーのSUBARUを想定しています。
企業のwebサイト、社員インタビューなど至る所で「交通事故ゼロ」を掲げている同社ですから、 「交通事故ゼロ」という企業選びの軸は、同社を特定する内容だと言えます。 また、「アイサイト」などの安全機能を開発する同社の事業に携われば、「交通事故ゼロ」はその延長上にあるといえます。
すると、企業選びの軸を持たない学生に比べると、「自社への熱意」「今後の将来性」を確認できる上に、 「入社後のミスマッチもおそらくない」と推測することができます。 企業選びの軸ではこのようにしてその企業への熱意をアピールします。
企業選びの軸を答える際の注意点
企業選びの軸を回答する際は、エントリーシート全体でその説得力をアピールしていることが重要です。 例えば、脈絡なく「交通事故をゼロにしたい」と言うだけでは説得力がないということです。
説得力の問題を解消するためには、エントリーシートの各設問への回答に、次のような要素を取り込んでください。
企業選びの軸 | 「交通事故をなくしたい」の場合 |
---|---|
学生時代頑張ったこと | 「交通事故をなくす」ために取り組んだことを書く |
長所 | 「交通事故をなくす」ために役立つ長所を書く |
短所 | 「交通事故をなくす」にはふさわしくないが、克服しようと努力していることを書く |
志望動機 | 私は貴社と同じ目的のために活動している |
このように企業選びの軸に対する一貫性を示すことで、より熱意が伝わりやすくなります。 エントリーシートや面接で熱意をアピールする方法は、次の記事でも詳しく解説していますので参照してください。
企業選びの軸のランキング
株式会社インタツアーの実施したアンケート調査によると、学生の設定する企業選びの軸には一定の傾向があります。 これをランキングにすると以下の通りです。
- 1位:社風に惹かれる
- 2位:人に魅力を感じる
- 3位:自分が成長できる
- 4位:自分の能力が活かせる
- 5位:社会貢献ができる
- 6位:社会への影響がある
- 7位:グローバルな活動がある
参照:25卒就活「業界・企業選び」意識調査|株式会社インタツアー
参照記事内ではこれとは別に、業界選びは「やりがいを感じる」ことを重視しているとの記述もあります。
ですが、これらをこのまま面接で話してはいけません。 必ず「志望企業」や「自分の価値感」に合わせてカスタマイズし、その企業を志望する説得力を持たせるようにしましょう。
1位:社風に惹かれる
「自分の価値感と一致した社風」に惹かれる!
最も人気の高かった企業選びの軸は、「社風に惹かれる」です。 ですが、このまま面接で話しても説得力がありません。 必ず「自分の価値感」を前提とし、「社風がそれと一致している会社に惹かれる」という言い方にしましょう。
例文
- 企業選びの軸は、社風に惹かれることです。私は「地球上から事故をなくしたい」という目的を持っていますので、安全意識の高い社風の会社を選択しています。
- 私は「街づくり」をやりたいので、街づくりに熱心な社風の会社を選択しています。
- 「異性の心理を鷲掴みにすること」を極めたいので、マーケティングを重視する社風の会社を選択しています。
- 「家事をなくしたい」ので、効率化を喜びとする社風の会社を選択しています。
2位:人に魅力を感じる
「自分と同じものを目指す人」に魅力を感じる!
2番目に人気の高かった企業選びの軸は、「人に魅力を感じる」です。 こちらも「自分の価値感」を前提とし、「それと同じことに熱心な人に魅力を感じる」という言い方にしましょう。
例文
- 企業選びの軸は、人に魅力を感じることです。私は「地球上から事故をなくしたい」という目的を持っていますので、安全意識の高い人に魅力を感じます。
- 私は「街づくり」をやりたいので、街づくりに熱心な人に魅力を感じます。
- 「異性の心理を鷲掴みにすること」を極めたいので、活動的なマーケターに魅力を感じます。
- 「家事をなくしたい」ので、常に効率化すべきものを探している人に魅力を感じます。
3位:自分が成長できる
「○○人間」として成長できる!
3番目に人気の高かった企業選びの軸は、「自分が成長できる」です。 ただしこちらを使用する場合は注意が必要です。就活生はいずれ会社の主役として利益を出す役割ですから、 ただ「成長できる」にとどめず、大きな目的を前提とした「○○人間」としての成長を志しましょう。
例文
- 企業選びの軸は、自分が成長できることです。私は「地球上から事故をなくしたい」という目的を持っていますので、どんな人も説得できるスキルを身に着けたいです。
- 私は「街づくり」をやりたいので、愛知に渋谷をつくった人と言われるまで成長したいです。
- 「異性の心理を鷲掴みにすること」を極めたいので、異性に大ヒットする商品を開発できるマーケターになりたいです。
- 「家事をなくしたい」ので、効率化人間として成長したいです。
4位:自分の能力が活かせる
「目的のために」能力を活かしたい!
4番目は「自分の能力が活かせる」ことです。 こちらは理系向きのように思いますが、もし文系でもその能力で何かを成し遂げた実績があれば、使用可能です。 もちろんこれも、「何のために」能力を活かすのかが重要です。
例文
- 企業選びの軸は、自分の能力が活かせることです。プログラミングスキルを活かして「事故をなくす」制御システムをつくる仕事がしたいです。
- 英語力を活かし、海外の途上国に繁華街をつくる仕事がしたいです。
- 行動経済学の知識を活かし、足を踏み入れたくなる店づくりの仕事がしたいです。
- 自分の家事スキルを機械化するような仕事がしたいです。
5位:社会貢献ができる
企業を絞り込む形にしよう!
5番目は「社会貢献ができる」ことですが、これは非常にあいまいな言葉のため、使用には注意が必要です。 このままでは「どんな会社にも通用してしまう=選択の軸になっていない」ため、 「どんな面で」社会貢献するのかという視点が必ず必要です。
例文
- 企業選びの軸は、交通安全の面で社会貢献ができることです。
- 街づくりの面で社会貢献ができることです。
- 日用品にワクワク感を与える面で社会貢献ができることです。
- 人類を家事から開放することで社会貢献がしたいです。
6位:社会への影響がある
もしかしたら、面接官に説教されるかも・・・
6番目は「社会への影響がある」でした。だんだんおすすめできない軸になってきました。 どんな会社も多かれ少なかれ、社会に影響を与えています。 特にBtoB業界では、実際に身を置いてみないとその会社の影響力はわかりません。
「社会への影響がある会社」を選ぶよりは「自分が社会に影響を与えるのに適した会社」という言い方がよいでしょう。
例文
- 企業選びの軸は、交通安全の面で社会への影響がある会社です。安全を広めるのに最も適した会社を探しています。
- 街づくりのための用地買収には、信頼と実績が必要です。そこで不動産業界で影響力ある会社を探しています。
- 新商品をヒットさせるためには、市場で一定のシェアを取っている会社がよいと考えています。
- 家事代行ロボットをつくるために、家電メーカーとして影響力ある会社を求めています。
どうしても企業に寄り掛かった言い方になってしまうため、できればランキング上位の軸を利用するのが無難です。
7位:グローバルな活動がある
当てはまる会社が多すぎて絞り込めない
7番目の「グローバルな活動がある」ですが、これはおすすめできません。 というのも、多くの会社がグローバルな活動をしており選択の軸にならないためです。 要は、「グローバル企業は他にいくらでもあるけど、なぜうちなの?」という問いに答えられないということです。
ですので、この軸が使える場面は「志望企業が、業界で唯一グローバル展開をしている」場合に限られます。
ゆえに「内心で会社を選ぶ基準」にとどめて、面接用にはランキング上位の軸を利用するのがよいでしょう。
番外編:やりがいを感じる
御社のビジネスにやりがいを感じる!
ランキングには入っていませんでしたが、使い勝手のよい企業選びの軸として「やりがい」の使い方を例文つきで解説します。
「何にやりがいを感じるか」は自分次第であり、「好きなこと」をそのまま軸にできるため素直です。 もちろんただ「やりがい」と述べるにとどまらず、何にやりがいを感じるかという視点で述べましょう。
例文
- 企業選びの軸は、事業内容にやりがいを感じることです。私は交通安全のための仕事にやりがいを感じます。
- 街づくりのための仕事にやりがいを感じます。
- 異性心理を鷲掴みにする新商品をヒットさせる仕事にやりがいを感じます。
- 家事をなくすことにやりがいを感じます。
企業選びの軸の考え方
企業が重視する項目をチェックしておこう!
「面接やES用の企業選びの軸」をつくるに当たって重要なのは、企業が何を重視して採用活動を行っているかを知ることです。 2024年に企業向けに実施されたアンケートでは、「人柄:93.9%」「自社への熱意:76.5%」「今後の可能性:67.4%」の3つが重視されているとわかりました。 つまり、これらをアピールできる軸を用意すればよいわけです。
「人柄」はES全体・面接での態度などで表現することとして、「自社への熱意」と「今後の可能性」は、企業選びの軸で表現できます。 上述の例のように「うちの会社のことだ!」と思わせるような絞り込みができる軸にすると、「自社への熱意」を表すことができます。 また同時に、「こんな夢を実現したい」というビジョンをセットで話すことで「今後の可能性」もアピールできます。
ここで例に出した「交通事故ゼロ」「街づくり」「モテたい」「家事をなくしたい」といった「自分の価値感」が重要な役割を果たしますね。 もしこれの準備ができていない場合は、自己分析をすることで導き出しておきましょう。
10月の今から最短で内定をもらうには?
大企業を狙うならスカウト型!
大企業の半分以上がスカウト型を利用!
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著者:村田 泰基(むらた やすき)
合同会社レセンザ代表社員。1989年生まれ。大阪大学法学部卒。2013卒として就活をし、某上場企業(メーカー事務系総合職)に入社。
その後ビジネスの面白さに目覚め、2019年に法人設立。会社経営者としての経験や建設業経理士2級の知識、自身の失敗経験、300冊以上のビジネス書・日経ビジネスを元に、11年間に渡り学生の就職活動を支援している。
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