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【就活】会社が求める人物像

 就活では企業が求める人物像を演じ、人事に気に入られて内定を決めたい!と思う人も多いです。 しかし、会社説明会で言われる「企業が求める人物像」は非常にあいまいでわかりにくく、 どうすればその人物像をアピールできるかわかりません。

 今回は、「企業が求める人物像」とは何なのか、内定をもらうためにはどのような人物像を演じればよいのか、 解説していきたいと思います。



 

「企業が求める人物像」とは?

 企業が求める人物像とは言葉の通り、「採用したい学生はこういう学生だ」というイメージです。 自分がその会社に合っているかどうか、内定確率はどれくらいあるかを判断するのに、 会社説明会などで「会社の求める人物像を教えてください」と質問することも多々あります。

 しかし、明確な答えが得られることはありません。「体育会系の部活で部長をやっていた人」「学祭でリーダーとして出店をしたことがある人」 「学生イベントを開催したことがある人」のように具体的な人物像を言ってくれれば「やってました!」とアピールすることができますが、 会社はたいてい「積極性のある人」「自分で考えて行動する人」のように抽象的な説明しかしません。

 これは採用方針を隠しているというわけではなく、本当に「積極性のある人」や「自分で考えて行動する人」がほしいのです。

 

人事部の悩み:「社員に主体性を持たせたい」

 私は一時期、人事部でも働いていました。人事部には大きく分けて2つの仕事があり、 1つは「採用活動」ですが、もう1つは「社内教育」です。 こちらの「社内教育」で、人事部が何を気にしているのかを解説します。

 「社内教育」でのキーワードは「主体性」です。 人事部は常に「社員に主体性を持たせたい」と常に悩んでいます。

 会社が求める「主体性」とは、会社のビジネスを「自分事」のように考え、 職場や仕事の問題点を見つけて改善策を提案する、要は「自分で仕事を見つける人」のことです。 「言われた仕事を仕方なくやる社員が多い」ことに人事部は頭を抱えているのです。

 人事部では「言われた仕事を仕方なくやる社員」を「主体性のある社員」に育てるために、 社内研修を企画したり、外部の講師を呼んだり、人事制度を改定したりしています。

 この「人事部の悩み」が「企業の求める人物像」にそのまま反映されているのです。

 

「企業の求める人物像」の例

 企業の求める人物像を紹介します。

  • 自ら学び、自ら考え、新たな価値の実現に向けて挑戦し続けていく人材(デンソー)
  • 進取の気性にあふれ、未知のものにチャレンジする気概に満ちた人(キヤノン)
  • 楽天主義を理解し、共感し、実行に移すことができる方(楽天)
  • 困難で高い目標を自分で掲げ、現場の事実をしっかり見据えた上で、地道に、愚直に、やりぬける人(トヨタ)
  • 目標に向かって一緒に挑戦する仲間(新日鐵住金)
  • 自由で柔軟な発想を持つ人・常に挑戦する人・誠実な人・逆境に強い人(JFEエンジニアリング)
  • 高い倫理観、変化への想定力、困難を乗り越える実行力を併せ持ち、創意工夫によって持続性のある事業価値を創出する人(三菱商事)
  • ・使命を果たす「責任感」を持った人・チームワーク良く物事を進めることができる「協調性」のある人・自らの頭で考え、 自らの体で行動できる「自律的」な人・新たなことに挑戦し、成し遂げようとする「熱意」のある人(JR東海)
  • 高い志を持ち、自ら考え、主体的にやり抜く人材(東急電鉄)
  • 成長意欲の高い人材、本質を考え抜く思考力を持ち、周囲を巻き込みながら仕事を進めていける人材、 仕事への「自分の強い想い」をどんな相手にでもぶつけていける人材、 不確実な状況でも、勇気を持って行動し、最後までやり抜ける人材(富士フイルム)

 どの企業でも「自ら」「自分で」「目標」「挑戦」といったキーワードが入っています。 これらは一言でまとめると「主体性」を求めているのに他なりません。 「人事部の悩み」がそのまま「企業の求める人物像」に反映されているのです。

 このように、「部長経験」「サークルリーダー経験」「留学経験」などと書いている会社はありません。 どの会社でも「自分で考えて積極的に行動する人」をそれぞれ言い換えているだけということがわかりますね。

 就活生の皆さんが目指す就職は、「総合職」であると思います。 総合職とは一般職や現業職とは異なり、将来の経営者候補あるいは幹部候補なわけです。 単に目の前の仕事をこなすだけの人材ではなく、「自分が社長になる」という意識が求められます。

 会社のビジネスを忠実に実行するのではなく、会社のビジネスを生み出し、ビジネスを育てていくのが仕事です。 「社会で何かやってやろう」という気概の持ち主が求められます。

 ですから、単に「頭がいい」「よく勉強をしている」「英語ができる」というだけでは採用されません。 サークルの運営ができても、それは単なるお友達グループなのであって、「経営」とはまったく別物なのです。

 当然、就活生には、会社の管理職がするようなリーダーシップ経験があるはずがありません。 管理職がするような「意思決定」は会社で働いて学習していきます。ですから、仕事でつかえるスキル自体は就活段階では求められていないのです。 それが、「企業の求める人物像」が具体的でない理由です。

 それでは「企業が求める人物像」である「自分で考えて積極的に行動する人」をどのようにアピールしていけばよいか、 以下で解説していきます。

 

「自分で考えて積極的に行動する」とは?

 どの企業でも「主体性」「積極性」を求められます。これを「挑戦」や「自律性」と表現する会社もありますが、 結局のところは同じことを指しています。これはつまりどういうことでしょうか。

 それは、「自分のやりたいことに熱心に取り組めること」です。

 しかし、この「自分のやりたいこと」とはその場限りの楽しみでは足りません。 「社会で何かやってやろう」という高い目標に向けて、一生懸命にやってきたという経験を求められているのです。

 これを簡単に言えば「将来の夢」といい、就活用語で「就職活動の軸」といいます。

 「夢を実現するためには何が必要か」「どうすれば夢を実現できるか」を自分で考えて積極的に行動してきた人こそが、企業の求める人物像なのです。

 実現したい理想の自分、実現したい理想の生活、こんな社会にしたい、こんなことを実現したいという、 夢への情熱と、「どれだけ将来の夢に本気で、その将来の夢の実現にはこの会社でなければならない」と会社にアピールすることが、 就活生には求められます。

 「就職活動の軸」に対する「過去の取り組み」「現在の取り組み」「未来の取り組み」の3つで、 いかに自分が会社の「経営理念・ビジョン・社風」にピッタリな人材であるかを述べます。

 実はエントリーシートはこの「『将来の夢』実現ストーリー」を書かせる構造になっています。 エントリーシートで必ず書かされる項目は以下の通りです。

 このストーリー性を重視して書くことで、エントリーシートに説得力が生まれます。

 ですから、就活では「将来の夢に対してこれだけ本気だ!」といえればよいのです。

 

「企業の求める人物像」であることをアピールする

 ここまでで「企業の求める人物像」とは「将来の夢に対して自分で考えて、積極的に行動する人」であると述べてきました。 さて、ここからはそれをもっと会社寄りに、会社用にアピールする方法について解説します。

 楽天の「楽天主義」、新日鐵住金の「目標」のほか、東急電鉄の「東急バリュー」のように、 各「会社の価値観」が「求める人物像」に取り込まれています。 この「会社の価値観」こそが「経営理念」や「企業文化」を表しているのです。

 自分の将来の夢は、その会社の価値観とどれくらい一致しているでしょうか。

 ここで重要になるのは、「会社に合わせる」のではなく「合う会社を見つける」ということです。 合わない会社に無理やり「将来の夢」をつくるのでは、入社してから雰囲気が合わず苦労します。 また、エントリーシートや面接の段階でねつ造がバレて落とされてしまいます。

 「入りたい会社」を起点にエントリーシートを書くのではなく、「自分の将来の夢」を起点に、 会社の「経営理念」や「求める人物像」を読んで、「志を同じくしている会社だ」と思った会社にエントリーするのが、 内定を量産するコツです。

 当然会社の経営理念を読んでいて、「これは素晴らしい!」と共感することはあるはずです。 その結果、自分の将来の夢に多少の影響を与えたり、「この会社は知らなかったけどここがいい!」と思うこともあるでしょう。 ですが、何の準備もなく会社を選ぶのでは、「志を同じくしている」という条件が二の次三の次になりがちです。

 そこで、会社を選ぶ前に「将来の夢」を起点に、エントリーシートの草案をつくってしまいましょう。

 エントリーシートの骨子を作っておいて、経営理念に合わせて細部を調整すればエントリーシートが完成するような、 事前準備をしてから会社を探すのです。こうすることで「自分の価値観にあった会社かどうか」、 「企業の求める人物像になりうるか」を考えながら会社を選ぶことができます。

 「企業の求める人物像」アピールは、エントリーシートに「将来の夢実現ストーリー」を書くことによって表現します。

 将来の夢に対する過去、現在、未来の取り組みを、エントリーシートに表現することで、 「自分は会社と同じ価値観を持ち、同じ目標に向かって頑張ります」ということをアピールするのです。

 「将来の夢(就職活動の軸)」「将来の夢に対して何を頑張ってきたのか(学生時代頑張ったこと)」 「将来の夢を実現するにあたって何が足りていて、何が足りないのか(長所と短所)」 「この会社でどのように将来の夢を実現するのか(なぜこの会社を選んだのかこの会社に入って挑戦したいこと)」 という4つの項目を作成しましょう。

 この4つはどの会社のエントリーシートにも書かされますから、事前準備して損をするということはありません。 各ページを参照してエントリーシートの骨組みをつくり、経営理念を読みながら、 「自分に合った会社」を探してみてください。

 よく掲示板などでは「体育会系の部活をやっていた人は内定がもらいやすい」「ボランティア活動や学生イベントをやっていた人は就活に強い」 「海外留学していた学生は就活で無双できる」のように言われがちですが、実は違います

 そういう人だけを採用したいならば「求める人物像」として「部長経験」「留学経験」などと書けばいいはずです。 しかし、募集要項にはそんなことは書きませんし、会社説明会でも「留学経験のない学生はお断り」のようには言いません。

 それは、学生がやるどの活動も会社では大して役に立たないからです。 部活もイベントも留学もビジネスではありません。仕事のように強制ではなく、やりたくてやっていたことなのです。 好きなことに熱中していた経験と、仕事自体には直接的な関係がありません。

 では会社が求めているのは何かというと、「会社と同じ目標に向かって一緒に頑張ってくれる人」です。

 部長経験や留学経験が重要なのではなく、将来の夢が何で、それがどれくらい会社の経営理念と一致しているかが採否を分けます。 その「将来の夢」に対して何を頑張ってきたか、どれくらい本気で取り組んできたかがエントリーシートで問われます。

 ですから、「何をやっていた人」が有利なのではなく、企業文化にどれくらい合っているかがみられるわけですので、 「求める人物像」はあいまいなものになります。

 そもそも新卒採用をするにあたって会社は「会社に新しい風を吹かせたい」と思っています。 先輩社員への刺激になり、会社が活性化するような採用をしたいわけです。 「テニス部の部長をしていた人」「アメリカに留学した人」ばっかりを集めていては新しい風にはなりません。

 「会社と同じ目標に向かって一緒に頑張ってくれる人」が欲しいのが本音ですが、 それを言ってしまうとみんなエントリーシートに「経営理念に共感した」としか書きませんから、 「積極性のある人」「自分で考えて行動する人」のように表現するのです。

 

会社が求めるコミュニケーション能力とは

 就活生の多くはコミュニケーション能力に悩んでいます。 これは、「コミュニケーション能力」という言葉そのものが非常にあいまいだからです。 何ができれば「コミュニケーション能力がある」とされるのかわからないために、就活生は不安に思います。

 しかし、コミュニケーション能力で悩む必要はありません。 なにも「ナンパ成功率100%!」のような超人的な能力を求められているわけではないのです。

 実は「質問の意味を理解して答えられる」能力と、「明るくハキハキと話す」ことが求められているにすぎません。

 会社で働くにあたって「意思疎通ができる」ことは非常に重要です。 上司が何かを指示するとき、ちゃんと意味を理解してくれるかどうかは人事の採用担当も気にするところです。 というのも、配属後に「この新人、日本語が通じねえぞ!」などと文句を言われるのは面倒だからです。

 そして、「元気であること」も重要です。 会社が新卒採用をするのは、もちろん仕事をしてほしいのもありますが、会社に新しい風を吹かせたいという目的もあります。 元気がない就活生を採用しても、会社に新しい風は吹きません。

 ではこの2つをどのように会社にアピールすればよいでしょうか。

 「明るくハキハキと話す」ことはその通りですね。面接では、とにかく明るくハキハキと話すことが必要です。 想定していなかった質問をされたり、痛いところをつかれたとき、声が小さくなってしまいがちです。 自信のないことでも断定して構いません。間違っていたら謝ればいいですし、そもそも正直に「わかりません」というのも手です。 沈黙することだけは避けましょう。

 「質問の意味を理解して答えられる」ことは、面接では少々難しい面もあります。 というのも、自分を良く見せたいがために、聞かれていないことまで答えてしまうことがあるからです。 短所を聞かれているのに、「私の短所は〇〇です。しかし、裏を返せばそれは長所でもあります。」などと、 長所を答えてしまうなんてことはよくあります。

 これこそが「コミュニケーション能力がない」とされる受け答えです。 コツとしては、自分を良く見せようなどと思わないことです。 会社が「新人研修」などの社内研修を予定しているのは、仕事に必要な能力を身につけさせるためです。最初から完璧である必要などないのです。

 しかし、教育係や上司と意思疎通ができることだけは求められます。 新人研修を受けてしっかり勉強してくれそうか、または研修をしても意味がなさそうか。 会社の採用担当者が気にしているのはこの点なのです。

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