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ガクチカにバイトリーダーはやめとけ|印象に残る工夫を解説

学生時代頑張ったことの書き方

 ガクチカに「バイトリーダー」と書くとゴミ箱行きになるリスクが高いです。 ですが、アルバイト経験がだめなわけではありません。ここではリーダーシップを効果的にアピールする方法を解説します。



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バイトリーダーがだめな理由

 ガクチカでアルバイトをテーマにする際、「バイトリーダー」がだめな理由は次の3点です。

  1. ネタが被って印象に残らないから
  2. 肩書は評価ポイントではないから
  3. 問われているのは具体的なエピソードだから
 

1.ネタが被って印象に残らないから

タイトルが被るともう読んでもらえない!

 ガクチカに「バイトリーダーをやりました」と書く学生は非常に多いです。 おそらく「リーダーシップ経験」を話すために、嘘をついている人も多く含まれます。 「バイトリーダー」の文字を見た瞬間に人事は「またか」という気分になります。

 本当にその仕事をしていた人にとっては残念ですが、大量生成された自称リーダーたちと区別がつかず、 一緒にゴミ箱行きになってしまいますので、書き方には工夫が必要です。

 

2.肩書は評価ポイントではないから

「与えられた肩書」はどうでもいい!

 ガクチカに限らず「大学名」「TOEICのスコア」「難関資格」など肩書をアピールして終わってしまう人が多いです。 しかし、新卒採用は「実績」ではなく「今後の可能性」が評価される場です。 「何をやったか」より「何を目指しているのか」のほうが重要というわけです。

 リーダーシップ経験を捏造するために「バイトリーダー」「サークル長」「部活の副部長」などを自称するのは無意味です。 なぜなら肩書は所詮「与えられた肩書」であり、本当にリーダーシップがあるかどうかの証拠にならないからです。 「やらされた仕事」では「人柄」も「熱意」も伝わらないのです。

 むしろ肩書などなかったのに「飲み会サークルのみんなを説得して大会に出場した」人のほうが、「ナチュラルにリーダー気質なんだな」と思えますよね。 このように、実は肩書を書かないほうが良いアピールにすらなるのです。

 

3.問われているのは具体的なエピソードだから

頑張っている姿を想像させることが重要!

 人事が採用選考で重視しているのは「人柄」「自社への熱意」「今後の可能性」の3つが毎年上位です。 「バイトの役職」「大学名」「TOEICのスコア」などの「肩書面は評価されていない」ことははっきりしています。

→参考:就職白書2024データ集|就職みらい研究所

 つまり、「バイトリーダーをやりました」と言われても、面接官は何も評価しないというわけです。 特にガクチカでは「人柄」をアピールしなければなりません。 肩書ではなく「リーダー気質である自分の姿」を想像させるような具体的なエピソードが問われているのです。

 

アルバイトで書く場合に取り入れたい要素

 ガクチカにアルバイト経験がだめだというわけではありません。 ここまで解説してきた通り、「肩書自慢」に意味がないのであって、具体的にリーダーシップを発揮したエピソードがあれば使えます。 そこで、ガクチカを書く際には次の要素を取り入れましょう。

 

1.目指している夢

「就活の軸」はすべての大前提!

 エントリーシート・面接に共通して重要なのが、就職活動の軸です。 これは「将来の夢」を就活用語に言い換えたものですが、最終的に志望動機では「就活の軸と社風の一致」をアピールします。 ですから、その前提条件として就活の軸への本気度について、ガクチカで証拠を示しておくことが必要です。

 簡単な例を挙げると、自動車メーカーのSUBARUは「交通事故をゼロにしたい会社」ですから、 就活生は「私も交通事故をゼロにしたい人間です」とアピールします。 それだけでは説得力がありませんから、ガクチカで「交通事故をゼロにするために取り組んだこと」を書いて証拠にするというわけです。

 そこで、志望先の社風を調べてそれにマッチした夢を設定しましょう。 こうすることで、エントリーシート全体で「会社と同じ夢に向かって本気で生きている」ことがアピールできます。

【関連記事】 【就活の軸】人事の心を打つ熱意あふれる答え方42例!  

2.夢への中間目標

目標がないと「頑張ったこと」にカウントされない!

 夢自体については、志望動機で「会社のビジネスに携わることで実現する」という書き方をします。 そこでガクチカでは「夢に近づくためにやったこと」を書き、夢に対して本気であることを示します。 ここでは「夢への中間目標」を設定しましょう。

 SUBARUの例なら「安全のために自分のアルバイトでできること」を考えてみましょう。 ここでは「雨の日のお客様の転倒防止」を例にしますが、注意してほしいのは「やらされた仕事は書かない」ことです。

 社会では「やらされたこと」は「頑張ったこと」にカウントされません。 もしここで「バイトリーダー」と書いてしまうと「やらされた仕事」になってしまいます。 「自らの発想で取り組んだ」ことをアピールしたいので、肩書はむしろ書かないほうが無難でしょう。

 まとめると「自分で思いついた目標」が必要ということです。

 

3.具体的な取り組み内容

どんな動きをしたのか想像させよう

 取り組み内容を具体的に書くことで、あなたの人柄が伝わります。 逆に「バイトリーダー」「接客業務」のように表面的な回答をしてしまうと、あなたの仕事をしている姿が想像できません。 そこで「実際にどんな動きをしたのか」を書きましょう。

 例の「雨の日の転倒防止」なら、「早歩きをさせないために障害物を置いた」「あえてポリッシャー掛けを減らした」など、 そのシーンを再現できるくらい具体的に書くとより伝わりやすくなります。

 

4.周囲に協力させた話

リーダーシップはエピソードで示す!

 リーダーシップ経験をアピールするには、肩書ではなく「周囲に協力させた話」を書くのが一番です。 「助けを求めた」「アドバイスを聞いて回った」などでも構いません。 「リーダーをやりました」というだけの場合に比べてよっぽど具体的で、伝わりやすいですよね。

 「雨の日の転倒防止」であれば、「本来の業務ではないことを同僚にもやらせた」「その必要性を納得させた」などの話ができれば、 ナチュラルにリーダーシップのある人物だと思わせることができます。

 

上記を踏まえた例文

 私はコンビニのアルバイトで、「店舗の快適性を高める」ことを頑張りました。 「安全と快適」を極めたい私にとって、「雨の日の転倒」は放っておける問題ではありませんでした。 そこで「雨の日に転ぶお客様をゼロにする」という目標を立てました。

 転ぶのは、「床がきれいすぎる」ことと「お客様が早足で歩く」ことに原因がありました。 しかし、転倒注意の看板を立てても効果がありません。そもそも「転ばない仕組み」をつくらなければなりませんでした。

 コンビニではモップ掛けとポリッシャー掛けで掃除をします。ここに転倒の原因があると考え、 「雨の日はあえてポリッシャー掛けをしない」「モップ掛けを増やして水分をとる」という対策を取りました。 加えて店内を早足で歩けないように「買い物かごや補充用品の箱を配置する」という工夫も実施しました。

 特に効果的だったのは、同僚に「転倒防止をしたい」と相談したことでした。 本来の業務にはないことですが、想いを伝えることで協力が得られ、さまざまなアイデアを出してもらえました。 同僚全員で取り組んだ結果、「雨の日に転ぶお客様がゼロ」になりました。

 この活動で、「安全と快適」は原因他人論で注意を促すのではなく、 原因自分論で仕組みをつくる重要性を知ることができました。

 

例文の解説

理想の上司を演じよう

 上記例文では「バイトリーダー」と書かずにリーダーシップをアピールしています。 書き方のコツは、「みんなを導いてやった」ではなく「協力してもらった」と控え目に書くことです。

 リーダシップと聞くと「なんでも命令する王様のような人物」を想像するかもしれませんが、 ここでアピールするべきは「理想の上司」です。 「俺のおかげで」という上司より、「みんなのおかげ」と言ってくれる上司が良いに決まっていますよね。

 ですから「言い出したのは自分だけど、みんなのおかげで目標達成できた」という書き方をしましょう。

 ここではリーダーシップに焦点を当てて解説しましたが、ガクチカの書き方はこれだけではありません。 「趣味」「学業」「ダイエット」をネタにした書き方も、次の関連記事で解説しています。

【関連記事】 【学生時代頑張ったこと】どんなネタでも人事の心を打つ書き方  

ES全体の流れを意識しよう

 上記でも触れましたが、エントリーシートでは「ガクチカ」「長所・短所」「志望動機」といった各項目が、 「就活の軸」を前提とした「『将来の夢』実現ストーリー」になっていなければなりません。

 ガクチカだけ完成度が高くても、長所・短所や志望動機につなげられていないと、やはり「伝わらないES」になってしまいます。 そこで、MY就活ネットでは「ES全体のストーリー化」について、次の関連記事で解説しています。 ES作成にあたっては、ぜひあわせてご覧ください。

【関連記事】 エントリーシートの書き方|「おっ」と思わせるコツ

 また、ESはいくらブラッシュアップしても、しすぎということはありません。 志望企業に内定を取れるレベルになっているか、気になって仕方ないですよね。 そこで、実際に内定を取った先輩のESを参考にしましょう。

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著者:村田 泰基(むらた やすき)
 合同会社レセンザ代表社員。1989年生まれ。大阪大学法学部卒。2013卒として就活をし、某上場企業(メーカー事務系総合職)に入社。 その後ビジネスの面白さに目覚め、2019年に法人設立。会社経営者としての経験や建設業経理士2級の知識、自身の失敗経験、300冊以上のビジネス書・日経ビジネスを元に、11年間に渡り学生の就職活動を支援している。 →Xのアカウントページ




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