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エントリーシート「自己PR」の回答例

 エントリーシートの自己PRの回答例を紹介します。 説得力を出し、人事を納得させるポイントも解説していきます。



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著者:村田 泰基(むらた やすき)
 合同会社レセンザ代表社員。1989年生まれ。大阪大学法学部卒。2013卒として就活をし、某上場企業(メーカー事務系総合職)に入社。 その後ビジネスの面白さに目覚め、2019年に法人設立。自身の失敗経験、300冊以上のビジネス書、日経ビジネスを元に、7年間に渡り学生の就職活動を支援している。


 

回答例

 私はホスピタリティに自信があります。

 「家族の団らんができる空間」に強いこだわりがあり、 学生時代はレストランのアルバイトで「家族連れのお客様を20%増やす」ことに力を入れました。

 家族に快適な環境を作るため、家族連れの多いレストランやホテルを利用するなどして研究しました。 お客様同士がぶつからないように座席配置を工夫し、 ついたてを立てる等して「家族だけの空間」をつくることに注力しました。

 その結果、家族連れのお客様にご好評いただき、家族連れのお客様の来店数を従来より20%増加させることができました。 この過程で「ホスピタリティは1人あたりの専有面積」によるという気づきが得られました。 以上がホスピタリティに自信がある根拠です。

 

回答例の解説

 この回答例には以下の5つの要素が組み込まれています。

  • PRする強み
  • 取り組んだ理由
  • どんな目標を立てたのか
  • 具体的にどういう手段で何をしたのか
  • 何を得ることができたのか

 

要素1:PRする強み

 自己PRは「学生時代頑張ったこと」から作りますが、 そのままガクチカを書くのではなく、「PRする強み」を加えて書きましょう。

 PRする強みは、「ガクチカで得られたこと」または「長所」のどちらかから選びます。 これはもちろん人事にとって魅力的に見えるものでないといけませんので、 会社のビジネスと関係のあるものにしましょう。

 回答例では「ホスピタリティ」ですが、例えば航空業界、鉄道業界、小売店、ホテルなどに対して使えます。 「ホスピタリティ」とあまり関係のない業界であれば、代わりに「長所」を使いましょう。

 「長所」を使う場合は、「その根拠となるエピソード」として回答を書き換えます。

 

要素2:取り組んだ理由

 取り組んだ理由には、「就職活動の軸」を採用します。 エントリーシートのゴールは、「将来の夢を貴社のビジネスで実現したい」と述べることです。 そのため、ESの内容はすべて「就職活動の軸」と関連していなければなりません。

 この回答例では「家族の団らんができる空間」を「就職活動の軸」としています。 つまり、ESでは「家族の団らんができる空間、を貴社のビジネスで実現したい」と述べることになります。

 この夢を実現するために、アルバイトで取り組んだことを書いていきます。

 

要素3:どんな目標を立てたのか

 取り組みを通じて何か「家族の団らんができる空間」に関係する出来事がなかったかを探しましょう。

 すると「家族用スペースをつくるためにいろいろ研究したなあ」と思い出がよみがえってくるわけです。

 ここで説得力を出すコツを使います。それは、数値で表現することです。 曖昧な「頑張った」という言葉より、「数値」で目標を立てたほうがインパクトがあります。 会社も毎日「数値目標」の達成のため、日々業務に取り組んでいます。

 そこで、「家族連れのお客様を増やす」ことに「数値目標」を盛り込みましょう。

 ここでは「家族連れのお客様を20%増やす」という目標を立てたことにします。

 

要素4:具体的にどういう手段で何をしたのか

 ここで「目的」に対して「手段」を考えて「実行する」という、「主体性」「実行力」「戦略思考」をアピールします。

 「主体性」は会社が抱える大きな課題の1つで、人事は常に若手社員に「主体性」を持たせることに四苦八苦しています。 「上から降ってきた仕事をこなす」だけでなく、職場や仕事についての問題点を発見して、 どうやってそれを解決するかを考えて上司に提案してほしいのです。

 ですから、「ガクチカ」を「他人にやらされたこと」で書いてしまったらサイアクです。 逆に言えば、「自分で考えて取り組んだ」のであれば人事の喜ぶエピソードになります。

 「家族連れのお客様を増やす」では、「席の間隔が狭くてお客様同士でぶつかる」ところに原因があると発見しました。

 そこで「席の間隔を調整する」という解決策を思いついて、実行します。

 

要素5:何を得ることができたのか

 「目標を達成した」と言えるのがベストです。 この回答例では「家族連れのお客様を20%増えた」と言えるのが一番いいですね。 しかし、目標未達でも、学びがあれば許されます

 毎年増収増益を重ねている会社であっても、目標未達の月はあります。 仕事には波があり、「いつでも必ず目標を達成できる」なんてミラクルは起きません。 そのことを会社の人事もよくわかっています。

 実際に就職すると、「目標」と「手段」を考えるのは課長クラスの仕事です。 新入社員になる予定の就活生が「確実に目標を達成できる」ことにはたいした意味はなく、 むしろ「活動から学んで次に役立てる」という「向上心」こそが重要なのです。

 逆に言えば、目標を簡単に達成してしまったら「立てた目標が低かった」という話になります。 本当に目標を立ててそれを上回ったのであればともかく、そうでないならギリギリの目標、 もしくはギリギリ到達できないくらいの目標にしましょう。

 活動の中で目標とは別に、「副次的な学び」があったと述べると、人事の心に響きます。 この副次的な学びが、初めに強みとして書いた「ホスピタリティ」の根拠となるのです。

 ここでは「『快適性は1人あたりの専有面積』によるという気づき」が得られたとしています。

 

書き方のポイント

 1つ目のポイントは、「ガクチカ」の4要素に「PRする強み」を加えた5要素を盛り込むことです。

 この「強み」→「理由」→「目標」→「手段」→「結論」という順番を守ることで、 「わかりやすさ」が生まれます。どれか1つでも欠けると途端に説得力がなくなるので、 注意してください。

 2つ目のポイントは、「PRする強みを初めに書く」ことです。 文章に不慣れな人は時系列順に書いてしまいがちなのですが、 結論を最初に述べて、次に理由を述べ、最後にもう一度結論を述べるのが伝わりやすい文章です。

 特に自己PRでは「PRする強み」が一番答えなければならないものですので、 結論の中から「PRする強み」を抜き出して冒頭に書きましょう。

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