勝ち組【JR東海の就職】難易度・学歴・選考フローを解説!
会社名 | 就職難易度 |
---|---|
JR東海 | 非常に高い 5.0 / 5.0 |
売上高 | |
1兆8318億円 | |
平均年収 | 年間休日 |
760万円 | 120日 |
採用人数 | 初任給 |
事務系:20名程度 技術系:50名程度 | 学部卒:276,000円 院卒:286,100円 |
※就職難易度は「採用倍率」「採用大学のランク」をもとに算出しており、データは就職四季報・リクナビのプレエントリー数を参照しています。
参照:JR東海|募集要項(初任給・年間休日)
おすすめ・人気記事
選考フロー
選考開始 | 3月 |
---|
JR東海の選考フローは次の通りで、3月開始です。
- ES提出・WEBテスト
- グループディスカッション1回
- リクルーター面接2回
- 面接3回
- 内々定
インターン参加者優遇の早期選考はありません。 また、開始時期は変更の可能性もあります。早めにプレエントリーして案内を見逃さないよう注意しましょう。 →JR東海の採用ページ
一方の「就活のやり方」全般については、「就職活動のやり方|失敗しないコツを実体験で解説!」を参照してください。
就職難易度
就職難易度 | 非常に高い |
---|
JR東海の就職難易度は、非常に高いです。 最も人気のあるインフラ企業である一方で採用人数が少なく、採用倍率は100倍を超えると考えられます。
採用大学は文系で「MARCH・関関同立以上」理系で「地方国公立以上」に限られ、 学歴フィルターもそのあたりに設定されていると考えられます。 こういった大学群の学生ですらインターンシップやリクルーター面接で活躍しなければ、なかなか選考本番にも進むことができません。
JR東海に必要なTOEICスコアは明示されていません。 事業のほとんどが国内ですから、仕事上必須というわけでもないため、TOEICが強みになるシーンは少ないでしょう。
ただし、今後の人口減少を考えるとODA案件などで海外事業を行う可能性もあります。 その時のために備えて英語への意欲は示さなければなりませんので、少なくとも受験してESにスコアを書くくらいはしましょう。
面接
面接回数 | 6回 |
---|
JR東海の面接は、グループディスカッション1回・リクルーター面接2回・本番の面接3回が基本となります。
同社ではインターンシップ・会社説明会・グループディスカッションへの参加などを契機にリクルーター面接が実施されます。 表立ってインターン優遇があるわけではないのですが、その活躍は必ず記録されており、 また志望動機に説得力を持たせやすいため、有利に働くと考えられます。
現在のところ、リクルーター面接を経由しない選考ルートは確認されていません。 内容は面接本番そのもので、次のような質問がされます。
- 自己紹介
- 就職活動の軸
- 志望動機
- 入社して挑戦したいこと
- 学生時代頑張ったこと(2本ほど問われます)
- リーダーシップ経験
- 関心のあるニュースについて(脱炭素など)
- 逆質問
→リクルーター面接は選考関係ある!|逆質問リストと聞かれること
その後、部長級の面接が2回行われ、役員級の最終面接に合格すると内々定へ至ります。
面接で問われる質問はESの定番設問がほとんどですが、ESでは書かされていないものが多いです。 そこで、手元に置いておく資料として次のような準備をしておきましょう。
学生時代頑張ったこと | 「困難とそれを乗り越えた方法」「リーダーシップ経験」を用意する |
---|---|
志望動機 | 「この会社に入って挑戦したいこと」も併せて用意する |
就職活動の軸 | 経営理念・社風との一致をアピールできるものを選ぶ |
関心のあるニュース | 「就職活動の軸」に関連のあるニュースを探しておく |
逆質問 | 念のため質問を10個ほど用意しておく(参照:会社説明会で「おっ!」と思わせる優良質問集23選!) |
すべての質問に対して就活の軸をベースにした「『将来の夢』実現ストーリー」を意識して答えましょう。 そのためにESを、提出済みであってもブラッシュアップし直すことが合格のコツです。 その他「立ち振る舞い方」「うまい回答方法」など面接のコツを次の関連記事で解説しています。
エントリーシート
ES設問 | 2本 |
---|
JR東海のエントリーシートは、「学生時代最も打ち込んだこと」「当社への志望理由」の2本の設問が課されます。 ただし、面接の項目で解説した通り、これ以上の事柄が問われますので、提出しないお題についても準備しておきましょう。
1つ目は「学生時代頑張ったこと」の記事で詳しく解説しています。 こちらは「就職活動の軸の実現のため」に「自らの思いつきで好きで取り組んだこと」を書きましょう。 「やらされたこと・義務(単位取得など)」を書いてしまうと、主体性がないと判断されてしまいます。
2つ目は「なぜこの会社を選んだのか」ですが、 「就職活動の軸」「ガクチカ」と矛盾しないように注意しましょう。詳しい書き方については、次の項目で例文付きで解説します。
JR東海の選考では「『鉄道が好き』と言うと落とされる」と言われます。 実際には鉄道オタクで入社した人も多いですが、志望動機として不適切であり、落とされる原因になります。 なぜなら、文系の仕事は「鉄道という資産を活かしたビジネス展開」であり、鉄道そのものは理系の仕事だからです。
このように志望動機では深い企業理解・自分に与えられる役割への理解が欠かせません。 この意味でもインターンシップや採用サイトの「プロジェクト」「社員インタビュー」を読んで、 「会社には何を目指す社風があるのか」を取り入れる必要があります。
また、ここまで面接・ESの回答を「就職活動の軸」で統一してきましたが、こうすることで話に一貫性が出ます。 MY就活ネットではこれを「ESのストーリー化」と呼んでいますが、 このやり方は「【完全版】エントリーシートの書き方|165社の深掘り対策搭載!」で解説しています。
志望動機
ポイント | 社風への共感 |
---|
JR東海の志望動機の例文と書き方を解説します。ここまでを踏まえた例文は次の通りです。
私が貴社を志望する理由は、「日本の大動脈と社会基盤の発展に貢献する」という経営理念に深く共感したからです。 学生時代、私はゲーム制作プロジェクトを通じて、企画や運営に携わり、チームの調整やスケジュール管理、リソース配分を行いながら、社会やユーザーのニーズに応える価値創造の重要性を学びました。
私はこれらの経験を活かし、新幹線のさらなる付加価値向上や沿線地域の開発といった、利用者目線でのサービス向上と地域振興の両立をめざす業務に挑戦したいと考えています。 快適性や利便性の追求、観光資源との連携などを通じて、社会に大きな影響を与える取り組みに携われる点に強く魅力を感じています。
また、ゲーム制作で培った調整力や分析力を活かし、利用者ニーズの把握や他部門との連携を通じて、新幹線のさらなる魅力発信と地域との共生を推進し、貴社の成長と交通インフラの発展に貢献したいと考えています。
この志望動機は、JR東海の「日本の大動脈と社会基盤の発展に貢献する」という経営理念に共感したことを軸に、自身の経験を活かしてどのように貢献できるかを具体的に述べています。 新幹線事業の社会的意義と地域貢献という二軸に触れており、バランスの取れた内容になっています。
- 冒頭:経営理念への共感
「日本の大動脈と社会基盤の発展に貢献する」というJR東海の理念に強く共感していることを起点とし、自身の志望理由の軸を明確にしています。志望先の存在意義やミッションへの理解が深く、説得力があります。 - 学生時代の経験:価値創造への意識と実践
ゲーム制作プロジェクトにおいて、単なる制作だけでなく、企画・運営・調整・管理といった多面的な役割に関わった経験を紹介しています。この経験から「ユーザーや社会のニーズに応える価値創造」を学んだという点は、公共性の高い事業に通じる視点として有効です。 - 企業理解と具体的な貢献意欲の表明
新幹線の付加価値向上、沿線地域の開発、観光との連携など、JR東海の事業の具体的な側面に触れながら、自分の挑戦したい業務を明示しています。社会的影響の大きさに魅力を感じていることも伝わり、志望度の高さがうかがえます。 - 締め:自身の強みを活かした貢献
調整力や分析力といった自分の強みを明確にし、それを利用者ニーズの把握や部門間連携といった業務にどう活かすかを具体的に述べています。企業の成長とインフラの発展に寄与したいという志の高さも好印象です。
全体として、JR東海の社会的使命と自身の経験・スキルをうまく結びつけており、「なぜJR東海で働きたいのか」「どのように貢献できるのか」が明確に伝わる志望動機です。 新幹線事業の将来性と地域社会への関心を示している点も高く評価される内容です。
また、インフラ業界を志望する方に向けて、「就活の軸」から「入社後に挑戦したいこと」まで、6項目の書き方を一貫して解説しています。 おすすめの就活の軸や、面接の深掘り対策を搭載した内容になっていますので、ぜひ参考にしてください。
JR東海の強み・特徴
強み | 東海道新幹線 |
---|
JR東海の強み・特徴は、東京大阪間の大動脈を担っている点です。
同社の収益の大半はこの大動脈で生み出されており、新幹線事業がメインの仕事です。 近年では「スマートEX」を始めとした新規サービス、旅行キャンペーンなどを実施して、 「新幹線だけだった時代」に比べて付加価値を創造しています。
近年ではリニア新幹線も話題ですが、その終点を品川に設定して周辺の不動産開発を狙っている点にも注目されます。 東京駅は完全にJR東日本に取られてしまいましたので、品川をJR東海のドル箱にしようということですね。 この意味でも貪欲な社風が見て取れます。
しかし、同社の不動産事業はあまり多くの社員が配属されておらず、 またJR東海不動産という子会社があることから、本体でのビジネスではないことに注意してください。
重要なのは「新幹線で大勢の顧客がすでにいること」です。 消費者向けのビジネスでは「顧客を集めること」で苦労するのですが、同社には最初からそれがあります。 その「大勢の顧客」「新幹線」の2つの資産を、最大限収益化するのが同社のビジネスです。
主要取引先
JR東海の主要取引先は、鉄道事業では一般乗客が主要取引先です。大企業で直接一般消費者と接する会社はなかなかありませんから、 ちょっと珍しいですね。乗車券や定期券を販売するだけでなく、旅行を促進するためにイベントを企画したりもします。 「一般乗客」には東京・大阪間を移動するサラリーマンや旅行客、外国人などが含まれます。
不動産事業ではJR東海の商業施設に入居してくれるテナントが主要取引先になります。 東京駅はほとんどJR東日本の帝国だといっても過言ではありませんが、 地下街の「東京一番街」「トウキョウミタス」はJR東海が運営しています。
名古屋はもちろんJR東海の帝国で、「JRセントラルタワーズ」「JRゲートタワー」など超高層ビルが立ち並び、 リニア新幹線開業以降は品川駅もJR東海の帝国になっていくと予想されます。 JR東海に入社して品川の街づくりに携わるのも非常に面白いと思います。
今後は新幹線収益に頼り切りの会社ではなく、新幹線駅を活用した街づくり会社に変貌していく可能性が高いです。
競合他社
JR東海の競合他社としては、名古屋鉄道と近畿日本鉄道が挙げられます。 地元、愛知県では名鉄の路線が完全に並行して走っています。完全な競合です。 過去には激しく争いましたが、現在では共存共栄していると言えます。
市営地下鉄とはほぼ競合していませんし、しいていうなら名古屋・大阪間の路線が近鉄と競合していますが、 速さの点で新幹線をもつJR東海が圧勝しています。
JR東海にとって最大のライバルは、東京に帝国を築いているJR東日本でしょう。 もともとJR東日本とJR西日本で「東海道新幹線はどちらの所有物か」でもめた結果JR東海が誕生したという事情があります。 日本最大の市場である東京駅を最初からJR東日本に取られてしまっていたのです。
関西から東京に来てもらえば鉄道運賃はJR東海に入りますが、次につながらないという問題がありました。 東京駅について新幹線の改札を抜けると、そこはJR東日本の帝国だからです。
それを品川駅をつくり、リニア新幹線の終着駅を品川駅にすることで、 JR東海も東京に帝国をつくろうとしています。今もそうですが、JR東日本も在来線駅を品川にもっていますから、 品川での開発競争が始まるでしょう。
どちらが品川に魅力的な駅ビルを建てられるかがみどころですね。
弱み
弱み | リニア新幹線 |
---|
JR東海の弱みは、リニア新幹線の行く末です。
こちらは莫大な投資をもとにすでに工事が始まっていますが、未だ静岡県内で着工できていません。 「大井川という水源が失われるリスクがある」とのことですが、もしこのまま工事が中断してしまうと、 他の地域で施工済みの部分がすべて不良資産になってしまいます。
また、「パンデミック」もリスクの1つです。 収益のほとんどを新幹線事業に頼っていたため、コロナ禍ではこれまでにない大赤字を計上しています。
同社はJR東日本・JR西日本と比べて在来線の収益が芳しくないという特徴があり、 現在は特急や旅行企画などでこちらの収益も改善しようとしているところです。
同業他社の企業研究を見る
- NEXCO中日本の企業研究(売上高:9839億円、平均年収:775万円、年間休日:120日以上)
- 首都高速道路の企業研究(売上高:3402億円、平均年収:827万円、年間休日:125日)
- JR東日本の企業研究(売上高:2兆8875億円、平均年収:725万円、年間休日:114日)
- JR東海の企業研究(売上高:1兆8318億円、平均年収:760万円、年間休日:120日)
- JR西日本の企業研究(売上高:1兆7079億円、平均年収:665万円、年間休日:119日)
- NEXCO東日本の企業研究(売上高:1兆1115億円、平均年収:775万円、年間休日:120日以上)
- NEXCO西日本の企業研究(売上高:1兆770億円、平均年収:765万円、年間休日:120日以上)