【NTT東日本の就職】難易度・強み・選考など企業研究!
会社名 | 就職難易度 |
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NTT東日本 | 非常に高い 4.4 / 5.0 |
売上高 | |
1兆6654億円 | |
平均年収 | 年間休日 |
800万円 | 120日以上 |
採用人数 | 初任給 |
事務系:130名程度 技術系:140名程度 | 学部卒:340,200円 院卒:352,200円 |
※就職難易度は「採用倍率」「採用大学のランク」をもとに算出しており、データは就職四季報・リクナビのプレエントリー数を参照しています。
参照:NTT東日本|募集要項(初任給・年間休日)
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選考フロー
選考開始 | 3月 |
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NTT東日本の選考フローは以下の通りで、3月開始です。
- ES提出・WEBテスト
- リクルーター面接複数回
- 個人面接2回
- 内々定
同社ではインターン優遇の早期選考があります。その場合は12月からリクルーター面接が開始されます。 また、開始時期は変更の可能性もあります。早めにプレエントリーして案内を見逃さないよう注意しましょう。 →NTT東日本の採用ページ
一方の「就活のやり方」全般については、「就職活動のやり方|失敗しないコツを実体験で解説!」を参照してください。
就職難易度
就職難易度 | 非常に高い |
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NTT東日本の就職難易度は、非常に高いです。 採用倍率は30~40倍で、学歴フィルターはありません。 採用大学は旧帝大・早慶・MARCHが多いですが、それ以外のさまざまな大学からの採用もあります。
NTT東日本に必要なTOEICスコアは明示されていませんが、730点ほしいところです。 かなりグローバルな企業であり、仕事上で英語は必須になってくるためです。
ただし、スコアが絶対かというと、そうではありません。 というのも英語はいずれ身につくものであり、現時点でペラペラに話せる必要はなく、入社後でも鍛えられるためです。 一方で英語への意欲は示さなければなりませんので、少なくとも受験してESにスコアを書くくらいはしましょう。
面接
インターン優遇 | あり |
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NTT東日本の面接は、リクルーター面接が複数回と、本番の面接2回が実施されます。
同社ではリクルーター面接が中心の選考が行われており、インターン参加者にはリクルーターがつきます。 12月ごろから二週間に一度のペースで面談を繰り返し、逆質問や面接の練習を行います。 「ガクチカ」や「志望動機」など定番質問は、この機会を利用してブラッシュアップを図りましょう。
→リクルーター面接は選考関係ある!|逆質問リストと聞かれること
このようにインターン参加がリクルーター面接の条件になっており、 ほとんどの内定者がインターン経由であると考えられます。志望度が高ければ、必ず参加しておきましょう。
面接本番では、次のような質問がされます。
- 就職活動の軸
- 学生時代力を入れたこと
- (関連して)最も困難だったことと乗り越えた方法
- (関連して)活動を通して成長したこと
- 自分の強みと弱み
- なぜNTT東日本を選ぶのか
- 入社後挑戦したいこと
同社では「ガクチカ」の深掘りが多いです。 そのため「直面した困難と乗り越えた方法」「工夫したこと」「経験から得られた学び」などは事前に準備しておきましょう。 特に「就職活動の軸」を前提に、「軸の実現のために取り組んだこと」という視点で書くと、話に一貫性が生まれます。
強みと弱みについては、「軸の実現に役立つ長所」「邪魔になる短所」をそれぞれ選び、 「長所を裏付けるエピソード」「短所を克服しようと努力している姿勢」をセットで準備します。 特に後者は「弱みを素直に認める」「向上心」をアピールするチャンスです。
志望動機・入社後挑戦したいことは「なぜこの会社を選んだのか」「この会社に入って挑戦したいこと」の記事でそれぞれ解説しています。 結論は前者の場合「社風への共感」、後者の場合「軸の実現」にするのがおすすめです。 そこでインターン・説明会・採用サイト・中期経営計画などを利用して「社風」を調査しておきましょう。
エントリーシート
ES設問 | 4本 |
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NTT東日本のエントリーシートは、次の4本の設問が課されます。
- 自身のアピールポイント
- 学生時代の「これだけは誰にも負けない」と自負できる取り組み
- 上記取り組みでの主体的な行動・工夫・苦労など
- NTT東日本でどんな未来を創造したいか・それをなぜ当社で実現したいか
1つ目は「自己PR」です。「長所とそれを裏付けるエピソード」を述べるものですが、 ここでは「軸の実現」という観点で長所を選びましょう。 例えば私の場合、就職活動の軸を「価値創造で社会貢献がしたい」とし、長所には「アイデア出しが得意なところ」を選びます。
2つ目・3つ目は「学生時代頑張ったこと」の記事で詳しく解説しています。 「軸の実現のために自らの意志で取り組んだこと」を書きましょう。同社の面接ではガクチカの深掘りがありますから、 「主体的な行動・工夫・苦労」だけでなく「他者に協力を求めた経験」「チームメンバーの力を引き出す工夫」なども盛り込むとよいでしょう。
4つ目は「この会社に入って挑戦したいこと」で、「なぜ当社なのか」は「軸の実現に最適な社風だから」です。 通信業界はどの会社も新規事業に積極的ですから、「調べた」だけでは「社風の比較」すら説得力が足りません。
そこでインターンやリクルーター面接を利用して、社風に関する質問をしましょう。 こうすることで「実際に肌で感じた社風」「社員に直接確認が取れた」とアピールでき、 「同社専用の志望動機」が出来上がります。
このように、ES・面接での回答をすべて「就職活動の軸」で統一すると、志望動機に説得力が出ます。 MY就活ネットではこれを「ESのストーリー化」と呼んでいますが、 そのやり方は「【完全版】エントリーシートの書き方|165社の深掘り対策搭載!」の記事で詳しく解説しています。
志望動機
ポイント | 社風への共感 |
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NTT東日本の志望動機の例文と書き方を解説します。まず、例文は次の通りです。
私がNTT東日本を志望する理由は、貴社の経営理念である「技術と知恵で世界に広がる情報流通のエクセレントカンパニーをめざす」という考え方に深く共感したからです。
学生時代、私はゲーム制作プロジェクトに取り組み、チームメンバーと連携しながら、技術と創造力を駆使して新しい体験を提供することに挑戦しました。 その過程で、効率的な情報共有やコミュニケーションの重要性を実感し、情報の流通と技術の融合が新しい価値を生む基盤となることを学びました。
貴社は、通信インフラの提供を通じて、社会のあらゆる場面で情報の流通を支え、世界の発展に寄与しています。 特に、地域社会のつながりを深める取り組みや、技術革新を活用した社会課題の解決に挑む姿勢に強く惹かれました。
私は、ゲーム制作を通じて培った技術活用力や新しい価値を創出する情熱を活かし、貴社の一員として、情報流通の最前線で社会に貢献したいと考えています。 地域社会と世界をつなぎ、より豊かな未来を実現するために力を尽くしてまいります。
この例文では「経営理念への共感」を結論とし、それに説得力を持たせるため自身の「ゲーム制作の経験」を使用しています。 同社は巨大な顧客基盤を活かして新規事業を目指す会社であり、 「価値の創出」「技術活用・応用」などをガクチカでアピールできていると、志望動機の説得力につながります。
ただし、NTT西日本とは同じ事業をしているため区別がしにくいです。 そこでインターンシップなど同社開催のイベントに参加し、実際に肌で感じた社風を取り入れることでより説得力を高めることができます。
このように志望動機は「就職活動の軸」「ガクチカ」と不可分一体です。 もしまだエピソードの準備ができていない場合、まずは自己分析から始めましょう。
→逆算の自己分析|志望動機ファーストのやり方を解説!NTT東日本の強み・特徴
同業他社とは経営理念で比較しよう!
NTT東日本の強み・特徴は、経営理念である「人と通信で、地域をつなぐ会社」に表現されています。 同社は張り巡らされた固定ネットワークを持っており、あらゆる無線通信も同社の固定回線を前提に成り立っています。 これが安定継続した収益をもたらすため、それを元に様々なプロジェクトを立ち上げられるというメリットがあります。
通信事業者としてはNTTドコモやKDDIの陰に隠れがちになってしまいましたが、 固定電話回線とインターネット回線を武器にビジネスを行っています。 FAXや電報など、まだまだ日本のインフラを支える事業者だと言えます。
単に既存設備を貸し出すだけでなく、AIやIoT(モノとモノのインターネット)に取り組み、 自治体向けのクラウドサービスなどを拡大中です。
また「光コラボ」も好調で、過去最高益を塗り替え続けています。
このように、単なる「インフラ企業」ではなく、 その設備や知識を応用したITサービスの会社だと認識しておくことが必要です。
ビジネスモデル
固定回線の収益で新たなビジネスをつくること!
NTT東日本のビジネスモデルは、数千万の顧客基盤を活かした新規事業です。 固定回線はそれだけで安定収益が出ているのですが、民間企業になった以上は、それだけでは許されません。 「持っている資産を活かす」のはインフラ企業の宿命です。
その利益を使ってITサービスを展開し、固定回線以外のビジネスを模索しています。 今後は携帯キャリアだけでなく、電機メーカーなど全く別の業界とも協働して、 新規事業を生み出していく必要があります。
ですから、就活での比較対象は「NTT東西」だけではなく、アマゾンやグーグルを含んだあらゆるIT事業者となります。 「固定回線の会社」という解釈ではなく「固定回線も持っているITサービス企業」と解釈しましょう。
主要取引先
NTT東日本の主要取引先は、一般消費者と法人ですが、 今後IoTが進めば法人がメインの取引先になるでしょう。 というのも、IoTは製造業と密接にかかわるためです。
例えば冷蔵庫とスマートフォンをインターネットでつなぎ、冷蔵庫の中身が減っていたら通知を出す、 家電量販店では棚と工場をインターネットでつなり、商品の在庫が減ってきたら自動的に発注するなど、 主に「製造の面」「電機製品」で役立つ技術です。
ですから、ソニーやパナソニック、三菱電機、トヨタ、ホンダなどの自動車メーカー、部品メーカー、海外の鴻海など、 顧客は非常に多岐にわたりますが、ほとんどが製造業でしょう。
しかしもちろん、Iotの乗った製品はエンドユーザーである一般消費者が使用するわけですから、 その面でも一般消費者と関わることもあると思います。
しかし、NTTドコモやKDDIなどに比べて消費者向けサービスが少なく、少し見劣りする感じがします。
競合他社
NTT東日本の競合他社は、NTTドコモ・KDDI・ソフトバンクなどの携帯キャリアの他に、 IT企業やベンチャー企業が競合となりえます。これは「通信回線」という意味ではなく、 「それを活かした新規事業」で競合するという意味です。
通信業界は各社とも「新規事業に挑戦的な社風」であり、法人向けIoTサービスのみならず、 ショッピングアプリやスマート農業、動画配信サービスなどさまざまな分野に進出しています。 互いに「数千万の顧客基盤」を持つ企業同士ですから、正面からぶつかると激しい競争にさらされます。
そこで「他社に先駆けてビジネスを展開して圧倒的1位を取る(カテゴリーキングといいます)」ことが重要になってきますが、 ここでは「迅速な経営判断力」が必要になります。
また、通信業界の大手5社について次の関連記事で「なぜ勝ち組なのか」「どんな仕事をするのか」「5社の比較」などを解説しています。
→【通信業界の就職は難しい?】オワコンどころか勝ち組すぎる件
弱み
NTT東日本の弱みは、5G回線です。 先にも述べた通り、IoTとは無線通信のほうが相性が良く、 消費者となじみの深い携帯キャリアのほうが新サービスの展開が容易という状況です。
こんな中、光回線に匹敵する大容量通信を可能にする5G回線はNTT東日本にとって脅威です。 なにしろ、これまで「固定回線じゃないとできなかったこと」がスマートフォンで実現できてしまうのです。
特に産業機械をつなぐIoTではもともと大した通信量がないため、 わざわざ動かせない固定回線を引くよりWi-Fiにつないだほうがお手軽ということもあります。 さらにエンドユーザーは携帯キャリアのほうがガッチリつかんでいるわけです。
NTTドコモは上場企業で、NTTグループとはいえNTT東日本がその利益の恩恵を受けられるわけではありません。 両者が多少食い合いになってでもIoTサービスにはもっと切り込んでいく必要があります。