【NTT西日本の就職】難易度・採用倍率・学歴フィルター等
会社名 | 就職難易度 |
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NTT西日本 | 非常に高い 4.2 / 5.0 |
売上高 | |
1兆4686億円 | |
平均年収 | 年間休日 |
784万円 | 127日 |
採用人数 | 初任給 |
事務系:180名程度 技術系:270名程度 | 学部卒:312,940円 院卒:324,940円 |
※就職難易度は「採用倍率」「採用大学のランク」をもとに算出しており、データは就職四季報・リクナビのプレエントリー数を参照しています。
参照:NTT西日本|募集要項(初任給・年間休日)
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選考フロー
選考開始 | 3月 |
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NTT西日本の選考フローは以下の通りで、3月開始です。
- ES提出・WEBテスト
- 個人面接2回
- 内々定
同社ではインターン参加者優遇の早期選考があります。 また、開始時期は変更の可能性もあります。早めにプレエントリーして案内を見逃さないよう注意しましょう。 →NTT西日本の採用ページ
一方の「就活のやり方」全般については、「就職活動のやり方|失敗しないコツを実体験で解説!」を参照してください。
就職難易度
就職難易度 | 非常に高い |
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NTT西日本の就職難易度は、非常に高いです。 採用倍率は文系約46倍・理系約17倍で、ES提出は文系約4000通、理系約2000通です。学歴フィルターは地方国公立以上だと推測できます。 採用大学は旧帝大・早慶・MARCHが中心で、これらに加えて地域の有力大学(甲南大学など)の採用もあります。
NTT西日本に必要なTOEICスコアは明示されていませんが、730点ほしいところです。 かなりグローバルな企業であり、仕事上で英語は必須になってくるためです。
ただし、スコアが絶対かというと、そうではありません。 というのも英語はいずれ身につくものであり、現時点でペラペラに話せる必要はなく、入社後でも鍛えられるためです。 一方で英語への意欲は示さなければなりませんので、少なくとも受験してESにスコアを書くくらいはしましょう。
早期選考
インターン優遇 | あり |
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NTT西日本ではインターン参加者優遇の早期選考があります。優遇制度には次の2種類があります。
- 優秀者のみ:本選考は最終面接1回のみ
- 参加者全員:選考フローは通常選考と同様だが、開始時期が数日早い
前者の場合はES提出前にリクルーターがつき、内容の添削や逆質問で志望動機を補強できます。
後者の場合はES合格後にリクルーターがつき、同様に面接の練習をさせてくれますが、 この特典は通常選考を受ける高学歴の学生も同様につきます。インターン参加組は「選考が数日早い」という点がメリットです。 数日でも「採用枠が空いている状態」での選考ですから、通常選考よりは有利だと言えます。
→リクルーター面接は選考関係ある!|逆質問リストと聞かれること
以上より、あまり活躍できなかった場合でも特典がありますので、インターン参加は有利に働くと言えます。 志望度が高ければぜひ、参加しましょう。
面接
面接回数 | 2回 |
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NTT西日本の面接は、2回実施されます。
加えて学歴に応じてリクルーター面談が実施され、こちらは学生からの逆質問がメインです。 しかし、筆者の私が選考を受けたときは「会社説明会」が実質グループ面接で、「ESができていない」と説教を受けました。 年によって内容がどう変わるかわかりませんので、何かに呼ばれたら面接だと思って準備していきましょう。
面接では、次のような質問がされます。
- 自己PR
- 学生時代力を入れたこと
- (関連して)なぜそれに取り組もうと思ったのか
- (関連して)困難と乗り越えた方法
- (関連して)身に着いた能力
- NTT西日本に入社したいと思ったきっかけ
- NTT西日本で実現したいこと
同社の面接では「ガクチカ」の深掘りが多めです。構成の仕方については「学生時代頑張ったこと」の記事で解説していますが、 初めに「就職活動の軸」を設定し、「軸の実現のために取り組んだこと」という視点で準備しましょう。 特に「困難と乗り越えた方法」「工夫したこと」「取り組みから学んだこと」などは予め盛り込んでおくと、面接で困らずに済みます。
「自己PR」は「長所とそれを裏付けるエピソード」ですが、長所は「軸の実現」に関係するものを選びましょう。 例えば筆者の私の場合、就職活動の軸を「価値創造で社会貢献がしたい」とし、長所には「アイデア出しが得意なところ」を選びます。 選び方については、次の関連記事で解説しています。
「入社したいと思ったきっかけ」は実質的に「なぜこの会社を選んだのか」を問うものです。 「会社を知ったきっかけ」ではなく「入社したいと思ったきっかけ」ですので、「同社サービスを利用している」などはNGです。 「社風に共感した」「軸の実現に最適な企業だと思った」などがよいでしょう。
また、面接ではすべての質問に対して就活の軸をベースにした「『将来の夢』実現ストーリー」を意識して答えましょう。 そのためにESを、提出済みであってもブラッシュアップし直すことが合格のコツです。
エントリーシート
ES設問 | 2本 |
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NTT西日本のエントリーシートは、次の2本の設問が課されます。
- NTT西日本でやってみたいこと
- 自己PR
「自己PR」については、「面接」の項目で解説した通りですが、 長所は「就職活動の軸の実現」に役立つものを選び、裏付けるエピソードは「ガクチカ」から抜き出してくるとよいでしょう。 ガクチカはESでは問われませんが、面接では必ず問われますので、この段階で準備しておきましょう。
「NTT西日本でやってみたいこと」は「この会社に入って挑戦したいこと」です。 同社を含め通信業界は「数千万の顧客基盤を活かした新規事業」が文系の仕事です。 そこで「新たな価値創造」をキーワードに「社会にもたらしたい影響」について夢を語りましょう。
このように、ES・面接での回答をすべて「就職活動の軸」で統一すると、志望動機に説得力が出ます。 MY就活ネットではこれを「ESのストーリー化」と呼んでいますが、 そのやり方は「【完全版】エントリーシートの書き方|165社の深掘り対策搭載!」の記事で詳しく解説しています。
志望動機
ポイント | 社風への共感 |
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NTT西日本の志望動機の例文と書き方を解説します。まず、例文は次の通りです。
私が貴社を志望する理由は、貴社の経営理念「ICTを活用して地域社会の課題解決に貢献し、持続可能な社会の実現を目指す」という姿勢に深く共感したからです。
学生時代、私はゲーム制作を通じて、新しい価値を生み出す技術の力を実感しました。 ゲーム制作では、プレイヤーのニーズを的確に捉え、楽しさや利便性を提供するために試行錯誤を重ねました。 その過程で、ICTを活用して人々に感動や利便性を届ける意義を学びました。
貴社は、地域社会に密着したICTソリューションを提供し、社会課題の解決に積極的に取り組む「ソーシャルICTパイオニア」としての存在感を示しています。 特に、持続可能な社会の実現に向けたSDGsへの貢献や、ICT技術を活用した地域密着型のアプローチに強く魅力を感じました。
私は、ゲーム制作で培った創造力や課題解決力を活かし、地域の課題に寄り添いながらICTを通じて新しい価値を生み出したいと考えています。 貴社の一員として、地域社会に愛され信頼される企業の変革に貢献し、持続可能な未来を共に創造していきたいと願っています。
この例文では「経営理念への共感」を結論に、それに説得力を持たせるために自身の「ゲーム制作の経験」を採用しています。 同社が「ICT×地域密着」による新規事業を目指している点に注目し、「創造力」や「課題解決力」がアピールできるガクチカが書けるとよいですね。 ゲーム制作の他には「町おこし」「町内会のイベント」に関わった経験などが使えるでしょう。
このように志望動機は「就職活動の軸」「ガクチカ」と不可分一体です。 それぞれの項目を独立して書いても説得力が出せないため、これらを一連のストーリーとして組み立てる必要があります。 まずは自己分析をし、1つのストーリーをつくりましょう。
NTT西日本の強み・特徴
同業他社とは経営理念で比較しよう!
NTT西日本の強み・特徴は、経営理念の「私たちNTT西日本グループは、技術と知恵で世界に広がる情報流通のエクセレントカンパニーをめざす」に表現されています。 もとは国内電話事業を独占する国営企業「日本電信電話公社」として設立され、民営化にあたって東日本と西日本に分割されました。
通信事業者としてはNTTドコモやKDDIの陰に隠れがちになってしまいましたが、 固定電話回線とインターネット回線を武器にビジネスを行っています。 FAXや電報など、まだまだ日本のインフラを支える事業者だと言えます。
単に既存設備を貸し出すだけでなく、AIやIoT(モノとモノのインターネット)に取り組み、 福岡市の街づくり、路面診断、産廃回収などに活かされています。
また、大学などで使える「e-Learning」もNTT西日本がはじめて開発したものだったりします。
このように、単なる「インフラ企業」ではなく、 その設備や知識を応用したITサービスの会社だと認識しておくことが必要です。
ビジネスモデル
固定回線の収益で新たなビジネスをつくること!
NTT西日本のビジネスモデルは、使用料金の徴収によるストックビジネスです。 固定回線を貸し出すことで安定継続した収益が得られ、それだけで十分な利益が出ています。 しかし、民間企業になった以上は現状維持では許されません。
その利益を使ってITサービスを展開し、固定回線以外のビジネスを模索しています。 今後は携帯キャリアだけでなく、電機メーカーなど全く別の業界とも協働して、 新規事業を生み出していく必要があります。
ですから、就活での比較対象は「NTT東西」だけではなく、アマゾンやグーグルを含んだあらゆるIT事業者となります。 「固定回線の会社」という解釈ではなく「固定回線も持っているITサービス企業」と解釈しましょう。
主要取引先
NTT西日本の主要取引先は、一般消費者と法人ですが、 今後IoTが進めば法人がメインの取引先になるでしょう。 というのも、IoTは製造業と密接にかかわるためです。
例えば冷蔵庫とスマートフォンをインターネットでつなぎ、冷蔵庫の中身が減っていたら通知を出す、 家電量販店では棚と工場をインターネットでつなり、商品の在庫が減ってきたら自動的に発注するなど、 主に「製造の面」「電機製品」で役立つ技術です。
ですから、ソニーやパナソニック、三菱電機、トヨタ、ホンダなどの自動車メーカー、部品メーカー、海外の鴻海など、 顧客は非常に多岐にわたりますが、ほとんどが製造業でしょう。
しかしもちろん、Iotの乗った製品はエンドユーザーである一般消費者が使用するわけですから、 その面でも一般消費者と関わることもあると思います。
しかし、NTTドコモやKDDIなどに比べて消費者向けサービスが少なく、少し見劣りする感じがします。
競合他社
NTT西日本の競合他社は、NTTドコモ・KDDI・ソフトバンクなどの携帯キャリアの他に、 IT企業やベンチャー企業が競合となりえます。これは「通信回線」という意味ではなく、 「それを活かした新規事業」で競合するという意味です。
通信業界は各社とも「新規事業に挑戦的な社風」であり、法人向けIoTサービスのみならず、 ショッピングアプリやスマート農業、動画配信サービスなどさまざまな分野に進出しています。 互いに「数千万の顧客基盤」を持つ企業同士ですから、正面からぶつかると激しい競争にさらされます。
そこで「他社に先駆けてビジネスを展開して圧倒的1位を取る(カテゴリーキングといいます)」ことが重要になってきますが、 ここでは「迅速な経営判断力」が必要になります。
同社は特に「コミックシーモア」に代表されるBtoCビジネスに進出する傾向があり、 今後はVRやAIを活用した「体験」系統の新規事業が期待されます。
また、通信業界の大手5社について次の関連記事で「なぜ勝ち組なのか」「どんな仕事をするのか」「5社の比較」などを解説しています。
→【通信業界の就職は難しい?】オワコンどころか勝ち組すぎる件
弱み
NTT西日本の弱みは、5G回線です。 先にも述べた通り、IoTとは無線通信のほうが相性が良く、 消費者となじみの深い携帯キャリアのほうが新サービスの展開が容易という状況です。
こんな中、光回線に匹敵する大容量通信を可能にする5G回線はNTT西日本にとって脅威です。 なにしろ、これまで「固定回線じゃないとできなかったこと」がスマートフォンで実現できてしまうのです。
特に産業機械をつなぐIoTではもともと大した通信量がないため、 わざわざ動かせない固定回線を引くよりWi-Fiにつないだほうがお手軽ということもあります。 さらにエンドユーザーは携帯キャリアのほうがガッチリつかんでいるわけです。
NTTドコモは上場企業で、NTTグループとはいえNTT西日本がその利益の恩恵を受けられるわけではありません。 両者が多少食い合いになってでもIoTサービスにはもっと切り込んでいく必要があります。
→【通信業界の就職は難しい?】オワコンどころか勝ち組すぎる件