【豊田通商の就職】難易度・倍率・採用大学など選考対策!
会社名 | 就職難易度 |
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豊田通商 | 極めて高い 4.8 / 5.0 |
売上高 | |
10兆3095億円 | |
平均年収 | 年間休日 |
1416万円 | 日数言及なし |
採用人数 | 初任給 |
80名程度(総合職) | 学部卒:305,000円 院卒:325,000円 |
※就職難易度は「採用倍率」「採用大学のランク」をもとに算出しており、データは就職四季報・リクナビのプレエントリー数を参照しています。
参照:豊田通商|募集要項(初任給・年間休日)
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就職難易度
就職難易度 | 極めて高い |
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豊田通商の就職難易度は、極めて高いです。 採用倍率は約54倍で、ES通過率は42%です。学歴フィルターは「MARCH・関関同立以上」と考えられます。
三菱商事・三井物産などの五大商社と併願する場合が多く、高学歴でハイスペックな就活生と競争になります。 採用大学は東大・京大をはじめとした旧帝大・難関私大・海外大学で占められ、 かつ内定者のスペックは留学経験・起業経験(NPO法人・会社)もある「バイタリティのある学生」が目立ちます。
こういった学生ですらインターンシップで活躍しなければ、なかなか選考本番にも進むことができません。
ただし、同社には「自動車関連特化」という特徴があり、「総合商社」の中では特殊な存在です。 「自動車」や「アフリカ」をキーワードにESを作り込んでいけば、区別のつけられていないライバルに比べて合格の目があります。
豊田通商に必要なTOEICスコアは明示されていませんが、730点ほしいところです。 アフリカや北米での自動車販売で大きな利益を出しており、海外への出向を覚悟しなければならないためです。
ただし、スコアが絶対かというと、そうではありません。 英語は入社後でも鍛えられるものであり、募集要項に書かれていない以上、前提条件ではないからです。 とはいえ、英語への意欲は示さなければなりませんので、スコアが低くとも受験だけはしておきましょう。
勝ち組の理由
MY就活ネットは、豊田通商への就職は勝ち組だと判断しています。理由は次の通りです。
- 平均年収が1416万円と高い(メーカーは720~920万円)
- トヨタ車のアフリカ販売網という独自路線
- 有給休暇が取りやすい(年間12.7日 / 20日)
- 利益に占める資源依存度が17%と低い(業界平均40%)
自動車販売・自動車部品の流通が主力の豊田通商は、不安定な資源事業に依存していません。 総合商社は石油や石炭の依存度が高い業界ですが、その意味で独自路線を歩めていると言えます。 待遇面では上位5社(三菱・三井・伊藤忠・丸紅・住友)に見劣りしますが、就職市場全体では十分勝ち組でしょう。
選考フロー
選考開始 | 3月 |
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豊田通商の選考フローは次の通りで、3月開始です。
- OB訪問(複数回)
- ES提出・WEBテスト
- 面接3回
- 内々定
インターン優遇 | あり |
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同社はインターンシップ参加者優遇の早期選考を行っており、その場合、本選考は最終面接1回で済みます。 ただし、開始時期は変更の可能性もあります。早めにプレエントリーして案内を見逃さないよう注意しましょう。 →豊田通商の採用ページ
一方の「就活のやり方」全般については、「就職活動のやり方|失敗しないコツを実体験で解説!」を参照してください。
面接
面接回数 | 3回 |
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豊田通商の面接は、3回実施されます。
通常選考の場合はOB訪問を積極的に行い、主体的にアプローチした上で、 ES提出・WEBテストを通過すると3回の面接を経て内々定となります。
一方で、同社はインターン参加者優遇の早期選考も行っており、 このルートでは最終面接1回のみで済む可能性があります。 志望度が高い方は、夏季インターンの参加を強くおすすめします。
面接では以下のような質問が想定されます。
- なぜ豊田通商を志望しましたか?
- あなたの強みと弱みを教えてください
- アフリカで挑戦したい事業はありますか?
- これまでに新たな価値を生み出した経験を教えてください
- リーダーシップを発揮した経験を教えてください
- 失敗経験とその克服プロセスを教えてください
アフリカ事業への関心や、「事業経営」への意欲があるかどうかは、重要な評価軸となります。
「ガクチカ」では、自分でテーマを設定し、新しい価値を創造しようとしたプロセスが問われやすく、 特に試行錯誤や乗り越えた困難に注目されます。
また、「強み・弱み」や「就職活動の軸」は、豊田通商のような「成長中の総合商社」で活躍する人材像に結びつけて回答しましょう。 たとえば「創造力」「多様性への対応力」「行動力」などがプラスに働きます。
「キャリアビジョン」は、具体的な部署よりも「アフリカの物流インフラを整備したい」「新興国の再生可能エネルギーに投資したい」といった、 やりたい事業・創りたい未来を語ると説得力が高まります。
全体を通じて、「価値創造企業」という経営理念を踏まえた「自分なりの挑戦ストーリー」を伝えることが、内定への近道です。
エントリーシート
ES設問 | 3本 |
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豊田通商のエントリーシートは、次の3本の設問が課されます。
- あなたの将来の夢や目標は何ですか。その上で豊田通商を志望する理由は何ですか。
- 最大のチャレンジとその理由、どう乗り越えましたか。
- これまでに周囲と協力をしながら成し遂げた最も大きな経験は何ですか。
1つ目は「就職活動の軸」を回答し、その上で「なぜこの会社を選んだのか」につなげます。 筆者の私は「経営理念・社風と軸の一致、または共感」をおすすめしています。 こうすることで豊田通商専用の志望動機になるためです。
志望動機について詳しくは、次の項目で例文付きで解説します。
2つ目は「学生時代頑張ったこと」を答えるものです。 「その理由」とは「就職活動の軸の実現のため」です。このようにES全体を「就活の軸」で統一することで、 話に一貫性が出て説得力が高まります。
MY就活ネットではこれを「ESのストーリー化」と呼んでいますが、 具体的な書き方については「【完全版】エントリーシートの書き方|165社の深掘り対策搭載!」の記事で解説しています。
志望動機
ポイント | 社風への共感 |
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豊田通商の志望動機の例文と書き方を解説します。まず、例文は次の通りです。
私が貴社を志望する理由は、「人・社会・地球との共存共栄」という理念のもと、アフリカなど新興国における価値創造に挑戦し続けている点に強く共感したからです。
私は学生時代、ゼロからゲームを制作する中で、イラスト、WEBサイト、プログラミングなど多角的な領域に挑戦し、仲間と協力しながら新たな価値を生み出すことに喜びを感じてきました。
個人の枠にとどまらず、より大きなスケールで社会に貢献できる場を求め、総合商社を志望しています。 その中でも貴社は、自動車や再生可能エネルギーといった幅広い分野でグローバルに事業を展開しており、「事業経営」に近い形で社会課題に取り組める点に魅力を感じます。
将来的には、現地ニーズに根ざした新規事業を創出するなど、BtoC領域でも価値創造に挑戦したいと考えています。
この志望動機は、豊田通商の理念・事業領域・社会的貢献と、応募者自身の経験や価値観をうまく結びつけており、企業への理解と熱意がバランス良く伝わる内容になっています。
- 企業理念との共感から始まる構成
冒頭で豊田通商の掲げる「人・社会・地球との共存共栄」に共感したと述べることで、企業研究の深さをアピールしています。さらに、アフリカなど新興国への価値創造に触れている点からも、商社としてのユニークなポジションを理解していることが伝わります。 - 多角的な挑戦経験の活用
ゲーム制作を通じたイラスト、WEB、プログラミングへの挑戦経験が、「新たな価値の創造」を体現している点が好印象です。仲間との協働にも触れており、チームワークと創造力の両立が伝わります。 - 商社という業態への動機づけが明確
「個人の枠にとどまらず、より大きなスケールで社会に貢献したい」という一文で、なぜ総合商社を志望するのかが明確に説明されています。個人→社会という志向のスケールアップが自然な流れで示されており、納得感があります。 - 豊田通商の強みに触れている
自動車や再生可能エネルギーなど、実際に豊田通商が注力している分野に言及し、「事業経営に近い形で社会課題に取り組める」という視点は、豊田通商の独自性(現場密着型の事業運営)を理解している証拠です。 - 将来のキャリアビジョンの明示
最後に「現地ニーズに根ざした新規事業」「BtoC領域での価値創造」というビジョンを示すことで、長期的な貢献意欲が読み取れます。具体性があるため、配属や成長後の姿を企業側もイメージしやすくなります。
総じて、「志望理由」「自身の経験」「企業理解」「キャリアビジョン」の4点がしっかりと結びついており、豊田通商が求める“現場志向で挑戦できる人材像”に合致した内容になっています。アフリカ・BtoC・再エネといったキーワードの選び方も的確で、説得力と熱意を両立した優れた志望動機です。
豊田通商の強み
強み | アフリカ事業が強い |
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豊田通商の強みは、経営理念である「人・社会・地球との共存共栄をはかり、豊かな社会づくりに貢献する価値創造企業を目指す」に表現されています。
豊田通商はトヨタ自動車グループの原料や設備等の調達、物流をサポートする会社としてスタートし、 海外の自動車販売網を展開するなどしていた「専門商社」の1つでした。 特にアフリカでは90年に渡って自動車事業を行ってきたため、アフリカでは非常に大きな影響力を持っているのが同社の強みと言えます。
参照:アフリカ|豊田通商
そしてトーメンと合併し、総合商社の1つとなりました。 近年は資源ビジネスや風力発電など自動車以外の事業に力を入れており、五大商社を追いかけています。
元が自動車ビジネスで大きな存在ですから、総合商社としてはまだ成長途上ですが、 公式サイトによれば「総合商社」であることを前面に押し出しており、 また自動車で培ったグローバルネットワークを強みとして、今後が楽しみですね。
いずれは事業投資から「事業経営」へと転換すると考えられ、 出資するだけでなくそもそも事業を商社で行う時代に突入するでしょう。
総合商社に就職すると、仕事内容は商品の取引だけでなく、事業経営も業務になり得ます。 単なる「従業員」の姿勢で就職するのは難しく、 「創造力」「実行力」を持ったアクティブな学生が求められるでしょう。
仕事内容
買えないものが買える、売れないものが売れる社会をつくること!
豊田通商の仕事内容は「買えないものを買えるようにする、売れないものを売れるようにする」ことです。
資源の輸入はもちろんですが、何より「需要家を集めて巨大ロットの発注」を作り出すところに総合商社の役割があります。 これにより日本企業は、言葉の通じない海外企業から安価に資源を調達することができます。 このように日本社会へ「買えないものを買えるようにする」のが総合商社です。
その中でも豊田通商はアフリカ事業に強く、公式サイトにもわざわざアフリカ事業のページを用意しているほどです。 現地にもやはり「買いたくても買えない」人たちがいて、同社はそこに仲介することで「買えるようにする」という役割を担っています。
今後内需拡大の難しい日本社会ですが、アフリカの成長力を取り込むことができる豊田通商は、将来性の高い企業だと言うことができるでしょう。 もし「転売屋」と区別がついていない場合は同社の理解の妨げになりますので、次の関連記事で確認しておきましょう。
主要取引先
豊田通商の主要取引先は、トヨタグループの自動車・部品メーカーです。
総合商社の一角ですから、鉄鋼・穀物・繊維などさまざまな製品の取り扱いがあるものの、その売上・利益の大半が自動車関連です。 そして海外で経営する自動車販売会社が好調で、主にアフリカ・北米で大きな利益を稼いでいます。
このため、就職するとアフリカ出向を当然覚悟しなければなりませんし、 また自動車メーカーや自動車部品メーカーとの取引の他、 傘下の販売会社に関わることもあるでしょう。
ゆえに、特に資源や素材部門に関しては海外業者とのやり取りで英語が必須になります。 また国内外の経営者層と話ができなければならないため、高いコミュニケーション力も求められることになります。
競合他社
豊田通商の競合他社として三菱商事・三井物産・住友商事・丸紅・伊藤忠商事などがよく挙げられますが、 総合商社とは大きく競合していません。
同社は「総合商社ではない」と言われることもあるほど、自動車関連に特化しています。 またアフリカに注力している企業も他になかなか見当たらず、この分野では、国内で独走状態です。
総合商社全般の業界研究・就活のやり方などは次の関連記事で解説しています。
ただし、食料・生活産業分野に配属された場合は他の総合商社に加えて、当該分野の専門商社も競合になります。 自動車関連以外では強みがありませんので、厳しい戦いを強いられることになります。
弱み
弱み | 自動車以外が弱い |
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豊田通商の弱みは、自動車関連以外に弱いところです。
トヨタグループの総合商社ということで、自動車関連では圧倒的な実力を誇る同社ですが、 「それ以外の事業の利益」が全体のわずか4%弱しかありません。
もちろん自動車関連事業で十分すぎる利益が出ているのですが、 「総合商社」のつもりで入社したら「自動車専門商社」のように感じられるかもしれません。 ゆえに、就活の際は「自動車関連」「アフリカでの自動車販売」を前提に検討しましょう。
同業他社の企業研究を見る
- 長瀬産業の企業研究(売上高:9449億円、平均年収:1296万円、年間休日:120日)
- 稲畑産業の企業研究(売上高:8378億円、平均年収:1077万円、年間休日:124日)
- 三愛オブリの企業研究(売上高:6544億円、平均年収:1096万円、年間休日:123日)
- 日本紙パルプ商事の企業研究(売上高:5545億円、平均年収:1066万円、年間休日:120日以上)
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- 三菱商事の企業研究(売上高:18兆6176億円、平均年収:2090万円、年間休日:日数言及なし)
- 伊藤忠商事の企業研究(売上高:14兆7242億円、平均年収:1823万円、年間休日:日数言及なし)
- 三井物産の企業研究(売上高:14兆6626億円、平均年収:1899万円、年間休日:日数言及なし)
- 豊田通商の企業研究(売上高:10兆3095億円、平均年収:1416万円、年間休日:日数言及なし)
- 丸紅の企業研究(売上高:7兆7901億円、平均年収:1654万円、年間休日:日数言及なし)
- 住友商事の企業研究(売上高:7兆2920億円、平均年収:1809万円、年間休日:120日以上)
- 伊藤忠丸紅鉄鋼の企業研究(売上高:3兆2111億円、平均年収:1808万円、年間休日:123日)
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- 双日の企業研究(売上高:2兆5097億円、平均年収:1247万円、年間休日:日数言及なし)
- 岡谷鋼機の企業研究(売上高:1兆1217億円、平均年収:1100万円、年間休日:124日)