【大成建設の就職】難易度・採用倍率・選考フローを解説!
会社名 | 就職難易度 |
---|---|
大成建設 | やや高め 2.9 / 5.0 |
売上高 | |
2兆1542億円 | |
平均年収 | 年間休日 |
1117万円 | 120日以上 |
採用人数 | 初任給 |
事務系:50人程度 技術系:220人程度 | 学部卒:300,000円 院卒:320,000円 |
※就職難易度は「採用倍率」「採用大学のランク」をもとに算出しており、データは就職四季報・リクナビのプレエントリー数を参照しています。
参照:大成建設|募集要項(初任給・年間休日)
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選考フロー
選考開始 | 3月 |
---|
大成建設の選考フローは次の通りで、3月開始です。
- ES提出・WEBテスト(全通)
- リクルーター面接2回
- 個人面接3回
- 内々定
現在インターンシップ参加者優遇の早期選考はありませんが、 開始時期は変更の可能性もあります。早めにプレエントリーして案内を見逃さないよう注意しましょう。 →大成建設の採用ページ
就職難易度
就職難易度 | やや高め |
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大成建設の就職難易度は、やや高めです。 採用倍率は文系で約9倍・理系で約3倍です。ES通過率は文系25%・理系40%で、学歴フィルターはないと考えられます。 採用大学には上位国公立大学や有名私大も目立ちますが、偏っているというほどではないためです。
また、留学経験・起業経験・体育会系などの華々しい経験は必要なく、 「就職活動の軸」と「経営理念」の一致をアピールしていけば、合格の目はあります。
加えて内定に必要なTOEICスコアは明示されていません。 事業のほとんどが国内ですから、仕事上必須というわけでもないため、TOEICが強みになるシーンは少ないでしょう。
ただし、今後の人口減少を考えるとODA案件などで海外事業を行う可能性もあります。 その時のために備えて英語への意欲は示さなければなりませんので、少なくとも受験してESにスコアを書くくらいはしましょう。
面接
面接回数 | 5回 |
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大成建設の面接は、リクルーター面接2回・個人面接3回の計5回です。 質問内容は次の通りです。
- 趣味や特技について
- 希望職種の業務内容を理解しているか
- 学生時代身につけた能力について
- 自身の強みと弱みについて
- メーカーやプラント業界でなく建設業界を選ぶ理由
- 大成建設を志望する理由
- 他社の選考状況
- 転勤があるが大丈夫か
受付3月開始のES提出・WEBテスト受験を済ませると、リクルーター面接に呼ばれます。 これは実質的な面接であり、ESの内容等について詳しく問われます。提出書類のコピーは必ずとっておきましょう。 これに2回合格すると、本番の面接に呼ばれます。
→リクルーター面接は選考関係ある!|逆質問リストと聞かれること
面接では、大成建設の経営理念「人がいきいきとする環境を創造する」に共感を示すことが重要です。 面接では、都市開発やトンネル工事などの実績に触れつつ、自身がどのように「地図に残る仕事」に貢献したいかを語りましょう。
特にAIやIoTを活用した建設技術の研究開発や、自然災害に強い耐震構造の建築に関心を持っていることを伝えると良い印象です。 これは「将来の夢」実現ストーリーの核になります。
また、大成建設は単なる建設業だけでなく不動産業の側面も持つため、街づくりや地域社会に貢献する視点も持ち合わせていることをアピールしましょう。
リクルーター面接、個人面接ともに、質問の背景にある企業理念を理解し、自己PRや志望動機に具体性を持たせることが合格の鍵です。
エントリーシート
ES設問 | 3本 |
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大成建設のエントリーシートは、次の3つの設問が課されます。
- 学生時代の重大ニュース
- 業界選択で重視している点
- 仕事を通じて実現したいこと
1つ目は「学生時代頑張ったこと」で達成したことを書くものです。 次の項目で紹介する例文では、「災害復興ボランティア」の経験を使用していますが、 「志望動機につなげる」ことを意識してエピソードを選びましょう。
2つ目は「就職活動の軸」を書くものです。 「なぜ建設業界を選んだのか」ということですね。例えば以下のようなものが挙げられます。
- 地図に残る仕事がしたい
- 地域のコミュニケーションが活性化するような仕事がしたい
- 大規模プロジェクトで働き甲斐のある仕事がしたい
- インフラなど社会貢献性の高い仕事がしたい
- 新しい価値を創造する仕事がしたい
3つ目は「志望動機」を前提に「この会社に入って挑戦したいこと」を書くものです。 結論は「就職活動の軸の実現」ですが、「大成建設でなければならない」理由も同時に書かなければなりません。 MY就活ネットでは「社風への共感」をおすすめしています。
このようにESはすべての設問を一連のストーリーとして書くことで、説得力を高めることができます。 ESのストーリー化については「【完全版】エントリーシートの書き方|165社の深掘り対策搭載!」の記事で解説しています。
志望動機の書き方
ポイント | 社風への共感 |
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大成建設の志望動機の書き方の例文と書き方を解説します。ここまでを踏まえた例文は次の通りです。
私が大成建設を志望する理由は、貴社の経営理念である「人がいきいきとする環境を創造する」という姿勢に深く共感したからです。
学生時代、私は災害復興ボランティアに参加し、被災地での復旧作業やコミュニティ支援に携わりました。 この活動を通じて、人々が安心して暮らせる環境や、希望を持てる空間の重要性を強く実感しました。 また、現場で求められる迅速な対応力やチームでの協力の大切さを学び、建設業界に対する興味がさらに深まりました。
貴社は、社会基盤を支える建築物やインフラ整備において国内外で実績を持ち、災害復興プロジェクトにも積極的に取り組まれています。 その中で、人々の生活をより豊かにする環境を創造する姿勢に強く惹かれました。 特に、災害に強いインフラや建築物の設計・施工を通じて社会貢献を目指す点に共感しています。
私は、災害復興ボランティアで培った課題解決力や協働力を活かし、貴社のプロジェクトに貢献したいと考えています。 人々がいきいきと暮らせる空間を創造し、社会に安心と活力をもたらす取り組みに全力で取り組みたいです。
この例文では「経営理念への共感」をアピールするため、自身の「災害復興ボランティアの経験」を使用しています。 建設業界は災害復興と密接にかかわる企業であり、「インフラの重要性」を思い知るきっかけとなった経験をガクチカに書けるとよいですね。
ただし、この業界はどこも同じ事業をしているため、事業中心の志望動機を書いてしまうと「なぜ大成建設なのか」という質問に答えられません。 あくまで経営理念・社風への共感を結論に置き、「インターンシップで実際にその社風があることを確認できた」と述べることで、 唯一無二の志望動機にすることができます。
このように志望動機には「ガクチカ」を説得力を高める根拠として使う必要があります。 まだエピソードの準備ができていない場合、まずは自己分析から始めましょう。
大成建設の強み・特徴
スーパーゼネコンは経営理念で比較しよう!
大成建設の強み・特徴は、経営理念である「人がいきいきとする環境を創造する」に表現されています。
「地図に残る仕事」のキャッチコピーで有名な同社は、大型土木工事や難易度の高いトンネル工事を得意とし、 ボスフォラス海峡横断トンネルやリニア新幹線トンネルを手掛け、「新国立競技場」も受注しています。
都市開発や河川工事が多く、独自の高層ビル解体工法でも海外からの注目を浴びています。
特に都市開発部門では公園や植樹などを含めた景観、風環境、交通、防災、福祉など、 さまざまな視点から「人がいきいきとする環境」を研究し、提案内容をまとめて行政に提出します。
日本は地震や台風などの自然災害が多い国ですから、建物にはかなりの強度が求められます。 建築基準法の定めより強い耐震性能や免震構造、火災の対策に優れた建築などに加え、 不動産会社のように「理想の都市像」を実現していくところも、大成建設で働く楽しみの1つです。
そのためAIやIoTを活用した建設技術の研究開発も行っています。 「人手不足」や「事故」などの問題を解決し、建設サービスのさらなる発展を目指します。
大成建設をはじめとしたスーパーゼネコンでは建設業だけでなく「不動産業」としての側面もあり、国内外で数千億円規模の不動産を所有しています。 「駅前再開発」のように街をまるごと開発しなおし、商業ビルやマンションなどの住宅を建設し、販売したり家賃収入を得たりするのです。
社風
社風 | 人がいきいきとする環境の創造 |
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大成建設の社風は、「『人がいきいきとする環境の創造』がしやすい分野を狙う」というものです。 同社は工事品質やノウハウに自信を持っており、それを高く買ってくれる分野で、 環境・健康に優しくそこで働く人が幸せになれるような設計をどんどん盛り込みたい姿勢が、中期経営計画に表れています。
中期経営計画では次の分野に注力すると宣言しています。
- 物価高騰を前提とした受注活動へマインドセットを転換し、将来性が高い分野(半導体工場等)に注力
- 強みであるリニューアル事業・エンジニアリング事業・市街地再開発事業に資源を配分
- 環境技術や建物ライフサイクルを通じた提案営業を拡大
1つ目は、簡単に言えば高く売れる分野に集中するということです。 物価高騰・人手不足に苦しめられる同社ですが、コストだけを重視して最低限の装備や値引きを要求される分野ではなく、 品質を重視してくれて技術力を発揮できる分野に集中しようということです。
2つ目は、同社が得意とするオフィスビルのリフォーム・生産設備込みでの工場建設・街づくりに資源を配分するということです。 簡単に言い換えれば、「儲からない分野」から「儲かる分野」に人手を移動させるということです。 これらの工事は「お金に余裕のある事業者」が注文するものですから、「出来栄え」「品質」で評価してもらえるのです。
3つ目は、「脱炭素・省エネを武器に『そろそろビルを建て替えませんか?』と提案営業する」ということです。 提案営業は「特命受注」につながるため、主に機械メーカーが大きな利益を出している手法です。 同社はこれを建設にも取り入れようとしています。
競合他社
大成建設の競合他社は、 同じスーパーゼネコンの鹿島建設、大林組、清水建設、竹中工務店です。
建設業界では企業規模ごとに請け負える工事が決まっているという業界特有の事情があり、 準大手・中堅ゼネコンとはあまり競合しません。そして公共工事では「JV」という仕組みでゼネコン同士がチームを組む場合もあり、 必ずしもライバルと仲が悪いということもありません。
これに関して詳しくは「勝ち組!建設業界への就職|将来性・ランキング・志望動機」の記事で解説していますので、 業界の仕組みについてはこちらを参照してください。
スーパーゼネコン5社について、次の関連記事で「経営成績」「社風」「会社の特徴」で比較しておすすめ度を紹介していますので、ぜひご覧ください。
弱み
弱み | 施工不良 |
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大成建設の弱みは、施工不良です。
同社では「ビル建て直し」になるような施工不良を起こし、経営陣が引責辞任するという事件に見舞われました。 これは設計事務所による設計ミスが発覚した後、大成建設の工事担当者が「工期の遅れ」を防ぐために、 設計ミスを隠ぺいしたことが原因です。
「工期の遅れ」は赤字計上・損害賠償の原因になり、建設会社では工期を絶対に守ることを厳しく指導されます。 ゆえに工事担当者が会社に「設計ミス」を申告できなかったとされています。
そこで中期経営計画では「相手を思いやり、人を大切にする」「気軽でフラットなコミュニケーション」など「人生を尊重する企業風土」への変革を目指すとしています。 「ビル建て直し」は「工期遅れ」よりよっぽど損害が発生しますから、この企業風土の変革には本気で取り組んでくれるものと思われます。
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