【就活】日揮の就職難易度|内定への選考情報・企業研究!
日揮の就職難易度やエントリーシート・志望動機の書き方・面接などの選考情報に加え、同社の強みや特徴など企業研究に役立つ情報を解説しています。新卒採用に応募する際、ぜひ参考にしてください。まず、基本情報は以下の通りです。
会社名 | 日揮 |
---|---|
就職難易度 | かなり高い |
売上高 | 8325億円 |
採用人数 | 事務系:15人程度 技術系:140人程度 |
初任給 | 学部卒:240,000円 院卒:270,000円 |
平均年収 | 1083万円 |
年間休日 | 120日以上 |
経営理念 | 私たちは、世界を舞台に、技術と知見を結集して、人と地球の豊かな未来を創ります |
参照:日揮|有価証券報告書(売上高・平均年収)
参照:日揮|募集要項(初任給・年間休日)
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就活情報・選考の流れ
日揮の就活情報や選考の流れについて解説していきます。
就職難易度
就職難易度は、かなり高い!
日揮の就活難易度は、かなり高いです。 なんといっても海外勤務・高収入な上に採用人数は事務系15人、技術系140人と少ないためです。 採用倍率は40倍程度ですが、採用大学が上位校に限られており、学歴フィルターは「MARCH・関関同立以上」だと言えます。
海外資源プラントの建設は、資源を輸入に頼るしかない日本にとっては非常に重要な意味を持ちます。 また資源だけでなく、様々な社会インフラの建設にも進出していることから、 今後の将来性も高いと考えられます。
プラントエンジニアリング会社は自社で現業職を抱えているわけではなく、 基本的に総合職と一般職しかいません。 そのため、メーカーに比べると平均年収は高く算出されます。
3年以内離職率は非常に低く、基本的に就職すると長く働けるようです。 銀行や証券会社ほどの過剰なストレスはないと思っていいでしょう。
日揮ではインターンシップ参加者向けの優遇選考があり、2月にはエントリーシートを提出することになります。 また、非インターン組でも3月早々から募集を開始していますので、早めの対策が必要です。
日揮に必要なTOEICスコアは明示されていませんが、730点ほしいところです。 かなりグローバルな企業であり、仕事上で英語は必須になってくるためです。
ただし、スコアが絶対かというと、そうではありません。 というのも英語はいずれ身につくものであり、現時点でペラペラに話せる必要はなく、入社後でも鍛えられるためです。 一方で英語への意欲は示さなければなりませんので、少なくとも受験してESにスコアを書くくらいはしましょう。
面接
インターン参加で優遇選考あり!
日揮の面接は、すべての質問に対して就活の軸をベースにした「『将来の夢』実現ストーリー」を意識して答えましょう。 そのためにESを、提出済みであってもブラッシュアップし直すことが合格のコツです。
また面接中は「明るく大きな声で話すこと」を意識しましょう。会社は「元気のある新卒」を求めています。 「緊張して話せない」場合も、最初に「第一志望なので緊張しています」と告白しておけば好感度も上がります。 加えて「自分を良く見せようとしない」ことにも注意を払い、「理想の後輩」を演じ切りましょう。
同社では、リクルーター面接はありませんが、インターン参加組には2月に優遇選考があります。 3月のセミナーは参加必須で、その場で筆記試験が行われます。通過すると面接が3回実施され、内定に至ります。
一次面接は「ジョブマッチング」という名前ですが、若手社員との面接です。 これに通過すると二次面接として「部長面談」、そして最終が「役員面談」です。
通過連絡が遅めで、たいていの企業は「1週間程度で連絡する」といいながら即日連絡してくるものですが、 日揮に関しては本当に1週間以上かかります。じっくり検討しているのだと思います。気長に待ちましょう。
面接の内容はエントリーシートに沿ったものに加え、キャリアプランや他社との比較も問われます。 キャリアプランについては「この会社に入って挑戦したいこと」、 他社との比較では「経営理念」「ビジョン」などに触れるのが良いでしょう。
エントリーシート
「将来の夢」実現ストーリーをつくろう!
日揮へのエントリーシートの書き方は、就職活動の軸を前提に「『将来の夢』実現ストーリー」をつくり、 同社の「経営理念・ビジョン・社風」と一致した志をアピールすることです。 最終的には「将来の夢を実現するために、貴社のビジネスに携わらなければならない」と結論付けます。
ESのお題は「最も熱心に取り組んだこと事柄と役割と効果」「志望動機」とオーソドックスです。
実はESは、「『将来の夢』実現ストーリー」を書くものなのをご存知でしょうか。 ESはどの会社も以下の三部作構成になっています。
- (過去編):学生時代頑張ったこと:将来の夢に向かって今まで何をしてきたか
- (現在編):長所・短所:将来の夢の実現にあたって現状の自分を把握できているか
- (未来編):なぜこの会社を選んだのか・この会社に入って挑戦したいこと:何をして将来の夢の実現するか
ストーリーの作り方は【例文】エントリーシートの書き方|「おっ」と思わせる!で解説していますが、 ES本番を待つのではなく、インターンの段階でこれができていれば、かなり有利です。
同社の選考においても「就職活動の軸」を前提として、「過去編」「現在編」「未来編」の三部作構成でESを書き、 最終的には実現するには貴社のビジネスに携わるしかないという結論に持っていくのです。
ですから、採用ページのプロジェクトや社員紹介などを熟読し、 会社には何を目指す社風があるのかをじっくり研究し、志望動機に絡めていきましょう。
同社ESの場合、1つ目は「学生時代頑張ったこと」から導き出して答えます。 2つ目は「志望動機」ですから、「なぜこの会社を選んだのか」を参照して、就活開始前につくっておきましょう。
特に「なぜプラントエンジニアリング業界なのか」「なぜ日揮なのか」は面接でも突っ込んで問われますので、 「将来の夢(就職活動の軸)」が日揮の経営理念・社風・ビジョンと関係があれば書きやすいですね。 「この会社に入って挑戦したいこと」もぜひ参照してください。
同業他社は千代田化工建設、東洋エンジニアリングだけでなく、三菱重工業や三菱電機、日立製作所等も含まれますので、 見落としがないように注意しましょう。
志望動機
ビジョンの一致をアピールしよう!
日揮の志望動機の書き方は、会社の「経営理念・ビジョン・社風」と自分の「就職活動の軸」の一致をアピールし、 「将来の夢を実現するために、貴社のビジネスに携わらなければならない」と結論付けることです。
同社の経営理念は「私たちは、世界を舞台に、技術と知見を結集して、人と地球の豊かな未来を創ります」でした。 ここから導き出せる志望動機は以下の通りです。
- 世界のスタンダードになりえる新しいものを作り出すこと
- 世界で広く展開していること
- 安全技術に強いこだわりがあるところ
- 人々の生活を根本から支えるだけでなく、人々の心に喜びや豊かさを与えられる
- 幅広い技術によって社会の基盤作りに最も貢献できる会社
- 社会の基盤となるモノづくり
- 100年という大きなスケールに渡って社会基盤やライフラインの構築に貢献できる
- 唯一無二のものづくりが出来き、社会貢献性が高い点
- 多くの価値観の違う人が一つの同じゴールに向かって挑むという連帯感
- 誰もが安全に安心して暮らせる社会環境づくりに貢献したい
- 形に残る仕事がしたい
- 環境問題に積極的であること
- 会社が次の時代を見据えた攻めの姿勢であること
志望動機では同業他社との比較検討が欠かせません。一般的には会社の強みで比較したくなるものです。 ですが、「事業ごとの売上高」や「事業内容」「海外売上比率」などで比較するのは得策ではありません。 というのも、同業他社はどこも同じ事業をやっていて、就活生の視点で比較するのは至難を極めるためです。
最適なのは「経営理念・ビジョン・社風」と「就職活動の軸」の一致具合をアピールする方法です。 経営理念や社風といったものはその会社に唯一無二のものであり、 会社の持つ「夢」とあなたの持つ「夢」が一致しているほど、志望動機として説得力のあるものは他にありません。
先にも少し触れましたが、エントリーシートは「将来の夢を実現するために、貴社のビジネスに携わらなければならない」 と述べる「『将来の夢』実現ストーリー」になるように構成されています。 このように、志望動機に書くことは最初から決まっているのです。
「就職活動の軸」が海外に関連するものであれば、「海外展開に積極的な社風」、 環境に関連するものであれば「環境問題に積極的」というように、会社の性格で一致したものを書きましょう。
ですから、ここにある志望動機もほんの一例にすぎません。 あなたの将来の夢と、会社の企業理念・ビジネスの目的を結びつけて考えて、志望動機をつくるのです。
そのためにはまず、自己分析をして、就職活動の軸を導き出さなければなりません。
「Unistyle」という就活サイトでは、日揮に実際に内定したエントリーシートを見ることができます。 本来こういった資料は、その企業に内定した先輩が身近にいないと見れなかったものです。 これが1社あたり何通・何十通も収録されていて、会員登録するだけで完全無料です。
日揮の強み・特徴
プラント業界は経営理念で比較しよう!
日揮の強み・特徴は、経営理念である「私たちは、世界を舞台に、技術と知見を結集して、人と地球の豊かな未来を創ります」に表されています。
日揮は石油・天然ガスプラントの国内最大手企業で、「プラントエンジニアリング業界」のトップ企業です。 ゼネコンと比較してプラントに特化しているという特徴があります。
プラント特化ではありますが、基本的にやることはゼネコンと同じです。 営業活動によってプラント建設工事を受注すると、設計、調達、建設を一貫して行います。
日揮は中東や東南アジアなどで多くの実績を誇り、8割以上が海外工事というグローバルな会社です。 石油や天然ガスなどの資源は日本では採れませんから、必然的に海外の仕事が多くなるというわけです。
近年では事業拡大として発電所、工場、研究所などの社会インフラの建設を行い、 また空港建設にも参入を予定しています。
特にLNGは取り扱いが難しいのですが、世界で使われるLNGの30%が日揮の建設したプラントで製造されています。 海外ではLNGプラントをつくり、国内ではLNG受入基地をつくるなど、 天然ガスについて世界と日本をつなぐ重要な役割を果たしています。
また、同社は近年「培養肉」の新規事業を開始したことで話題になっています。 「未来戦略室」という部署では1人1事業化を目指しており、新規事業に積極的な会社と言うことができます。
参照:日揮が“1人1経営者”プロジェクトで「培養肉」を新規事業に。エネルギー転換見据え「20年後の種まき」|ビジネスインサイダー
ビジネスモデル
工事のまとめ役が仕事!
日揮のビジネスモデルは、工事のまとめ役です。
日揮をは自らの社員が工事を行うわけではありません。 実際の作業は下請け企業が行います。 では日揮は何をしているのでしょうか。
例えば工場を建設する際、様々な技術や人が必要になります。 地質調査をする会社、設計をする会社、基礎工事を行う会社、鉄骨を組む会社、足場を組む会社などがあります。 他にも内装と外装では業者が異なりますし、外構工事や建具の会社も違います。
さらには現場には様々な法律や規制が絡んできますし、役所に出す確認申請など煩雑な手続きも多いです。
これらの管理は、工事のプロでない施主が行うのは不可能です。 そこで工事のプロであるプラントエンジニアリング会社が施主に代わって、様々な工事を取りまとめ、役所とのやり取りも代行してくれるのです。
特に「工程管理」はプラントエンジニアリング会社の重要な任務で、 下請け工事のことを熟知しているプラントエンジニアリング会社だからこそ、 他の工事と邪魔しあったりしないように調整できるのです。
施主はプラントエンジニアリング会社1社と契約するだけでよく、後のことはすべて任せておけば大丈夫というわけです。
さて、その契約金額の大半は下請け業者に流れていきます。 プラントエンジニアリング会社が儲けを増やすには「たくさん工事を受注する」「建設サービスの価値を高めて高く契約する」 の2つしかありません。
建設サービスの価値向上はプラントエンジニアリング会社共通の課題なのです。
主要取引先
日揮の主要取引先は、石油元売り会社などの資源を販売する海外企業、 外国政府と日本政府です。
石油・天然ガスプラントですから基本的には海外の元売り企業、外国政府が発注者として工事を請け負います。 そのため仕事をする上で英語は必須になります。
また、近年では国内での社会インフラの整備にも力を入れていますので、 日本政府が大きな顧客となります。その他、金属メーカーや化学メーカー、製薬メーカーなど、 工場を必要とする企業も顧客になりえます。
ただ、プラントエンジニアリングはあくまで「プラント」を商品としており、建物自体が売りなわけではありません。 そのため民間工事はあまり多くはなく、公共工事がメインになってきます。
公共工事は政府の方針や国民感情などによって増減し、特に好景気の間は仕事が減るものです。 どんな工事でも行うゼネコンではその分、民間工事で補えるのですが、 プラントエンジニアリングではそうはいきません。
ただ、ゼネコンと異なり海外事業がメインなため、国内の公共工事に頼り切らなくてよいという点は、 大きなメリットでしょう。
競合他社
日揮の競合他社は、 同じプラントエンジニアリングの千代田化工建設、東洋エンジニアリングの他、 JFEエンジニアリングなどがあります。
建設業界ではスーパーゼネコンが目立ちますが、プラントについてはプラントの設計が「建物」ではなく、 「設備」そのものまで含んでいることから、ゼネコンは参入ができません。
そのため、ライバルは同じプラントエンジニアリング会社に限られます。
ただし、プラント事業はそのほとんどが海外の仕事なので、 世界中のプラントエンジニアリング会社と競合することになります。
現状、決して劣ってはおらず受注は好調ですが、たゆまぬ技術革新、 顧客満足度の高い仕事、アフターサービス等が求められるでしょう。
弱み
日揮の弱みは、3つあります。
1つ目が工期の遅延による損害賠償リスクです。 日揮に限らず千代田化工建設、東洋エンジニアリングも同様にこの損害賠償をたびたび背負っています。
というのも、プラント建設に限らず建設業というものは短工期が求められ、遅延すると損害賠償という時間に厳しい事業です。 特にプラントは1つの案件の規模が非常に大きく、1件受注できるかどうかで売上高が大きく変わりますから、 短工期で提案しないと工事を受注できないという事情があるのです。
工程表をギリギリまで詰めていざ受注して、悪天候で工事が進まない、 現地で予定通りに作業員が確保できないなどの問題が生じるとすぐに工期遅延→損害賠償というリスクがあるのです。
プラントエンジニアリング業界でたびたび赤字が出るのは、工期遅れによる損害賠償のせいです。
2つ目が現地の政情リスクです。 石油・天然ガスはおよそ政情不安定な地域に埋まっており、治安リスクの高い地域で工事をしなければなりません。
過去にアルジェリアの天然ガス精製プラントにおいて人質事件が発生し、 日揮の社員、関係者10名を含む多数の犠牲者が出ました。
プラントが悪かったわけでも日揮が悪かったわけでもありません。 ただ反乱や内戦の影響でテロリストが人質を取り、政府にメンバーの釈放を要求したという事件に巻き込まれてしまったのです。
3つ目が為替変動リスクです。 日揮はそのほとんどが海外事業ですから、工事代金を受け取って日本に持ち帰る際、 海外通貨から円に交換しなくてはなりません。
このとき円高に振れると売り上げが目減りしてしまい、利益の減少につながります。
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同業他社の企業研究を見る
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日揮のような優良企業に内定をもらうには?
著者:村田 泰基(むらた やすき)
合同会社レセンザ代表社員。1989年生まれ。大阪大学法学部卒。2013卒として就活をし、某上場企業(メーカー事務系総合職)に入社。
その後ビジネスの面白さに目覚め、2019年に法人設立。会社経営者としての経験や建設業経理士2級の知識、自身の失敗経験、300冊以上のビジネス書・日経ビジネスを元に、11年間に渡り学生の就職活動を支援している。
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