早期選考は準備不足でも【受けるべき】メリット・デメリット

早期選考を受けるべきか悩む方は多いです。 「早期選考は受かりやすい」と言われる一方で、「準備不足なら受けないほうが良い」と言われることもあります。 そこでメリットとデメリットをまとめ、どうするべきか解説します。
この記事の要点
- 早期選考は受かりやすい!
- 落ちても本選考につながる成長ができる!
- 落ちる可能性を減らす方法!
目次
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早期選考は受けるべき?
早期選考は、受けるべき!
早期選考は、準備不足でも受けるべきです。理由は「本選考に比べて受かりやすい」ことと「落ちても成長につながる」ことです。
後述しますが、早期選考の合格率は、本選考の約2倍です。 「準備不足」を理由に見送った場合も、本選考のころには就活生全員が準備を完了していますので、優位に立つことができません。 ゆえに、「見送った方が有利になる」ということはありません。
また、本命企業が早期選考を実施していない場合も、「選考に慣れることができる」というのは大きなメリットです。 筆記試験や適性検査を体験することで、その難易度も実感することができます。 よって、「とりあえず」で受けても後の就活に役立つ経験になります。
落ちた場合のデメリットがあるのも確かですが、原則として「本選考のほうが難易度が高い」ため、 不参加ではその後の就活が苦しくなります。「早期選考はやめとけ」と言う人もいますが、やめるほうがリスキーです。
また、「いつ何をすれば受けられるか」「本選考との違い」については次の関連記事で解説しています。
早期選考のメリット
早期選考を受けるメリットは、次の5つです。 早期選考そのものが内定取得に有利であり、また本選考にも役立つ経験となります。
ゆえに、「志望企業が早期選考を実施している」場合は応募するべきですし、 実施していない場合でも「練習」として他社に応募するべきです。
1.早期選考で内定を取る人が多い
早期選考で約4割の就活生が内定を取得!
早期選考の内定率は、40.3%です。これはすべての就活生のうち、約4割が早期選考で内定を取っていることを意味しています。 早期内定の傾向は年々高まっており、22卒では17.6%だったものが、24卒では30.3%・25卒では40.3%にまで伸びています。
25卒 | 24卒 | 23卒 | 22卒 | |
---|---|---|---|---|
早期内定率 | 40.3% | 30.3% | 22.6% | 17.6% |
参照:就職プロセス調査(2025年卒)「2024年5月1日時点 内定状況」|就職みらい研究所
もはやこれだけでも、今すぐ就活を始めるべき理由になります。 実際の就活生がどのようなスケジュール感で動いているのかについては、次の記事で詳しく解説しています。
2.合格率が高い
早期選考は、本選考の2倍受かりやすい!
早期選考の合格率は、1社あたり30~36%となっており、本選考が約16%なのに比べると2倍の効率になっています。 3社受ければ1社受かる確率となっていますので、早期選考は受かりやすいと言うことができます。
本選考と違い、早期選考は応募が殺到しません。また「採用予定枠がフルで空いている」という理由もあります。 「少人数で争う早期選考」と「それで余った枠を奪い合う本選考」という構図になりますから、 本選考のほうが受かりにくいことがイメージできると思います。
卒業年度 | 合格率 | 受けた数 | 内定数 |
---|---|---|---|
24卒 | 36.2% | 4.39社 | 1.59社 |
23卒 | 29.4% | 5.68社 | 1.67社 |
(本選考) | 15.7% | 16.02社 | 2.52社 |
3.早く内定がもらえる
内定が1つあると、自信につながる!
先にも述べた通り早期選考では、本選考が始まる前に内定がもらえますので、 「みんなが就活を始めるころには、自分は終わっている」というメリットがあります。
これが逆の立場だったとすると、「みんなが就活を終えているのに、自分は就活を続ける」ですからしんどいですよね。 もしも早期内定の会社が気に入らなかった場合でも「内定は持っているけど就活を続けている」のほうが圧倒的に気分が楽です。 ですから、早期内定を確保しておくのは精神的に有効です。
4.選考に慣れることができる
やり方を知っているので、本選考も安心!
もし本命企業が早期選考を実施していなかった場合でも、選考に慣れることができるため、参加するメリットがあります。
仮に、「明日が本命企業の本選考」だと想像してみてください。準備は100%バッチリでしょうか。 わかりませんよね。会場へはいつ到着すればいいのか、控室では何をしていればいいのか、 面接でどんなことを聞かれるのか、どう答えれば面接官の反応が良いのか…
早期選考に行くことで「選考はこんな感じだ」と理解でき、余裕を持った態度で本命企業に臨めます。 その堂々とした態度がウケて、次々に選考を突破していくわけです。
5.自分に足りないものに気づける
反省を本選考に活かせる!
早期選考に落ちたとしても、「自分に足りないものに気づける」というメリットがあります。
例えば「就活の軸」や「ES」の作りこみが甘かった、面接でもっといい回答を後になって思いついた、 控室で他の就活生と会話をしておけばよかったなど、選考が終わってから後悔することはとても多いです。
それを早期選考で実感しておくことで、後に本選考を受ける際に糧となります。
早期選考のデメリット
早期選考を受けるデメリットは、次の5つです。 失敗すると就活が長期化する原因となり、一度受けた企業の本選考は受けられないため、 「早期選考を見送ればよかった」と後悔する可能性があります。
しかし、「準備不足」さえ解消すれば、残りのデメリットは大きな問題となりません。
1.早期選考を内定ゼロで終える確率も高い
早期選考では半分以上の学生が内定ゼロ!
早期選考を内定ゼロで終える確率は、56~57%です。早期選考を受けた就活生の半分以上が、 内定ゼロのまま本選考の時期(学部3年生の3月)を迎えています。
もし内定ゼロで早期選考を終えてしまうと、そのまま本選考も受けることになりますので、 就活が長引く結果となります。これは早期選考を受けるデメリットとして最大のものでしょう。
卒業年度 | 内定ゼロの確率 | 早期選考を受けた | 早期内定を取得した |
---|---|---|---|
24卒 | 56.8% | 53.3% | 30.3% |
23卒 | 56.1% | 51.5% | 22.6% |
2.準備不足になりがち
準備をすぐに済ませよう!
早期選考は、開始が早い分「準備不足になりがち」です。 「自己分析」「エントリーシートの事前作成」「会社探し」などの準備が不足していると、 いくら内定確率が高いと言ってもやはり落ちます。
これをもって「早期選考はやめとけ」とまで言う人もいるのですが、そうではありません。 本選考まで待てば、みんなが準備万端です。そこに準備万端で突っ込んでも「みんなと条件が同じ」なため有利になることができません。 さらに応募者が多い段階になると「学歴フィルター」が発動しますから、むしろ不利になると考えてください。
今が踏ん張りどころです。「準備万端にして早期選考に行く」ことが、就活の必勝法です。
3.本選考に参加できなくなる
早期選考に落ちると、本選考は応募不可!
早期選考で落ちた会社には、本選考に応募できない場合が多いです。 一度落ちているので、二度も選考をしても仕方がないということですが、 やはりこれをもって「早期選考はやめとけ」は間違いです。
本選考は難易度が上がりますが、「簡単なほう」を見逃して「難しいほう」を受けるなんておかしいですよね。 早期選考で落ちた場合は、「自分のイメージしていた会社ではなかった」と思うようにしましょう。 「本選考なら受かる」と思ってはいけません。
4.ライバルのレベルが高い
早期選考はハイレベル率が高い、本選考はハイレベル人数が多い!
「早期選考が有利だ」と気づいた学生だけで争うわけですから、ライバルのレベルが高い傾向があります。 「インターン参加者が高学歴ばかり」という事態すらよくあるのですが、そこで怯んではいけません。
遅くなればなるほど、ハイスペックなライバルが増えます。 それもそのはず、「割合」で言えば「早期選考はハイレベル率が高い」のですが、「絶対数」で言えば「本選考はハイレベルの人数が多い」ということになります。 「300人の50%は150人」ですが、「3000人の10%は300人」です。
結局のところ、本選考のほうがレベルの高いライバルがたくさんいるので、 早期選考を見送る理由にはなりません。
5.オワハラを受ける可能性がある
オワハラは無視してOK!
早期選考には「オワハラを受ける可能性がある」というデメリットがあります。
オワハラとは「就活終われハラスメント」の略で、内定者に対してそれ以上の就活をやめるよう圧力をかけることを言います。 早期選考で内定を得た場合は「志望度が高い」とみなされますので、就活をやめるように言われる可能性があります。 また、「早期内定の条件」として「就活をやめること」を課せられる場合もあります。
ですが、オワハラに法的拘束力はありません。 学部4年生(修士2年生)の10月に正式に内定に切り替わるまでは、いくつ内々定を持っていても構いません。 ですので、あまり恐れずに早期選考を受けましょう。
受かる確率を高めるために
インターンが前提じゃない早期選考をたくさん受けよう!
インターンが前提じゃない早期選考をたくさん受けよう!
早期選考は受かる確率が2倍なのに、なぜ過半数の学生が内定ゼロで終えてしまっているのでしょうか。 それは、受けた会社数が少ないためです。
前掲のデータの通り、本選考では16社受ける一方で、早期選考は4~5社しか受けていないのが現実です。 内定確率が倍でも、受ける数が3分の1では内定が取れない可能性が高まってしまいます。
早期選考をたくさん受けられない最大の理由が、多くの会社で「インターン参加が早期選考の前提条件」になっているためです。 インターンは1日のものから1ヶ月行うものまでありますが、「インターン自体の選考」「インターンの期間」がありますので、 参加できる数には限りがあります。
ですが、それをもって早期選考を諦めてはいけません。 なぜなら、以下に示す「インターンが前提条件でない早期選考」もあるためです。
早期選考B(通常選考前倒し型)に応募する
インターンなしで早期選考が受けられる会社!
2つ目の方法が、通常選考前倒し型の早期選考に応募することです。
多くの会社の本選考が開始される学部3年生(修士1年生)の3月より以前に、 本選考を前倒しで実施する会社があります。これらの会社は応募条件は特になく、 募集が始まっていることに気づくことさえできれば、早期選考を受けることができます。
近年は早期選考を行う会社が増加傾向にありますので、志望度の高い企業の情報は常にチェックしておきましょう。
2月開始
- 東京エレクトロン(電機メーカー)
- SCREENホールディングス(同)
- ダイフク(機械メーカー)
- 栗田工業(同)
- 川崎重工業(同)
- SMK(同)
- サントリー(食品メーカー)
- 日揮(プラントエンジニアリング)
- JFEエンジニアリング(同)
- 熊谷組(準大手ゼネコン)
- DTS(IT業界)
- NSD(同)
- システナ(同)
- さくら情報システム(同)
「ジョブトラ」に行く
その場で早期選考が受けられる!
「ジョブトラ」に参加するという方法です。
ジョブトラは「合同説明会」をさらに進化させた就活イベントで、「合同説明会+グループワーク」を半日で行うものです。 グループワークは最大6社の人事が見ている中で実施し、うまくいけば優遇選考に招待されます。 簡単に言えば「内定直結のイベント」です。
ポイントは、自己分析もエントリーシートも不要で事前選考なし。 書類がないので学歴も関係ありません。つまり「学部3年生(修士1年生)」なら誰でも地頭力で勝負ができるというわけです。 合説が終わったらその場でグループワークですので、その場で早期選考が始まります。
「選考を体験しておく」のは有効で、普通の人が本命企業に落ちてから気づく「自分に足りないこと」を、先取りで身につけることができます。 加えてイベント中に、選考の注意点など最新トレンドの「使える就活スキル」を教えてくれるため、 ジョブトラ参加者の3人に1人が早期内定を獲得するほど、たった半日で就活力が上がるのです。
もちろん「練習」のつもりで参加すればいいのですが、有名中小企業が秘密裏に参加しているイベントです。 合説フェーズで気に入った会社に「高評価」をつけておくと、グループワークでその企業の人事が注目してくれますので、試してみてください。
05月19日現在、今年もすでに学部3年生(修士1年生)の募集が始まっています。 もちろん完全無料ですから、まずはジョブトラで選考を体験しておきましょう。
→「ジョブトラ」に参加する
スカウト型就活サイトを使う
早期内定を出したい企業が集まる就活サイト
早期内定を出したい会社が集まる就活サイト!
スカウト型就活サイトを使うという方法もあります。
おすすめは、
「OfferBox」
です。
OfferBoxは「待ち」型の就活サイトで、SNSの要領でプロフィールを充実させていくと、 あなたに興味を持った企業の人事から「スカウト」が送られてくる就活サイトです。 時には「一次面接免除」「いきなり最終面接」などの優遇選考に招待されることもあります。
他のスカウトサイトとの大きな違いは、「企業による一斉送信ができない仕組み」になっていて、冷やかしの宣伝メールが来ないことです。 企業は限られた数のスカウトしか出せないため、本気のスカウトだけが来るのが特徴です。 これが人気を博し、就活生24万人が利用(OfferBox 2024年卒利用実績データより)しています。
一流企業やベンチャー企業はもちろん、BtoBの隠れ優良企業など15,000社以上が利用しています。 すでに学部3年生(修士1年生)の受付も開始しており、早い段階なら採用枠がフルで空いています。
→「OfferBox」でスカウトをもらう
著者:村田 泰基(むらた やすき)
合同会社レセンザ代表社員。大阪大学法学部卒。13卒として就活をし、某上場企業(メーカー事務系総合職)に入社。
その後ビジネスの面白さに目覚め、法人設立。会社経営者としての経験や建設業経理士2級の知識、自身の失敗経験、300冊以上のビジネス書・日経ビジネスを元に、12年間に渡り学生の就職活動を支援している。
→Xのアカウントページ
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