勝ち組【積水化学工業の就職】難易度・倍率・選考対策を解説
会社名 | 就職難易度 |
---|---|
積水化学工業 | 高い 4.0 / 5.0 |
売上高 | |
1兆2977億円 | |
平均年収 | 年間休日 |
912万円 | 125日 |
採用人数 | 初任給 |
事務系:40名程度 技術系:80名程度 | 学部卒:280,000円 院卒:297,000円 |
※就職難易度は「採用倍率」「採用大学のランク」をもとに算出しており、データは就職四季報・リクナビのプレエントリー数を参照しています。
参照:積水化学工業|募集要項(初任給・年間休日)
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選考フロー
選考開始 | 10月 |
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積水化学工業の選考フローは次の通りで、10月開始です。
- ES提出・WEBテスト
- 面接3回
- 内々定
同社は10月開始の早期選考があります。また「住宅」「化学」それぞれカンパニー別での応募となっていますので注意が必要です。 開始時期は変更の可能性もあります。早めにプレエントリーして案内を見逃さないよう注意しましょう。 →積水化学工業の採用ページ
一方の「就活のやり方」全般については、「就職活動のやり方|失敗しないコツを実体験で解説!」を参照してください。
就職難易度
就職難易度 | 高い |
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積水化学工業の就職難易度は、高いです。 採用倍率は文系で約60倍・理系で約31倍で、ES通過率は約30%です。学歴フィルターはMARCH・関関同立以上と考えられます。 文系の採用大学はMARCHクラスがボリュームゾーンで、旧帝大・早慶・大阪公立大・津田塾大など難関校に限られます。理系では地方国公立大の採用もあります。
応募数は文系約2400通・理系約2500通と非常に多く、書類選考の段階でかなりの人数が落とされます。 同社は選考開始が10月と早いですが、リクルーター面接やインターン優遇制度などはありません。 とはいえインターンを通じて企業理解を深め、「実際に肌で感じた社風」を志望動機に取り込めると、ES・面接の回答の説得力が高まります。
積水化学工業に必要なTOEICスコアは明示されていませんが、730点ほしいところです。 かなりグローバルな企業であり、仕事上で英語は必須になってくるためです。
ただし、スコアが絶対かというと、そうではありません。 というのも英語はいずれ身につくものであり、現時点でペラペラに話せる必要はなく、入社後でも鍛えられるためです。 一方で英語への意欲は示さなければなりませんので、少なくとも受験してESにスコアを書くくらいはしましょう。
勝ち組の理由
MY就活ネットは、積水化学工業への就職は勝ち組と判断しています。理由は次の3点です。
- セキスイハイムのブランド化に成功している点
- 高収益体質である点
- 新領域に挑戦的な社風がある点
同社はセキスイハイムのブランド化に成功しており、建築事業で鹿島建設に匹敵する利益率を記録しています。 この消費者との接点を活かし、電子部品・自動車部品などユーザー目線の材料開発ができ、 「高機能プラスチック事業」でも12%の利益率を誇るなど、高収益体質です。
新領域に挑戦的な社風があり、次々に高機能品を生み出し続ける同社は将来性が高く、就職すれば勝ち組だと言えます。
面接
面接回数 | 3回 |
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積水化学工業の面接は、回数は3回で、一次面接のみグループ面接で、後は最終面接まで個人です。 面接内容は、いずれも次のような質問がされ、雰囲気は和やかです。
- 学生時代頑張ったこと
- 入社後に挑戦したいこと
- 志望動機
- 海外勤務に抵抗はないか
- 英語への意欲
これらの質問に答える際は、積水化学工業の強みと自身の志望理由を結びつけることがポイントです。
たとえば、「住宅」「建材」「高機能材料」という異なる分野で高収益を実現している点に着目し、
自分がどの事業領域に関心を持ち、どのような形で貢献したいかを具体的に語ることで、説得力が増します。
特に、「なぜ化学メーカーの中で積水化学工業なのか」という問いには、住宅関連と高機能素材の両方で日本トップクラスの利益率を誇る点を意識すると効果的です。
また、「グローバル展開」や「環境・社会課題への取り組み」に対して、自分の経験や価値観をどう重ねるかを整理しておくと、面接官の印象にも残りやすくなります。
ES提出後も、自分の「就活の軸」や「将来の夢」を、積水化学工業の事業内容と重ねながら語れるよう準備を重ねましょう。
エントリーシート
ES設問 | 3本 |
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積水化学工業のエントリーシートは、次の3本の設問が課されます。
- 学生時代頑張ったこと
- 自己PR
- 将来どんなことに挑戦したいか
1つ目は「学生時代頑張ったこと」の記事で詳しく解説しています。 注意したいのは「単位取得」「アルバイトの通常業務」のような「やらされたこと・義務」ではなく、 「自らの意志で好きで取り組んだこと」を書くということです。
「就職活動の軸の実現」を前提として、 それに向かって取り組んだ経験・リーダーシップ経験・困難を乗り越えた方法などを盛り込むと、面接での質問にも困りません。
2つ目は「長所とそれにまつわるエピソード」を書くものです。こちらもガクチカのエピソードをもとに、 「就職活動の軸の実現」に役立つものを選びましょう。こうすることで話に一貫性が出て、説得力が高まります。 長所の選び方は「【例文】長所と短所の一覧|「おっ!」と思わせる回答例」の記事で解説しています。
3つ目は「この会社に入って挑戦したいこと」です。 同社は応募段階で「住宅部門」「化学部門」で分かれていますので、それぞれの事業部の「プロジェクト」「社員インタビュー」などを読み、 「会社には何を目指す社風があるのか」を研究し、それを取り込んでいきましょう。
このようにES全体を「就職活動の軸」を前提にストーリー化することで、説得力を高めることができます。 ESのストーリー化については「【完全版】エントリーシートの書き方|165社の深掘り対策搭載!」の記事で解説しています。
志望動機
ポイント | 社風への共感 |
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積水化学工業の志望動機の例文と書き方を解説します。まず、例文は次の通りです。
私が貴社を志望する理由は、貴社の「人々の暮らしと地球環境をより良くする」という理念に深く共感したためです。 学生時代に参加した災害復興ボランティアでは、被災地で生活環境の復旧に携わり、安全で快適な暮らしを取り戻すためのインフラや製品の重要性を痛感しました。 この経験を通じて、人々の生活基盤を支え、社会課題を解決する仕事に携わりたいと強く思うようになりました。
貴社が展開する住宅、インフラ、環境、そして高機能プラスチックの各事業は、いずれも人々の暮らしを根底から支えるものだと感じています。 特に、環境負荷低減や災害に強いインフラ整備への貢献には強い魅力を感じています。
私は、ボランティア活動を通じて培った人々のニーズに寄り添う姿勢を活かし、貴社で社会に必要とされる製品やサービスを生み出すことに挑戦したいと考えています。 持続可能な社会の実現に向けて、貴社の一員として新たな価値を提供し、人々の暮らしをより良いものにしていきたいです。
この例文では「経営理念への共感」をアピールし、その説得力のために「災害復興ボランティア」への参加経験を述べています。 同社は「インフラ創造」をキーワードにしていますので、インフラの重要性を感じたエピソードが有効です。 このように、「経営理念や社風」と「ガクチカ」を関連付けていきましょう。
また、インターンシップやOB・OG訪問で「実際に肌で感じた社風」を志望動機に組み込むと、 より説得力が出ます。同社の開催するイベントにはぜひ参加したいですね。
このように、志望動機は「就職活動の軸」「ガクチカ」と併せて一連のストーリーに仕上げる必要があります。 これらエピソードの準備がまだの場合は、自己分析をまず行いましょう。
また、次の関連記事では文系向けに「化学メーカーの志望動機の書き方」を「就職活動の軸」「業界の志望動機」「当社の志望動機」の三段階、例文付きで解説しています。
積水化学工業の強み・特徴
強み | 高収益体質 |
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積水化学工業の強みは、高収益体質である点です。
建築事業では5.2%の利益率を誇りますが、これはスーパーゼネコン4社を抜き、鹿島建設に匹敵する水準です。 この分野は価格競争が激しく、大きな利益を取るのが難しいのですが、同社はセキスイハイムのブランド化が進んでいることで高い利益を取れています。
また、それに関連した建材では9.4%の利益率があり、住宅関連が絶好調であることが伺えます。
同社はそれに加え、化学メーカーとして「高機能品ビジネス」にも取り組んでいます。 高度な技術力を要する「電子部品」や「自動車部品」などで12.3%の利益率を出しており、かなり高収益体質です。
これらを合計すると、利益率は8.4%になりますが、三菱ケミカル(5.4%)、三井化学(4.2%)、旭化成(3.2%)を大きく上回ります。 特に旭化成は住宅関連以外が足を引っ張っている状況なのに対し、 積水化学工業は化学品でも高収益であることから、総合化学を上回る優良企業だと言えます。
社風
社風 | 新領域に挑戦的 |
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積水化学工業の社風は、新領域に挑戦的な社風です。
同社はもともと「プラスチック」の会社としてスタートしました。 コア事業と関わりの薄い住宅部門を「積水ハウス」として分離独立させたのですが、 また住宅事業をやりたくなってセキスイハイムをつくりました。
建材向けのプラスチック事業を成長させていくとともに、 「電子部品」や「自動車部品」など高機能プラスチックへの挑戦を続け、 現在ではすべての事業が高収益体質になっています。
このように、同社には新領域への挑戦を続けてきた歴史があります。 また、同社は長期ビジョンに込めた思いとして「フロンティア開拓」を挙げています。
フロンティア開拓
積水化学グループに脈々と流れるフロンティア開拓精神をもって、事業の深堀と領域拡大を行うと共に、新たな価値を創出します。
フロンティア開拓では「裾屋の幅広い事業展開」をしている点で社会の接点が多く有利です。 セキスイハイムという「ブランド」を生み出した実績のある同社は、マーケティングのスキルがあるとも言え、 「BtoC事業」の開拓すら可能であるという強みがあります。
フロンティア開拓の具体例として「快適な暮らし」を挙げていますが、 「電子部品」や「内装資材」を組み合わせれば、住宅のみならず、航空機や鉄道・駅の待合室など、さまざまな場所で活躍できる余地があります。
主要取引先
積水化学工業の主要取引先は、積水ハウスを始めとしたハウスメーカー・ゼネコンと、半導体業界です。
同社は主に建設資材を得意としており、そこから発展して住宅・インフラ建設へと乗り出しています。 ですので、時には家を建てたい個人・国内外の官公庁なども取引相手になります。
また、高機能プラスチックス事業も建設資材が中心ですが、同時に半導体材料・センサー・自動車部品も製造しています。 このことから取引相手は多岐にわたり、もちろん海外取引も仕事としてあるでしょう。
競合他社
積水化学工業の競合他社は、主に旭化成の他に、三菱ケミカル・住友化学などの総合化学メーカーが挙げられます。
特に旭化成は「住宅事業」「建材事業」に取り組んでおり、「ヘーベルハウス」というブランド力を持っています。 「セキスイハイム」と大きく競合しますが、現在どちらの企業も好調であることから、価格競争には陥っていません。
一方、旭化成が「汎用品」「高機能品」ともに利益が薄い一方で、積水化学工業は「汎用品」を取り扱わず「高機能品」で高い利益を確保していることから、 化学メーカーとしては積水化学工業の勝ちです。
また高機能プラスチックでは総合化学メーカーと競合しますが、高機能品はそもそも競合を避けるビジネスモデルです。 つまり、商品開発に成功してしまえば実質独占商品になるのですが、 同社は同業他社に比べて高い利益率を誇ることから、商品開発力があるといえます。
→総合化学メーカー6社の比較|将来性ランキングや志望動機などを解説!
以上より、面接で「同業他社との比較」を問われた際には「新領域に挑戦的な社風への共感」を前面に出し、 「住宅関連事業での消費者との接点の多さ」と「それを高機能品開発に役立てられている点」などに注目するとよいでしょう。
弱み
積水化学工業の弱みは、「カーボンニュートラル」への圧力の高まりです。 プラスチックを手掛ける以上、二酸化炭素の発生は避けられず、それが環境活動家からバッシングを受ける原因になります。
これが「炭素税」などの新たな課税の他、禁輸措置などで政治利用されることも考えられます。 加えて植林活動などでCO2の回収・減少に取り組むのはシンプルに「コスト」としてのしかかるだけでなく、 活動家のバッシングでは「CO2を排出している」部分にのみ着眼されることもあるでしょう。
一方で製品の大半は「高機能品」に分類されるもので、比較的高い利益が取りやすい分野で固めています。 建設資材は景気の影響を受けやすいですが、同時にインフラ建設に進出することで、 不景気の際は公共事業の収益を取り込める体質になっています。
同業他社の企業研究を見る
- クラレの企業研究(売上高:8268億円、平均年収:1048万円、年間休日:120日)
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- デンカの企業研究(売上高:4002億円、平均年収:935万円、年間休日:124日)
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- アイカ工業の企業研究(売上高:2486億円、平均年収:785万円、年間休日:124日)
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- 東亞合成の企業研究(売上高:1675億円、平均年収:810万円、年間休日:123日)
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- 太陽HDの企業研究(売上高:1190億円、平均年収:907万円、年間休日:125日)
- 三菱ケミカルの企業研究(売上高:4兆4074億円、平均年収:851万円、年間休日:123日)
- 旭化成の企業研究(売上高:3兆373億円、平均年収:904万円、年間休日:120日)
- 富士フイルムの企業研究(売上高:3兆1958億円、平均年収:974万円、年間休日:125日)
- 信越化学工業の企業研究(売上高:2兆5612億円、平均年収:886万円、年間休日:120日以上)
- 住友化学の企業研究(売上高:2兆6062億円、平均年収:982万円、年間休日:124日)
- 東レの企業研究(売上高:2兆5632億円、平均年収:975万円、年間休日:日数言及なし)
- エア・ウォーターの企業研究(売上高:1兆759億円、平均年収:877万円、年間休日:126日)
- 三井化学の企業研究(売上高:1兆8091億円、平均年収:1068万円、年間休日:122日)
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- 積水化学工業の企業研究(売上高:1兆2977億円、平均年収:912万円、年間休日:125日)
- 東ソーの企業研究(売上高:1兆633億円、平均年収:925万円、年間休日:122日)