【東京応化工業の就職】難易度・学歴フィルターなど選考対策
会社名 | 就職難易度 |
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東京応化工業 | 穴場 1.0 / 5.0 |
売上高 | |
2009億円 | |
平均年収 | 年間休日 |
994万円 | 122日 |
採用人数 | 初任給 |
事務系:5名程度 技術系:20名程度 | 学部卒:277,300円 院卒:300,000円 |
※就職難易度は「採用倍率」「採用大学のランク」をもとに算出しており、データは就職四季報・リクナビのプレエントリー数を参照しています。
参照:東京応化工業|募集要項(初任給・年間休日)
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選考フロー
選考開始 | 3月 |
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東京応化工業の選考フローは次の通りで、3月開始です。
- 会社説明会(参加必須)
- ES提出
- 面接2回
- 筆記試験
- グループディスカッション1回
- 役員面接1回
- 内々定
同社では、インターン参加者優遇の早期選考はありません。 ただし、開始時期は変更の可能性もあります。早めにプレエントリーして案内を見逃さないよう注意しましょう。 →東京応化工業の採用ページ
一方の「就活のやり方」全般については、「就職活動のやり方|失敗しないコツを実体験で解説!」を参照してください。
就職難易度
就職難易度 | 穴場 |
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東京応化工業の就職難易度は、穴場です。 採用倍率は文系約25倍・理系約24倍で、学歴フィルターは文系「MARCH・関関同立以上」理系「地方国公立以上」です。 採用大学は以下の通りです。
文系 | 慶應義塾大・上智大・同志社大・法政大 |
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理系 | 東京科学大・大阪大・北海道大・大阪公大・京都工繊大・東京薬科大・慶応義塾大・上智大・青山学院大・中央大・芝浦工業大・山形大・群馬大・宇都宮大・筑波大・埼玉大・千葉大・岡山大・北里大・東邦大・工学院大・大阪工業大 |
化学メーカー全体的に言えることですが、知名度が低く、ライバルが少ないです。 加えて大手メーカーに比べて企業規模で見劣りして忌避する学生も多いようです。
しかし実は世界文明の首根っこを掴んでいる非常に重要な会社です。 これに関して詳しくは次の半導体産業の記事をご覧ください。
東京応化工業に必要なTOEICスコアは明示されていませんが、730点ほしいところです。 アメリカ・オランダ・中国・台湾・シンガポールに拠点を持ち、 また世界シェアの高い商品を持っており、かなりグローバル企業だからです。
ただし、スコアが絶対かというと、そうではありません。 というのも英語はいずれ身につくものであり、現時点でペラペラに話せる必要はなく、入社後でも鍛えられるためです。 一方で英語への意欲は示さなければなりませんので、少なくとも受験してESにスコアを書くくらいはしましょう。
面接
面接回数 | 3回 |
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東京応化工業の面接は、回数は3回ですが、 一次選考はグループ面接・二次選考はグループディスカッション・最終選考は役員面接と、従来型の面接は2回だけです。 面接内容は、いずれも次のような質問がされ、雰囲気は厳かです。
- 自己PR
- 短所、それをどう克服しようとしているか
- 就職活動の軸
- 志望動機・なぜこの会社なのか
- 逆質問
質問内容はオーソドックスで、一次・最終ともに1人あたりにかける時間は15分程度です。 準備さえしておけば、質問が広がって答えに窮するということもないでしょう。
また求める人物像として「自ら調べ、自ら判断し、自ら行動できる人」と掲げています。 同社は開発型企業ですから、このような人材であることをES・面接でアピールしていきましょう。
同社では、リクルーター面接やインターン優遇制度などはありません。 しかし化学メーカーである同社は事業のイメージがつかみにくく、プレエントリーまで待っていると会社の理解が追いつきません。
インターン参加者は裏で評価シートをつけられており、活躍すれば必ず評価されます。 またESも書きやすくなるため、志望度が高い場合はインターンシップへの参加が必須でしょう。 特にインターンの段階で同社を知る人はかなり少ないので、有利に参加できると考えられます。
エントリーシート
ES設問 | 4本 |
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東京応化工業のエントリーシートは、次の4つの設問が課されます。
- 当社でやってみたいこと
- 卒論・ゼミのテーマ
- 自己PR
- 学業以外の活動
1つ目は「この会社に入って挑戦したいこと」で、詳しくはリンク先の記事で解説しています。 結論は「就職活動の軸の実現」ですが、それに説得力を持たせるために、 「ガクチカ」で「軸への本気度」を示す必要があります。
「自己PR」は「長所とそれにまつわるエピソード」を書くものです。 これも「軸の実現に役立つ長所」を「ガクチカ関連エピソード」から抜き出してくると、話に一貫性が出ます。 長所の選び方については、「【例文】長所と短所の一覧|「おっ!」と思わせる回答例」の記事で解説しています。
「学業以外の活動」は「学生時代頑張ったこと」を書くものです。 同様に「軸の実現のため」に「自らの意志で好きで取り組んだこと」を書きましょう。 「やらされたこと・義務(単位取得など)」を書いてしまうと、主体性をアピールできません。
このようにES全体を「就職活動の軸」で一連のストーリーとしてまとめることで、志望動機の説得力が高まります。 ESのストーリー化については「【完全版】エントリーシートの書き方|165社の深掘り対策搭載!」の記事で解説しています。
また、ESでは志望動機が問われませんが、面接では「なぜ化学メーカーなのか」「なぜ東京応化工業なのか」が問われます。 そこで予め準備しておくことが重要です。これについては次の項目で例文付きで解説します。
志望動機
ポイント | 社風への共感 |
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東京応化工業の志望動機の例文と書き方を解説します。ここまでを踏まえた例文は次の通りです。
私が貴社を志望する理由は、「先端技術を支える化学で未来を創る」という理念に深く共感したからです。 学生時代、私はゲーム制作に取り組み、プレイヤーに新たな価値を提供するために、アイデアを形にする創造力と課題解決力を培いました。 特に、細部へのこだわりや精密な作業の積み重ねが最終的な品質に直結することを学び、その経験が私の強みとなっています。
貴社が手掛けるフォトレジストをはじめとする半導体材料は、精密な技術の結晶であり、世界中の最先端産業を支える重要な存在であると認識しています。 また、常に革新を追求し、持続可能な社会への貢献を目指す姿勢に強く惹かれています。
私は、ゲーム制作を通じて培った創造力と細部への配慮を活かし、貴社の製品開発に貢献したいと考えています。 貴社の一員として、最先端技術を支える化学材料の可能性を広げ、新しい未来の実現に寄与していきたいです。
この志望動機は、東京応化工業の企業理念・事業内容と自身の経験を結びつけた説得力のある構成になっており、応募者の熱意と企業理解がしっかり伝わる内容です。
- 企業理念への共感を起点にした構成
冒頭で「先端技術を支える化学で未来を創る」という理念への共感を示すことで、企業の価値観を共有していることが明確に伝わります。この一文が、志望動機全体の方向性を的確に示しています。 - 学生時代の経験と価値観の紐付け
ゲーム制作において「創造力」や「課題解決力」を培い、さらに「細部へのこだわり」「精密な作業の重要性」に言及している点が特徴的です。
これにより、半導体材料のような精密さと革新性が求められる分野への適性がうまく表現されています。 - 企業の技術と社会貢献への理解
フォトレジストという具体的な製品に言及しつつ、「最先端産業を支える存在」「持続可能な社会への貢献」といった視点で企業の社会的意義を捉えている点が高評価です。
専門用語を使いながらも、抽象的な理念と具体的な技術をうまく接続しています。 - 自身の経験を活かす意欲と貢献の意思
自らの強み(創造力と細部への配慮)を製品開発に活かしたいという意欲が明確で、入社後の貢献意欲と具体的なキャリアイメージが伝わります。 - 結びに将来ビジョンを示す
最後に「新しい未来の実現に寄与したい」と締めくくることで、企業とともに成長し続けたいという長期的な視点を示しています。理念と呼応する形で締めており、印象も良好です。
総じて、この志望動機は「志望理由」「企業理解」「自己PR」「将来展望」の各要素がしっかりと盛り込まれており、技術系メーカーに必要な論理性と情熱のバランスが取れた内容になっています。 特に、精密性と創造性を兼ね備えた自己アピールが、東京応化工業の事業と非常に相性が良く、説得力のある構成です。
また、次の関連記事では文系向けに「化学メーカーの志望動機の書き方」を「就職活動の軸」「業界の志望動機」「当社の志望動機」の三段階、例文付きで解説しています。
東京応化工業の強み・特徴
強み | 開発型企業 |
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東京応化工業の強み・特徴は、半導体用フォトレジストで世界首位級な点です。 ICチップの製造では「設計図をシリコンウエハーに転写する」という工程があります。 フォトレジストは「光を当ててくり抜く」ことができるため、回路印刷用のインクのような役割を果たすのです。
現代の半導体回路は、ナノメートル級の超微細なものです。ゆえにフォトレジストの品質は、半導体の性能や不良品率に直結します。 この分野で世界シェア25%を取っている同社は世界的に信頼されている化学メーカーであると言えます。
このことから経済産業省の選ぶ「グローバルニッチトップ企業」に毎年選ばれ続けており、 国際性・競争力・収益性を兼ね備えた優良企業として国家認定を受けているということです。
同社の強みはこれだけに留まりません。なんといっても開発型企業であることが同社の強さの源泉です。
1976年にアメリカの宇宙探査機が火星へ行きましたが、それに使われたフォトレジストは同社が製造したものです。 しかし、当時はあまりに高級品すぎて、そのフォトレジストの一般販売はできませんでした。
また液晶ディスプレイの製造装置も手がけており、フォトレジストの使用量が3分の1で済む装置をつくりました。 自社の主力製品の売上が間違いなく落ちる製品でも、顧客が喜ぶならと販売に至ったのです。
このように「儲からないかもしれない」ことを恐れないところが、顧客を引きつける同社の魅力です。 もし「一般販売できないから」と同社がフォトレジストの開発を進めていなければ、世界の進歩はもっと遅かったかもしれません。
また、東京応化工業は残業は月19.7時間・有給取得平均13日というホワイトっぷりです。 年間休日が121日ありますから、有給を合わせれば年間134日が休みといううらやましい会社ですね。
ちなみに、シリコンウエハーは信越化学工業が世界首位で、 またフォトレジストの上に塗って光の乱反射を抑える「コーティング剤」では日産化学が有名です。
主要取引先
東京応化工業の主要取引先は、インテルやサムスン電子をはじめとした、あらゆる半導体メーカーです。
同社が手掛けるフォトレジストは、その品質が半導体の性能を決めるといっても過言ではありません。 回路の微細化はフォトレジストの純度に依存します。同社の研究開発次第でさらなる高性能化が進むのです。
古くから「儲からないかもしれないレベル」で挑戦を続けてきた同社は非常に技術力が高く、 ICチップやLSI、液晶パネルなどあらゆる電子機器の製造工程に同社のフォトレジストが使われており、 加えてその塗布装置も含めてパッケージとして世界中の半導体メーカーに販売しています。
競合他社
東京応化工業の競合他社は、JSR、信越化学工業、住友化学、富士フイルムの4社で、海外企業にライバルはいません。 半導体用フォトレジストは、JSRと東京応化工業がシェア1位を争っており、競合を含めた日本企業5社で世界を独占しています。
製造工程では必要不可欠なものの、あまり量が必要なものではないため、市場規模は1,500億円程度と大きくありません。 ゆえに大手は力を入れるメリットがない・後発で参入するには要求される技術水準が高すぎるために、ライバルが現れないのです。
一方で同社は「開発型企業」であり、新分野への進出では、 顧客が潜在的に何を欲しがっているかという「マーケティング」の視点が必須です。 提案営業に必須の「マーケティング」は文系特有のスキルですから、東京応化工業での文系の活躍余地は非常に大きいです。
弱み
東京応化工業の弱みは、半導体用フォトレジストが政治カードになりうることです。
この商品は「電子機器の性能を決める」と述べましたが、同時に不良品率に直結するため、 日本政府が禁輸措置を取ると、その国で電子機器は製造できなくなります。
直近では、同業でフォトレジスト2位のJSRが政府系ファンドの産業革新投資機構の傘下に入ったことで、 実質的に国有化であるとしてイギリスや中国で騒ぎになっています。
→「何もかもが変だ」…英紙が日本半導体大手「9000億円買収」の真相を暴く|クーリエジャポン
→アジアタイムズ:日本の当局が「半導体」企業の国有化を開始|アジアタイムズ
一方で同社の経営状況は健全そのもので、主力の半導体用フォトレジストでは価格競争が起きておらず、付加価値が高いために高い収益を実現しています。 加えて財務体質は非常に健全で、ほとんど借金がありません。
開発型企業であり続けるためには研究開発費を投入する必要があり、 これを継続するためには現金を蓄えておく必要があるためです。
研究開発に時間がかかっても、倒産可能性は低く、加えて収益性の高い商品を持っていることから事業での弱みは特にないと言えます。
同業他社の企業研究を見る
- クラレの企業研究(売上高:8268億円、平均年収:1048万円、年間休日:120日)
- カネカの企業研究(売上高:8072億円、平均年収:855万円、年間休日:124日)
- 三菱ガス化学の企業研究(売上高:7735億円、平均年収:989万円、年間休日:122日)
- ダイセルの企業研究(売上高:5865億円、平均年収:814万円、年間休日:124日)
- 日亜化学工業の企業研究(売上高:5021億円、平均年収:757万円、年間休日:125日)
- UBEの企業研究(売上高:4868億円、平均年収:952万円、年間休日:124日)
- 日本ゼオンの企業研究(売上高:4206億円、平均年収:930万円、年間休日:123日)
- 日本触媒の企業研究(売上高:4093億円、平均年収:817万円、年間休日:120日以上)
- JSRの企業研究(売上高:4050億円、平均年収:829万円、年間休日:127日)
- デンカの企業研究(売上高:4002億円、平均年収:935万円、年間休日:124日)
- ニフコの企業研究(売上高:3530億円、平均年収:664万円、年間休日:120日)
- トクヤマの企業研究(売上高:3430億円、平均年収:790万円、年間休日:121日)
- 日産化学の企業研究(売上高:2513億円、平均年収:1010万円、年間休日:120日以上)
- アイカ工業の企業研究(売上高:2486億円、平均年収:785万円、年間休日:124日)
- エフピコの企業研究(売上高:2356億円、平均年収:802万円、年間休日:126日)
- 高砂香料工業の企業研究(売上高:2292億円、平均年収:824万円、年間休日:123日)
- 日本化薬の企業研究(売上高:2225億円、平均年収:749万円、年間休日:128日)
- 東京応化工業の企業研究(売上高:2009億円、平均年収:994万円、年間休日:122日)
- 東亞合成の企業研究(売上高:1675億円、平均年収:810万円、年間休日:123日)
- 日本パーカライジングの企業研究(売上高:1322億円、平均年収:749万円、年間休日:125日)
- 太陽HDの企業研究(売上高:1190億円、平均年収:907万円、年間休日:125日)
- 三菱ケミカルの企業研究(売上高:4兆4074億円、平均年収:851万円、年間休日:123日)
- 旭化成の企業研究(売上高:3兆373億円、平均年収:904万円、年間休日:120日)
- 富士フイルムの企業研究(売上高:3兆1958億円、平均年収:974万円、年間休日:125日)
- 信越化学工業の企業研究(売上高:2兆5612億円、平均年収:886万円、年間休日:120日以上)
- 住友化学の企業研究(売上高:2兆6062億円、平均年収:982万円、年間休日:124日)
- 東レの企業研究(売上高:2兆5632億円、平均年収:975万円、年間休日:日数言及なし)
- エア・ウォーターの企業研究(売上高:1兆759億円、平均年収:877万円、年間休日:126日)
- 三井化学の企業研究(売上高:1兆8091億円、平均年収:1068万円、年間休日:122日)
- 日東電工の企業研究(売上高:1兆138億円、平均年収:944万円、年間休日:123日)
- レゾナックの企業研究(売上高:1兆3914億円、平均年収:959万円、年間休日:124日)
- 積水化学工業の企業研究(売上高:1兆2977億円、平均年収:912万円、年間休日:125日)
- 東ソーの企業研究(売上高:1兆633億円、平均年収:925万円、年間休日:122日)