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勝ち組【UBEの就職】難易度や面接に役立つ「社風」を解説

会社名就職難易度
UBE穴場

0.5 / 5.0
売上高
4868億円
平均年収年間休日
952万円124日
採用人数初任給
事務系:11名程度
技術系:25名程度
学部卒:258,000円
院卒:276,000円
※平均年収が赤で表示されるものは就職四季報の総合職平均。その他は有価証券報告書を参照。
※就職難易度は「採用倍率」「採用大学のランク」をもとに算出しており、データは就職四季報・リクナビのプレエントリー数を参照しています。

参照:UBE|募集要項(初任給・年間休日)



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選考フロー

選考開始文系4月・理系3月

 UBE(旧:宇部興産)の選考フローは次の通りで、文系4月・理系3月開始です。

  1. ES提出・WEBテスト
  2. 面接2回
  3. 内々定

 理系のみインターン優遇の早期選考があります。 開始時期は変更の可能性もあります。早めにプレエントリーして案内を見逃さないよう注意しましょう。 →UBEの採用ページ

 一方の「就活のやり方」全般については、「就職活動のやり方|失敗しないコツを実体験で解説!」を参照してください。

 

就職難易度

就職難易度穴場

 UBEの就職難易度は、穴場です。 採用倍率は文系で約16倍・理系で約9倍で、ES通過率は文理とも41%です。 学歴フィルターはありません。採用大学は次の通りです。

文系明治大・中央大・同志社大・関西大・広島大・西南学院大・都留文科大
理系東京科学大・大阪大・名古屋大・神戸大・東京理科大・山形大・千葉工大・金沢大・京都工繊大・岡山大・広島大・山口大・福岡大・産業医大・宇部高専

 就職四季報によると、文系応募者は173人・理系は272人となっており、文系の就職人気が低いです。 理系では旧帝大の内定者が目立ちますが、文系はMARCH・関関同立クラスがボリュームゾーンです。 ゆえに高学歴の学生にとっては穴場だと言えます。

 その一方で総合職平均年収は952万円・30歳時点で673万円と年収は高く、大手化学に匹敵します。 残業時間も月18.5時間、有給取得率85%などホワイト企業であり、エリートの勝ち組企業だと言えます。

三菱ケミカル総合職:851万円、30歳:642万円
住友化学総合職:982万円、30歳:625万円
旭化成総合職:904万円、30歳:633万円
三井化学総合職:1068万円、30歳:695万円
レゾナック総合職:959万円、30歳:726万円
東ソー総合職:925万円、30歳:689万円
カネカ総合職:855万円、30歳:577万円
インターン優遇理系のみ

 同社では、理系のみインターン優遇の早期選考があります。 選考開始が少し早い以外には、選考免除の特典などはありません。 しかし志望動機に「実際に肌で感じた社風」が使えることから、インターン参加は選考に有利に働きます。

 一方で文系はインターンの開催がありません。 会社理解が難しいところがありますので、同社の中期経営計画などを参考に企業研究を進めましょう。

内定直結インターン!|優遇選考で早期内定

 

面接

面接回数2回

 UBEの面接は、2回実施されます。質問内容は次の通りです。

【関連記事】【新卒】面接で聞かれる質問65個の一覧とベストな回答例

 ESの内容に沿った質問がほとんどで、「ガクチカ」と「志望動機」の深掘りが多めです。 そこで、ESの段階で「就職活動の軸」を設定し、「軸の実現のため」という視点で内容を統一しておくと、話に一貫性が生まれます。

 特に目標に対する達成意欲が重視されますので、後付けでも「目標」を設定し、 その達成のために行った具体的な行動について、予めESに盛り込んでおきましょう。

 

エントリーシート

ES設問5本

 UBEのエントリーシートは、次の5本が設問として課されます。

 面接の項目でも触れましたが、ESの回答を「就職活動の軸」で統一することで説得力が生まれます。 「価値創造」の例では次のように回答します。

ガクチカサークルでのゲーム制作の経験。大学祭でのプレイ人数200人を目標に設定し、SNSを通じた市場調査・広報活動に取り組んだ。
学生時代頑張ったことの書き方|面接の定番質問に対応!
長所独創的な発想を形にする力。エピソードはガクチカを参照する。
短所完璧主義で作業の完成に時間がかかるところ。メンバーとスケジュールを共同管理し、優先順位をつけることで克服しようとしている。
長所と短所の一覧|「おっ!」と思わせる回答例
職種の志望理由機能品営業。「良いものが高く売れる分野」であるため、価値創造の余地が大きいと思うから。
なぜこの会社を選んだのか|ES全体で説得力を出す方法
どんな活躍顧客の潜在ニーズを探り、新素材の提案をして「高く売って喜ばれる営業マン」になりたい。
会社に入って挑戦したいこと|人事が喜ぶ書き方!

 このように「軸の実現」で統一することを、MY就活ネットでは「ESのストーリー化」と呼んでいます。 詳しいやり方は次の関連記事で解説します。

【例文】エントリーシートの書き方|「おっ」と思わせる!

志望動機

ポイント社風への共感

 UBEの志望動機の例文と書き方を解説します。まず、例文は次の通りです。

例文

 私が貴社を志望する理由は、貴社が付加価値の高いスペシャリティ製品に注力し、高い利益を実現している点に惹かれたからです。 貴社は単なる素材供給にとどまらず、顧客のニーズに応じた高機能製品を提供することで、競争力のあるビジネスモデルを築いています。 その姿勢に共感し、貴社の一員として価値創造に貢献したいと考えています。

 私は学生時代にゲーム制作に取り組み、ユーザーが求める体験を深く理解することの重要性を学びました。 市場調査やフィードバックを重視し、潜在的なニーズを探りながら価値の高いコンテンツを提供することを心がけていました。 この経験を通じて、「相手の期待を超える提案」ができたときに生まれる満足感の大きさを実感しました。

 貴社の機能品営業では、顧客の潜在ニーズを見極め、それに応じた提案を行うことが求められます。 私は、自身の創造力と市場分析の経験を活かし、貴社の高機能製品を「高く売って喜ばれる」仕事に挑戦したいと考えています。 顧客の課題解決に貢献しながら、貴社のさらなる成長に寄与できる営業として活躍したいです。

解説

 この例文では「高付加価値を目指す社風への共感」を結論とし、自身の「ゲーム制作の経験」を根拠に用いています。 同社はスペシャリティ(高機能品)への取り組みを進めており、従来のベーシック(汎用品)以上の成長を目指しています。 そこで、付加価値価値創造というキーワードを使うとよいでしょう。

 このように志望動機は「就職活動の軸」「ガクチカ」と不可分一体です。 まだこれらエピソードの準備ができていない場合、まずは自己分析から始めましょう。

逆算の自己分析|志望動機ファーストのやり方を解説!

 また、次の関連記事では文系向けに「化学メーカーの志望動機の書き方」を「就職活動の軸」「業界の志望動機」「当社の志望動機」の三段階、例文付きで解説しています。

【文系】化学メーカーの志望動機|例文5つと書き方を解説

UBEの強み

強み高機能品への注力

 UBEの強みは、高機能品への注力です。

 同社は化学品を2つに分類しており、「ベーシック(汎用品)」「スペシャリティ(高機能品)」です。 前者は「カプロラクタム」「ナイロンポリマー」といった技術的難易度が低く、どこの会社でもつくれる汎用品です。 ゆえに激しい価格競争が起こり、あまり儲かりません

 一方のスペシャリティは分離膜(二酸化炭素回収・水素精製に使用)・セラミックス原料(窒化ケイ素)・電池材料・半導体用ガスなど、 研究開発力と高度な技術力を要しますが、品質がモノを言う分野で高い利益が取れます

 同社はこのスペシャリティ分野で18.9%の利益率を誇り、高機能品に限ると業界屈指の高収益体質です。

 中期経営計画にて、今後はスペシャリティを伸ばし、ベーシックは外国企業への生産移管・生産能力縮小などの効率化を図り、 利益率を高めていく方針を掲げています。ゆえに、将来性が高いと言えます。

 ちなみに「汎用品」「高機能品」の2つのビジネスを行う点は、素材メーカーすべてで共通します。 これについて詳しくは次の関連記事で解説していますので、併せてご覧ください。

素材メーカーとは?3業界の違い・年収・勝ち組ランキングを解説

 

競合他社

 UBEの競合他社は主に総合化学メーカーです。

 ナイロン・カプロラクタムは総合化学の他に中小メーカーも製造する製品ですので、価格競争が激しくなります。

 一方の高機能品については、高い研究開発力と技術力が必要になる上に、特許権での保護が受けられますので、 あまり価格競争にはなりません。ゆえに新素材のアイデア・研究開発での競争になります。

【総合化学10社の比較】社風と将来性ランキングを解説!

 

弱み

弱みベーシック事業が低利益

 UBEの弱みベーシック事業が低利益であることです。 同社のベーシック事業は営業利益率が約1%で、これが重荷となって「スペシャリティの利益率18.9%」を完全に食ってしまっています。 結果、会社全体の利益率は4.7%と、上場企業平均の7%を割り込んでいます。

 一方、他の総合化学メーカーと比較すると、それほど悪い数値ではなく平均的です。 むしろ「1%」とはいえベーシック事業で利益が出せているだけ、十分優良企業です。 なぜなら、総合化学はどこも「ベーシック」事業が「スペシャリティ」事業の利益を食う構造になっているからです。

 ただし、この中で東ソーは改革に成功し、ベーシック・スペシャリティの両方で利益を出すことに成功しています。 UBEも高機能品の商品力が非常に強いため、将来は明るいと考えられます。

勝ち組【化学メーカー63社の就職】難易度・穴場の優良企業

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著者:村田 泰基(むらた やすき)
 合同会社レセンザ代表社員。大阪大学法学部卒。13卒として就活をし、某上場企業(メーカー事務系総合職)に入社。 その後ビジネスの面白さに目覚め、法人設立。会社経営者としての経験や建設業経理士2級の知識、自身の失敗経験、300冊以上のビジネス書・日経ビジネスを元に、12年間に渡り学生の就職活動を支援している。 →Xのアカウントページ