勝ち組!【信越化学工業の就活】難易度や面接など選考対策!
会社名 | 就職難易度 |
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信越化学工業 | 高い 4.7 / 5.0 |
売上高 | |
2兆5612億円 | |
平均年収 | 年間休日 |
886万円 | 120日以上 |
採用人数 | 初任給 |
事務系:10名程度 技術系:70名程度 | 学部卒:295,950円 院卒:320,950円 |
※就職難易度は「採用倍率」「採用大学のランク」をもとに算出しており、データは就職四季報・リクナビのプレエントリー数を参照しています。
参照:信越化学工業|募集要項(初任給・年間休日)
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選考フロー
選考開始 | 3月 |
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信越化学工業の選考フローは次の通りで、3月開始です。
- ES提出・WEBテスト
- グループディスカッション1回
- 面接2回
- 内々定
同社に早期選考はありません。インターンは理系のみで、文系は実施されません。 開始時期は変更の可能性もあります。早めにプレエントリーして案内を見逃さないよう注意しましょう。 →信越化学工業の採用ページ
一方の「就活のやり方」全般については、「就職活動のやり方|失敗しないコツを実体験で解説!」を参照してください。
就職難易度
就職難易度 | 高い |
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信越化学工業の就職難易度は、高いです。 採用倍率は文系で約55倍・理系で約14倍で、学歴フィルターは文系「MARCH・関関同立以上」理系「地方国公立以上」です。 文系の注目度が低く、理系が旧帝大中心なのに比べて文系は私立大中心のため、高学歴の学生にとっては穴場です。採用大学は以下の通りです。
文系 | 北海道大・早稲田大・横国大・東京外大・上智大・明治大・法政大・立教大・同志社大 |
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理系 | 東京大・京都大・東京科学大・東北大・大阪大・名古屋大・九州大・慶応義塾大・早稲田大・大阪公大・東京理科大・山形大・新潟大・金沢大・群馬大・千葉大・筑波大・埼玉大・長岡技科大 |
信越化学工業に必要なTOEICスコアは明示されていませんが、730点ほしいところです。 かなりグローバルな企業であり、仕事上で英語は必須になってくるためです。
ただし、スコアが絶対かというと、そうではありません。 というのも英語はいずれ身につくものであり、現時点でペラペラに話せる必要はなく、入社後でも鍛えられるためです。 一方で英語への意欲は示さなければなりませんので、少なくとも受験してESにスコアを書くくらいはしましょう。
勝ち組の理由
化学メーカーNo.1の勝ち組企業!
MY就活ネットは、信越化学工業への就職は勝ち組だと判断しています。その理由は次の5点です。
- 利益率が高い
- シリコンウエハーで世界首位(半導体の重要素材)
- 塩化ビニル樹脂で利益率30%(異例中の異例)
- 年収が高い
- ホワイト企業である
同社は営業利益率29%を記録しており、上場企業平均の7%を4倍上回り、日本屈指の会社です。 その理由の1つが「シリコンウエハーで世界首位」であることです。これは半導体の性能・不良品率に直結する素材であり、 同社の技術力が高く買われています。
もう1つが「塩化ビニル樹脂で世界首位」であることに加え、その素材でも利益率30%を確保している点です。 この素材は「薄利多売の汎用品」の部類であり、シリコンウエハーのような高機能品に対して技術力が必要なく、高くは売れない商品です。 それにも関わらず常識破りの利益率が出せているのは、異例中の異例です。
そして利益率の高さが年収の高さに直結しています。30歳総合職平均年収は750万円と推定され、 化学メーカーではトップと考えられます。ボーナスが年間6.7ヶ月分あり、財閥系が5ヶ月分なことに比べるとかなり高いです。 そして、有給取得率は80%・残業時間は月17.9時間とホワイト企業なこともあり、化学業界No.1の勝ち組だと考えています。
三菱ケミカル | 総合職:851万円、30歳:642万円 |
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住友化学 | 総合職:982万円、30歳:625万円 |
旭化成 | 総合職:904万円、30歳:633万円 |
三井化学 | 総合職:1068万円、30歳:695万円 |
レゾナック | 総合職:959万円、30歳:726万円 |
東ソー | 総合職:925万円、30歳:689万円 |
富士フイルム | 総合職:974万円、30歳:700万円 |
同社のような「知名度の低い勝ち組企業」を「隠れ優良企業」と呼びます。 「就活おすすめ隠れ優良企業|厳選の一流BtoB企業」の記事でも多数紹介していますので、併せてご覧ください。
面接
面接回数 | 3回 |
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信越化学工業の面接は、グループディスカッション1回・面接2回の計3回実施されます。 質問内容は次の通りです。
入社後のキャリアプラン | 事業内容や社風をもとに「就職活動の軸」の実現を目指す |
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なぜ信越化学工業なのか | 志望動機の項目を参照 |
達成した最も大きな成果 | 学生時代頑張ったことを参照 |
直面した困難と克服した方法 | 同上 |
意見対立を解決した方法 | 「双方の意見を尊重し、共通のゴールを見出す姿勢」を伝える |
キャリアプランについては「この会社に入って挑戦したいこと」の記事で詳しく解説していますが、 部署や役職ではなく「実現したい内容」を主に話しましょう。
また、志望動機を補強するため「中期経営計画」の他に採用サイトの「プロジェクト」「社員インタビュー」などを読んで、 「会社には何を目指す社風があるのか」を研究し、それを取り込むことで説得力が高まります。
3月に一次募集が開始されますが、当然、有利なのは一次募集です。これに乗り遅れないように注意しましょう。 ES提出・WEBテスト受験を経て、文系のみグループディスカッションが行われます。
→【会話文付き】グループディスカッションのコツ|初めてでも安心!
面接ではすべての質問に対して就活の軸をベースにした「『将来の夢』実現ストーリー」を意識して答えましょう。 そのためにESを、提出済みであってもブラッシュアップし直すことが合格のコツです。 次の関連記事では「立ち振る舞い」「うまい話し方」など「理想の新人」をアピールするコツを、私自身の社会人経験を踏まえて解説しています。
エントリーシート
ES設問 | 2本 |
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信越化学工業のエントリーシートは、「学生時代力を入れたこと」と「志望動機」の2本が課されます。
これらの回答には「就職活動の軸」を設定し、「軸の実現」という観点で内容を統一することが重要です。 すると話に一貫性が出て、志望動機の説得力を高めることができます。 以下は、私が応募する際の例です。
就職活動の軸 | 価値創造での社会貢献がしたい。 →【就活の軸は将来の夢】説得力ある例文と考え方を解説 |
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ガクチカ | サークルでのゲーム制作の経験。大学祭での来場者数200人を目標に取り組んだ。意見対立の困難に直面し、SNSを活用して市場調査をし、最適解の選択へと誘導した。その際、反対意見からもデータに合致する内容があれば取り入れ、また共感を示して衝突を防ぐことを意識した。 →【例文】学生時代頑張ったことの書き方|面接の定番質問に対応! |
志望動機 | 徹底して付加価値を追い求める社風に共感した。 →なぜこの会社を選んだのか|ES全体で説得力を出す方法 |
ガクチカは特に、面接で「目標を達成した経験」「直面した困難と乗り越えた方法」「意見対立の解消法」が問われますので、 予めそれらを盛り込んで作成しておきましょう。
以上のように、回答を統一することでES全体に説得力を出すことができます。 この書き方をMY就活ネットでは「ESのストーリー化」と呼んでいますが、その方法については次の関連記事で解説しています。
→【完全版】エントリーシートの書き方|165社の深掘り対策搭載!
志望動機
ポイント | 社風への共感 |
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信越化学工業の志望動機の例文と書き方を解説します。ここまでを踏まえた例文は次の通りです。
私が信越化学工業を志望する理由は、貴社の「徹底して付加価値を追い求める」という社風に共感したためです。 世界トップクラスのシェアを持つ製品を数多く展開しながらも、安定供給や品質向上を怠らず、さらなる付加価値を追求し続ける姿勢に強く惹かれました。
私は学生時代、ゲーム制作に取り組み、プレイヤーが求める体験を深く考え、細部にまでこだわって制作を行いました。 ただ遊べるだけでなく、「また遊びたい」と思わせるような付加価値を創出することを意識し、試行錯誤を重ねた経験があります。 この経験を通じて、単なる技術提供にとどまらず、価値を高め続けることの重要性を学びました。
貴社のシリコーンや半導体材料をはじめとする製品は、機能性や信頼性において他社の追随を許さないレベルにあります。 その根底には、徹底的に価値向上を追求する文化があると感じています。 私も貴社の一員として、顧客の期待を超える価値を提供し、世界に誇れる製品を生み出す仕事に貢献したいと考えています。
この例文では「付加価値を追う社風」への共感を結論とし、自身の「ゲーム制作の経験」で根拠づけています。 同社はシリコンウエハーや塩化ビニル樹脂で利益率30%という高収益を生み出す企業です。 その点に注目して、「価値を高める」「付加価値を創出する」といったキーワードが使えます。
このように、志望動機は「就職活動の軸」「ガクチカ」と関連付けて、一連のストーリーに仕上げる必要があります。 エピソードがまだ準備できていない場合、まずは自己分析から始めましょう。
また、次の関連記事では文系向けに「化学メーカーの志望動機の書き方」を「就職活動の軸」「業界の志望動機」「当社の志望動機」の三段階、例文付きで解説しています。
信越化学工業の強み・特徴
強み | 高収益体質 |
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信越化学工業の強み・特徴は、半導体用シリコン・塩化ビニル樹脂で世界首位、 磁石やシリコン樹脂でも業界大手と強力な製品群を有しているところです。
半導体用シリコンとは「シリコンウエハー」のことで、これに回路を転写することでICチップとして利用できます。 これはスマートフォンやパソコンの頭脳にあたる部品の材料であり、近年の半導体需要の高まりに乗じて売上を拡大しています。 これで世界1位ということは、半導体のグローバルスタンダードを実現しているということですね。
半導体産業については理解するのに難しい部分がありますので、特別の記事を用意しました。
このシリコンだけで十分に世界的に重要な企業なのですが、同社はそれだけではありません。 塩化ビニル樹脂で世界1位のシェアを誇るどころか、その1兆円近い売り上げのうち約30%が利益になっているのが非常に異例です。
一般的に、塩化ビニル樹脂のような汎用品は「大量生産によって利益を確保するもの(コモディティ)」に分類され、 簡単に言えば「薄利多売」の商売になるはずです。同社以外の企業はやはり、ほとんど利益が出ません。 それにもかかわらず、同社は徹底したコスト管理で驚くほどの利益を出しているのです。
主要取引先
信越化学工業の主要取引先は、インテル・サムスン電子・TSMCなどの半導体企業です。
シリコンウエハーはICチップやCPUなどの材料であり、これに回路を転写することでスマートフォンやパソコンの頭脳になります。 電子機器の性能は、このシリコンウエハーの純度によるところが大きいのですが、 同社は「99.999999999%(イレブンナイン)」の高純度を実現し、世界シェア30%超をとっています。
ゆえに、例に挙げた企業にとどまらず、あらゆる半導体企業が買い付けに来ます。 非常にグローバルな事業環境ですので、仕事上英語は必須になります。
競合他社
信越化学工業の競合他社はシリコン部門のある次の企業が挙げられます。
- SUMCO(日本)
- 環球晶円(台湾)
- シルトロニック(独)
- SKシルトロン(韓)
SUMCOは三菱マテリアル・旧住友金属工業のシリコン部門が合併してできた会社ですが、 信越化学工業に次いで2位のシェアを誇ります。また台湾・ドイツ・韓国企業もシェア争いに参加しています。
また塩化ビニル樹脂・苛性ソーダなどの主力商品で、次の3社と競合しています。
弱み
弱み | シェア低下 |
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信越化学工業の弱みとしては、シリコンウエハーのシェア低下が挙げられます。
かつては日本勢で6割のシェアを取っていたシリコンウエハーですが、近年はシェア争いが加速しており、 信越化学工業とSUMCOを併せて4割強という数値です。 市場規模が拡大の一途のため、売り上げが低迷するということはありませんが、シェア低下は気がかりです。
ただし、同社は塩化ビニル樹脂で世界シェア1位なことと、この分野で利益率30%を超える高収益を実現しているため、 半導体産業の景気変動をカバーできる企業体質になっています。
信越化学工業は優良企業?

信越化学工業は優良企業です。理由は次の通りです。
- 売上高が成長を続けている
- 自己資本比率が80%超と高い(=借金が少ない)
- 利益率が30%前後と高い(=儲かっている)
同社の財務は非常に優良で、上場企業平均(自己資本比率30%・利益率7%)と比較して突出して儲かっている会社です。 そして保有する現金資産も8000億円を超えており、非常に安定した経営をしていることがうかがえます。 2兆円企業でこの財務は同社が唯一であり、日本屈指の優良企業だと言えます。
権威あるビジネス誌「日経ビジネス」でも20年以上前から常に褒められており、ビジネス界の評価が非常に高いです。 筆者の私としては「総合化学メーカーよりよっぽど勝ち組」だと思います。
※財務データは信越化学工業の有価証券報告書を参照しています。
同業他社の企業研究を見る
- クラレの企業研究(売上高:8268億円、平均年収:1048万円、年間休日:120日)
- カネカの企業研究(売上高:8072億円、平均年収:855万円、年間休日:124日)
- 三菱ガス化学の企業研究(売上高:7735億円、平均年収:989万円、年間休日:122日)
- ダイセルの企業研究(売上高:5865億円、平均年収:814万円、年間休日:124日)
- 日亜化学工業の企業研究(売上高:5021億円、平均年収:757万円、年間休日:125日)
- UBEの企業研究(売上高:4868億円、平均年収:952万円、年間休日:124日)
- 日本ゼオンの企業研究(売上高:4206億円、平均年収:930万円、年間休日:123日)
- 日本触媒の企業研究(売上高:4093億円、平均年収:817万円、年間休日:120日以上)
- JSRの企業研究(売上高:4050億円、平均年収:829万円、年間休日:127日)
- デンカの企業研究(売上高:4002億円、平均年収:935万円、年間休日:124日)
- ニフコの企業研究(売上高:3530億円、平均年収:664万円、年間休日:120日)
- トクヤマの企業研究(売上高:3430億円、平均年収:790万円、年間休日:121日)
- 日産化学の企業研究(売上高:2513億円、平均年収:1010万円、年間休日:120日以上)
- アイカ工業の企業研究(売上高:2486億円、平均年収:785万円、年間休日:124日)
- エフピコの企業研究(売上高:2356億円、平均年収:802万円、年間休日:126日)
- 高砂香料工業の企業研究(売上高:2292億円、平均年収:824万円、年間休日:123日)
- 日本化薬の企業研究(売上高:2225億円、平均年収:749万円、年間休日:128日)
- 東京応化工業の企業研究(売上高:2009億円、平均年収:994万円、年間休日:122日)
- 東亞合成の企業研究(売上高:1675億円、平均年収:810万円、年間休日:123日)
- 日本パーカライジングの企業研究(売上高:1322億円、平均年収:749万円、年間休日:125日)
- 太陽HDの企業研究(売上高:1190億円、平均年収:907万円、年間休日:125日)
- 三菱ケミカルの企業研究(売上高:4兆4074億円、平均年収:851万円、年間休日:123日)
- 旭化成の企業研究(売上高:3兆373億円、平均年収:904万円、年間休日:120日)
- 富士フイルムの企業研究(売上高:3兆1958億円、平均年収:974万円、年間休日:125日)
- 信越化学工業の企業研究(売上高:2兆5612億円、平均年収:886万円、年間休日:120日以上)
- 住友化学の企業研究(売上高:2兆6062億円、平均年収:982万円、年間休日:124日)
- 東レの企業研究(売上高:2兆5632億円、平均年収:975万円、年間休日:日数言及なし)
- エア・ウォーターの企業研究(売上高:1兆759億円、平均年収:877万円、年間休日:126日)
- 三井化学の企業研究(売上高:1兆8091億円、平均年収:1068万円、年間休日:122日)
- 日東電工の企業研究(売上高:1兆138億円、平均年収:944万円、年間休日:123日)
- レゾナックの企業研究(売上高:1兆3914億円、平均年収:959万円、年間休日:124日)
- 積水化学工業の企業研究(売上高:1兆2977億円、平均年収:912万円、年間休日:125日)
- 東ソーの企業研究(売上高:1兆633億円、平均年収:925万円、年間休日:122日)