勝ち組【ダイセルへの就活】難易度や志望動機など選考対策!
会社名 | 就職難易度 |
---|---|
ダイセル | 高い 4.2 / 5.0 |
売上高 | |
5865億円 | |
平均年収 | 年間休日 |
814万円 | 124日 |
採用人数 | 初任給 |
事務系:5名程度 技術系:30名程度 | 学部卒:250,000円 院卒:272,100円 |
※就職難易度は「採用倍率」「採用大学のランク」をもとに算出しており、データは就職四季報・リクナビのプレエントリー数を参照しています。
参照:ダイセル|募集要項(初任給・年間休日)
おすすめ・人気記事
選考フロー
選考開始 | 3月 |
---|
ダイセルの選考フローは次の通りで、3月開始です。
- ES提出・WEBテスト
- 面接2回
- 内々定
インターン優遇の早期選考があります。その場合、選考開始は1月です。 開始時期は変更の可能性もあります。早めにプレエントリーして案内を見逃さないよう注意しましょう。 →ダイセルの採用ページ
一方の「就活のやり方」全般については、「就職活動のやり方|失敗しないコツを実体験で解説!」を参照してください。
就職難易度
就職難易度 | 高い |
---|
ダイセルの就職難易度は、高いです。 採用倍率は文系で約95倍・理系で約15倍で、ES通過率は文系10%、理系40%です。 学歴フィルターはありません。採用大学は次の通りです。
文系 | 九州大・中央大・関西大・関西学院大・滋賀大 |
---|---|
理系 | 東京科学大・大阪公大・神戸大・東京農工大・関西大・立命館大・新潟大・神奈川大・静岡大・富山大・三重大・兵庫県大・福岡大・名城大・大阪電通大・近畿大・大島商船高専 |
就職四季報によると、文系応募者は475人・理系は452人となっており、就職人気が低いです。 一方で文系の採用人数が少なく、狭き門となっています。 ES通過率が低いですが、内定者が高学歴に偏っていないことから、学歴フィルターではなくESの完成度の問題だと考えられます。
同社は総合職平均年収は814万円・30歳時点で647万円と年収が高く、大手化学に匹敵します。 残業時間も月20.1時間、有給取得率80%などホワイト企業であり、勝ち組企業だと言えます。
三菱ケミカル | 総合職:851万円、30歳:642万円 |
---|---|
住友化学 | 総合職:982万円、30歳:625万円 |
旭化成 | 総合職:904万円、30歳:633万円 |
三井化学 | 総合職:1068万円、30歳:695万円 |
レゾナック | 総合職:959万円、30歳:726万円 |
東ソー | 総合職:925万円、30歳:689万円 |
カネカ | 総合職:855万円、30歳:577万円 |
UBE | 総合職:952万円、30歳:673万円 |
インターン優遇 | あり |
---|
同社では、インターン優遇の早期選考があります。その場合、選考開始が1月に前倒しされます。 優遇選考での採用が多く、内定直結です。ゆえに通常選考は1~2人しか採用がないと考えられ、志望度が高ければインターン参加は必須です。
インターン選考では書類選考で「参加したいと思ったきっかけ」「どのような学びを得たいか」が問われます。 志望動機の項目を参考に、「就職活動の軸」「軸の実現のため」という観点で回答しましょう。
面接
面接回数 | 2回 |
---|
ダイセルの面接は、2回実施されます。質問内容は次の通りです。
- 入社する会社を決める軸(就職活動の軸)
- 強みと弱み
- 学生時代に注力したこと
- (関連して)チームで取り組んだ経験
- (関連して)挫折した経験
- (関連して)それを乗り越えた方法
- なぜダイセルを志望するのか
- 興味のある事業とその理由
- 会社で成し遂げたいこととその理由
「なぜ」系の質問が多いです。これは就職活動の軸を問うものであり、 予めESを「軸の実現」という視点で統一しておくと、そもそも「なぜ」系の質問を防止できます。
また、ガクチカでは「チームで取り組んだ経験」「直面した困難とそれを乗り越えた方法」「そこから得た学び」といった要素を予め盛り込んでおきましょう。 「学び」は「志望動機」や「成し遂げたいこと」で「学んだことを活かして活躍したい」と活用できます。
エントリーシート
ES設問 | 4本 |
---|
ダイセルのエントリーシートは、次の4本の設問が課されます。
- 自己PR
- 学生時代最も打ち込んだこと
- 志望動機
- ダイセルに入社して成し遂げたいこと
面接の項目でも触れましたが、ESの回答を「就職活動の軸」で統一することで説得力が生まれます。 就職活動の軸を「価値創造での社会貢献」とした場合の例を挙げます。
就職活動の軸 | 価値創造での社会貢献がしたい →【就活の軸は将来の夢】説得力ある例文と考え方を解説 |
---|---|
自己PR | 独創的な発想を形にする力。エピソードはガクチカを参照する。 →自己PRは何を答えればいい?|1000文字分の例文で解説! |
ガクチカ | サークルでのゲーム制作の経験。意見対立という困難に直面し、SNSを利用した市場調査をもとにデータで最適解を選択するよう誘導した。反対意見にも共感を示すことを意識した。 →学生時代頑張ったことの書き方|面接の定番質問に対応! |
志望動機 | 高機能品に特化して大きな利益を追う社風に共感したため。 →なぜこの会社を選んだのか|ES全体で説得力を出す方法 |
成し遂げたいこと | 顧客の潜在ニーズを探り、新素材の提案をして「高く売って喜ばれる営業マン」になりたい。 →会社に入って挑戦したいこと|人事が喜ぶ書き方! |
このように「軸の実現」で統一することを、MY就活ネットでは「ESのストーリー化」と呼んでいます。 詳しいやり方は次の関連記事で解説します。
→【完全版】エントリーシートの書き方|165社の深掘り対策搭載!
志望動機
ポイント | 社風への共感 |
---|
ダイセルの志望動機の例文と書き方を解説します。まず、例文は次の通りです。
私が貴社を志望する理由は、貴社が高機能品に特化し、大きな利益を追求する社風に強く共感したからです。 貴社は、単なる素材供給にとどまらず、技術革新を通じて高付加価値製品を生み出し、持続的な成長を遂げています。 このような「価値の最大化」を目指す姿勢に魅力を感じ、貴社の一員として貢献したいと考えています。
私は学生時代にゲーム制作に取り組み、ユーザーの求める本質的な価値を探ることの重要性を学びました。 市場調査やフィードバックを基に、付加価値の高いコンテンツを提供することを常に意識し、その結果、より多くのユーザーに楽しんでもらえる作品を生み出せました。 この経験を通じて、「価値を見極め、最適な形で提供すること」が大きな成果につながることを実感しました。
貴社の高機能品事業においても、単なる販売ではなく、顧客のニーズを深く理解し、最適な提案を行うことが重要だと考えています。 私は自身の創造力と市場分析の経験を活かし、貴社の高付加価値製品をより多くの顧客に提供し、利益の最大化に貢献する営業として活躍したいです。
この例文では「価値の最大化を目指す社風への共感」を結論とし、自身の「ゲーム制作の経験」を根拠に用いています。 同社は新事業・新用途の開発を進めており、さらなる高収益化を目指しています。 そこで、付加価値や価値創造というキーワードを使うとよいでしょう。
このように志望動機は「就職活動の軸」「ガクチカ」と不可分一体です。 まだこれらエピソードの準備ができていない場合、まずは自己分析から始めましょう。
また、次の関連記事では文系向けに「化学メーカーの志望動機の書き方」を「就職活動の軸」「業界の志望動機」「当社の志望動機」の三段階、例文付きで解説しています。
ダイセルの強み
強み | 高機能品 |
---|
ダイセルの強みは、高機能品で大きな利益を稼いでいる点です。
同社には4つの事業部門がありますが、特に「酢酸」に強みがあり、それを加工した中間材(高機能品)で売上に対して23%もの利益を稼いでいます。 同社の高収益体質を支えている主力事業の1つで、「高く売れる技術力・研究開発力・提案力」があることがうかがえます。
また、エンジニアリングプラスチック事業(以下、エンプラ)でも高機能プラスチックで大きな売上・利益を稼いでおり、 高機能品特化で稼ぐ企業だと言えます。同社の各事業部門の商品・売上・利益は次の通りです。
メディカル・ヘルスケア事業 | 医薬品材料・日用品材料(シャンプーやハンドソープなどに利用)・化粧品材料・健康食品素材 売上:139億円、利益率:5.6% |
---|---|
スマート事業 | 液晶・半導体材料 売上:307億円、利益率:赤字 |
セイフティ事業 | 自動車エアバッグ用インフレータ(ガス発生装置)など 売上:955億円、利益率:3.1% |
マテリアル事業 | 酢酸・酢酸ビニル・高純度テレフタル酸など中間材 売上:1853億円、利益率:23.0% |
エンプラ事業 | 高強度・耐熱性に優れた高機能プラスチック。自動車部品などに使用される。 売上:2268億円、利益率:8.0% |
また同社の「長期ビジョン・中間戦略」によると、 「組織の再編により、社会課題・顧客の潜在ニーズを掘り下げて、新事業や新用途の開発を行う」とあります。 開発自体は理系の仕事ですが、潜在ニーズの掘り下げや新用途の発見は文系の仕事です。
ゆえに、「志望動機」や「成し遂げたいこと」には「潜在ニーズ」「新用途」などがキーワードとして使えますね。
ちなみに「汎用品」「高機能品」の2つのビジネスを行う点は、素材メーカーすべてで共通します。 これについて詳しくは次の関連記事で解説していますので、併せてご覧ください。
競合他社
ダイセルの競合他社は、酢酸では三菱ケミカル・レゾナック、エンプラでは住友化学や三井化学が挙げられます。
ただし、ダイセルはこの中でも高収益を得ており、価格競争にはなっていないと考えられます。 今後も新事業の開発・新用途の提案を通じて高い付加価値を実現していくでしょう。
弱み
弱み | スマート事業が赤字 |
---|
ダイセルの弱みはスマート事業が赤字である点です。
この事業では液晶・半導体向けの高機能フィルムなどが主力製品ですが、 これについて決算説明会で次のように説明されています。
2024 年 3 月期は半導体関連製品の需要が弱く、フォトレジスト材料および電子材料向け溶剤の数量が減少した。
足元では需要は回復傾向にあり、2025 年 3 月期は数量が回復し、利益も向上する見通し。 機能フィルムについては、2023 年 3 月期に大きく収益貢献した防眩フィルムが競争激化により 2024 年 3 月期に大きく落ち込んでしまった。 2025 年 3 月期は車載用フィルムや離型フィルムとその他機能フィルムの数量を伸ばす計画。
現在ではすでに需要回復の傾向にあるようです。 半導体需要には「シリコンサイクル」という呼ばれる波があり、それに呑まれたものと考えられます。 ただし、同社には他に利益率をカバーできる事業が複数あるため、それほど大きな問題ではありません。
潰れる可能性は低い
倒産可能性 | 低い |
---|
ダイセルが潰れる可能性は低いです。 財務の重要な指標は以下のようになっています。
営業利益率 | 11.1%(上場企業平均7%) |
---|---|
自己資本比率 | 42.8%(上場企業平均30%) |
流動資産 | 4094億円 |
流動負債 | 2088億円 |
同社は営業利益率が高く、儲かっている会社だと言えます。 また自己資本比率の高さは「借金が少ない」ことを意味し、こちらも上場企業平均を上回りますので問題ありません。
企業が潰れるのは「現金が底をついたとき」ですが、流動負債(1年以内に控えている支払い)をすべて払ってなお、 流動資産(すぐに現金化できる資産)が残りますので短期的な資金ショートも起こりません。
以上より、ダイセルの倒産可能性は低いと言えます。
同業他社の企業研究を見る
- クラレの企業研究(売上高:8268億円、平均年収:1048万円、年間休日:120日)
- カネカの企業研究(売上高:8072億円、平均年収:855万円、年間休日:124日)
- 三菱ガス化学の企業研究(売上高:7735億円、平均年収:989万円、年間休日:122日)
- ダイセルの企業研究(売上高:5865億円、平均年収:814万円、年間休日:124日)
- 日亜化学工業の企業研究(売上高:5021億円、平均年収:757万円、年間休日:125日)
- UBEの企業研究(売上高:4868億円、平均年収:952万円、年間休日:124日)
- 日本ゼオンの企業研究(売上高:4206億円、平均年収:930万円、年間休日:123日)
- 日本触媒の企業研究(売上高:4093億円、平均年収:817万円、年間休日:120日以上)
- JSRの企業研究(売上高:4050億円、平均年収:829万円、年間休日:127日)
- デンカの企業研究(売上高:4002億円、平均年収:935万円、年間休日:124日)
- ニフコの企業研究(売上高:3530億円、平均年収:664万円、年間休日:120日)
- トクヤマの企業研究(売上高:3430億円、平均年収:790万円、年間休日:121日)
- 日産化学の企業研究(売上高:2513億円、平均年収:1010万円、年間休日:120日以上)
- アイカ工業の企業研究(売上高:2486億円、平均年収:785万円、年間休日:124日)
- エフピコの企業研究(売上高:2356億円、平均年収:802万円、年間休日:126日)
- 高砂香料工業の企業研究(売上高:2292億円、平均年収:824万円、年間休日:123日)
- 日本化薬の企業研究(売上高:2225億円、平均年収:749万円、年間休日:128日)
- 東京応化工業の企業研究(売上高:2009億円、平均年収:994万円、年間休日:122日)
- 東亞合成の企業研究(売上高:1675億円、平均年収:810万円、年間休日:123日)
- 日本パーカライジングの企業研究(売上高:1322億円、平均年収:749万円、年間休日:125日)
- 太陽HDの企業研究(売上高:1190億円、平均年収:907万円、年間休日:125日)
- 三菱ケミカルの企業研究(売上高:4兆4074億円、平均年収:851万円、年間休日:123日)
- 旭化成の企業研究(売上高:3兆373億円、平均年収:904万円、年間休日:120日)
- 富士フイルムの企業研究(売上高:3兆1958億円、平均年収:974万円、年間休日:125日)
- 信越化学工業の企業研究(売上高:2兆5612億円、平均年収:886万円、年間休日:120日以上)
- 住友化学の企業研究(売上高:2兆6062億円、平均年収:982万円、年間休日:124日)
- 東レの企業研究(売上高:2兆5632億円、平均年収:975万円、年間休日:日数言及なし)
- エア・ウォーターの企業研究(売上高:1兆759億円、平均年収:877万円、年間休日:126日)
- 三井化学の企業研究(売上高:1兆8091億円、平均年収:1068万円、年間休日:122日)
- 日東電工の企業研究(売上高:1兆138億円、平均年収:944万円、年間休日:123日)
- レゾナックの企業研究(売上高:1兆3914億円、平均年収:959万円、年間休日:124日)
- 積水化学工業の企業研究(売上高:1兆2977億円、平均年収:912万円、年間休日:125日)
- 東ソーの企業研究(売上高:1兆633億円、平均年収:925万円、年間休日:122日)