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文系のメーカー就職!どこがいい?おすすめ企業48社

 文系のメーカー就職に役立つ企業一覧、選考、エントリーシート・志望動機の書き方などについて解説しています。 「文系は狭き門で就職は難しい」と思い込みがちですが、実は超優良なのに知名度が低いBtoBメーカーがたくさんあり、 そこではライバルが少ないため有利に選考を受けることができます。

 

この記事の要点

  1. メカトロニクス・半導体製造装置・素材メーカーがおすすめ!48社を紹介
  2. BtoBメーカーは文系でも就職難易度が低い
  3. 文系が必要とされる役割がある!
  4. 文系おすすめ企業を一覧にして紹介


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おすすめはどこ?

 文系のメーカー就職でおすすめなのは、BtoBメーカーのうち、特に勢いのあるメカトロニクス半導体製造装置です。

 「メーカーは文系には厳しい」と思ってしまいがちですが、そうではありません。 知名度の低いBtoBほどライバルの就活生が少なく、有利に選考を受けることができるからです。 そして製品の売り方の工夫という、文系専用の重要な仕事があります。

 その他、「メーカーの王」である素材メーカー、特に高炉メーカー化学メーカーは将来性も高く、 同じく知名度の低さから文系にもおすすめできる企業群です。

 一方で文系にはスキルがないと将来に悩む学生にはマーケティング企業をおすすめしています。 マーケティングは日本企業が軽視してきたスキルですが、BtoCではこれができないと勝負にならない時代に突入しており、 いろんな企業が血眼になってマーケティング経験者を探し、部長待遇や役員待遇でヘッドハンティングしています。

文系はオワコンじゃない!|文系の時代が来ている!

 では早速、おすすめ企業のピックアップから紹介していきます。

 

1.メカトロニクス

メカトロニクスのランキング
会社名売上高平均年収年間休日
オムロン8590億円820万円126日
ファナック7260億円1360万円125日
キーエンス5870億円2110万円128日
DMG森精機5010億円805万円121日
安川電機4740億円860万円125日
ダイヘン1450億円811万円120日以上
※企業名をタップするとMY就活ネット独自の企業研究記事に遷移します。

 最もアツイのがメカトロニクス(FA/工作機械)です。

 今どき工場ではパソコンで数値を入力して、その通りに部材を切ったり削ったりするのは当たり前ですが、 それを当たり前にしたのが日本企業です。工場の自動化という世界の流れに乗りに乗っていて、 爆益をたたきだし、年収も高いです。

 将来性バツグンである一方、BtoB企業なため知名度が低く、就活では知る人ぞ知る優良企業です。 ビジネス界や理系には超有名な一方で、文系にはまるで知名度がありません

 特にオムロンのことを体温計や体重計の会社だと思っていた人は多いのではないでしょうか。 実はオムロンの売上高のうちヘルスケア部門は12%に過ぎず、その真の姿は工場の自動化の会社です。 「オートメーションセンタ」を開設して無人製造ラインのデモを顧客に見せ、「工場の自動化」で大盛況を見せています。

 この分野では電機メーカー機械メーカーが世界的に大きな存在感を誇っています。 併せて知っておいてほしい業界です。

電機メーカー76社!将来性あるおすすめ企業!

機械メーカーがすごすぎる!49社の業界研究・志望動機・平均年収

 

2.半導体製造装置

半導体製造装置のランキング
会社名売上高平均年収備考
東京エレクトロン1兆2000億円1270万円全般
荏原製作所5230億円880万円全般
SCREENホールディングス3640億円962万円洗浄
アドバンテスト3120億円1020万円検査装置
アルバック1900億円681万円成膜・エッチング
ディスコ1470億円1180万円切削・研磨
浜松ホトニクス1400億円697万円レーザー切断
ウシオ電機1180億円700万円UVランプ世界首位

 同じくアツイのが半導体製造装置です。

 詳細は専用の記事で解説しますが、歴史的にこれらの企業がいち早く技術力を確立したため、 外国企業がいまさら参入しても太刀打ちできないほど高みに上ってしまった業界です。 おかげで儲かっていて、年収もやたら高いですね。

 これらの企業がなければiPhoneもギャラクシーも不良品率が爆上がりして、 とても商品と呼べるシロモノにはならなかったでしょう。

半導体産業って何がすごいの?|今さら聞けないシリーズ

 特に文系におすすめなのがディスコです。 同社はシリコンウエハー加工機械のメーカーで、ICチップなどに使われる半導体であるシリコンを、 「切る・磨く・削る機械」を製造している会社です。これだけ聞くとバリバリの理系企業のように思えますよね。

 ですが、ディスコには文系・理系の区別がないところに大きな特徴があります。

 社内通貨制度「ウィル」があり、仕事をするとウィルが稼げます。 そのウィルを使って、仕事オークションで好きな仕事を落札できるという仕組みになっており、 所属部署に関わらず得意な仕事で活躍できるようになっています。

 「文系だから」「理系だから」という縛りがなく、どんどん技術を学んでいくことも可能です。 さらにウィルを稼げばボーナスに上乗せ支給される制度があり、それゆえメーカー企業ではかなり高給です。

ディスコの企業研究・志望動機

 

3.半導体材料

半導体材料メーカーのランキング
会社名売上高平均年収備考
信越化学工業1兆5400億円850万円シリコンウエハー世界首位
JSR4460億円736万円フォトレジスト世界首位
日産化学2000億円933万円フォトレジスト用コーティング剤世界首位
SUMCO2910億円841万円シリコンウエハー世界2位
日本化薬1730億円746万円半導体封止用エポキシ樹脂世界首位
東京応化工業1170億円810万円フォトレジスト世界2位
太陽ホールディングス810億円780万円ソルダーレジスト世界首位

 聞いたこともない会社がほとんどではないでしょうか。 ですが、世界文明の首根っこを掴んでいるマジでヤバい企業群です。 これらの会社が「売らない」と言えば黒電話の時代に逆戻りし、スマホやパソコンはなくなります。

 誇張ではありません。代わりを作れる企業がなく、日本政府がその名を口にするだけで、 中国や韓国が禁輸を恐れて大騒ぎします。ときどきニュースになっていますが、いまいちそのヤバさが伝わっていないように思います。

 半導体材料や製造装置は非常に高度な技術力を持ち、日米で世界を分割しながら得意分野をそれぞれ分け合ってきた経緯があり、 そのまま何十年も経ったのでもはや誰も追いつけない高みに登ってしまいました。

 ですが、学生への知名度が皆無なため就活では穴場になっています。 あまりにもったいない

 

4.高炉メーカー

高炉メーカーのランキング
会社名売上高平均年収年間休日
日本製鉄4.6兆円995万円※119日
JFEスチール3.3兆円938万円119日
神戸製鋼所1.6兆円553万円119日

 高炉メーカーはその圧倒的な技術力、そして規模から日本産業の王として長らく君臨してきました。 これらの企業に逆らえる会社はトヨタ自動車くらいしかありません。 なぜならその技術力から替えが利かないためです。

 これらの企業は関連したビジネスを多く展開しており、経営参謀としての文系総合職の仕事もたくさんあります。

鉄鋼メーカーの業界研究・志望動機・平均年収

 

5.化学メーカー

化学メーカーのランキング
会社名売上高平均年収年間休日
三菱ケミカル3.9兆円995万円123日
住友化学2.3兆円984万円124日
富士フイルム2.3兆円1070万円123日
旭化成2.1兆円920万円120日
三井化学1.2兆円847万円
クラレ6000億円700万円120日
三菱ガス化学5500億円827万円122日
日亜化学工業4000億円678万円125日
ニフコ2600億円634万円120日

 化学メーカーは「鉄以外の素材」を作っているメーカーで、圧倒的な技術力から世界を独占している分野が多く、 その収益力から給料が高く、残業は少ない年間休日が軒並み120日を超えるなど業界全体がホワイトという特徴があります。 文系の仕事は主に「新素材の使い道を提案する」ことや「顧客がしたいことを実現できる素材の条件を見つける」ことです。

 三菱ケミカルは「儲からない生分解性プラスチックを開発し続けた」など経営センスが良すぎて毎週、日経ビジネスに記事が載るくらいビジネス界の超大物です。 日亜化学工業は後にノーベル賞を受賞した「青色LED」を発明した会社ですし、プラスチックの留め具といえばだいたいニフコです。

 こちらも理系の注目度は高い一方で、文系の知名度はほとんどないため、 有利に選考を受けることができます

 ここで紹介しているのはごく一部ですが、化学メーカーは数も多いのでぜひ専用の記事もご覧ください。

化学メーカーの業界研究・志望動機・平均年収

 化学メーカー・鉄鋼メーカー・非鉄金属メーカーをまとめて「素材メーカー」と呼びますが、 これら産業の上流工程に位置する業界は景気の変動に強いことや、 最終製品の売れ行きに影響を受けにくいことから、安定的に高収益を生み出す業界だと言えます。

素材メーカーとは?おすすめの最強の就職先

 

6.マーケティング企業

マーケティング企業(生活消費財)のランキング
会社名売上高平均年収備考
花王1.4兆円780万円働きやすい会社
資生堂1兆円724万円
ユニ・チャーム6400億円859万円
ライオン4100億円742万円
P&G2700億円非公開世界で8.3兆円
コーセー2600億円848万円
ポーラ・オルビス2400億円755万円
ユニリーバ1000億円非公開世界で6.8兆円
ファンケル960億円557万円
ロレアル国内非公開非公開世界で3.2兆円

マーケティング企業(食品)のランキング
会社名売上高平均年収年間休日
サントリーホールディングス2兆6000億円非公開121日
キリンホールディングス2兆円963万円123日
味の素1兆1000億円952万円120日以上
日清食品ホールディングス4900億円816万円123日
コカ・コーラボトラーズジャパン4600億円678万円122日

 マーケティングとは、簡単に言えば売れる仕組みづくりをする仕事です。 先ほど少し触れましたが、日本企業は技術偏重で売り方の工夫をしてきませんでした。

 しかしこの企業群は技術力で差がつかないためにいち早くマーケティングが必要になり、 すでに伝統芸として習得済みです。この企業群で働けば、文系専用のマーケティングスキルが身に付き、 一生食うに困らない人材になることができます。

 特におすすめはP&G味の素サントリーです。

マーケティングとは?将来性の高い文系最高スキル

 

文系の仕事は何?

 メーカーの文系の仕事は、顧客の工場長や研究所長に「君に任せるしかない!」と言わせることです。

 具体的には出世コースである「営業」が前提ですが、安心してください。 テレビドラマにありがちな土下座のイメージとは異なります。そんなことをしても何の意味もないからです。

 メーカーのビジネスは「品質と納期」がモノを言いますが、「うちの商品を使えば御社の不良品率が下がります」 「注文から3日以内に納品できます」など「工場長の気持ちをわしづかみにする」するのです。

 そのため「自社製品がなぜ顧客の役に立つのか」をまとめた資料をつくったり、 顧客から仕入れた情報を社内に共有するための報告書をつくったりするのが、文系の新入社員の仕事です。 半年から1年もすれば1人で顧客工場に出張するようになります。

 しんどそうでしょうか?ですがその面白さは何物にも代えがたいものです。 なぜなら営業先は「決定権者」であり、つまりは部長や取締役級だからです。 そんなエライ人に「君に任せるしかない」なんて言われたら、承認欲求がメチャクチャに満たされます

 ついでに言えば社内での立場は強く、「他部署に命令」するような機会がたくさんあります。 メーカー文系は承認欲求も自己肯定感も満たされる、そんな仕事をします。

 

メーカーに就職するメリット

 文系がメーカー就職するメリットは、次の4点です。

 

1.メーカーにはホワイト企業が多い!

 メーカーにはホワイト企業が多いです。 その理由は、現業職主体の労働組合があり、「会社に文句が言えない総合職」に代わって待遇改善を要求してくれるからです。

 総合職は会社に文句が言えません。自分の出世がかかっていますから、上役の機嫌を損ねるようなことはできないからです。 ですがメーカーの場合、「出世はしないけど、いないと会社がつぶれてしまう存在」がいます。それが現業職です。

 現業職はいくら出世しても「課長補佐」が限界です。ほとんどの社員は「班長」や「作業長」の階級で定年を迎えます。 逆に言えば、現業職は「出世のために上役のご機嫌をとる」必要がないのです。 また給料やボーナスも「出世」で稼ぐことができませんから、労働組合で待遇改善を要求するのが効率的です。

 ゆえに工場を持つメーカーは「休日が多い」「残業が少ない」「赤字でもボーナスが出る」など、 好条件の待遇で安定している場合が多いのです。

 

2.日本のメーカーは技術力が非常に高い

 日本のメーカーはその技術力のために「高くても売れる」という商品をたくさん持っています。 それが「営業がやりやすい」「安定的に高収益」という大きなメリットにつながります。

 確かに最終製品である「スマホ」や「パソコン」「生活家電」などでは海外メーカーに押されています。 ですが、そこに至るまでの「素材や部品」「製造装置」は日本企業の独壇場です。 「iPhoneやギャラクシーの中身はほとんど日本製」と言われるのはこのためで、さらに実は「工場の機械」すら日本製です。

 「日本製を使えば不良品率が下がる」「納品にかかる時間が短い」というのは高くても買う理由になります。 特に法人営業では「顧客が求めていること」がわかりやすいため、営業がやりやすいというメリットにつながります。

 そのような日本企業は替えが効きません。「下請けだから立場が弱い」ということは決してなく、むしろ向こうから勝手に買いに来るのが日本のメーカーです。 こんなに優良企業の宝庫でありながら、特に「素材・部品・製造装置メーカー」は就活生への知名度が低く知っている人だけが有利に内定をとって、人生を謳歌するのです

 もったいないですよね。 MY就活ネットでは、そんな隠れ優良企業も紹介していますので、参照してみてください。

就活おすすめ!厳選「隠れ優良企業」

 

3.メーカーは経営が安定している!

 メーカーはビジネスの上流工程を担うため、経営が安定します。

 メーカーに就職する最大のメリットは、経営が安定していることです。 ものづくりの過程においては、上流工程ほど経営が安定します

 例えばiPhoneが売れなくなった場合、アップル社は大変です。 もちろん部品メーカーにもダメージがありますが、代わりにサムスン電子に売ればいいという対策ができます。 では、その部品メーカーを相手にしている素材メーカーはどうでしょうか。

 そう、影響がほとんどないのです。

 もっと言えば「みんながスマホ自体に飽きてスマホが売れなくなった」という極端な事態でも、素材メーカーは儲かり続けます。 これが上流工程ほど経営が安定する理由です。

 実は日本のメーカーは「上流工程」で強く、消費者には無名だけどビジネス界では有名な企業がたくさんあります。 これらのメーカーのことを「BtoBメーカー」といいますが、詳しくは次の記事で解説しています。

BtoCはやめとけ!BtoBとどっちがいい?メリットやおすすめ

 

4.マーケティングという大きな役割がある

 メーカーの文系には、マーケティングという大きな役割があります。

 「メーカーは理系以外お断りなのでは?」と思いがちですが、そうではありません。

 マーケティングとは、簡単に言えば「消費者を理解して、商品を開発し、売れる仕組みをつくる仕事」です。 BtoCメーカーなら「消費者の気持ち」、BtoBメーカーなら「顧客の工場長の気持ち」をわしづかみにして、 「君に任せるしかない」と言わせる仕事です。

 日本企業は永らくこれを軽視してきたために、最終製品の市場が海外勢に奪われてしまいました。 近年ではその反省から、マーケティングを重視しようという機運が高まっています。 これは、メーカーに就職する文系の役割です。

 →マーケティングって何?将来性のすごい文系最高峰スキル

 

メーカーに就職するデメリット

 文系がメーカー就職するデメリットは、次の3点です。

 

1.待遇が安定しすぎている

 メーカーは待遇が安定しすぎています。 簡単に言えば、景気が悪いときも最低限の保障がある一方で、景気の良い時もボーナスが大きく増えたりはしないということです。

 これはメリットでも解説した「労働組合」が関係しています。 労働組合はボーナスを「頑張った利益の配分」ではなく「給料の一部」とみなしています。 そのため大きく減るのを嫌がり、その分会社も大きく増やしたりしないことでバランスを取っています。

 「毎年同じだけの生活ができる」のはメリットではありますが、 逆に悪く言えば「頑張っても報われない報酬体系になっている」というデメリットにもなります。

 

2.サービス残業がある

 メーカーに限ったことではありませんが、多少のサービス残業はあります。

 労働条件などの待遇は、会社と労働組合で36協定という約束を結んで決まります。 メーカーの36協定は、労働組合が強いがゆえに会社にとって厳しい内容になりがちです。

 例えば「残業は月40時間まで。1週間で10時間を超えてはならず、1日2.5時間以内にしなさい。」などと細かく定められています。 しかし、総合職の仕事はこんなガチガチに固められたスケジュールではできません。 そんなときに何が起きるかというと、サービス残業です。

 確かにメーカーは労働組合のおかげで休日が多いですし、残業も少なく済むようになっています。 ですが、労働組合のせいでサービス残業が発生するということもあるわけです。

 

3.技術偏重な会社が多い

 技術偏重な会社が多いのは、メーカー就職のデメリットの1つです。

 「モノづくり大国ニッポン」という言葉に表されるように、日本のメーカー企業はモノづくりに自信を持っていて、 それが行き過ぎたのが「技術偏重」という弊害です。

 「良いものをつくれば売れる」というのはBtoBメーカーの話です。 消費者向けのBtoCメーカーでは「デザイン」や「雰囲気」といったあいまいな要素がからみ、 単に性能が高ければ売れるという時代はとっくの昔に終わりました。

 ですが、過去の栄光が忘れられず「技術偏重」になっている会社が未だ多く残っています。 売れない理由を「消費者」や「環境」のせいにして、技術力ばかり磨いていれば良いと考えている会社には将来性がありません。

 P&Gや花王、ユニ・チャーム、資生堂といった生活消費財メーカーがマーケティングで成功していくのを見て、 マーケティング部門を会社に設立するメーカー企業も増えてきています。 ですがそれも「形だけ」「体裁だけ」でつくっている会社も多く、本当に機能しているかどうかは未知数です。

 

メーカーにはどんな種類がある?文系おすすめ企業!

 メーカー企業には大きく分けて「BtoCメーカー」「BtoBメーカー」の2種類があります。

 BtoCメーカーとは、テレビCMなどでおなじみの家電、パソコン、スマホ、自動車、日用品、食品などの「消費者向けの最終製品」をつくるメーカーのことです。 ソニーやパナソニック、NEC、トヨタ自動車、花王、サントリーなどが含まれます。

 BtoCメーカーは知名度が高いだけあって就活でもライバルが多く、激戦になります。 知名度の高さからBtoCメーカーに注目してしまいがちですが、 日本のモノづくりで本当に強いのはBtoBメーカーです。

 BtoBメーカーは「法人向け」に製品をつくるメーカーであり、 「素材」「部品」「工場設備」「建設機械」などを製造する企業です。

 日本が「モノづくり大国」と呼ばれるのはむしろこちらのほうの話であって、 特に素材や部品では高い世界シェアを誇る製品も多く、 特に世界中の半導体産業は日本の化学メーカー抜きには成立しません

 そして、BtoBメーカーは知名度が低いため、就活では比較的ライバルが少ない特徴があります。 文系の採用人数が少ないため「狭き門」と言われがちですが、 BtoCの有名企業に比べたらだいぶマシです。

 さて、そんなメーカー企業をさらに細かく分類して、紹介していきます。

 

【BtoB】素材メーカー

 素材とは「鉄」「アルミ」「銅」「プラスチックの材料」「樹脂」「繊維」など、 製品や部品をつくるための材料を指します。 素材メーカーとして、素材をつくる会社は以下の業界があります。

 

【BtoB】鉄鋼メーカーの一覧

 鉄鋼メーカーには、日本製鉄やJFEスチールなどの「高炉メーカー」、トピー工業や共英製鋼などの「電炉メーカー」、 日立金属や大同特殊鋼などの「特殊鋼メーカー」の3種類があります。 これらの企業なしでは自動車も飛行機も、果ては缶コーヒーすら作れません。

鉄鋼メーカーのランキング
会社名売上高平均年収備考
日本製鉄4.6兆円995万円※鉄鋼(高炉)
JFEスチール3.3兆円938万円鉄鋼(高炉)
神戸製鋼所1.6兆円553万円鉄鋼(高炉)
日立金属9100億円774万円鉄鋼(特殊鋼)
日新製鋼5200億円575万円鉄鋼(高炉)
大同特殊鋼4400億円751万円鉄鋼(特殊鋼)
愛知製鋼2100億円714万円鉄鋼(特殊鋼)
トピー工業2000億円638万円鉄鋼(電炉)
共英製鋼1400億円595万円鉄鋼(電炉)
大和工業1400億円586万円鉄鋼(電炉)
JFE条鋼1300億円非公開鉄鋼(電炉)
山陽特殊製鋼1300億円722万円鉄鋼(特殊鋼)
中山製鋼所1200億円604万円鉄鋼(電炉)
東京製鐵1200億円699万円鉄鋼(電炉)
日本冶金工業1100億円568万円鉄鋼(特殊鋼)
三菱製鋼1000億円616万円鉄鋼(特殊鋼)
栗本鐵工所1000億円683万円鉄鋼(特殊鋼)
※は総合職平均(就職四季報参照)

 →鉄鋼メーカーの業界研究・志望動機・平均年収

 

【BtoB】非鉄金属メーカーの一覧

 非鉄金属メーカーには、住友電気工業や三菱マテリアルなどの「銅」、UACJや日本軽金属ホールディングスの「アルミニウム」 住友金属鉱山の「ニッケル」など様々な金属を製造する会社があります。 「鉄以外の金属」という意味で「非鉄金属メーカー」と呼ばれます。

非鉄金属メーカーのランキング
会社名売上高平均年収備考
住友電気工業2.8兆円794万円銅・電線
三菱マテリアル1.3兆円715万円銅・ニッケル
セメント・アルミニウム
古河電気工業8400億円729万円
住友金属鉱山7800億円784万円銅・ニッケル
働きやすい会社
フジクラ6500億円721万円銅・電線
UACJ5600億円695万円アルミニウム
日本軽金属ホールディングス4400億円988万円アルミニウム
DOWAホールディングス4100億円787万円
リョービ2400億円654万円
昭和電線1500億円628万円銅・電線
大紀アルミニウム1500億円658万円アルミニウム
古河機械金属1400億円788万円
アーレスティ1300億円574万円
東邦亜鉛1100億円485万円亜鉛
アサヒホールディングス1000億円741万円貴金属

 →非鉄金属メーカーの業界研究・志望動機・平均年収

 

【BtoB】化学メーカー(素材)の一覧

 化学メーカーのうち、信越化学工業や三菱ガス化学などの「誘導品メーカー」が素材メーカーにあたります。 半導体の材料や、プラスチックの材料、樹脂などの「金属ではない何かの材料」をつくっています。 機械メーカーも電機メーカーも、これらの企業なしでは何も作れません。

 世界的に高いシェアを誇る製品群が多く、日本だけでなく世界のモノづくりを支えている隠れ優良企業が豊富です。

化学メーカーのランキング
会社名売上高平均年収備考
三菱ケミカル3.9兆円995万円
住友化学2.3兆円984万円
旭化成2.1兆円920万円
三井化学1.2兆円847万円
信越化学工業1.2兆円843万円シリコンウェハー世界首位
昭和電工7800億円719万円総合化学
東ソー7400億円758万円総合化学
宇部興産6100億円667万円総合化学
三菱ガス化学5500億円827万円誘導品
カネカ5400億円756万円総合化学
ダイセル4400億円771万円誘導品
JSR3900億円742万円誘導品
デンカ3600億円646万円総合化学
トクヤマ2900億円604万円総合化学
日本触媒2900億円805万円誘導品
日本ゼオン2800億円710万円誘導品
セントラル硝子2200億円631万円誘導品
日産化学工業1800億円784万円誘導品
チッソ1500億円579万円総合化学
日本曹達1200億円708万円誘導品

 →化学メーカーの業界研究・志望動機・平均年収

 

【BtoB】部品メーカー

 部品とはボルトやネジが思い浮かびますが、液晶パネルのフィルム、ベアリング、ランプ、 モーター、パッキンなどさまざまな種類があります。 部品メーカーには以下のような業界があります。

 

【BtoB】電機メーカー(電子部品)の一覧

 電機メーカーのうち、「電子部品メーカー」が部品メーカーに該当します。 村田製作所のコンデンサやセンサ、アルプス電気のデータ通信モジュールやコイル、 GSユアサコーポレーションの電源などがありますね。

電子部品メーカーのランキング
会社名売上高平均年収備考
東京エレクトロン1兆2000億円1270万円半導体製造装置(全般)
日本電産1兆1000億円583万円産業用モーター
村田製作所1兆1000億円650万円スマホ部品
TDK1兆1000億円804万円磁気ヘッド・コンデンサ
オムロン7900億円735万円制御機器
アルプス電気7500億円610万円車載・スマホ部品
ミネベアミツミ6300億円679万円極小ベアリング世界首位
ルネサスエレクトロニクス4700億円761万円車載用マイコン世界首位
横河電機3900億円976万円
スタンレー電気3800億円638万円
GSユアサコーポレーション3500億円766万円
ローム3500億円691万円カスタムLSI
ミツバ3200億円567万円
キーエンス3100億円2110万円
イビデン2600億円625万円電子基板・排ガス浄化部品
太陽誘電2300億円691万円コンデンサ
ウシオ電機1700億円709万円産業用ランプで世界No.1
サンケン電気1500億円622万円電源・照明
ユーシン1500億円581万円自動車部品
ホシデン1500億円638万円コネクタ・スイッチ
マブチモーター1400億円731万円
新光電気工業1300億円703万円
浜松ホトニクス1200億円664万円
日本ケミコン1100億円616万円アルミ系部品
ヒロセ電機1100億円736万円コネクタ
市光工業1100億円527万円自動車部品
ニチコン1000億円533万円アルミ系部品
メイコー950億円557万円
新電元工業920億円748万円半導体・電源

 →電機メーカーの業界研究・志望動機・平均年収

 

【BtoB】機械メーカー(機械部品)の一覧

 機械メーカーのうち、「機械部品」や「ベアリング」を手掛ける企業が該当します。 ジェイテクト、日本精工、THK、イーグル工業などがありますね。 知名度が低いため、就活ではねらい目になります。

機械部品メーカーのランキング
会社名売上高平均年収備考
ボッシュ(独)10兆円非公開自動車部品・電動工具
ジェイテクト1.3兆円685万円ベアリング
日本精工9400億円767万円ベアリング最大手
働きやすい会社
NTN6800億円697万円ベアリング
SMC4800億円744万円空気圧制御
荏原製作所3800億円724万円タービン・ポンプ
THK2800億円584万円機械部品
ナブテスコ2800億円734万円自動制御機器
不二越2300億円640万円ベアリング・自動車製造ロボット
椿本チエイン1987億円656万円産業用チェーン
TPR1700億円702万円自動車用ピストンリング
イーグル工業1400億円747万円メカニカルシール大手
キッツ1100億円619万円水道用バルブ国内No.1
東芝機械1100億円618万円総合機械
大豊工業1000億円620万円自動車部品

 →機械メーカーの業界研究・志望動機・平均年収

 

【BtoB】化学メーカー(電子材料)の一覧

 化学メーカーのうち、「電子材料メーカー」が部品メーカーに該当します。 富士フイルムや日東電工、日立化成などは、液晶パネルや基板の部品をつくっていて、 これを最終製品メーカーに販売しています。

電子材料メーカーのランキング
会社名売上高平均年収備考
富士フイルム2.3兆円1070万円
日東電工7600億円705万円
日立化成5500億円732万円
ADEKA2200億円697万円
住友ベークライト1900億円730万円
東京応化工業920億円697万円

 →化学メーカーの業界研究・志望動機・平均年収

 

【BtoB】自動車部品メーカーの一覧

 自動車業界のマーケットが非常に大きいため、 自動車関係のメーカーだけ別分類にされていますが、やっていることは電機メーカーや機械メーカーと同じです。 デンソーやアイシン精機が有名ですが、知名度が低いだけの優良企業はたくさんあります。

自動車部品メーカーのランキング
会社名売上高平均年収備考
ボッシュ10兆円非公開エンジン・ブレーキ
デンソー4兆5000億円780万円制御システム
アイシン精機3兆5000億円663万円トランスミッション
豊田自動織機2兆2000億円710万円エンジン・コンプレッサ
トヨタ紡織1兆3000億円615万円内装・外装
住友電装1兆円非公開ワイヤーハーネス
豊田合成7500億円605万円ゴム・樹脂
NOK7100億円715万円ゴム・樹脂
東海理化電機製作所4500億円583万円スイッチ・レバー
フタバ産業4100億円546万円プレス部品
KYB3500億円634万円油圧
ケーヒン3200億円616万円制御システム
ユニプレス3200億円622万円プレス部品
タチエス2800億円554万円シート
エクセディ2600億円550万円駆動系装置
曙ブレーキ工業2600億円665万円ブレーキ
日本精機2400億円583万円計器
ハイレックスコーポレーション2300億円508万円ケーブル
河西工業2200億円602万円内装
トピー工業2000億円638万円ホイール
愛三工業2000億円642万円燃料系・吸排気系装置
エフテック1900億円588万円シャーシシステム
プレス工業1800億円629万円シャーシシステム
武蔵精密工業1800億円621万円ギア
ヨロズ1600億円566万円サスペンション
日信工業1600億円585万円ブレーキ
エフ・シー・シー1500億円659万円クラッチ
ユタカ技研1500億円675万円駆動系・排気系装置
八千代工業1400億円686万円燃料タンク・サンルーフ
IJTテクノロジーホールディングス1300億円996万円エンジン部品
三櫻工業1300億円585万円チューブ
日本プラスト1200億円539万円エアバッグ・インパネ
富士機工1100億円588万円シート部品
今仙電機製作所1100億円569万円シート部品・ランプ
太平洋工業1000億円583万円タイヤバルブ
働きやすい会社
ティラド1000億円609万円熱交換器

 →自動車部品メーカーの業界研究・志望動機・平均年収

 

【BtoB】最終製品メーカー

 最終製品とはいっても、法人向けの製品で、医療機器や工場設備、発電設備などのことです。 消費者向けのビジネスではないためやはり知名度が低く、就活ではねらい目になります。

 

【BtoB】電機メーカー(最終製品)の一覧

 電機メーカーのうち、最終製品を取り扱う企業としては三菱電機や日立製作所などが有名です。 しかし、ファナックやキーエンス、安川電機、東京エレクトロン、オムロンなど、 企業向けのBtoBビジネスで工場設備を製造しているメーカーもあります。

電機メーカー(最終製品・BtoB)のランキング
会社名売上高平均年収備考
京セラ1兆4000億円625万円
コニカミノルタ9600億円750万円
ジャパンディスプレイ8800億円714万円
富士電機8300億円748万円重電
ブラザー工業6400億円627万円
ファナック5300億円1318万円メカトロニクス
HOYA5300億円786万円医療機器
日清紡ホールディングス5200億円770万円
テルモ5100億円741万円医療機器
東芝テック4900億円786万円
沖電気工業4500億円720万円
安川電機3900億円822万円産業ロボット世界4強
パイオニア3800億円758万円
ニプロ3500億円571万円医療機器
島津製作所3400億円812万円計測機器
SCREENホールディングス3000億円837万円半導体製造装置
JVCケンウッド2900億円717万円働きやすい会社
明電舎2200億円740万円重電
アルバック1900億円681万円半導体製造装置
日立国際電気1700億円746万円
フォスター電機1600億円646万円
日本無線1400億円726万円
日機装1400億円612万円医療機器
ダイヘン1300億円786万円重電
日新電機1200億円663万円重電
トプコン1200億円746万円医療機器
富士通フロンテック1100億円719万円
日東工業1000億円617万円重電

電機メーカーの業界研究・志望動機・平均年収

 

【BtoB】【BtoB】機械メーカー(最終製品)の一覧

 機械メーカーはあまり消費者向けの製品はなく、基本的にBtoBビジネスですから、知名度は低いですね。 小松製作所やダイキン工業は有名でも、ダイフク、ホシザキ、グローリー、イーグル工業、ディスコなどは、 名前も知らないと思います。

 実は、機械メーカーも隠れ優良企業の宝庫です。

機械メーカー(最終製品)のランキング
会社名売上高平均年収備考
ボッシュ(独)10兆円非公開自動車部品・電動工具
三菱重工業3.9兆円843万円重機械
ダイキン工業2兆円729万円空調設備
小松製作所1.8兆円716万円
クボタ1.7兆円812万円
川崎重工業1.5兆円739万円重機械
IHI1.4兆円718万円
日立建機7500億円621万円
住友重機械工業6700億円782万円
DMG森精機4200億円691万円工作機械
マキタ4100億円637万円電動工具最大手
日立造船3900億円665万円
セガサミーホールディングス3600億円885万円遊技機
ダイフク3200億円757万円物流・自動倉庫
ホシザキ2800億円707万円冷蔵・冷凍庫
サンデンホールディングス2800億円759万円自動車空調
アマダホールディングス2700億円641万円金属加工機械
ヤマザキマザック2500億円非公開工作機械・非上場
不二越2300億円640万円ベアリング・自動車製造ロボット
グローリー2200億円712万円通貨処理機・自動販売機
栗田工業2100億円886万円水処理装置最大手
日本製鋼所2100億円570万円プラスチック製造装置
三井海洋開発1900億円965万円石油・ガス生産設備
平和1800億円703万円遊技機
タダノ1700億円654万円建設用クレーン世界最大手
フジテック1600億円742万円エレベーター・エスカレーター
オークマ1600億円692万円工作機械
井関農機1500億円557万円農業機械
牧野フライス製作所1500億円632万円工作機械
ディスコ1300億円891万円シリコンウエハー加工機械
アマノ1200億円615万円時間管理機器
オーエスジー1200億円469万円工具類
タクマ1100億円716万円プラント

機械メーカーの業界研究・志望動機・平均年収

 

BtoCメーカーの種類と一覧

 BtoCメーカーは「消費者向けの商品」をつくっている以上、営業戦略が売上に直結します。 BtoCメーカーは知名度が高いために「家族や友達に自慢できる」と就活生には人気ですが、 営業マンとして就職するならちょっと思いとどまってください。

 BtoCメーカーだからといって必ずしも営業ノルマや目標がキツいとは限りません。 経営陣・管理職が無謀な目標を立てない限りは大丈夫です。 ですが、ビジネスモデルの構造上、BtoCメーカーはノルマや目標が厳しい可能性があることも覚えておいてください。

 BtoCメーカーを売上高でランキングにし、平均年収とともに一覧にしました。

 

【BtoC】電機メーカー(最終製品)の一覧

電機メーカー(最終製品・BtoC)のランキング
会社名売上高平均年収備考
日立製作所9兆1000億円849万円
ソニー7兆6000億円910万円
パナソニック7兆6000億円781万円
東芝5兆6000億円827万円
富士通4兆5000億円797万円
三菱電機4兆2000億円795万円
キヤノン3兆4000億円763万円
日本電気2兆6000億円804万円NEC
富士フイルムホールディングス2兆4000億円1070万円
リコー2兆円807万円働きやすい会社
ニコン7400億円778万円
オリンパス7400億円884万円
カシオ計算機3200億円830万円
シチズン時計3100億円680万円時計・デバイス
セイコーホールディングス2500億円829万円時計・デバイス
アルパイン2400億円698万円カーナビ・カーオーディオ
クラリオン1900億円708万円カーナビ・カーオーディオ

 自動車メーカーや食品メーカーは説明するまでもないと思いますが、 BtoCビジネスで高い知名度を誇ります。就活では激戦区になってきます。

 

メーカーへの就職

 ここからはメーカー業界への就職について詳しく解説します。

 

メーカーへの就職は難しい?

 「メーカーへの就職は難しい」と言われがちですが、実はそうではありません。 就職が難しいのは知名度が高い大手BtoCメーカーです。 例えば完成車メーカー、電機メーカーのうち三菱電機・日立製作所・ソニー・パナソニックなどです。

 テレビCMや広告を通じて知名度の高いBtoCメーカーはどの就活生でも知っている企業群であり、 それゆえ選考への応募が殺到しがちです。 このため旧帝大や早慶といった高学歴な学生が集まり、就活は激戦となります。

 ですが、一般消費者を相手にしていないBtoBメーカーは難しくありません。 就活生への知名度が低いためライバルが少なく、学歴フィルターにひっかかりにくいのです。

 知名度が低いのは一般消費者を相手にしていないからというだけで、 上記で紹介したメーカー企業はどれもビジネスの世界では超有名で、欠かすことができない企業群です。 世界トップシェアを取る会社も多く、決して劣っているわけではありません。

 特にインターンシップを通じて会社と早期に接触すれば、裏ルートで有利に内定をもらえる可能性が高く、 知っている人ほどトクをするのがメーカーへの就活の特徴です。

 

文系でもメーカーに就職できる?

 メーカーというとバリバリの理系の職業のように思われがちです。 確かに「製造」の面では理系の技術的な知識や能力が活かされ、 商品開発のためにたくさんの理系の学生を採用します。

 採用人数も文系は20~30人と、理系の半分以下の人数しか採用されません。 メーカーは文系にとっては狭き門で、就職は難しいと思われがちです。

 ですが、それは知名度の高いBtoCメーカーの話です。 ソニーやパナソニックなど消費者向けのビジネスを展開しているメーカーは知名度が非常に高く、 あらゆる大学の学生が殺到します。そのため高学歴ハイスペックなエリートとの争いになり、就職は非常に難しくなります。

 だからといって文系がメーカーに就職ができないわけではありません。 先ほども述べた通り、BtoBメーカーは知名度が低く、ライバルが少ないからです。

 BtoBメーカーは知名度が低いため、就活生の多くは会社名すら知らないところがほとんどです。 採用人数が少ないのでBtoBメーカーも「狭き門」であることには変わりませんが、 就職が難しいかというと、ライバルも少ないため、難しいとは限りません。

 学歴もそこまで高学歴である必要はなく、日東駒専、大東亜帝国、地方国公立大学の学生も多めです。

 確かに文系だと「設計」や「研究開発」といった仕事には就きませんが、 法人営業の他、生産管理や調達、また経理や法務、人事といった間接部門も文系の職種・仕事内容としてあります。

 特に営業は文系の独壇場で、ほぼ文系の職種といってよいでしょう。 今後は「良いものをつくる」だけでなく、「マーケティング」で商品開発や市場調査をし、 「売れるモノ」を生み出す役割が期待されます。文系にとってメーカーの「やりがい」は「ビジネス界に大きな影響を与える」ことでしょう。

 メーカーへの就職で文系が不利ということは決してないと言えます。

 また、メーカーでは文系の出世が不利だと言われることがあります。 確かに過去には、旧帝大の理系出身で、生産部門で出世して工場長になった人が、 ご褒美として社長になる。そんな時代がありました。ですがそれはもはや過去の話です。

 メーカーでも現在では「何に経営資源を投入するか」が命ですから、 文系の職種である営業や経理、総務出身者が社長になる例も少なくなく、 むしろ「経営者」としては「生産」ではなく「ビジネス」をやってきた文系にこそ分があると考えられます。

 メーカーの中でも、文系の方にはやはり競争倍率の低いBtoBメーカーがおすすめです。

 

選考

 メーカーの選考について解説します。

 まずはインターンシップです。大学3年生の6月になるとインターンシップの募集が始まります。 「選考とは関係ありません」と前置きはされるものの、裏で評価シートを書いています

 近年では「1日インターンシップ」が解禁され、インターンシップが選考の主流になっています。 みなさんにはぜひ、この裏選考ルートに乗ってほしいと思います。 インターンシップに参加しまくり、自分に合った会社を見つけましょう。

 そして大学3年生の3月1日を迎えると、会社説明会が解禁されます。 3月1日になったらプレエントリーし、合同説明会で参加票を提出し、リクナビ、マイナビ、会社のマイページから単独説明会に申し込みをします。

 リクルーター面接のあるメーカーなら、3月中に接触があるでしょう。 インターンシップで活躍した学生には、冬の間からリクルーター面接が行われます。

 メーカーのエントリーシートの提出時期は会社によってバラバラです。 食品メーカーの中でも特にキリンビール、アサヒビール、サントリー、サッポロビールなどビールメーカーはES提出時期が早いです。 3月の間にはエントリーシートの締切があるでしょう。

 素材メーカー、特に日本製鉄やJFEスチールではリクルーター制度をとっており、 プレエントリーの情報に基づいて電話をかけてきます。 鉄鋼メーカーのリクルーター面接は3月という、早い段階で行われますので注意しましょう。

 

エントリーシート

 メーカーへのエントリーシートの書き方は、就職活動の軸を前提に「『将来の夢』実現ストーリー」をつくり、 同社の「経営理念・ビジョン・社風」と一致した志をアピールすることです。 最終的には「将来の夢を実現するために、貴社のビジネスに携わらなければならない」と結論付けます。

 実はESは、「『将来の夢』実現ストーリー」を書くものなのをご存知でしょうか。 ESはどの会社も以下の三部作構成になっています。

 ストーリーの作り方は【例文】エントリーシートの書き方|「おっ」と思わせる!で解説していますが、 ES本番を待つのではなく、インターンの段階でこれができていれば、かなり有利です。

 同社の選考においても「就職活動の軸」を前提として、「過去編」「現在編」「未来編」の三部作構成でESを書き、 最終的には実現するには貴社のビジネスに携わるしかないという結論に持っていくのです。

 ですから、採用ページのプロジェクト社員紹介などを熟読し、 会社には何を目指す社風があるのかをじっくり研究し、志望動機に絡めていきましょう。

 リクルーター面接を除けば、エントリーシートを3月末から4月上旬で提出し、4月から面接という会社がほとんどです。 エントリーシートについては早めに作成し、リクルーターにみてもらう、自分で添削して何度も書き直すといった作業が必要です。 遅くとも大学3年生の3月までにはエントリーシートの原案を完成させておきましょう。

 

メーカーの志望動機

 メーカーの志望動機の書き方は、会社の「経営理念・ビジョン・社風」と自分の「就職活動の軸」の一致をアピールし、 「将来の夢を実現するために、貴社のビジネスに携わらなければならない」と結論付けることです。 以下のような「社風」を志望動機に組み込みましょう。

  • 世界のスタンダードになりえる新しいものを作り出すこと
  • 世界で広く展開していること
  • 業界ではトップのシェアを持ち、最も多い業績を上げていること
  • 世界に驚きと感動を与える仕事
  • 幅広い製品や技術によって社会の基盤作りに最も貢献できる会社
  • 非常に幅広く事業を展開しており、技術の応用に積極的であること
  • オーダーメイドであるため顧客の満足に応えられること
  • 安全技術の開発に取り組んでいること
  • 様々な技術を結集して作られる製品にモノづくりの魅力
  • 環境問題に真正面から取り組むこと
  • 日本の産業のトップとして常に世界を視野に入れた仕事
  • 日本の技術を海外に輸出し現地生活の向上に貢献したい
  • 開発から出荷まで一貫して行っているところに魅力を感じた
  • 人々の生活になくてはならないものをシステム構築から支えたい
  • 社会の変化に適応できる会社であることに魅力を感じた
  • 社会の抱える問題の本質を理解し、高付加価値のソリューションを提供したい
  • 材料からの一貫生産による独自の製品群に魅力を感じた
  • モノの価値は部品で決まると思うため
  • 自動運転やハイブリッドカー等自動車の価値を電子機器の面で高めていきたい
  • 電子マネーに将来性を感じており、その関連回路設計やシステム開発に携わりたい
  • 化学メーカーの製品が身の回りに深くかかわっておりやりがいを感じる
  • 独自性の高い技術力を生かし多角的な事業分野で働きたい
  • 最終製品でないことが逆に無限の可能性を秘めていると思うため
  • 常識を破る新製品は素材から生まれると思うため
  • 時代の変化に対応し、常に進化を続けている会社だから
  • 独創的で少数精鋭主義なところに魅力を感じたため
  • 分子レベルで製品の設計ができるところが魅力に感じたため
  • 海外で活躍できるチャンスを見出せたため
  • ニッチ市場で多彩な製品群を取り扱っており活躍の場が多いため
  • 素材に高い付加価値をつける仕事に魅力を感じたため

 メーカーのビジネスの特徴は、モノでソリューションを売るというものでした。 メーカーは単にモノをつくっているだけではありません。そのモノでできるソリューションを提供しているのです。 食洗器は、食洗器を売っているのではなく、「家事が楽になる」というソリューションを販売しているということです。

 志望動機も「モノをつくる」「モノを売る」にだけフォーカスしてはいけません。 メーカー企業は確かにモノをつくっていますが、それは「ソリューションを提供する」モノでなければなりません。 会社の製品群に応じて、その会社が社会に対して何を提供しているのか検討が必要です。

 ですから、志望動機では「家事の面で『時間短縮』を実現する」「不良品率を下げるシステムで『損をしない』という価値を提供する」 「製品を通じて驚きと感動を提供する」などがキーワードとして使えます。

 志望動機では同業他社との比較検討が欠かせません。一般的には会社の強みで比較したくなるものです。 ですが、「事業ごとの売上高」や「事業内容」「海外売上比率」などで比較するのは得策ではありません。 というのも、同業他社はどこも同じ事業をやっていて、就活生の視点で比較するのは至難を極めるためです。

 最適なのは「経営理念・ビジョン・社風」と「就職活動の軸」の一致具合をアピールする方法です。 経営理念や社風といったものはその会社に唯一無二のものであり、 会社の持つ「夢」とあなたの持つ「夢」が一致しているほど、志望動機として説得力のあるものは他にありません。

 先にも少し触れましたが、エントリーシートは「将来の夢を実現するために、貴社のビジネスに携わらなければならない」 と述べる「『将来の夢』実現ストーリー」になるように構成されています。 このように、志望動機に書くことは最初から決まっているのです。

 「就職活動の軸」が海外に関連するものであれば、「海外展開に積極的な社風」、 環境に関連するものであれば「環境問題に積極的」というように、会社の性格で一致したものを書きましょう。

 ですから、ここにある志望動機もほんの一例にすぎません。 あなたの将来の夢と、会社の企業理念・ビジネスの目的を結びつけて考えて、志望動機をつくるのです。

 そのためにはまず、自己分析をして、就職活動の軸を導き出さなければなりません。

【就活】自己分析のやり方!~内定力爆上げの人生設計~

【例文】就活の軸の決め方|「おっ」と思わせる答え方

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志望企業の内定者はどう書いた?内定エントリーシートを見よう!(その1)

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志望企業の内定者はどう書いた?内定エントリーシートを見よう!(その2)

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内定ES・選考情報を読む

 

内定の前提条件をまだ満たしていない!?就活泥沼化の原因

 「自己分析」をよくわからないまま、放置していませんか?

 自己分析とは「ビジョンを決めてその実現ストーリーをつくること」ですが、 大卒総合職としての就活では「私は貴社とビジョンが一致しています」という特有の志望動機を要求されます。 ゆえに内定を得るためには自己分析をすることが前提条件です

 ですが、多くの就活生がよくわからないまま放置して内定がもらえず、5月以降も就活が長引いて泥沼化します。 「学歴」や「経験」がどれだけよくても、自己分析をしないだけで地獄を見るのです。

 そこで「キャリアチケットスカウト」という就活アプリを利用しましょう。

 このアプリでは5つの質問に答えるだけで自己分析が完了し、それを元にエントリーシートを作成するサポートもしてくれます。 「最初に何を」「次に何を」すべきかを順番に示してくれるので、「前提条件を満たしていなかった」という事故が防げます。

 また、このアプリで作成した「就活の軸」や「自己PR」などを元に企業から特別選考に招待される機能もあります。 もちろん辞退してもいいのですが、その会社は「あなたとビジョンの一致した会社」ですから、内定確度は高いです。 オファーをもらってから検索してみたら、実はそれがあなたの天職かもしれません。

 まずはアプリをインストールして、自己分析から始めてみましょう。もちろん完全無料です。

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プロフィール写真

著者:村田 泰基(むらた やすき)
 合同会社レセンザ代表社員。1989年生まれ。大阪大学法学部卒。2013卒として就活をし、某上場企業(メーカー事務系総合職)に入社。 その後ビジネスの面白さに目覚め、2019年に法人設立。会社経営者としての経験や建設業経理士2級の知識、自身の失敗経験、300冊以上のビジネス書・日経ビジネスを元に、8年間に渡り学生の就職活動を支援している。



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