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給与体系

 給与体系は就活において一番気になるものです。 会社は就業規則も、賃金規則も公開していませんので、入社するまでブラックボックスであるという問題があります。 そのため就活生は給与体系を知ることができません。 

 給料については、「学歴に関係のない給与体系」と説明されることが多いです。 しかしそれを鵜呑みにしてはいけません。現実には総合職、一般職、現業職では大きく給料が違いますし、 総合職でも大卒、高卒では大きな差があります。

 また「能力主義」や「実力重視」というように説明されることも多いです。 それも鵜呑みにしてはいけません。1年上の先輩の給料を、簡単には抜かせない制度になっているのが通常です。 年功序列ではないといいつつも、結局は年配の人のほうが給料が高いのです。

 学歴に関係ない、年齢に関係ないといいつつ、なぜ大きな差が生まれるのでしょうか。 その答えは、学歴に関係ないように見える給与体系にあります。

 そもそも総合職、一般職、現業職とはどう違うのでしょうか。 会社によっては「ポテンシャル」「アソシエイト」「プロフェッショナル」などと呼ばれたりします。 「総合的な仕事」も「一般的な仕事」も言葉としては同じようなことを指すような気もしますが、

 3つとも全く異なります。

 それでは総合職と一般職、現業職の給与体系の違いについて解説していきます。

 

総合職の給与体系

 大卒総合職はポテンシャル採用だとか幹部候補生と呼ばれたりしますが、要は経営者候補です。 社長や専務、常務、理事などの役員になることが期待されている職です。 会社に利益を生み出す部署、会社の存続のために必須な部署など、入社してすぐに会社の重要な部分で働くことになります。

 昇給が良く、昇進も早いです。 活躍すれば30代で課長になり、40代で部長、50代で役員というような出世コースを歩むことになります。 出世コースから外れても、30代で課長、40代後半で部長というように、肩書は得られます。

 初任給こそ一般職や現業職と変わらなくても、昇給額が全く違います。 銀行などでは総合職の基本給は万単位で昇給していきます。1万円~4万円といったスピードで昇給するのです。 メーカーでも総合職は1万円~2万円程度昇給します。

 年を取るにつれて昇給額は膨らんでいき、40代~50代くらいで昇給額が落ち着いていきます。 昇給額が落ち着くと、今度は役職手当が膨らみ始めます。

 課長の役職手当は5万円~10万円程度ですが、部長にもなると役職手当が跳ね上がり、 年収はさらに上がっていきます。

 また高卒総合職は、大卒ほど昇進は早くありませんが、努力次第で課長まで上がれます。

 

一般職の給与体系

 一般職はアソシエイト職と呼ばれることもあるなど、多くの会社ではお手伝い、雑用係です。 高卒一般職、短大卒一般職はほとんど昇進がなく、仕事は電話番だったり、諸費用の支払いだったり、 荷物の受け取りだったりします。

 地位や名誉はありませんが、その代わりに残業がほぼなかったり、有給休暇を取得しやすかったり、 会社の飲み会などのイベントが免除されたりと、プライベートは充実します。

 一般職の昇給はとてもゆるやかで、昇給額は年間3000円~5000円程度です。 一般職の給与体系が最も不遇です。昔は本当に仕事が楽だったので、低い昇給額も納得できました。 しかし現在は楽な仕事はパソコンに奪われ、昔に比べると頭を使い、神経を使う仕事が増えています。

 その一方で昇給額は昔のまま変わらず、低い水準を維持しています。 役職は、入社10年後にようやく主任になる程度で、主任の手当も雀の涙ですから、 給料が跳ね上がるというイベントはありません。

 入社10年後というと総合職は係長や課長補佐になるころですから、総合職だと給料が跳ね上がっています。 総合職と一般職の格差はここからどんどん拡大していくのです。

 

現業職の給与体系

 現業職はプロフェッショナル職とも言われますが、要は職人さんです。 工場労働、現場作業などです。体力が必要で、昇進はかなり遅めです。

 しかし職人さんなので、その技能がなくては会社は存続できないため、一定の地位があります。 大きい会社ほど残業代は全額支払われ、有給や福利厚生の利用も奨励され、 身体を壊すとホワイトカラーとして雇用を継続してもらえる等、待遇は手厚いです。

 総合職ほどではないにしても、一般職よりは昇給します。 昇給額としては一般職と変わらないのですが、ボーナスや役付に差が出ます。

 ボーナスではその半年の頑張りが反映されるのですが、現業職は一般職より良い評価がつきます。 直接物をつくり、サービスを生み出すのですから当然ですね。 作業長などの役付がつくと係長くらいの手当が出ますし、ボーナスにも影響します。

 

給与体系

 「初任給は2~3万円しか違わないし大して変わんないんじゃないの?」

 いいえ。昇給・昇格・昇進のスピードが全く違います。 ここでは会社の給料の仕組みを説明します。 一般的に会社での昇給表は以下のようになっています。

号俸C級B級A級
15000080000140000
25100082000143000
35200084000146000
45300086000149000
55400088000142000
65500090000145000
75600092000148000
85700094000151000
2069000118000197000
3079000138000227000
5099000178000287000

(職能給の例。これに年齢給を加算した額が基本給になります。)
 現業職だとC級の5号俸くらいから、大卒総合職はB級の5号俸くらいからのスタートです。 ある程度号俸が上がるとC級からB級、B級からA級に移ります。 「高卒だからずっとC級」というわけではないので会社は「学歴に関係のない昇給」と言い張ります。

 入社の時点では総合職と現業職の違いは3万円弱です。しかし毎年3号俸ずつ昇格したとすると、 5年後には差が5万円になります。

 昇格を重ねるとC級からB級に上がる可能性がでてきます。 しかし注意しておくべきことは「あくまでも可能性」ということです。 必ずC級からB級に上がるわけではありません。

 一方でB級からスタートした大卒総合職は30号俸くらいでA級にあがれます。 毎年3号俸ずつあがったとして10年たつころには、現業職で84000円、総合職で142000円です。

 それに加えて大卒総合職には役職手当がつきます。ボーナスも役職手当で大きく変わります。 また昇格も3号俸ずつというのは最初の数年だけで、実際は4,5号俸程度あがります。

 役職がつくには、俸給表のA級の○○号俸になっていなければならない、と規定されることが多く、 ある程度の勤続年数で課長昇進がほぼ決まっている総合職は、順当に俸給が上がり、A級に移ります。

 しかし、通常役職のつかない一般職や現業職では、C級のまま号俸だけ上がり、 B級、A級に上がるにはかなりの時間を要します。 その間にA級に上がった大卒総合職とは給料に大きな差が生まれます。

 スタートラインが違うと、その後はもっと異なるということなのです。

 一方で、大学院卒総合職と大卒総合職ではさほど違いはありません。 確かに2年では追いつけない程度の号俸の差はあるのですが、 同じB級から始まるのが常なので、昇給スピードは変わりません。

 そのため、入社後数年間は2万円程度の差があっても、努力次第でひっくり返りますし、 毎年同じだけ号俸が上がっていったとしても、生涯を通して2万円の違いしかありません。