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昇給とベースアップ

 昇給ベースアップについて書いていきます。 就活でも昇給額は気になるものです。昇給の平均はいくらくらいなのでしょうか。 またベースアップとは何でしょうか。 

 昇給がない場合、給料はずっと初任給のままです。 契約社員の場合、昇給がないことが多いです。正社員の場合は昇給がないことはあまりなく、 毎年昇給があります。 

 昇給とは、給料が上がることです。正社員の昇給は月に5000円~10000円程度、 アルバイトやパートなら1時間10円~50円程度、給料が上がることで月収が増えることを指します。

 正社員の昇給は、定期昇給ベースアップに限られます。 ここでは残業代や役職手当は置いておきましょう。

 

定期昇給

 正社員で就職した場合、毎年4月に定期昇給が行われます。 就業規則で定められた昇給表、あるいは賃金表に従い、所属の課長や部長が社員を査定します。 査定に応じて社員の給料が昇給するのです。

 定期昇給は、昇格によって行われます。昇格とは役職がつく意味ではなく、 賃金表上の格が上がることを指します。格が上がることで給料が増えるのです。 (ちなみに役職がつくことは「昇進」と呼びます)

 定期昇給は昇給の中でも基本のものです。年功序列の象徴が定期昇給であり、毎年必ず昇給します。 昇給額は業界によって異なりますが、メーカーやインフラの昇給額は月6000円~10000円、 銀行や商社の昇給額は月10000円~20000円です。

 定期昇給は募集要項にも書かれており、定期昇給の時期は毎年4月です。 就業規則の一部である賃金規則に「4月に定期昇給を行う」と書かれている場合がほとんどで、 賃金規則や労働条件に4月の定期昇給が書かれているときは、必ず昇給します

 というのも、賃金規則や労働契約で定期昇給を定めた場合、 労働基準法の趣旨に徴して会社は裏切ることができないためです。 定期昇給が定められているのに昇給がない場合、その会社は労働基準法違反となり、違法です。

 労働基準法は厳しく、いったん昇給すると、給料を下げることは非常に難しいです。 犯罪を犯したり、無断欠勤を続けたりなど、よっぽど勤務態度が悪いのでなければ、 給料を下げることはまずできません。

 そのため定期昇給の昇給額は少ないものです。 中小企業などでは定期昇給の昇給額は3000円~5000円という場合も多く、 ひどいところでは定期昇給が1000円だなんて話も聞いたことがあります。

 それでも定期昇給は必ず昇給するので、正社員にとって毎年4月は楽しみなものです。 4月になれば、月収がそれだけ増えるのです。

 

ベースアップ

 ベースアップは、昇給の一種ではありますが、定期昇給とは違います。 ベースアップは定期昇給と違い、毎年あるものではありません。 ベースアップは新聞などでは「ベア」と略されることも多いです。

 ベースアップとは、昇給表、賃金表の数字が増額されることです。 つまり、定期昇給とは別に、全社員の基本給が軒並み一定額昇給することを言います。

 新入社員の初任給が20万円で、定期昇給が1万円の会社を想定しましょう。 定期昇給だけだと、入社2年目の社員の給料は月21万円です。入社11年目なら30万円です。

 しかしベースアップが実施され、1万円のベースアップが実現したとすると、 給料が1万円上乗せされます。入社2年目なら22万円、入社11年目なら31万円です。

 ベースアップという賃上げは、上司の査定に関わりなく、全ての社員の給料が同じだけ上がります。 ベースアップをすると、幹部候補の総合職だろうが一般職だろうが、現業職であろうがすべての社員が昇給になります。

 会社にとっては人件費がかなり増えてしまいます。 定期昇給は査定により、人によって昇給額を変えることができます。 しかしベースアップは人によって昇給額を変えることができないのです。

 そのため会社はよっぽど儲かっていて、将来にわたって儲かり続けるという自信がない限り、 滅多にベースアップは行いません。いったんベースアップしてしまうと取り返しがつかないからです。

 逆に労働組合はみんなが平等に昇給するベースアップを重視します。 定期昇給はほっといても勝手に昇給します。就業規則で決まっているからです。 しかしベースアップは会社がやりたくなければやらなくていいものですので、 労働組合の頑張り代ということになります。

 2015年の春、トヨタでベースアップが実現し、月4000円のベアとなりました。 トヨタの社員は定期昇給の他に4000円の昇給があったということになります。

 その他、日産自動車は5000円、パナソニックなどのベアは3000円、 日本航空は2000円、全日空は1000円でした。

 

昇給の平均

 昇給平均はどれくらいでしょうか。 現在、全業種の平均昇給率は2%と言われています。日本のインフレ率を若干上回る程度の昇給ですね。

 2%というといくらくらいでしょうか。大卒初任給の平均がおよそ20万円ですので、2%だと4000円ですね。 30歳だと平均月収が30万円ですので、6000円ですね。 すると23歳の昇給の平均は4000円で、30歳の昇給の平均は6000円なのでしょうか。

 昇給率は、総合職、一般職、現業職関わりなくすべての労働者の昇給率です。 大卒総合職の昇給に限って言えば、昇給の平均はもっと高くなるはずです。

 メーカーでは6000円~10000円、銀行や商社では1万円~2万円というところが多いです。 銀行や商社はともかく、メーカーの昇給額が6000円だなんてがっかりしましたか? がっかりするにはまだ早いです。

 昇給は、ボーナスにも関係します。昇給は基本給が増額されることをいいます。 ボーナスは基本給をもとに計算されますので、昇給があればボーナスも増額されるのです。

 昇給が6000円だった場合、12か月分で7万2000円です。ボーナスが5か月分出た場合、 6000円×5で3万円です。これだけで年収は10万円増えます

 さらに昇給は残業代にも関係します。残業代は、基本給÷労働時間で算出した時給に、 残業時間数をかけて算出されます。

 例えば初任給が20万円で月に30時間残業した場合、残業代は1580円×30時間で47400円です。 年あたり57万円です。6000円昇給すると、残業代は1630円×30時間で48900円です。 年あたり59万円ですね。残業代の分で年収は2万円増えます。

 6000円の昇給で、年収は12万円も増えるのです。

 少ないと思うでしょう。6000円などというのは、入社して数年の昇給額です。 何年か働いていると昇給額は8000円、1万円と増えていくのです。

 昇給の平均など、あてにならないものです。

 

昇進による昇給

 昇進でも昇給します。 しかし昇進の昇給は、基本給ではなく、係長や課長補佐といった役職がつくことによる昇給です。 つまりは役職手当です。

 役職手当は残業代に影響しません。ボーナスでは役職手当は影響しないものの、 ボーナスに役職に応じた金額が上乗せされますので、平社員のときより年収はかなりアップします。

 役職手当は会社によってさまざまです。「主任」で5000円しか増えない会社もあれば、 「主任」になれば数万円の昇給になる会社もあります。

 昇進は会社の都合で行われるものですので、労働組合が戦って勝ち取る昇給でなければ、 必ず昇進するものでもありません。しかし出世を目指す総合職にとって、 昇進は給料の増額、権限の増加につながりますので、喜ばしいものです。