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勝ち組【中堅ゼネコン12社の就職】難易度・ランキング!

勝ち組【中堅ゼネコン12社の就職】難易度・ランキング

 中堅ゼネコンは学生の注目度の低い穴場業界ですが、実は年収が大手メーカー並みの高待遇を誇ります。大手との違いや就職難易度、勝ち組企業の特徴やランキングを紹介し、納得のいく進路選びをサポートします。



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中堅ゼネコンとは?

 中堅ゼネコンとは、一般的に売上高が1,000億円以上3,000億円未満の建設会社を指します。スーパーゼネコンや準大手ゼネコンと比べて企業規模は小さいものの、地域密着型の案件や専門性の高い工事を強みにしており、安定した経営基盤を持つ企業も多く存在します。

業界内でのポジション

分類 売上高目安 代表的な企業
スーパーゼネコン 1兆円以上 鹿島建設、大成建設、大林組、清水建設、竹中工務店
準大手ゼネコン 3,000億円〜1兆円未満 前田建設工業、戸田建設、長谷工コーポレーション など
中堅ゼネコン 1,000億円〜3,000億円未満 下記一覧参照

中堅ゼネコン一覧

会社名売上高平均年収
東亜建設工業3304億円920万円
奥村組2982億円983万円
鴻池組2947億円915万円
東急建設2931億円852万円
鉄建建設1851億円857万円
東洋建設1726億円877万円
福田組1665億円713万円
佐藤工業1617億円860万円
矢作建設工業1406億円822万円
ピーエス1356億円939万円
飛島建設1320億円842万円
錢高組1206億円825万円

 これらの企業は、海洋土木や鉄道、高速道路、地域再開発などの専門性の高い分野で強みを発揮し、大手との棲み分けを図りながら安定した実績を残しています。

大手ゼネコンと中堅ゼネコンの違い

 大手ゼネコンと中堅ゼネコンの違いは、主に次の3点です。

プロジェクトの規模

大手ゼネコン vs 中堅ゼネコン:プロジェクト規模の比較

 大手ゼネコンは、海外プロジェクトや国家的都市開発といった大規模案件を数多く手がけます。代表的な例としては、高層ビル、空港、オリンピック施設などが挙げられます。

 一方、中堅ゼネコンは、地域密着型の工事専門分野に特化した案件(鉄道関連、河川工事、学校施設など)が中心です。派手さはないものの、安定した需要があります。

企業規模・資本力・下請け構造

項目 大手ゼネコン 中堅ゼネコン
従業員数 数千〜1万人以上 数百〜数千人
資本力 圧倒的(豊富な資金調達力) 限定的(堅実な経営)
下請け構造 多層的で大規模 地場企業と直接的な関係

受注できる工事数の違い

 建設業界では、施工管理技士の数受注できる工事の上限に影響します。 つまり、いくら営業力があっても、施工管理技士が足りなければ受注拡大ができないという制約があります。

 そのため、大手は人員を潤沢に配置し多数の工事を同時に管理できますが、中堅は保有技術者の範囲内で堅実に受注するスタイルが主流です。

 このような建設業界特有の事情については、次の関連記事で解説しています。

中堅なのになぜ勝ち組なのか

 高待遇の理由は「堅実経営」と「適正利益」

 中堅ゼネコンは知名度こそ大手に及びませんが、実は年収や待遇面での満足度が非常に高いのが特徴です。以下では、その理由を3つの観点から解説します。

1. 平均年収が大手メーカー並み

業界別平均年収のグラフ

 中堅ゼネコンの平均年収は、800万円〜900万円台が中心で、これは大手メーカーとほぼ同等です。 たとえば、ピーエス奥村組などは30代で年収1000万を超えるケースもあります。

 「給与がいい=忙しすぎる」という印象を持たれがちですが、中堅ゼネコンは案件を精査し、過度な無理をしない文化が根付いている企業も多いです。

2. 大手と競合せず、安定して案件を確保

 大手ゼネコンは、維持コストの高い巨大組織を動かすため、超大型案件海外プロジェクトに特化しています。一方、中堅ゼネコンは次のような「中規模×確実に利益が出る」案件に集中しています。

 このように、競合の少ない領域で安定的に仕事があるため、受注合戦で消耗せずに堅実な経営を続けられるのです。 また、「施工管理技士の人数」の問題から、大手は中堅の領域に進出できない事情もあります。

3. 薄利多売ではなく、利益重視の経営体制

 大手企業が追求する規模の経済とは異なり、中堅ゼネコンは「受注量より利益率」を重視したスタンスを取ります。 案件ごとにしっかり利益を出すことで、従業員にもしっかりと還元できる仕組みです。

 こうした構造により、社員の待遇・育成投資・財務安定性の三拍子が揃い、まさに「勝ち組」と言えるポジションを築いているのです。

勝ち組ランキング

 中堅ゼネコンの勝ち組ランキングは次の通りです。平均年収・残業時間・有給取得率・勤続年数・利益率・自己資本比率を考慮しています。 また、各種データは就職四季報および各社の有価証券報告書を参照しています。

59点ピーエス
57点矢作建設工業
56点鴻池組、奥村組、東亜建設工業
55点東洋建設、東急建設、飛島建設、佐藤工業
54点銭高組、福田組
51点鉄建建設
勝ち組企業ランキングは、次のルールで評価しています。
持ち点:50点
平均年収:700万円を0点とし、100万円ごとに±1点
残業時間:10時間未満は0点、20時間未満は2点、30時間未満は1点、40時間未満は0点、それ以上は-1点
利益率:7%を0点とし、3%ごとに±1点
有給取得率:40%を0点とし、20%ごとに±1点
平均勤続年数:10年を0点とし、5年ごとに±1点
自己資本比率:20%を0点とし、20%ごとに±1点

1位:ピーエス・コンストラクション

就職難易度
0.5 / 5.0(穴場
平均年収939万円残業時間27.0時間
有給取得率12.1日 / 20.0日利益率9.08%

 ピーエスコンストラクションは、営業利益率が9.08%業界内でも高水準を誇ります。 これは「受注選別の徹底」と「PC(プレキャスト)工法の専門性」による高付加価値施工の成果であり、安定した収益体質が最大の強みです。

2位:矢作建設工業

就職難易度
0.5 / 5.0(穴場
平均年収822万円残業時間27.3時間
有給取得率13.4日 / 20.0日利益率6.15%

 矢作建設工業の強みは、東海地域における圧倒的な地盤と、名鉄グループとの安定した関係にあります。 建築と土木のバランスが良く、営業利益率も5~6%台と安定しており、堅実な経営体質が光る中堅ゼネコンです。

3位:鴻池組

就職難易度
0.5 / 5.0(穴場
平均年収915万円残業時間31.7時間
有給取得率13.6日 / 20.0日利益率4.15%

 鴻池組の強みは、関西圏を中心に全国で展開する高い施工実績と、医療・教育施設などの専門分野に強みを持つ点にあります。 無理な受注を避ける堅実経営により、営業利益率は安定的で、着実に利益を積み上げています。

4位:奥村組

就職難易度
0.5 / 5.0(穴場
平均年収983万円残業時間26.1時間
有給取得率9.9日 / 20.0日利益率3.26%

 奥村組の強みは、土木に強みを持ちつつも建築分野でも安定した実績を上げるバランスの良さにあります。 自社保有の技術力を活かした専門工事に強く、営業利益率も業界平均並みの安定水準を維持しています。

勝ち組【奥村組の就職】難易度・採用倍率・選考対策を解説!

5位:東亜建設工業

就職難易度
0.5 / 5.0(穴場
平均年収920万円残業時間31.5時間
有給取得率10.2日 / 20.0日利益率6.24%

 東亜建設工業の強みは、海洋土木に特化した高度な技術力と豊富な実績にあります。 港湾・浚渫工事に強く、国内外のインフラ整備で安定した受注基盤を確保。営業利益率は6.24%と業界内でも高水準で、専門性と収益性を兼ね備えた企業です。

6位:東洋建設

就職難易度
0.5 / 5.0(穴場
平均年収877万円残業時間31.0時間
有給取得率9.5日 / 20.0日利益率6.75%

 東洋建設の強みは、港湾・海洋土木に加えて建築分野にも注力する総合力の高さにあります。 海外案件の比率も高く、グローバル展開による成長余地がある点が特徴。営業利益率は6%台高水準で、専門性と収益性を両立しています。

7位:東急建設

就職難易度
0.5 / 5.0(穴場
平均年収852万円残業時間29.6時間
有給取得率11.6日 / 20.0日利益率3.02%

 東急建設の強みは、東急グループとの安定した取引関係と、都市開発・再開発に強い建築分野の実績です。 とくに鉄道・沿線開発との親和性が高く、堅実な案件を継続的に受注。営業利益率は業界平均で安定し、グループシナジーを活かした経営が魅力です。

勝ち組【東急建設の就職】難易度|面接・志望動機など選考対策!

8位:飛島建設

就職難易度
0.5 / 5.0(穴場
平均年収842万円残業時間27.8時間
有給取得率10.9日 / 20.0日利益率3.98%

 飛島建設の強みは、長年培ってきた建築・土木の総合力と、首都圏を中心とした安定した受注基盤にあります。 大型商業施設や公共施設の施工実績が豊富で、堅実かつ確実な施工管理に定評があります。

9位:佐藤工業

就職難易度
0.5 / 5.0(穴場
平均年収860万円残業時間28.7時間
有給取得率11.4日 / 20.0日利益率1.53%

 佐藤工業の強みは、主に土木工事に強みを持ち、インフラ整備や道路工事での豊富な実績があります。 地方自治体との信頼関係が厚く、安定した受注基盤を確保している点が特徴です。堅実な経営で地域密着型の施工に強みを発揮しています。

10位:錢高組

就職難易度
0.5 / 5.0(穴場
平均年収825万円残業時間31.3時間
有給取得率12.0日 / 20.0日利益率3.08%

 錢高組の強みは、建築分野を中心に長年の実績を持ち、高層ビルや商業施設の施工で高い評価を得ています。 特に技術力と品質管理に定評があり、難易度の高い案件にも対応できる信頼性が強みです。安定した受注環境を維持しています。

11位:福田組

就職難易度
0.5 / 5.0(穴場
平均年収713万円残業時間34.6時間
有給取得率9.8日 / 20.0日利益率4.60%

 福田組の強みは、主に土木分野で豊富な実績を持ち、鉄道や道路、港湾工事を中心に地域密着型の安定した受注基盤を築いている点です。 長期的な取引先との信頼関係と堅実な施工管理が特徴で、確実な工事遂行力に定評があります。

12位:鉄建建設

就職難易度
0.5 / 5.0(穴場
平均年収857万円残業時間27.0時間
有給取得率非公開利益率1.87%

 鉄建建設の強みは、鉄道関連工事を中心に幅広い土木・建築分野で実績を持つことです。 特に鉄道インフラの設計・施工に強みがあり、安定した受注基盤と高度な技術力で信頼を獲得しています。堅実な経営と専門性が特徴です。

就職難易度

 中堅ゼネコンの就職難易度は、非常に低いです。 採用倍率は文系6~17倍、理系2~5倍と、大手に比べて応募者の競争が緩やかです。

 学歴フィルターはありません。幅広い大学や学部の学生に門戸が開かれているのが特徴です。

大手ゼネコンとの比較

 選考は段階的に行われ、インターンシップへの参加が重要な入口となっています。 参加者のうち、優秀者は早期選考に招待され、早ければ3年生の12月の間に内々定へと至ります。

 インターン後はエントリーシート(ES)提出、面接は2~3回程度が一般的で、人物重視の選考が多い傾向にあります。

志望動機

 中堅ゼネコンを志望する際は、大手とは異なる視点で自分の「就活の軸」を明確にし、企業の特性や社風への共感を具体的に伝えることが重要です。 地域密着や多様なプロジェクト経験、風通しの良い社内環境など、自分の価値観に合うポイントを示しましょう。

志望動機のポイント

面接でよく聞かれる質問と企業研究のポイント

面接でよく聞かれる質問と企業研究のポイント

まとめ:中堅ゼネコンの就職

 中堅ゼネコンは、知名度こそ大手に劣るものの、実は「高待遇」「競合の少なさ」「安定した受注力」など、働きやすさと将来性を兼ね備えた“勝ち組”企業が多く存在します。 特に年収面では大手メーカーに匹敵し、倍率も比較的低いため、就活の穴場として見逃せません。

 また、大手ゼネコンとは違い、若手のうちから裁量のある仕事を任されることも多く、成長環境ややりがいを重視する学生にもおすすめです。

 選考においては、インターン参加や企業研究が鍵となります。 志望動機では、「なぜ中堅を選んだか」「現場への関心や職種への理解」など、大手志望とは異なる観点をアピールすることが重要です。

 競争の激しい就職市場で、自分に合った企業と出会うためにも、中堅ゼネコンという選択肢を前向きに検討してみてください。


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プロフィール写真

著者:村田 泰基(むらた やすき)
 合同会社レセンザ代表社員。大阪大学法学部卒。13卒として就活をし、某上場企業(メーカー事務系総合職)に入社。 その後ビジネスの面白さに目覚め、法人設立。会社経営者としての経験や建設業経理士2級の知識、自身の失敗経験、300冊以上のビジネス書・日経ビジネスを元に、12年間に渡り学生の就職活動を支援している。 →Xのアカウントページ




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