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【就活】オワコンじゃない!鉄鋼業界21社への就職・志望動機・将来性!

 鉄鋼業界への就職に役立つ就職難易度や選考・面接対策、エントリーシート・志望動機の書き方の他、強みや年収・ランキングなどを解説しています。

 

この記事の要点

  1. 儲かる高機能品が利益の源泉!
  2. 就職難易度は、非常に高い
  3. エントリーシートの事前作成が必須!
  4. インターン・リクルーター面接をモノにしよう


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鉄鋼業界はオワコンじゃない!

 オワコンは大間違い!むしろ将来性が高い!

 「鉄鋼業界はオワコンで将来性がない」と思われがちですが、実はまったく逆で素材メーカーとして世界最高峰の業界です。 確かに日本製鉄は、2000年ごろは世界一だった粗鋼生産量で、3位まで後退しています。 ですが、「粗鋼」とは儲からない汎用品のことであり、儲かる高機能品では日本企業が最も強いです

 かつて「環境」も「燃費」もお構いなしの時代では「汎用品」で十分だったのですが、 今後の脱炭素社会では「錆びない」「壊れない」「軽い」という「高機能品」が求められます。 日本の鉄鋼業界はそんな高機能品を、高くても売れるどころか売ってくれないと社会が崩壊する品質で作り上げてしまいます。

 それをニュースなどでは「儲からない汎用品」の量だけで「鉄鋼業界は終わり」かのように報道するのですから、 マスコミは本当にビジネスニュースに弱いとしか言いようがありません。 実はまったくの逆で、将来性が非常に高い業界です。

 

鉄鋼業界への就活

 鉄鋼業界への就職について解説します。 インターンシップや選考に乗り遅れないよう注意しましょう。

 

就職難易度

 就職難易度は、非常に高い

 鉄鋼業界の就職難易度非常に高いです。 鉄鋼業界の就活は大変、理系に人気があり、ライバルとなる就活生が非常に多いです。 その分、いわゆる高学歴でハイスペックな就活生でないと受からないと言われます。

 就職には高い学歴が求められ、総合職では東京大学や京都大学などの旧帝大卒の学生が多く、 こういった大学群の学生ですらインターンシップで活躍しなければ、なかなか選考本番にも進むことができません。

内定直結インターン!|優遇選考で早期内定

 私も日本製鉄の座談会に出席したことがありますが、現れた社員は「留学経験あり、起業経験あり」の超がつくエリートでした。 超がつくほどのエリートがわんさかいる会社です。その人たちと肩を並べて、むしろ追い越す勢いの知性が求められます。

 ただし、必ずしも体育会系でないと受からないということはありませんし、 留学経験や起業経験が必要ということもありません。 「就職活動の軸」と「経営理念」の一致をアピールしていけば、合格の目はあります。

 各社ともに必要なTOEICスコアは明示されていませんが、730点ほしいところです。 かなりグローバルな企業であり、仕事上で英語は必須になってくるためです。

 ただし、スコアが絶対かというと、そうではありません。 というのも英語はいずれ身につくものであり、現時点でペラペラに話せる必要はなく、入社後でも鍛えられるためです。 一方で英語への意欲は示さなければなりませんので、少なくとも受験してESにスコアを書くくらいはしましょう。

 

選考

 リクルーター面接が内定のカギ!

 鉄鋼業界の選考は、リクルーター面接が中心になります。 プレエントリーをして会社説明会に出席すると、座談会に呼ばれます。これは「社員との質問会」という名目ですが、事実上の集団面接です。 就職活動の軸学生時代頑張ったことを考えていないと、この時点で不合格です。

 この「事実上の集団面接」である座談会で合格をもらうと、リクルーター面接が始まります。 合格し続ける限り何度も呼ばれ、人によって3~10回ほどリクルーター面接を繰り返します。 晴れてすべて通過すると、最終面接に呼ばれます。

 最初に行われる座談会に失敗すると、もうチャンスはないと思ったほうがよいでしょう。 リクルーター面接が中心の会社で、その他の採用ルートはないと思います。

 また日本製鉄では圧迫面接が有名で、エントリーシートの出来が悪いとさんざんにこきおろされます。 しかし、こきおろされたら終わりというわけではありません。それでも次回のリクルーター面接に呼んでもらえることがあります。 その場合は「惜しいけど期待度の高い就活生」と思われている可能性大ですので、 エントリーシートの指摘された部分を修正して挑みましょう。

リクルーター面接とは?|つく条件と受かる方法

 また、運悪く落とされた場合でも、エントリーシートの出来の悪い部分を指摘してもらえますので、 後々の就活に役立ちます

 

エントリーシート

 将来の夢実現ストーリーをつくろう!

 鉄鋼業界へのエントリーシートの書き方は、就職活動の軸を前提に「『将来の夢』実現ストーリー」をつくり、 同社の「経営理念・ビジョン・社風」と一致した志をアピールすることです。 最終的には「将来の夢を実現するために、貴社のビジネスに携わらなければならない」と結論付けます。

 実はESは、「『将来の夢』実現ストーリー」を書くものなのをご存知でしょうか。 ESはどの会社も以下の三部作構成になっています。 

 ストーリーの作り方は【例文】エントリーシートの書き方|「おっ」と思わせる!で解説していますが、 ES本番を待つのではなく、インターンの段階でこれができていれば、かなり有利です。

 各社の選考においても「就職活動の軸」を前提として、「過去編」「現在編」「未来編」の三部作構成でESを書き、 最終的には実現するには貴社のビジネスに携わるしかないという結論に持っていくのです。

 ですから、採用ページのプロジェクト社員紹介などを熟読し、 会社には何を目指す社風があるのかをじっくり研究し、志望動機に絡めていきましょう。

 特に「なぜ鉄鋼業界なのか」「なぜこの会社なのか」は面接でも突っ込んで問われますので、 「将来の夢(就職活動の軸)」が会社の経営理念・社風・ビジョンと関係があれば書きやすいですね。 「この会社に入って挑戦したいこと」もぜひ参照してください。

 遅くとも大学3年生の3月までにはエントリーシートの原案を完成させておきましょう。

【例文】エントリーシートの書き方|「おっ」と思わせる!

 

鉄鋼業界の志望動機

 ビジョンの一致をアピールしよう!

 鉄鋼業界の志望動機の書き方は、会社の「経営理念・ビジョン・社風」と自分の「就職活動の軸」の一致をアピールし、 「将来の夢を実現するために、貴社のビジネスに携わらなければならない」と結論付けることです。 以下のような「社風」を志望動機に組み込みましょう。

  • 世界のスタンダードになりえる新しいものを作り出すこと
  • 世界で広く展開していること
  • 業界ではトップのシェアを持ち、最も多い業績を上げていること
  • 世界に驚きと感動を与える仕事
  • 幅広い製品や技術によって社会の基盤作りに最も貢献できる会社
  • 非常に幅広く事業を展開しており、技術の応用に積極的であること
  • 鉄を通じて社会全体に安全性や信頼性を提供できるため
  • 安全技術の開発に取り組んでいること
  • 様々な技術を結集して作られる製品にモノづくりの魅力
  • 環境問題に真正面から取り組むこと
  • 日本の産業のトップとして常に世界を視野に入れた仕事
  • 日本の基幹産業でスケールの大きい仕事がしたい
  • 鉄は汎用性が高く社会的意義が高いため
  • 高付加価値のオンリーワン製品を多く生み出しているため
  • 鉄鋼事業から派生した様々な事業分野に挑戦しているところに魅力を感じたため
  • あこがれをもてる社員が多いため
  • 製鉄所間の競争も活発で成長できると感じたため
  • 製鉄所のダイナミックなモノづくりに魅力を感じたため
  • 電炉には環境や生産調整がしやすいという高炉にはない優位性があるため
  • エコ、リサイクルの時代に電炉はぴったりであるため

 鉄鋼業界のビジネスの特徴は、あらゆる製造業に素材を提供しているというものでした。 鉄鋼業界は単にモノをつくっているだけではありません。そのモノでできるソリューションを提供しているのです。 単に鋼板を売っているのではなく、「軽い鉄」「強い鉄」というソリューションを販売しているということです。

 志望動機も「モノをつくる」「モノを売る」にだけフォーカスしてはいけません。 メーカー企業は確かにモノをつくっていますが、それは「ソリューションを提供する」モノでなければなりません。 会社の製品群に応じて、その会社が社会に対して何を提供しているのか検討が必要です。

 ですから、志望動機では「クルマなどの軽量化に貢献し環境問題を解決したい」「高強度の鋼材を提供し、災害で崩壊しない建物をつくるのに貢献したい」 「あらゆる産業を支える縁の下の力持ちになりたい」「モノづくりを支える」などがキーワードとして使えます。

 志望動機では同業他社との比較検討が欠かせません。一般的には会社の強みで比較したくなるものです。 ですが、「事業ごとの売上高」や「事業内容」「海外売上比率」などで比較するのは得策ではありません。 というのも、同業他社はどこも同じ事業をやっていて、就活生の視点で比較するのは至難を極めるためです。

 最適なのは「経営理念・ビジョン・社風」と「就職活動の軸」の一致具合をアピールする方法です。 経営理念や社風といったものはその会社に唯一無二のものであり、 会社の持つ「夢」とあなたの持つ「夢」が一致しているほど、志望動機として説得力のあるものは他にありません。

 先にも少し触れましたが、エントリーシートは「将来の夢を実現するために、貴社のビジネスに携わらなければならない」 と述べる「『将来の夢』実現ストーリー」になるように構成されています。 このように、志望動機に書くことは最初から決まっているのです。

 「就職活動の軸」が海外に関連するものであれば、「海外展開に積極的な社風」、 環境に関連するものであれば「環境問題に積極的」というように、会社の性格で一致したものを書きましょう。

 ですから、ここにある志望動機もほんの一例にすぎません。 あなたの将来の夢と、会社の企業理念・ビジネスの目的を結びつけて考えて、志望動機をつくるのです。

 そのためにはまず、自己分析をして、就職活動の軸を導き出さなければなりません。

【就活】自己分析のやり方!~内定力爆上げの人生設計~

【例文】就活の軸の決め方|「おっ」と思わせる答え方

 また、「Unistyle」という就活サイトでは実際に内定を取ったエントリーシートが無料で読み放題です。 この業界はもちろん、あなたの志望企業に内定した歴代就活生がどう書いたのかを見れば、 ESの方向性が合っているかどうか確認することができます。これを使わない手はありませんね。

Unistyleで合格エントリーシートを読む

 

業界研究と将来性

 儲かる高機能品に注目しよう!

 鉄鋼業界には、高炉メーカー電炉メーカーの2種類があり、 それぞれ汎用品高機能品の2つのビジネスを展開しています。

 高炉メーカーは「原料を輸入して鉄をつくる」会社であり、日本製鉄・JFE・神戸製鋼所の3社があります。 残りの電炉メーカーは「リサイクル鉄」を手がける会社ですが、高炉に比べてCO2排出が少なく、近年注目を集めています。

 

儲かるのは高機能品!

 高い待遇は、儲かる高機能品のおかげ!

 「汎用品」と「高機能品」の2つのビジネスがあると言いましたが、儲かるのは高機能品です。

 汎用品は作り手が多く、激しい価格競争に晒されるためあまり儲かりません。 とにかく規模を追わなければならないため、現在世界ランキングの上位はM&A企業が占めています。 「ランクが下がったからオワコン」という人もいますが、儲からない商品で争っても仕方ないとは思いませんか?

 日本企業が得意としているのは高機能品のほうです。 自動車や飛行機が「軽いのに頑丈」を実現しているのは、鉄鋼メーカーの高機能品です。 「錆びにくい」「熱に強い」などの特徴を持たせたものは、高く売れます

 特許件数を見ても日本の高炉メーカーは儲かる高機能品を多数持っていて、 まさに素材で世界を支えていると言えます。

 

経営が安定している理由

 産業の上流工程だから安定する!

 鉄鋼業界の経営が安定している理由は次の2つがあります。

  • 参入障壁が高いこと
  • 生産の上流工程を担っていること

 1つ目の理由が、鉄鋼業界のもつ参入障壁です。

 それは、生産設備が大型かつ高額で、とても新規参入できないビジネスだということです。 鉄鋼業界はプレエントリーすると「工場見学」に誘われますから、一度行ってみましょう。 どんな大企業でもあれほどの工場を、新規参入で建てるなんて決して無理です。それくらい日本とは思えないほど広大で、巨大な工場です。

 特に鉄鋼業界の工場見学で見せてもらえる圧延工場は圧巻です。 心躍ること間違いありません。一度ぜひ見に行って、そのスケールの大きさに驚いてください。

参入障壁の高い業界|安定ホワイトって本当?

 2つ目の理由が、生産の上流工程を担っているところです。

 製品の製造は、「素材」→「部品」→「最終製品」という順番で生産されますが、 例えば最終製品であるiPhoneが売れなくなっても、部品メーカーは代わりに台頭してきたサムスン電子に部品を売ればいいということになります。

 しかし、部品メーカーもiPhone専用の部品をつくっていたとしたら、アップル社と共倒れですよね。 一方の鉄鋼業界はその部品メーカーに素材を供給する企業ですから、 消費者動向に左右されにくいという強みがあります。

 確かに鉄鉱石やコークスなどの資源価格が上がると鉄鋼業界も利益が圧迫されます。 しかし、鉄鋼業界は立場が非常に強いので、普通に値上げできます

 以上が、鉄鋼業界の経営が安定している理由です。 今後、鉄鋼の需要がなくなることはまずありませんし、海外企業に奪われてしまうこともないでしょう。

 このような消費者の影響を受けにくい法人相手のビジネスを、「BtoBビジネス」といいます。 日本企業は伝統的にBtoBビジネスのほうが得意で、それだけたくさんの優良企業が存在するのです。

「BtoC」より「BtoB」がオススメ!それぞれのメリット

 

将来性は高い

 将来性は、高い

 鉄鋼業界の将来性が高い理由は、非常に高度な技術力です。

 鉄鋼メーカーの製品は主に「汎用品」と「高付加価値品」の2種類がありますが、 売上が出せるのは前者で、利益が出せるのが後者です。

 汎用品については、アルセロール・ミッタル等の海外企業がM&Aで大規模化し、また中国・韓国勢の追い上げもあり、 粗鋼生産量1位の座は海外企業に奪われています。ですが、汎用品はもともと儲からないので構いません

 低燃費自動車が実現できるのは鉄鋼業界のおかげであり、建築物や航空機・船舶などは特殊な混ぜ物をした「高付加価値品」が必要です。 これらは莫大な研究開発費を投入して、生み出されるものです。高付加価値品に関しては日本企業はケタ違いの特許件数を誇り、 利益を出しやすい体質になっていると言えます。

 この研究開発費をどうやって出しているのかというと、過去の高付加価値品が稼いでくれる利益です。 開発に成功するがゆえに、次の開発にも成功するという好循環に乗っているのです。 これは「化学メーカー」や「医薬品メーカー」が儲かっているのと同じ理屈です。

将来性の高い業界|おすすめはどこ?

 

ランキング

 鉄鋼業界を売上高でランキングにし、平均年収とともに一覧にしました。

 鉄鋼業界は大きく分けて2種類あります。それは、鉄鉱石から銑鉄をつくり、「鋼」をつくる高炉メーカーと、 スクラップ(くず鉄:リサイクルされる鉄)から「鋼」をつくる電炉メーカーです。

 高炉と電炉では前者のほうが品質が高く、信頼される鋼がつくられます。 一方で電炉は、海外から輸入される鉄鉱石の価格に左右されず、また「リサイクル」というエコな事業で、 「高炉」と呼ばれる超大型、超大規模な設備が不要ですので「安い」というメリットがあります。

 一般的に橋梁や高層建築物は「高炉」、そうでない低層の建築物や鋳物は「電炉」の「鋼」を使います。 高炉と電炉で使い道のすみわけができていますので、特に電炉メーカーより高炉メーカーが優れているというわけでもありません。

 

高炉メーカー

 それでは、高炉メーカーから紹介します。

高炉メーカーのランキング
会社名売上高平均年収備考
日本製鉄4.8兆円859万円
JFEスチール2.2兆円901万円
神戸製鋼所1.7兆円786万円
※総合職平均は就職四季報参照

 高炉メーカーは数あるメーカー企業の中でも別格で、顧客に対しても政府に対しても強い発言力を持っています。 特に営業として就職する場合の多い文系にとっては非常に魅力的な就職先です。

 おそらく日本史の授業で「官営八幡製鉄所」という名前を暗記させられたことがあると思います。 国策で「製鉄業」を創業し、その後民営化されたのが今の日本製鉄の前身、八幡製鉄所です。

 なぜ国策で創業したかというと、ちゃんとした理由があります。それは、鉄が軍事に絶対に必要な物資だったことに加えて、 とても民間人では起業できないほどとてつもない規模の資金が必要だということです。 一度、工場見学に行ってみればわかりますが、あんなもの一般人が起業して資金を集められるわけがありません。

 ドラマ「華麗なる一族」では、阪神特殊鋼という電炉メーカーが、 「高炉」を建設しようととてつもない金額の規模の融資を集めるのに奔走したエピソードがあります。 ドラマで高炉建設を方々から反対されたように、無茶なレベルの工場設備が必要です。

 それゆえ、高炉メーカーはたった4社しかありません。

 特に日本製鉄は国策もあって国内高炉メーカーを次々に併合していき、2000年代初期まで世界一の生産能力をもち、 今でも世界第4位です。アルセロールミッタルをはじめ、世界1位~3位までの座は他国に譲り渡しましたが、 単にM&Aで規模を追い抜かれただけの話であって、技術力で負けたわけではまったくありません。

 またJFEスチールは同ランキングに世界8位、神戸製鋼所は50位にランクインしています。

 

電炉メーカー(普通鋼)

 次に、電炉メーカー(普通鋼)を紹介します。

電炉メーカー(普通鋼)のランキング
会社名売上高平均年収備考
共英製鋼2900億円635万円
トピー工業2700億円605万円
東京製鐵2700億円688万円
中山製鋼所1600億円645万円
大和工業1500億円794万円
合同製鐵1500億円668万円
JFE条鋼1100億円非公開
大阪製鐵1000億円576万円
中部鋼鈑640億円658万円

 「普通鋼」とは「鉄」と「炭素」でつくる鋼材のことです。 「電気炉メーカー」として分類される上記企業は、電気炉で、普通鋼を製造する企業です。

 電炉は高炉に比べて製造設備が安く済み、新規参入も相次ぎましたが、現在では落ち着いています。 電炉メーカーは低コストを武器に高炉メーカーに挑戦し、高炉メーカーは技術力で応戦するという形になっています。 しかし、東京製鐵を除き上位5社は日本製鉄、JFEの系列企業であり、事実上「身内」です。

 高炉メーカーと異なり「スクラップ」をリサイクルして材料とするため、エコの観点で優れているという特徴があります。 一方で、「高炉」では取り除ける不純物を「電炉」では取り除けないデメリットがあり、 鋼材の耐久性の観点では高炉メーカーに比べて劣ります。

 しかし、最近ではその不純物を逆にうまく活かし、高級鋼板の製造も可能になってきているようです。

 

特殊鋼メーカー

 最後に、特殊鋼メーカーを紹介します。

電炉メーカー(特殊鋼)のランキング
会社名売上高平均年収備考
日立金属7600億円646万円
大同特殊鋼4100億円845万円
山陽特殊製鋼2100億円747万円
愛知製鋼2000億円833万円
日本冶金工業1400億円658万円
三菱製鋼1400億円573万円
栗本鐵工所1100億円770万円

 特殊鋼とは、普通鋼に対して「マンガン」「コバルト」「クロム」「ニッケル」などを混ぜることで、 「強い」「硬い」「しなやか」「錆びにくい」「熱に強い」などの用途に応じた特性を出した鋼材のことです。

 特殊鋼メーカーは「電炉」で「特殊鋼」を製造しますが、分類上「電気炉メーカー」とは別で扱われます。

 なお、普通鋼も特殊鋼も「高炉メーカー」はどちらもつくっています。

 特殊鋼メーカーの鋼材は自動車部品工具などに使われ、 合金の微妙な比率の違いで性能に大きく差が出るため、高い技術力を要することから人気です。

 

年収は低い?

 鉄鋼業界の年収平均年収500~600万円と公表しており、「鉄鋼業界の年収は低いのでは?」と思う方が多いでしょう。 しかし、日本製鉄やJFEスチールのように、「総合職平均」に限れば1000万円近い平均年収になっています。

 ですが、これで鉄鋼業界の年収が安いと決まったわけではありません。 「平均年収」は当てにならないでも解説していますが、特に現業職を多く抱えるメーカー企業は、 平均年収はかなり低く算出されるからです。

 平均年収は、上場企業が毎年公開する有価証券報告書に記載があります。 ですがこれは、提出企業の全従業員の年収を割ったものにすぎません。 メーカーでは現業職や一般職を多く抱えるため、その分「平均年収」を押し下げているというわけです。

 「平均年収」の算出方法を会社によってまちまちで、「ホールディングス」にいる数十人の年収だけを計算していたり、 管理職の給料は計算に入れていなかったりと、あまり信頼性の高い指標ではないのです。 唯一信頼できるのは、就職四季報に載っている「総合職平均」です。

 そのため総合職として就職する限り、鉄鋼業界は「平均年収」より高い給料がもらえると思ってよいでしょう。

 正確な「総合職平均年収」は就職四季報の取材に対して公表する会社もありますが、 ほとんどの企業は公開していません。ですので「平均年収」の数十万円の差で給料が高い、安いを判断してはいけません。

 

鉄鋼業界は激務?

 鉄鋼業界はホワイト企業が多いです。 というのも、メーカーは多くの工場労働者を抱えるため、彼らが労働組合を結成し、 従業員の生活の向上につとめているからです。

 総合職もその「労働組合」のメリットを享受できますので、比較的ホワイト企業が多いはずです。 ところがこのメリットは「平社員」の間だけ享受できるもので、管理職になるとそうはいきません。

 グローバルウェイの調査によれば、 鉄鋼業界のうち神戸製鋼所・日立金属を除き平均残業時間は36時間を超え、残業が多いと言えます。

 また日本製鉄は「最大150時間の残業」、JFEスチールでは「実際は100時間の残業をしているが、会社には20時間しか申告していない」 という裏事情が週刊現代の記事でスッパ抜かれています。

 平社員の残業時間が規制されているとは言っても、仕事がキツイことには変わりありません。 特に高炉メーカーは世界ランキング上位の企業ですから顧客が幅広く、企業規模も大きく、 社会に与える影響は計り知れません。その分、責任が重くのしかかります

 私の知り合いの、日本製鉄に勤めている人から聞いた話ですが、 工場の製造ラインはギチギチにスケジュールが決まっており、数分でも製造が遅れようものなら、 工場長を連れて顧客企業に謝罪に出向くほどの事態になります。

 文系でも「海外留学」「起業経験あり」などのスーパーエリートが多数在籍しているような会社ですから、 そんな彼らの頭脳や行動力についていける自信がなければ、キツイ業界だと思います。

 

鉄鋼専門商社も併願しよう

 鉄鋼業界は高炉メーカー、電炉メーカーだけではありません。実は、鉄鋼専門商社も重要な役割を果たしています。

 上でも少し触れましたが、鉄鋼業界は顧客の幅が広すぎます。トヨタやホンダなどの大口顧客ならともかく、 いちいち町の鉄工所まで相手にしているとあまりに大変です。そのため、鉄鋼専門商社に販売を委託して、 注文を取りまとめてもらっています。

 こうすると当然、鉄に関する顧客の情報は鉄鋼業界よりも、鉄鋼専門商社のほうに集まります。 町の鉄工所がどんな鉄を欲しがっているのか、どんな鉄をつくればもっと売れるのか、 そういったマーケティングの調査や提案は幅広く顧客を相手にしている鉄鋼専門商社ならではのビジネスです。

 「鉄を通じた社会貢献」という点では鉄鋼業界と鉄鋼専門商社は同じです。 志望動機も書きやすく、エントリーシートも大部分がコピペで済んでしまうでしょう。 また鉄鋼業界は人気が高く、狭き門です。そこで鉄鋼専門商社も併願しましょう。

 鉄鋼専門商社では「メタルワン」や「阪和興業」などがあり、実は給料もべらぼうに高いのですが、 BtoBの業界であり一般には知名度がほとんどありません。そのため就活でも穴場です。

 専門商社のページで詳しく解説していますので、ぜひこちらも参照してください。

 また、似た業界として「鉄以外の金属」を取り扱う非鉄金属メーカーがあります。 鉄鋼業界や専門商社と併せてみておきたいですね。

非鉄金属メーカーの業界研究も読む

【一覧】業界研究がわからない?代わりにやりました!

 

3月の今から最短で内定をもらうには?

 

全滅リスクにセーフティネットを貼っておこう

 内定確度の高い応募先を持っておこう!

 平均的な就活生は30社に応募して、10社の面接に進みます。 ですが、これはあくまで平均。応募先が有名企業ばかりだと、運悪く全落ちの可能性すらあります。 その対策に、知名度の低い「隠れ優良企業」を志望先に加えたいのですが、名前も知らない会社は検索すらできません。

 そこで利用したいのが「OfferBox」です。

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早期選考にまだ間に合う!

 就活まだ何もしていない人が勝ち組になる方法!

 「就活、まだ何もしていない」というその不安、実は正解です。 そして何より「選考がどんなものかわからない」のが最大の不安ではないでしょうか。

 それを解決するには早期選考に行くのが一番です。「選考に慣れる」ことができる上に、 通常選考よりライバルが少なく10倍受かりやすいため、「実はもう内定がある」という余裕を持つことすら可能なのです。

 そんな早期選考に招待されるために「インターンシップに行く」のが通常なのですが、 まだ何もしていない人でも「インターンなし」で、今から同じ条件に立てる方法があります。 それが「「ジョブトラ」に参加する」という方法です。

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内定エントリーシートを読む

 

志望企業の内定者はどう書いた?内定エントリーシートを見よう!(その2)

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プロフィール写真

著者:村田 泰基(むらた やすき)
 合同会社レセンザ代表社員。1989年生まれ。大阪大学法学部卒。2013卒として就活をし、某上場企業(メーカー事務系総合職)に入社。 その後ビジネスの面白さに目覚め、2019年に法人設立。会社経営者としての経験や建設業経理士2級の知識、自身の失敗経験、300冊以上のビジネス書・日経ビジネスを元に、8年間に渡り学生の就職活動を支援している。



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