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【就活】「勝ち組」「負け組」に惑わされてはいけない!

 就活で「勝ち組」「負け組」に分けたがる人は多く存在します。掲示板ではよく「勝ち負け判定スレ」が立ちますが、 内定した会社名で「勝ち組」「負け組」に分けるのは間違っています。 そして、この勝ち組負け組に惑わされて就活をすると、入社後に痛い目に遭います。



 

「勝ち組」の企業の基準は?

 よく「勝ち組」と言われる企業は、たいてい「年収」が判断基準になっています。 テレビ局(NHK、フジテレビ、TBS等)や五大商社(三菱、三井、住友、丸紅、伊藤忠)、三菱地所、三井不動産など 「平均年収1000万円超」がひとつの目安になっているようです。

 しかし残念ながら「平均年収」は当てになりません。 これについては「平均年収」は当てにならないで詳しく解説していますが、 一般職や現業職の多い製造業や鉄道会社は「平均年収」が低く算出されます。

 トヨタやホンダに限らず、旭硝子やソニー、富士フイルム、日揮、千代田化工なども年収は軽く1000万円を超えてきます。 もっと無名な会社でも部長クラスになれば1000万円は超えます。 しかし、工場の現業職が平均年収を押し下げますので、総合職に限った平均年収は明らかではありません。

 つまり、表面上、平均年収1000万円が明らかになった会社だけが「勝ち組」扱いされているのです

 さて、上場企業では多くの企業で年収1000万円を超えるのですが、 高い年収と引き換えに体力と精神力を奪われます。これはどこの会社でも同じことで、 給料をたくさんもらうということは、その分多大な貢献をしているからです。

 テレビ局が寝る暇もないくらい激務なのは有名な話ですし、商社や銀行も忙しい上に厳しいノルマがあり、 不動産会社に至っては契約をとってインセンティブをもらわなければならず、高い給料は保証されていないのです。 高給取りで有名なキーエンスも残業が激しいことで有名ですよね。

 残業時間が増えれば体力を奪われるのは当然のことですが、やっかいなのが「精神力」です。 精神力をそがれるのは、残業に限られません。責任の重い仕事は精神力をガリガリ削っていきます。

 会社には「固定費」があります。最低限稼がなければ赤字になるラインがあるのです。 その数字を稼ぐためにバリバリ活躍して契約をとってくるのですが、 小規模な案件をたくさん契約して、忙しい割に固定費に貢献していない自分の大規模案件がお客さんの都合で流れてしまって、そのせいで固定費を稼ぎきれなかったなどという事態も発生します。

 このことを上司に厳しく追及されなかったとしても、責任は感じますよね。 管理職になれば、部下の数だけその責任がのしかかり、経営者になれば「経営計画」で目標を株主に対して約束しなければなりません。 給料が増えるということは、それだけ重い責任がのしかかるということです。

 責任による重圧は、残業時間と関係がありません。「残業が少なくて給料が高い会社」というと聞こえがいいですが、 残業代を抜きにして高い給料がもらえるということは、その分のしかかる責任が桁違いだと言えます。

 会社で高い給料を得ることはほんとうに「勝ち組」なのでしょうか?

 

Core30やLarge70は勝ち組か?

 内定先の「勝ち組」を判断する基準として「Core30」や「Large70」「日経225」が使われることも多いです。 Core30とLarge70は東京証券取引所が一部上場企業の中から特に時価総額の高い企業をリスト化したものです。 日経225は「日経平均株価」に使われている企業のリストですね。

 「時価総額が高い」ということは、それだけ株主から高く評価されている企業だということです。 そう。Core30もLarge70も日経225も、株主の評価です。 つまりは投資家が喜ぶ企業リストなんですね。就活生が喜ぶ企業リストではないのです。

 投資家と従業員は利害が一致しません。というのも、投資家は株価が上がって配当金がもらえることを期待しています。 一方で従業員は株価が上がっても1円ももうかりませんし、お金を配当金にまわすよりボーナスを増やしてほしいはずです。 従業員の幸せと、Core30やLarge70、日経225といったくくりはなんの関係もないのです。

 確かにCore30やLarge70に入っている会社は倒産しにくい会社だと言えます。 しかしそれもあくまで株主の評価であって、Core30には東電や東芝も入っていましたし、 シャープもLarge70にかつて入っていました。窮地に陥らないとは限りません。

 さらに言えば、窮地に陥ったときにリストラをすれば、投資家の評価が上がります

 従業員として入社するのに、投資家の評価を鵜呑みにしてよいのでしょうか?

 

有名企業なら勝ち組か?

 有名企業に入れば、いろんな人に自慢できるでしょう。家族や親せき、友達、彼女など、 内定先が有名であれば有名であるほど、鼻が高いと思います。 しかし、優良企業は有名企業だけなのでしょうか?

 FA工作機械のファナックは、大多数の人が知らない会社です。 本社は山梨県の奥地、富士の樹海にあります。はっきり言って無名で何をやってるかよくわからない会社だと思います。

 しかし実は超優良企業で、給料もべらぼうに高い会社です。FA・工作機械は「工場設備」といえばわかりやすいかと思います。 いろんな会社の工場に使われる機械をつくっている会社なのです。 近年ではIoTに率先して取り組んでおり、非常に将来性の高い会社です。

 なぜ無名なのかというと、一般消費者に向けて商品を売っている会社ではないからです。

 新日鉄住金、メタルワン、帝人、東レ、国際石油開発帝石などもそうです。 給料も非常に高く、日経新聞には連日名前のあがるこれらの会社も、 一般消費者向けの企業ではないために有名企業ではありません。

 逆に、財閥の名前がついていたりテレビCMでよく見かける企業は、ほんとうに優良企業なのでしょうか。

 直近の例だと東電、東芝、シャープ、三菱自動車、JAL、三井不動産、三井住友建設が挙げられますが、 超有名企業で財閥の名前がついていたりしながら、不祥事を起こしたり倒産したり買収されたりしていますよね。 「有名」「無名」での勝ち負けの判断は無意味だと言えます。

 

「勝ち組」「負け組」は就活では決まらない

 人生の「勝ち組」「負け組」は就活では決まりません。 というのも、人生の勝ち負けは会社名という肩書で決まるわけではないからです。

 上述のように、財閥系企業だったり有名企業だったりしても、不祥事や倒産は起こり得ることですし、 給料の高い会社はそれだけ精神力をむしばみます。給料が跳ね上がる前に病気になって働けなくなった例はいくらでもあります。 さて、倒産や病気で退職したとき、なにが残るのでしょうか。

 そもそも「就職」自体、人生の選択肢の1つにすぎません。

 大学卒業後に起業したり、フリーランスとして活躍したり、実家の稼業を継いだり、 農業や漁業で生計を立てる選択肢だってあるわけです。 どの分野でも稼いでいる人は稼いでいます。

 もっといえば、就職した後にビジネスを思いついて起業したり、経験を活かしてフリーランスになったり、 ベンチャー企業の取締役になったりする道もあるわけです。 何も新卒で就職した会社が人生の墓場と決まっているわけではないのです。

 「勝ち組」「負け組」を内定先の名前だけで決めるのがいかに無意味なことか

 毎年、内定をもらうたびに勝ち負け判定スレを見て一喜一憂したり、 「勝ち組」企業に入りたい気持ちが優先してしまって就活に失敗したり、 「勝ち組」企業に入ったは良いものの3年程度で離職してしまったりという例が散見されます。

 銀行はその典型例ですね。

 銀行は非常に体面がよく、家族や親せき、友達、恋人に自慢しやすい就職先です。 しかし、あまりの激務、あまりのストレスに耐えかねて3年以内に50%が辞めるのも事実です。

 「勝ち組」「負け組」に惑わされると無意味な上にストレスになるどころか、 就活そのものに失敗してしまう可能性だってあるということです。

 

ほんとうの「勝ち組」「負け組」は人生の幸福度

 「人生に負け組なんてない」などときれいごとを言うつもりはありません。 では、「勝ち組」「負け組」は何で決まるのでしょうか。

 会社名で決めてしまうのは間違っているとここまで述べてきましたが、 このような判断基準は「承認欲求」からくるものです。要は「ほめてもらいたい」というものです。 「ほめてもらえるような就職先」は、勝ち負けの判断基準として間違っているわけです。

 私は、「人生の勝ち負け」は「人生の幸福度」で決まると思います。

 自分自身の歴史を振り返ってみると、会社で働いていた時期より、大学生活のほうがよっぽど楽しかったです。 幸福度で比べてみると、大学時代の私は勝ち組で、会社員時代の私は負け組だということができます。

 なぜ会社員になって幸福度が下がったのかを考えてみると、 将来の夢とまったく関係のない就職をしてしまったところに原因があります。 (就職活動の軸がはっきりしないまま就職できてしまったのはラッキーといえばラッキーなのですが)

 ですが、「負け組」に甘んじるつもりはありません。

 まだ人生は50年くらいあります。逆転の余地はいくらでもあります。 自営業を経て、経営者になるつもりで現在勉強や準備をすすめているところです。 まだ実現に至っていないにも関わらず、以前より人生の幸福度は上がりました。

 そうです。人生の勝ち負けは就職時点ではまったく決まらないのです

 

就活は「将来の夢」

 ここまで述べてきたように、将来の夢の実現こそが人生の勝ち負けを分けます。 ほんとうの「勝ち組」になるためには、会社名という肩書なんかではなく、 将来の夢の実現に近づくことが重要なのです。

 就活でも「将来の夢」は重要になってきます。将来の夢は就活用語で「就職活動の軸」と言いますが、 会社側も就活生に、就職活動の軸を求めています。そして、エントリーシートはそれに沿った、 「『将来の夢』実現ストーリー」を書かせる構造になっています。

 エントリーシートの設問は、どの会社でもこの3点です。

 エントリーシートは、将来の夢に対する過去・現在・未来を問うものです。

 会社は新卒採用において、即戦力を求めているのではありません。教育期間を経て、数年後にバリバリ活躍することを期待しています。 総合職では入社3年~5年程度で「主任」に昇格しますが、主任になるころが「バリバリ活躍する」ころなのです。 ですから、会社は就活生の過去よりも未来を重視します

 「将来の夢」を軸に自分の過去・現在・未来を評価するのです。会社選び自体、「将来の夢」を実現できそうな会社かどうかで判断します。 だから「将来の夢」のことを「就職活動の軸」というんですね。

 将来の夢は就活の成否に大きくかかわるどころか、人生の幸福度にも影響するわけです。 就活は会社名にとらわれず、純粋に将来の夢を実現できる会社かどうかで会社選びをしましょう。

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